がけ・擁壁に関する調査結果について

更新日:平成29年6月1日

区内には高さ2メートルを超えるがけや擁壁が多数存在します。
擁壁では施工年代の古い大谷石造やコンクリートブロック造など、現在の基準では十分な強度を持たないものや、鉄筋コンクリート造であっても欠損や変形などの老朽化が進行し強度が低下しているものなどがあります。また、自然のがけのなかには、風化により崩落が進行しているものもあります。
平成27年度、28年度に区で実施しました、区内のがけや擁壁の実態調査の結果の概要をお知らせいたします。

区では、道路や公共施設に面するがけや擁壁、ならびに土砂災害警戒区域(※1)や急傾斜地崩壊危険箇所(※2)内にある、がけや擁壁の安全対策工事を行う所有者の方を対象に、改修工事等に要する費用の一部を助成する制度がございます。工事をご検討されている方は、事前に区へご相談下さい。


(※1)…土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律(土砂災害防止法)に基づき、東京都知事が指定した区域をいう。
(※2)…がけ高が5メートル以上のがけ等で、東京都が東京都地域防災計画により公表した箇所をいう。

調査結果

区内に存在する2メートルかつ角度30度を超えるがけや擁壁を対象として、現地の状況を外観目視により調査しました。
その結果、安全性がやや低いとされたものは293カ所あり、安全性が低いとされたものは68カ所が挙げられました。

<安全性が低い斜面の例(対策や改善が望まれる状況)>
・「大谷石造」や「コンクリートブロック積」の擁壁に、積石やブロックの著しい劣化や、ずれまたは中抜け部分がある。
・「鉄筋コンクリート造」の擁壁だが、傾いたり大きな亀裂が入っている。
・しみ込んだ雨水ががけから噴き出している。

<安全性がやや低い斜面の例(適切な維持管理が必要な状況)>
・擁壁の水抜き穴が、土砂やゴミなどで詰まり排水していない。
・樹木や草などの植生のないがけで、土がむき出しになっている。
・「大谷石造」や「コンクリートブロック積」の擁壁に、積石やブロックの小規模な劣化や、小さなずれ部分がある。
お問い合わせ

建築課審査担当(構造)
 電話 03-5742-9172
 FAX 03-5742-6898