豊葉の杜学園で金メダリストに学ぶ「夢・未来」プロジェクトを実施

更新日:平成29年1月20日

~全盲のランナー高橋勇市選手に“夢”をかなえる方法を学ぶ~

 オリンピアンやパラリンピアンと児童が交流する「夢・未来」プロジェクトが平成29年1月20日(金)、義務教育学校の豊葉の杜(ほうようのもり)学園(二葉1-3-40)で開催され、1~6年生の児童約540人が参加した。

 このプロジェクトは、幼児・児童・生徒が、オリンピアンやパラリンピアンなどとの直接交流により、オリンピック・パラリンピックの理念や価値を理解し、スポーツへの関心を高め、夢に向かって努力したり困難を克服したりする意欲を培い、進んで平和な社会や共生社会の実現に貢献できるようにすることが目的。東京都教育委員会及び生活文化局が、都内の幼稚園や学校などにオリンピアンやパラリンピアンを派遣している。

 この日、同校を訪れたのは、アテネパラリンピックのフルマラソン(視覚障害者の部)で金メダリストとなった高橋勇市選手。初めに高橋選手は講話を行い、マラソンとの出会いや病によって全盲となり夢や希望を失ったこと、そこから新しい目標に向かって走りだした経験を話した。高橋選手は、「伴走者が“目”になってくれることで、暗闇でも走る勇気がもてた」「世界の舞台で金メダルを獲得した瞬間が僕の夢がかなった瞬間です」と困難に立ち向かう意欲と夢を実現することの達成感などを児童たちに伝えた。児童たちは、メモをとりながら高橋選手の話を真剣な顔つきで聞いていた。質問コーナーでは、各学年代表児童たちから「長距離を走るコツ」や「練習で壁にぶつかった際の乗り越え方」「伴走者との信頼関係の築き方」などが尋ねられると、高橋選手は選手村での楽しみや舞台の裏側の話も交えつつ一つひとつ丁寧に答えた。
 引き続き5、6年生166人は、走者と伴走者の二人一組になって実際に全盲マラソンにチャレンジ。最初は伴走者の肘につかまってゆっくり歩くことから始まり、徐々に慣れると伴走ロープを持って走ることにも挑戦をした。伴走者は、「まっすぐ」「左へ曲がるよ」「もうすぐゴール、ストップ」など声を掛け、アイマスクをしたクラスメートが安心して走れるように走者の“目”となった。児童たちは、「真っ暗の中を走るのは怖かったけど、楽しかった」と感想を述べていた。

 豊葉の杜学園では、オリンピック・パラリンピック教育として、体験や活動を通して、子どもたち一人ひとりの心と体に人生の糧となるかけがえのないレガシーを残すことを目指している。

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