品川区就学前乳幼児教育プログラム

更新日:平成19年3月7日

品川区就学前乳幼児教育プログラム
品川区では、全国に先駆けて幼保一元化事業を積極的に進めています。平成14年9月に区立幼稚園と区立保育園を一体化した「二葉すこやか園」、平成16年6月に公設民営の乳幼児教育施設「ぷりすくーる西五反田」、平成18年6月には施設一体型「のびっこ園台場」を開設しました。今後も幼保一体型の施設を整備していく予定です。また、いずれの子どもたちにも等しく乳幼児教育が受けられるような環境を提供しようと、施設を在宅子育て家庭にも開放しています。

これまで、幼稚園・保育園では、それぞれ子どもの発達段階に応じたノウハウを持ち子どもに接してきました、今後は、幼保一元化や在宅子育て支援など、今までの各施設が行ってきた幼児教育や保育の枠を越えた子育て支援の場面も想定されることになります。そこで、平成18年4月に幼稚園教諭6人、保育士6人、教育委員会、学識経験者などからなる就学前教育・保育推進委員会を発足させ、すべての子ども達に等しく質の高い乳幼児教育を提供し、品川区独自の小中一貫教育に無理なく移行できる「就学前乳幼児教育プログラム」の検討を始めました。

3月7日、区役所講堂で、区内の公・私立の乳幼児施設職員180人を前に、就学前教育・保育推進委員会が1年間検討した成果を報告しました。報告は、なぜ就学前乳幼児プログラムが必要かというテーマに沿って、「子ども達の育ちの変化とその背景」「必要な子育て支援策」「幼・保・小の滑らかな接続を目指して」「保育者の課題」の4つのポイントから行われました。

品川区内には、0歳~就学前の乳幼児がおよそ13300人いますが、取り巻く環境の変化として、保護者の経験不足や時間的なゆとりのなさ、子育ての「外注化」などを挙げ、それによって起こる子どもの「基本的生活習慣の欠如」「コミュニケーション能力の不足」「持久力・根気の低下」「自制心や規範意識が希薄」「運動能力の低下」などの現状を分析。家庭・保護者の子育て力を高め、家庭・地域社会・保育園・幼稚園・幼保一体施設などの特性を出し合いながら、乳幼児教育をみんなで推進していくことが子どもの幸せと結論しました。

また、小学校で実施されている市民科との連携について教育委員会の指導主事から、保育者としての課題について幼稚園教諭から、それぞれ報告がありました。

品川区では、1年間の検討成果を元に、平成19年度中に、各施設が具体的に実施すること、プログラム、方法などを作成。冊子にまとめ、区内の全ての公・私立乳幼児施設に配布、活用する予定です。