中学生が本格的雅楽演奏

更新日:平成21年4月23日

中学生雅楽1
中学生雅楽2中学生雅楽3

品川区立荏原第三中学校(品川区二葉1-3-40 楚阪博校長)の3年生17人(男子9人、女子8人)が、全校生徒と地域の人の前で本格的な雅楽演奏を行いました。

平成15年、隣接する下神明天祖神社の宮司で雅楽道友会(ががくどうゆうかい)の一員である福岡三朗さんの呼びかけで交流が生まれ、中学生に日本の文化と伝統に親しみ関心をもたせることを目的に、実技指導を受けることになったものです。同校では、授業で音楽を選択した生徒は、雅楽演奏を体験できます。

今日生徒が演奏に参加したのは「平調音取(ひょうぢょうのねとり)」「越殿楽(えてんらく)」の2曲です。

生徒は、藍色の装束、烏帽子をつけ、茶色の装束をつけた雅楽道友会のメンバーが演奏する笙(しょう)、琵琶(びわ)、箏(こと)にあわせ、龍笛(りゅうてき)、篳篥(ひちりき)、鞨鼓(かっこ)、太鼓(たいこ)、鉦鼓(しょうこ)を演奏しました。

装束に身を包んだ中学生は、作法に則り静かに正座すると、深くお辞儀をしてから胡坐をかき、演奏が始まりました。

演奏した生徒は「吹奏楽と違って雅楽は指揮者がいなくて初めはとまどった。でもどっちも楽しい」「篳篥は、指で押さえるところが決まっていない。違うところを押さえるととんでもない音が出たりするから難しいけど、おもしろい。字で書いてある楽譜ももう慣れた」と楽しそうに話していました。荏原第三中学校では、この地域ならではの学習を今後も続けていきます。

 

<雅楽道友会>

雅楽道友会は、昭和42年、元宮内庁式部職楽部楽師故薗廣教氏中心に有志が集い、民間への雅楽の普及及び技術向上、雅楽講師の育成を目的として発足しました。演奏活動はもとより雅楽の指導に取り組む他、管楽器の制作、修理等も手がける雅楽を専門職とする集団です。