戸越公園で松のこも巻き

更新日:平成22年11月9日

戸越公園 松のこも巻き
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11月9日(火)、区立戸越公園(豊町2-1)で、松のこも(わらの帯)巻きが行なわれました。

こも巻きとは、松を害虫から守る手段の一つ。木の幹にわらを巻きつけ、寒さの苦手な害虫をわらの中におびき寄せ、3月上旬ごろにわらを取り外し、わらごと焼却して駆除することを目的としています。農薬を使わず、環境に配慮した駆除方法です。

戸越公園は、肥後(熊本)藩主細川家の下屋敷の庭園を利用した優雅な公園で、大小さまざまな松が40本植樹されています。この40本の松には、例年、立冬を迎えるこの時期にこも巻きを実施しています。

上部を縛るひもは虫が入るように緩く、下部はきつくしています。結び方は、「利休結び」と呼ばれる独特の結束技術が必要です。今年の松の状態について公園管理者は「暑さの影響で、松の葉が何段階にも伸び、葉がとても多い」と例年とは葉の状況が違うようです。

わらが巻かれた松の木は、冬の定番景色となっています。今後、枝葉の剪定も行われる予定ですが、同管理者は「(葉が多いので)手入れに時間がかかりそう」。お正月を迎える準備を終え、こもに巻かれた時期の松は、一気に冬の到来を告げそうです。

【戸越公園】(交通:戸越公園駅、下神明駅から各徒歩約7分)
江戸時代、肥後国(熊本)藩主細川家の下屋敷の庭園跡を利用して造られた、区を代表する公園。池を中心に渓谷や滝、築山などの配置の中を一周する回遊式庭園で、薬医門(正門)、冠木門(東門)等、大名庭園の面影をとどめています。
樹木はウメ、サクラ、シャクナゲ、イチョウなど、四季折々の花木が美しい公園として、区民に親しまれています。