5・24城南空襲を語り継ぐ

更新日:平成29年5月21日

母から聞いた話を語る米屋さん
兄から聞いた話を語る新島さん米屋陽一さん中野登美さんDVD上映に先立ち説明する西條さん展示を見る来場者小島さんの絵に見入る来場者
「城南空襲を語る」会が平成29年5月21日(日)、スクエア荏原(荏原4-5-28)で開催され約30人が参加しました。

 終戦間際の昭和20年5月24日、520機のB29が襲来し荏原区(現品川区荏原地域)の約7割が全焼しました。品川区民にもあまり知られていない、この空襲の体験を語り継いでいるのが「城南空襲を語り継ぐ会(中野登美 会長)」。毎年、空襲のあったこの時期にパネル展と体験談を語る会を催しています。

 今年は、疎開から空襲直後に実家に帰ってきた様子を語った中野さんに加え、終戦の年に生まれた米屋陽一さんが母から聞いた話を、疎開をしていて空襲は体験していないという新島訓子さんが兄から聞いた話を語りました。

 また、城南空襲と戦争体験者の声を集めた区広報DVDの上映と、当時の記憶を絵画に残した小島義一さんの空襲の画を展示。会場を訪れた人たちは、真剣に画面と絵に見入っていました。

 今朝、新聞でこのイベントを知ったという臼井さんは、疎開体験者。会場で72年ぶりに同窓生と再会し感無量の様子で、昔話と近況報告に花を咲かせていました。

 中野さんは「このようなことは、実際に体験してはいけない。聞いたことを追体験として次の人に伝えていってほしい」と話し、また、同会の西條さんは「体験者も高齢となり、会場に足を運ぶのが難しくなってきている方も多い。聞いた人が伝えていく、あるいは、このようなビデオを見て家族で話すことによって伝承していくことが重要だ」と強い思いを語りました。

 区では、平成27年から28年にかけて「戦後70周年特別番組」として「いま聞いておきたいあの日の記憶 3部作」を制作。YouTube品川区公式チャンネル「しながわネットTV」でご覧になれるほか、品川図書館・荏原図書館で貸し出しをしています。どうぞ、ご覧ください。