大崎駅東西自由通路 夢さん橋で、ビルの谷間のたくあん祭

更新日:平成31年2月22日

主催3団体によるたくあん片手の開会宣言


会場風景 たくあん販売コーナー 試食・投票コーナー

抹茶、たくあんをいただきながら小原住職との懇話 たくあんいけばなの実演 販売コーナーのたくあん

 「ビルの谷間のたくあん祭 ~お新香の逆襲~」と題した催しが、平成31年2月22日(金)・23日(土)、大崎駅南口改札前東西自由通路(夢さん橋)で開催されました。

 主催は、江戸時代にたくあんを考案したといわれる沢庵宗彭(たくあん そうほう 1573~1645)の生涯に縁の深い地の3団体。生誕地である兵庫県豊岡市の「沢庵和尚夢見の会」、紫衣事件で流刑された山形県上山市の「一般社団法人上山市観光物産協会」と「大崎たくあん会」です。
 沢庵和尚の墓は、大崎駅から徒歩20分にある東海寺大山墓地(北品川4-11-8)にあり、「沢庵墓」として国指定史跡となっています。大崎は、歴史的にもいわば "たくあんの発祥地" ともいえます。

 大きく「夢」(沢庵和尚筆の複写)の文字が掲げられた舞台では、主催3団体の紹介に続き、草月流生け花作家中田和子さんによる「たくあんいけばな」の実演が披露されました。たくあんを初めとして、ダイコンやバラを使った創作生け花です。
 たくあん販売コーナーでは、沢庵和尚の故郷である豊岡市の沢庵寺のたくあん漬けや秋田のいぶりがっこなど、全国20カ所のたくあんの販売が行われました。あわせて「夢たくあんグランプリ2019」として、来場者が試食後に投票をして全国20のたくあんから今年の“夢たくあん”を決めるコーナーも設けられ、多くの人が一票を投じた結果、沢庵寺のたくあん漬けが最高得票を得て、グランプリに輝きました。
 今回は、沢庵和尚の故郷、豊岡市の宗鏡寺(すきょうじ:通称「沢庵寺」)の小原漩堂(こはら ゆうどう)住職も上京し、講話コーナーで抹茶とたくあん漬けを振る舞いながら、沢庵和尚の教えを話していました。

 「大崎たくあん会」の代表 綱嶋信一さんは、「たくあんは保存食として日本の食文化を代表するものです。日本各地には漬物名人や眠っている漬物があると思います。これらを発掘し、たくあんの発祥地である大崎から全国に発信し、これまで流通に乗らなかったような地方の逸品を紹介していくことが地方創生の一助になるはず。これからは毎年2月に“たくあん祭”を開催し、いずれは日本橋べったら市のようなメジャーな催しにしたい」と力強く抱負を語っていました。