旧荏原第四中学校 跡地活用方針 令和6年(2024)4月 品川区 目次 荏原第四中学校の年表2 本活用方針の位置づけ3 1章旧荏原第四中学校の概要 1.現況の整理4 2.まちづくりの方針7 3.周辺の状況8 2章施設整備需要など 1.世論調査・地域需要10 2.行政需要11 3.ワークショップの実施概要12 3章コンセプト14 〜多様な人々が集い・学び・助け合い 心と体の健康を育む場交流拠点〜 4章導入施設 1.安全安心を支える場16 2.みんなの学びの場17 3.誰も取りこぼさない助け合いの場18 4.豊かな心と体の健康を育む場19 5.策定委員会が提案する施設一覧20 6.交流のイメージ21 7.交流拠点のイメージ23 5章施設の方向性 1.方向性1 25 2.方向性2 25 3.方向性3 26 参考 1)旧荏原第四中学校跡地活用方針の検討経過 27 2) 旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会設置要綱 28 3)旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会委員名簿 29 4)旧荏原第四中学校跡地活用方針に関する事項(諮問)30 1 平成19年頃撮影 【旧荏原第四中学校】 所在地:品川区豊町3−5−31 敷地面積:8,472.69u 用途地域:第一種住居地域 建ぺい率/容積率:60%/200% 荏原第四中学校の年表 荏原第四中学校設立認可 (延山小学校にて併設)1947(S22) 中延小学校へ移転1950(S25) 旧校舎落成 現在地へ移転1951(S26) 校歌制定1954(S29) プール竣工1951(S36) 現校舎落成1964(S39) 体育館落成1977(S52) 荏原第三中学校と統合2011(H23) (豊葉の杜中学校として活用開始) 品川区二葉へ移転(現豊葉の杜学園)2013から(H25から) 以降、暫定活用等 昭和54年頃撮影 平成17年頃撮影 2 本活用方針の位置づけ 区民ニーズ等を踏まえながら、旧荏原第四中学校の跡地整備に向けた課題抽出を行うとともに、そ の必要性についての合意形成を図るなど、その実現に向けて、コンセプト、導入施設、整備の方向性 などの基本計画の基礎となる項目について定めるものです。より詳細な施設の整備内容は次のステッ プの基本計画や設計の段階で検討をしていきます。 本活用方針の策定にあたっては、「旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会」において検討や 審議が重ねられました。また、ワークショップ・パブリックコメント・オープンハウス方式説明会などでい ただいた区民のみなさんのご意見を踏まえ、策定が進められました。 活用方針検討導入機能の検討・活用方針案の策定 ※活用方針として決定 基本計画・設計等活用方針を具体化した施設計画・建設諸条件の検討・設計図書の作成 整備工事旧荏原第四中学校の跡地に求められる施設を整備 供用開始 供用開始までの想定スケジュール 令和5年度(2023)方針検討 令和6年度(2024)令和7年度(2025)令和8年度(2026)計画・設計解体工事等 令和9年度(2027)令和10年度(2028)整備工事 令和11年度(2029)供用 ※スケジュールは今後変更されることがあります。 3 1 現況の整理 ? 周辺の主な区有地施設は老朽化が進んでいます。 ? 東急大井町駅より南側は、北側に比べ、オープンスペースが少ないです。 施設名経過年数 (R5.4末時点) 1 ゆたか図書館47年 2 ゆたか保育園 ・児童センター54年 3 エコル戸越1年 4 戸越体育館36年 5 旧荏原第四中学校59年 6 ゆたかシルバーセンター45年 7 南ゆたか保育園・児童センター2年 8 杜松地域密着型多機能ホーム8年 9 荏原第五地域センター10年 ? 本件地周辺は、幅員4m未満の細街路が多く存在しています。 12m以上 6m以上12m未満 4m以上6m未満 4m未満 【旧荏原第四中学校周辺幅員の拡大図】 道路幅員について(単位:m) ※( )内は、歩道幅員を表します (例) 13.2 ( 3,3.2 ) 車道 幅員 北側 or 西側 南側 or 東側 【周辺施設状況】 【周辺の道路状況】 旧荏原第四中学校の概要 章 1 2 4 6 5 7 8 9 3 都市計画公園 都市計画公園以外の公園 1 4 500m 500m 出典:R3年東京都建物利用現況調査(区部) 【品川区全域の昼夜間人口の推移】【本件地周辺地域の昼夜間人口の推移】 ? 本件地周辺は、独立住宅・集合住宅が多く、グラフが示すように、昼間人口に比べ夜間人口 が多いことから、住宅街であることがわかります。 ? 本件地周辺は、木造住宅密集地域であり、 「不燃化特区支援事業」の対象エリアに指定されています。 ? 本件地は、不燃化率70%以上の耐火建物・準耐火建築物への建替えを目標とし、「都市防 災不燃化促進事業」により木造建築物の建替えを推進中のエリアです。 【周辺の土地利用状況】 【周辺の建物状況】 出典:R3年東京都土地利用現況調査(区部) 5 大崎高校 豊町四丁目町会 豊町三丁目町会 二葉一丁目 町会 豊町二丁目親和会 二葉二丁目町会 豊町五丁目町会 豊町一丁目町会 二葉神明町会 二葉中央町会 戸越五丁目町会 戸越四丁目町会 戸越 三丁目 町会 木造密集エリア 凡例 避難所 一時集合場所 福祉避難所 備蓄倉庫 ?旧荏原第四中学校は区民避難所(572人)に指定されています。 【避難機能の状況】 6 戸越公園駅周辺まちづくりビジョン(平成27年(2015)1月策定) ◇荏原地域は災害時の火災延焼による甚大な被害が懸念される 木造住宅密集市街地が多く「災害に強いまち」の実現が喫緊の課題 戸越公園駅周辺まちづくりビジョン基本計画編(令和2年(2020)1月策定) ◇まちづくり目標 安心して暮らせる活力ある地域生活拠点 「Park Life Station戸越公園」の形成 〜補助第29号線整備および鉄道立体化を契機としたまちづくり推進〜 品川区まちづくりマスタープラン(令和5年(2023)3月改定) ◇荏原地区のまちづくりの目標 多様なライフスタイルでいつまでも住み続けられる安全・安心都市 2 まちづくりの方針 【上位計画※一部抜粋】 公共施設の整備・活用検討等による 戸越公園一体のブランドアップ 戸越公園 大崎高校 戸越体育館 戸越小学校 文庫の森 ゆたか図書館 ゆたか保育園 ゆたか児童センター 環境学習交流施設 「エコルとごし」 駅前商業 戸越公園一体周辺地区 ゾーン 旧荏原第四中学校 7 3 周辺の状況 ? 戸越五丁目19番地区では、市街地 再開発事業により店舗及び住宅の 複合施設が2024年にしゅん工され る予定です。 ? 補助第29号線の整備や鉄道立体化 を契機として、商店街の再編や周辺 街区の共同化など建替えへの気運 が高まっています。 戸越公園3号踏切戸越公園2号踏切下神明1号踏切 戸越公園4号踏切戸越公園1号踏切下神明2号踏切 ? 踏切除去による交通渋滞の解消に向けて、東京都が主体となり進めている東急電鉄大井町線(戸越 公園駅付近)の連続立体交差化計画や品川区の戸越公園駅交通広場等の計画が進められています。 【戸越五丁目19番地区市街地再開発事業】 【品川区立環境学習交流施設「エコルとごし」】 【連続立体交差化計画】 ? 環境を楽しみながら学べる場、公園 内の憩いと交流の場として、新たな 施設が2022年5月にオープン。 ? 戸越公園と周辺の既存施設も含め て、子育て環境がより一層充実、居住 地としての魅力が高まる事が期待さ れています。 @ 開発状況 8 (人) (世帯) 450,000 400,000 350,000 300,000 250,000 200,000 150,000 100,000 50,000 0 250,000 0 200,000 150,000 100,000 50,000 平成12年 平成17年 平成22年 平成27年 令和2年 令和4年 人口 317,377 332,565 349,829 373,732 404,823 404,405 世帯数 159,527 176,272 191,001 206,797 227,393 228,275 100% 104.8% 110.2% 117.8% 127.6% 127.4% 100% 110.5% 119.7% 129.6% 142.5% 143.1% ? 直近での人口は若干減少傾向にあるものの、20年以上前と比べると増加しています。 ? 将来推計では、令和20年頃まで増加傾向が続き、その後、緩やかに減少に転じると予測されています。 【品川区の人口・世帯の推移】 【品川区の年齢層3段階層別人口推推計】 A 人口 9 施設整備需要など 章2 1 世論調査・地域要望 地域要望として、「避難所機能の確保」や「校庭や体育館の地域開放を継続」などがあります。 世論調査(令和4年度)で地域別にみた質問「あなたが住んでいる地区に優先的に整備または維持し ていくべきと考える施設はありますか。」の問に対する回答(※複数回答による) 8つの施設類型 世論調査(%) (全域)1,197件 世論調査(%) (荏原東地区)128件 活用案の例 A 文化・スポーツ施設40.1 36.7 文化センター・体育館など B 社会教育施設33.5 37.5 図書館・歴史館など C 子育て支援施設32.0 28.1 保育園・幼稚園など D 福祉保健施設 31.7 39.8 シルバーセンター・障害者福祉 施設・健康センターなど E 行政系施設23.3 21.9 庁舎・地域センターなど F 学校教育施設 18.3 14.8 小・中・義務教育学校・適応指導 教室など G 区民・集会施設12.3 12.5 区民集会所・総合区民会館など H 産業系施設7.3 5.5 創業支援施設など 出典:https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kuseizyoho/kuseizyohozyouhoukoukai/ kuseizyoho-zyouhoukoukai-yoronchosa/20230126163835.html 10 機能主な整備需要 不登校児童・生 徒が学べる場所 ・現在五反田、浜川、八潮において適応指導教室が整備されているが、近年不登校児童が 増加傾向にあり、特に小学生の受け入れ施設の確保が課題となっている。マイスクール八 潮以外にもグラウンドなどでの活動ができ、かつ区の中心に位置する荏原東地区へ適応 指導教室の整備が求められている。 屋外運動場 ・地域防災計画において、区民避難所(572名)に指定されている。今後も引き続き、地域の 重要な防災拠点としての役割を担う必要がある。 ・近隣に位置するしながわ中央公園の多目的広場の利用率は高く、周辺地域における スポーツ等の利用ニーズがある。 ・少年野球・少年サッカー・グラウンドゴルフなど地域利用されている。 屋内運動場 ・地域防災計画において、区民避難所(572名)に指定されている。今後も引き続き、地域の 重要な防災拠点としての役割を担う必要がある。 ・区立体育館が区内に2か所(総合体育館・戸越体育館)であり、区立体育館の延床面積 が23区中20位と不足傾向にある(令和4年度特別区の統計)。 ・多数の団体が利用している。 その他 ・戸越公園駅周辺の公共施設の老朽化の対応。 ・地域ニーズや利用実態を踏まえ、多機能への用途転用、近隣施設との統合・複合化などを 検討し、施設総量の適正化を図る(品川区公共施設等総合計画抜粋)。 2 行政需要 11 旧荏原第四中学校の活用検討について、3回に分けてワークショップを行いました。 公募による36名の方に参加していだたき、幅広い世代からご意見を伺いました。 開催日参加者 第1回令和5年5月13日(土)10:00〜12:00 14名 第2回令和5年5月19日(金)18:00〜20:00 14名 第3回令和5年5月27日(土)10:00〜12:00 8名 開催場所:旧荏原第四中学校 ワークショップの様子 【当日のプログラム】 1 旧荏原第四中学校について 2 旧荏原第四中学校の現在(近年の活用状況) 3 まちづくりの方針や状況など 4 導入機能(世論調査の結果) 5 本日のワークショップについて 6 発表 旧荏原第四中学校に整備が必要な施設、併せてその施設が「なぜ必要なのか」の目的を考 えていただきました。1人1人に導入施設とその目的について発表していただき、意見を グルーピングしました。その後、グループごとにまとめた内容について、意見交換を行い ました。 各グループでまとめた内容を、発表しました。 全体発表 3 ワークショップの実施概要 12 多様な人々の つながり・ 交流の機会 ・障害者・高齢者・外国人・学生などによって、それぞれの施 設を分けてつくるのではなく、様々な方が同じ空間を共有す ることで、?つながり”や?学び”が生まれる、コミュニティ センター。 ・高齢者、子ども、若者など、多世代が集い楽しめる「居場 所」づくり(複合的な施設、第3の居場所)。 ・大人や子どもに分けるのではなく、多様な人が使える施設。 様々な人が利用する事で幸せな風景が生まれる事を期待。 ・施設を個別に分けるのではなく、多様な人々が共有するよう な大きなスペース(屋外スペース、フリースペースなど)を 設けることによって、人々が交流したり地域と関わるきっか けを生み出せると良い。 ・商業施設(人が集う場所) 。 ・1つの施設にこだわるのではなく、多様な人々が生き生き暮 らすため、多世代交流ができる複合的な施設。 ・災害時に人々が逃げ込めるような「防災拠点」や「避難所」 としての役割が第一。 ・今ある防災機能は残すべき。バリアフリー化された避難所や 防災公園など災害に強いまち。 ・地域の防災拠点。大きなスペースは防災訓練の場所にする。 荏原消防署戸越出張所の機能を移設。 ・周辺道路の拡幅。 ・災害時の避難所機能を持つ宿泊施設。 防災・避難・安全安心 ・平常時には地域のつながりを育む場、災害時には防災機能を発揮するなど、 地域の安心・安全の拠り所となる使い方。 ・旧荏原四中が担ってきた防災機能の維持。防災対策は、ハード面(施設) だけでなく、人と人のつながりなどソフト面も重要。 ・品川区全体としてスポーツができる 場所(プロも一般も)が少ないので、 屋内外問わずスポーツができる施設を 整備して、スポーツを通じた交流や人 を呼び込めるまち。 ・様々な市民活動やスポーツなどがで きるような場所。 体を動かす・屋外で楽しむ ・子どもたちのための火が使えるプレイパーク。大人と一緒に消 火活動訓練の場所。誰が来てもよい場所。 ・自由な遊び(火が使えるなど)ができる芝生などの広場や地域 活動の場。災害時にペットと避難できる避難所やペットが走り 回れる場所。 ・有事の際のまちの安心・安全のため、防災や避難施設がほしい。 荏原消防署が老朽化しており、施設規模も小さく、建替えの検 討が必要。平常時はスポーツや自然を楽しむ広場、子どものた めの場所として活用。 障害者・高齢者・外国人・若者などの居場所 ・障害者・高齢者・外国人・学生など、誰 もが気兼ねなく使いやすい、バリアフ リー化されたインクルーシブな施設。 ・増加する高齢者に対応した、高齢者のた めの施設。 ・荏原地区に不足する障害者のための施設。 ・学校や仕事に行けない人たちの居場所。 ・避難場所は、近隣のみならず、障害者・高 齢者・外国人・若者などが、必要なケアを 受けながら、安心して避難や一時滞在がで きる場所。 ・高齢者や障害者が楽し める施設には避難機能 を併用して安心して過 ごせる施設。 ・若者・外国人・障害者・社会的弱者をサ ポートしたり、お互いに助け合うことが できる機能(災害時にも役立つ施設)。 学び・体験し・育てる ・品川の文化を作るための施設や育成の場所。他施設等 と連携した子どもたちの情操教育につながる場所。 ・中高生が活動できる場所。 ・子ども・若者・障害者・高齢者・外国人などにとっての居場所となり、 食べる・働く・学ぶ・体験するなどを行えるような場所。 ・発達障害などの人を支援する施設やその施設と連携したスポーツ・文化 分野の学び場や創造・コミュニティの場所。 ・障害者の社会参加(就労支援)や海外の留学生の宿泊施設を設けて、子 どもたちや地域の人との交流のきっかけづくりが出来る。 ・青少年施設を多機能化して防災と育成の拠点。 ・看護・介護中でも近くで働ける場所。昼間、地域に働き世代(20〜50代) がいることで、いざという時の安心感にもつながる(防犯面からも安心)。 ・「施設」ではなく、みんなが集まる広場(はらっぱ)をつくり、 犬も飼い主も楽しめるスペース。ピクニック、キャンプ・バー ベキュー(=災害時にも活用可能な設備)などが楽しめる場所。 ワークショップにおける主な意見を大きくつ5つのカテゴリーに分けました。13 章 コンセプト3 多様な人々が一緒に学び、 交流を育む 4 豊かな心と体の健康を育む場 学びや交流を通して 助け合いの輪を広げる 1 安全安心を支える場 多様な人々が 集い・学び・助け合い・心と体の健康を育む 交流拠点 3 誰も取りこぼさない助け合いの場 2 みんなの学びの場 趣味やスポーツを通じて 交流を育む 災害時における 防災拠点としての役割 交流拠点 14 「交流拠点」となるため@インクルーシブAサードプレイスBネットワーキングの観点を重視 多様な人々の交流により(※)創発が促される拠点 A サードプレイス 家・学校・職場等以外で居心 地良く過ごせる場。 B ネットワーキング 人と人との新たな出会いを 創出する場。 @ インクルーシブ 誰もが参加しやすく活躍ができる場。 様々な交流により、新たな価値を生み出します。また、 一緒に学びやスポーツを通じて、交流を育むことで、災害時の助け合いの輪を広げます。 ◎様々な交流事例 ? 高齢者×子ども 高齢者にとっては元気に暮らすための活力となり、子どもたちにとっては人生の先輩から いろいろな経験や教訓を教わる機会となっている。(富山県:あしたねの森) ? 障害のある方×障害のない方 障害者が主役の芸術・文化・国際交流活動の機会を創出し、障害者の社会参加促進を 目指す。(和泉市: 国際障害者交流センター) ? 高齢者×大学生×病気の人×障害のある人 「かつてあった良き地域コミュニティを再生させる」、「いろんな人とのつながりを 大切にしながら、主体性をもって地域社会づくりに参加する。」(金沢市:Share金沢) ? 外国人×日本人 利用者同士、ドリンク片手に交流を楽しんだり、楽しく英語に触れ合え交流イベントを開催した り、気軽に英語交流が行える場(岩国市:「PLAT ABC」) (※)創発=発想や能力をかけあわあせ、 予想もつかない新たな効果に結びつくこと。 15 導入施設 旧荏原第四中学校は区民避難場所に指定されています。そう遠くない将来、 巨大地震の発生が予測されるなかで、地域防災拠点としての重要な役割を 担っています。また、外国人や、高齢者、障害者など多様な方々が安心して避難 できる施設であるよう、有事における地域の「安全安心を支える場」として、下 記施設の整備を検討します。 ?有事や訓練時は防災機能を発揮し、地域の拠点としての役割を担う運動等ができる広場 ?有事は避難所として、平時はイベントなど多様な用途に活用できる部屋 ?高齢者・障害者・外国人なども安心して避難・滞在できる施設など 1.安全安心を支える場 章4 1 2 4 3 体育館グラウンド 16 ?図書機能を中心としたコミュニティスペースやコミュニティカフェ ?図書機能をもったスペース・イベントができるスペースを整備し、地域のにぎわい創出 ?多世代・多様な人々の交流の場所 ?子どもや学生も遊び・学び・交流・休憩できる場所 ?増加する外国人を見据えた、交流できるスペースなど これから長期に渡り利用する施設を整備する上で、増加が見込まれる外国人や、 これから生まれてくる未来の子どもたち、高齢者、障害者など多様な人々への対応 が必要です。 近隣の住民にとってなじみ深い場所である旧荏原第四中学校に、地域に根差した 多様な活動・交流が可能となる場、地域の暮らしの拠点としての魅力・機能の向上 に資するような「みんなの学び場」として、下記施設の整備を検討します。 2.みんなの学びの場 1 2 4 3 図書スペース 自習室スペース グラウンド 出典:https://www.axscom.jp/project/no03780/ 出典: https://www.musashino.or.jp/place/index.html カフェ・ラウンジ 出典:https://yamato-bunka.jp/ 区民交流スペース多目的ホール・スペース 出典:https://www.city.kobe.lg.jp/a09222/kosodate /lifelong/toshokan/facilities/nishi_lib.html 17 3.誰も取りこぼさない助け合いの場 居場所は子どもたちが自分らしく居るために不可欠であると考えられます。 そのため、地域に子どもたちの居場所をつくっていくことが必要です。また、日々 の生活に不安や生きづらさを感じているのは子どもたちに限った話ではなく、子 育ての悩みをはじめ、様々な人々が悩みを共有できる場所が求められています。 さらに、支援が必要な障害者をはじめ、誰もが相互に人格と個性を尊重しあ えるよう「誰も取りこぼさない助け合いの場」として、下記施設の整備を検討し ます。 1 2 4 3 ?増加する不登校児童・生徒に対応するための適応指導教室 ?育児世帯の親が集い、共通の悩みなどを共有できる場 ?障害者等の主な移動手段は自家用車であるため、駐車場整備 ?障害者の就業支援施設(福祉喫茶・建物管理・清掃等) ?「アール・ブリュット(正規の美術教育を受けていない人による芸術)」のための展示機能 など 適応指導教室 障害者の就労支援 出典:https://yamato-bunka.jp/ 出典: https://www.musashino.or.jp/place/index.html 区民交流スペース多目的ホール・スペース 出典:https://www.city.kobe.lg.jp/a09222/kosodate /lifelong/toshokan/facilities/nishi_lib.html 図書スペース 18 ?緑を取り入れ、人々が集う施設 ?広場と体育館の確保 ?デッキや屋上緑化の整備・開放 ?図書館機能と合わせて、スポーツを通じて人が集える場所 ?合同部活動の場など 現在、旧荏原第四中学校のグラウンドと屋内運動場は、多くのスポーツ活動など に利用されており、引き続き区民の健康維持・増進のためにもスポーツやイベント ができる施設が必要です。 周辺には戸越公園の豊かな自然や、自然体験型展示などで環境を学ぶことが できる「エコルとごし」が立地します。周辺の施設とも連携しながら、みどりを介し たコミュニティや学び、趣味、癒しが心の健康につながると考えます。そのため、「豊 かな心と体の健康を育む」ため、下記施設の整備を検討します。 4.豊かな心と体の健康を育む場 ビオトープ屋上緑化マイガーデングラウンド 多目的ホール・スペース 1 2 3 4 図書スペース体育館 出典: https://www.city.kobe.lg.jp/a09222/kosodate /lifelong/toshokan/facilities/nishi_lib.html 出典: https://www.jwcpe.ac.jp/campus_life/facil ity/gym.html 出典: https://www.musashino.or.jp/place /index.html 19 5.基本計画において設置を検討する施設一覧 グラウンド ビオトープマイガーデン 屋上緑化 屋外 屋内 ※規模等の詳細については基本計画で検討 適応指導教室 障害者の就労支援 図書スペース 出典: https://www.city.kobe.lg.jp/a09222/kosodate /lifelong/toshokan/facilities/nishi_lib.html ラウンジ・カフェ 出典:https://www.axscom.jp/project/no03780/ 区民交流スペース 出典:https://yamato-bunka.jp/ 多目的ホール・スペース 出典: https://www.musashino.or.jp/place/index.html 体育館 出典: https://www.jwcpe.ac.jp/campus_life/facil ity/gym.html 20 6.交流のイメージ 皆でスポーツを楽しむ お茶を飲みながら外国の音楽を楽しむ 防災訓練 多世代、外国人が集まる 共助・助け合い クラブ活動をする 挨拶・顔見知りをつくる ビオトープで生物観察 21 料理教室(ワークショップ)の開催 他国の料理を学ぶ 本の読み聞かせ・大人と子どもが一緒 に本を読む 区内のイベント情報を見る・発信する マイガーデンで育てた野菜でご飯を作り、 皆で食べる 学ぶ機会の創出(適応指導教室など) 22 7.交流拠点のイメージ 23 ※下図はイメージであり、実際に整備される施設とは異なります。 24 方向性1 「みんなの学びの場」となる図書スペースを中心とした交流拠点 施設整備の方向性 章 方向性2 交流拠点となるための設えと仕組み ? 旧荏原第四中学校が、多様な人々にとっての交流拠点となるために、戸越公園駅や周辺施設との回遊 性を意識した設えとします。また、インクルーシブ・サードプレイス・ネットワーキングの観点から、必要とな る設え(ハード面)や仕組み(ソフト面)を下記のとおり検討します。 必要な設え(ハード面) 必要な仕組み(ソフト面) インクルーシブ 誰もが参加しやすく活躍できる 場となるために 大きな入口や縁側がある 公園のような空間・設え どんな活動が行われているかが 分かりやすく参加がしやすい工 夫(多言語掲示板など) サードプレイス 家・学校・職場等以外で、居心 地よく過ごせる場となるために 大空間の中に、落ち着いて 学び交流する場を設置可能 な設え(可動式間仕切り・ 可動式家具など) 家・学校・職場とは異なる、新 しい学びや出会いの機会の提供 (生涯学習プログラム、就労支 援カフェなど) ネットワーキング 人と人との新たな出会いを創出 する場となるために ・集団でスポーツ・農業・ 防災訓練などができる空間 の確保 ・ユニバーサルデザイン 高齢者・障害者・外国人・子 どもなども参加しやすくなる、 「助け合い」の促進(介助・翻 訳・見守りなど) 表:必要となる設えや仕組みの検討イメージ・例 みんなの学びの場 (図書スペース・ラウンジ・カフェなど) 個別活動の場 助け合いの場 (適応指導教室、就労支援など) 屋内の大空間 (体育館など) 屋外のオープンスペース ? 図書スペースを中心に配置し、交流を促すラウンジやカフェの設置を検討します。 ? 個別活動の場、適応指導教室、就労支援機能の設置を検討します。 ? 夜間や雨天時を含めた日常的な健康づくりや、災害時の避難や一時滞在を支える、屋内の大空間 (体育館など)の設置を検討します。 ? 屋外のオープンスペースは、スポーツや緑を通じた交流の場となるとともに、災害時の避難を支える 空間とします。 ? 地域活動への参加のきっかけを提供できる場所とします。 5 25 方向性3 平常時と災害時のフレキシブルな活用 ? 災害時において、助け合いながら、避難や一時滞在をスムーズかつ快適に行うことができるよう、例えば、図書ス ペースや屋内の大空間は、屋外のオープンスペースと一体的な活用が容易となるような設え(ゆとりある開口 部・段差解消と可動式什器・備蓄倉庫など)となるよう検討します。 防災拠点 体育館など 図書館 広場など 災害時 26 参考 1)旧荏原第四中学校跡地活用方針の検討経過 ● ワークショップ開催(3回開催) 場所:旧荏原第四中学校 日時:令和5年5月13日(土)10:00〜12:00 令和5年5月19日(金)18:00〜20:00 令和5年5月27日(土)10:00〜12:00 内容:跡地に必要な施設・理由を意見交換 参加人数:36名 ◇第1回旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会 日時:令和5年7 月10 日(月)14:00〜 内容: ・旧荏原第四中学校の敷地概要や現在の暫定活用の状況、関連する上位計画、 周辺の現況などを確認。 ・世論調査、地域需要、ワークショップにおける意見、現在の使われ方、行政需要などを確認。 ◇第2回旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会 日時:令和5年9月12日(火)10:30〜 内容: ・第1回策定委員会で確認した内容に基づき施設のコンセプトおよび導入機能の検討。 ・第3回策定委員会で検討する活用方針素案の目次構成を確認。 ◇第3回旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会 日時:令和5年11月2日(木)14:00〜 内容: ・第2回策定委員会に引き続き、施設のコンセプト・導入機能等検討。 ・活用方針素案の確認。 ●旧荏原第四中学校跡地活用方針(素案)パブリックコメント 実施期間:令和5年12月1日(金)〜12月28日(木) 意見提出者数:24名(63件) ●オープンハウス方式説明会 日時:令和5年12月8日(金)14:00〜20:00 令和5年12月9日(土)10:00〜15:00 令和5年12月14日(木)14:00〜20:00 内容:検討状況をパネル展示し、職員が説明 参加人数:46名 ◇第4回旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会 日時:令和6年2月8日(木)14:00〜 内容: ・パブリックコメント等の内容の確認。 ・施設の活用のイメージの確認。 ・活用方針案をまとめ区長に答申。 27 2) 旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会設置要綱28 3)旧荏原第四中学校跡地活用方針策定委員会委員名簿29 4)旧荏原第四中学校跡地活用方針に関する事項(諮問)30