グローバルナビゲーション

新しい学習「市民科」

更新日:2015年3月29日

「市民科」のねらい

 教養豊かで品格のある人間を育てることを目指し、児童・生徒一人一人が自らの在り方や生き方を自覚し、生きる筋道を見付けながら自らの人生観を構築するための基礎となる資質や能力を育みます。
 そのため、市民科の学習では、教師が指導性を発揮し、「我の世界」を生きる力(自分の人生を自分の責任でしっかりと生きていく力)と「我々の世界」を生きる力(世間、世の中でしっかりと生きていく力)の両方をバランスよく身に付けさせる必要があります。
 実施に当っては、人格形成上、内容や方法面で関連がありながらも別々に行われていた道徳の時間、特別活動(学級活動)、総合的な学習の時間を統合し、その理念は大切にしつつも、より実学的な内容を盛り込んだ単元で構成する学習となります。

学年段階のねらい

1・2学年「基本的生活習慣と規範意識」
3・4学年「よりよい生活への態度育成」
5〜7学年「社会的行動力の基礎」
8・9学年「市民意識の醸成と将来の生き方」

構成と内容

市民科の構成(市民科学習、児童・生徒会活動、クラブ活動[小学校]、学校行事)

 市民科で育てる7つの資質と関連させて、日常・社会生活の様々な場面・状況・条件に関わる5つの領域と、実践的に活用できる態度や行動様式、対処方法として15の能力を設定しています。大切なことは、児童・生徒にこれからの社会を主体的に生きていくために必要な資質と、直面する課題に適切に対応できる能力の育成を促すことです。

7つの資質

  ・個と内面:主体性、積極性

  ・個と集団:適応性、公徳性、論理性

  ・個と社会:実行性、創造性

 

5つの領域・15の能力

  

対象 領域 能力
個にかかわること 自己管理 自己管理 生活適応 責任遂行
個と集団・社会をつなぐこと 人間関係形成 集団適応 自他理解 コミュニケーション
自治的活動 自治活動 道徳実践 社会的判断・行動
社会にかかわること 文化創造 文化活動 企画・表現 自己修養
将来設計 社会的役割遂行 社会認識 将来志向

 

指導の重点

  1〜4学年(特に主体性・積極性・適応性を育て、自己管理・人間関係形成領域に重点を置く。)
  5〜7学年(特に適応性・公徳性・論理性を育て、自治的活動・文化創造領域に重点を置く。)
  8・9学年(特に実行性・創造性を育て、将来設計領域に重点を置く。)

 

市民科学習の授業構成

 市民科は、指導する内容がきちんと身に付くように数時間のまとまりのある単元構成で行えるようにしています。1年生から9年生までの全ての単元は、ステップ1から5の段階で構成されています。

市民科学習の授業展開
段階 役割 主な学習活動
ステップ1 課題発見・把握

自己を振り返らせる。
気付く、考える、調べる、話し合う。

ステップ2 正しい知識・認識/価値/道徳的心情

事実を認識し、その背景や要因を探究する。
 正しい判断基準・価値観を認識する。

ステップ3 スキルトレーニング/ 体験活動 行為・行動、態度を育成する。
体験的活動を行う。
対処の方法で手立てを習得する。
ステップ4 日常実践/活用 学校や家庭、地域で実践・活用する。
正しい知識と習得した技能を試す。
ステップ5 まとめ/評価 自分の考え方、行為・行動を改善する。
学習・生活場面で知識・技能を生かす。

成果と課題

成果

 小・中学校の教員が連携し、児童・生徒の人格形成に、正面から向き合うことで、生活指導上の様々な課題が改善されました。基本的生活習慣検査(3・4・5年生対象、平成24年度実施)の結果、返事、挨拶などの礼儀作法、身体の不自由な方やお年寄りに優しく接する公徳心、学校や社会のルールを守って生活しようとする規範意識などが身に付いてきていることが明らかになりました。

 また、毎年、実施している市民科授業地区公開講座では、教員と地域・保護者が意見交換をして児童・生徒に身に付けさせたい市民性について共通理解を図るなど、学校、家庭・地域の教育力が高まってきています。

 

課題

 市民科の推進に当たっては、学校と家庭・地域が一体となった教育をより確かなものにしていくことが一層重要となってきます。
 また、今後は、市民科実践モデル校の成果を踏まえ、いじめ等の喫緊の課題にも柔軟に対応できるようカリキュラムを改善していくことも必要となっています。

特色ある取組み事例(関連団体・NPO等と連携を図っているものから)

セカンドステップ(人間関係形成領域・自他理解能力 1・2学年で実施)

 子どもの衝動的・攻撃的行動を和らげ、社会への適応力を高める具体的なスキルを身に付けさせることを目的としています。第1学年(10時間)では、相互理解を図る方法(自分の気持ちを表現し、相手の気持ちに共感して、互いに理解し合い、思いやりのある関係をつくること)について、第2学年(10時間)では、問題の解決方法(困難な状況に前向きに取り組み、問題を解決する力を養って、円滑な関係をつくること)、怒りの扱い方(怒りの感情を自覚し、自分でコントロールする力を養い、建設的に解決する関係をつくること)について学習します。

茶道(文化創造領域・文化活動能力 3・4学年で実施)

 日本の古来より伝わる伝統文化を直接学ぶことで、礼節を重んじ、誠意と謙虚さをもって相手に接する態度を子どもたちに身に付けさせることを目的としています。

市民科表紙

※上記リンクは「Weblio辞書」のページを新しいウィンドウで開きます。
用語解説については、「Weblio」までお問い合わせください。

お問い合わせ

教育総合支援センター
電話:03-5740-8200