戸越公園のヒマラヤザクラが見ごろ

更新日:平成21年12月7日

花をついばむメジロ
ヒマラヤザクラ1ヒマラヤザクラ2今年は向かって右側の木にも花が咲いた
12月7日(月)、区立戸越公園(豊町2-1)の薬医門(北門)前で、寒くなるこの季節に花を開かせるヒマラヤザクラが見ごろを迎え、訪れる人の目を楽しませています。

ヒマラヤザクラは、ヒマラヤ地方に分布する野生種の1つで、ソメイヨシノに比べ、二酸化窒素吸収率がおよそ5倍と吸収能力が高く、日本の桜の原種といわれています。花の開花時期が落葉直後の11月下旬から12月中旬にかけてと早いため、休眠期間が短く、年間を通して二酸化窒素を吸収することから環境浄化樹木として注目されています。

同公園のヒマラヤザクラは2本あり、10年程前に近隣の住民から寄贈されたもの。花は11月下旬に咲きはじめ、12月中旬まで楽しめます。この日は天気も良く、スズメやメジロが花をついばむ姿も見られました。

例年、薬医門に向かって左側の木にしか花が咲きませんでしたが、今年は右側の木にも花が咲きました。公園管理者によると「(今年花をつけた)右側の木は、緑の葉とともに花が咲いているのであまり綺麗ではないが、数年後には(例年花をつける)左側の木のように花が咲いた後に葉が出るようになるかもしれないので楽しみ」と話していました。

同公園は、肥後国熊本藩主細川家下屋敷の跡地にあたり、当時の東庭園の一部を利用し、池を中心に丘陵、渓谷、滝などを一周する回遊式庭園で、大名式庭園の面影をとどめています。現在、松の木にはこも巻きや雪つりが施され、和風の庭園にぴったりな冬の装いもあわせて見ることができます。