区立芳水小学校で車椅子バスケット体験授業

更新日:平成27年2月21日

パラリンピアン根木 慎志氏(50)と五輪金メダリスト柴田 亜衣氏(32)を講師に招いて「パラスポーツ体験授業」が2月21日、芳水小学校で行われた。東京大崎ロータリークラブの主催で、全校児童412人を対象に行われ、児童は両氏と一緒に車椅子バスケットボールを体験・観戦し、障害やバリアフリーについて理解を深めた。

高校3年時の交通事故により脊髄を損傷した根木氏は、2000年シドニーパラリンピックに車椅子バスケットボールで出場し、代表チームの主将も務めた。この日は、ドリブル、シュートなどのデモンストレーションに続き、5、6年生代表、同校教職員代表によるミニゲームに参加。白熱した試合に興奮した児童の割れんばかりの声援に「2020年パラリンピックが始まったかと思うくらいの声だったね」と驚きの表情だった。

また、2004年アテネ五輪競泳女子800メートル自由形金メダリストの柴田氏も車椅子に乗ってミニゲームに参加し、終了後の第一声を「悔しい」と漏らすほど、競技に熱中。金メダルも披露したその後のトークショーでは「障害者とどう接していいか分からないから関わらないのは間違っている。今日も一緒にバスケをやって楽しいと感じた。(障害者と)積極的に話して友だちになってほしい」と児童たちに訴えかけた。

授業を終了し、竹澤温子さん(6年)は「(障害者も健常者も)何かを感じ取ったりすることは同じ。2020年に私は17歳。環境をすぐに変えることは難しいが、人と人との心の壁を取り除くことはできるので、気配りのできる人になって、東京五輪・パラリンピックを支えたい」と話していた。

事故に遭った時、障害者スポーツは今ほど普及しておらず、当時の根木氏は「勝手にもう運動ができなくなったと思い、つらかった」と感じていた。だが、同競技との出会いをきっかけに新たな“楽しさ”を見出した同氏は「1人でも多くの人たちに、車椅子に乗っている人も楽しめるんだということを知ってもらいたい」と授業を締めくくった。今後も学校等で活動し“楽しさ”を伝え続けていく。

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