一日東大生 区立小学校6年生が東大教授の特別講義を受講

更新日:平成27年7月15日

品川区立 立会(たちあい)小学校(東大井4-15-9)の6年生102人が7月15日(水)、「一日東大生」として東京大学(文京区本郷7-3-1)を訪れた。

平成17年度から始まった「一日東大生」の取り組みは、今回で11回目になる。平成14年度に、東京大学大学院情報学環に所属する教員・大学院生が品川区大井町の地域活性化を図る「大井町プロジェクト」をスタートさせ、大井町プロジェクト主催の写真展に同校が所蔵する写真を提供したのがきっかけ。同情報学環 馬場章(あきら)教授の協力で、毎年、同校6年生を東京大学に招待し、最先端の科学技術をはじめとしたあらゆる分野の研究テーマについて特別講義を行っている。

今回、講師を務めたのは、ユビキタス・コンピューターを研究分野とする 同情報学環 越塚登 教授。越塚教授は、大型のスーパーコンピューターから一辺が3ミリメートルの小型のものまで、様々なコンピューターを紹介し、いつでもどこでもコンピューターが使える環境「ユビキタス」を実現するためには、小さく・安くすることが重要だと解説した。また、点字ブロックにコンピューターを埋め込んで、視覚障害者に対して音声で道案内する仕組みや、救急医療・宇宙の分野での活用方法など、具体的な事例を交えながら分かりやすく講義を行った。

実際に、小型コンピューターのサンプルが配られると、児童たちはじっと眺めたり手触りを確かめたりと、最先端の科学技術を体感。特別講義が終わると、「皮膚にもコンピューターが埋め込めますか」「人間は人工知能に勝てますか」など、様々な質問を投げかけていた。

馬場教授は、「東京大学の学術的な成果を、大人だけではなく、子どもたちも含めた国民のみなさまが理解できるものにしていきたい。10年以上も続いている『一日東大生』の取り組みは同学でも唯一なので、今後も継続したい」と話した。

製品の構造やデザインに興味があるという原田美空(みく)さんは、「普段は見ることができない小型のコンピューターを見ることができて楽しかった。どうやってつくっているのか知りたい」と、特別講義を受けて新たな刺激を受けた様子だった。

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