がんについて

更新日:令和3年9月14日

がんにならない、がんで命をおとさない、
   そして、がんになっても自分らしく生きる

がんの実態

今、日本人の2人に1人が、一生のうち一度はがんになるというデータがあり、高齢化によるがんの増加などから、日本人にとって身近な病気になってきています。
わが国および東京都では、他の疾患と比べて、がん(悪性新生物)の死亡率は圧倒的に高く、身近な病気です。(図1)(図2)(図3)

          図1 全国の主な死因別にみた死亡率の年次推移

悪性新生物による死亡率がもっとも高くなっています。


                図2 死因別死亡割合(全国)
悪性新生物による死因が28.5%ともっとも高くなっています。


                                                  図3 死因別死亡割合(東京都)
悪性新生物による死因が30.0%ともっとも高くなっています。
                 

品川区のがん死亡の現状

品川区においてもがん(悪性新生物)による死亡は死因の第1位となっています。(図4)
  主な死因別死亡率の推移をみても、がんは最も高い死亡率のまま推移しています。(図5)
  高齢化の影響を除いたがんの死亡率(年齢調整死亡率)は男女ともに、減少傾向にあります。(図6)(図7)
                                       

              
                         
        
           
           
        
         
           

科学的根拠に基づくがん予防の生活習慣について

 

がんによる死亡率を減らすためには、まず、がんにり患しないことが望ましく、がんのリスクを下げる、「予防」が非常に重要です。
科学的根拠に基づく5つの健康習慣を実践することで、がんのリスクはほぼ半減します。

科学的根拠に基づくがん予防の生活習慣

1)たばこは吸わない
日本人を対象とした研究の結果から、たばこは肺がんをはじめ食道がん、膵臓がん、胃がん、大腸がん、膀胱がん、乳がんなど多くのがんの罹患に関連することが示されました。
たばこを吸う人は吸わない人に比べて、がんになるリスクが約1.5倍高まることもわかっています。
 
2)他人のたばこの煙を避ける
受動喫煙でも肺がん(特に腺がんタイプ)や乳がんのリスクは高くなります。たばこは吸う本人のみならず、周囲の人の健康も損ねます。

禁煙はがん予防の、大きく、確実な一歩
  吸っている人は禁煙し、吸わない人はたばこの煙をなるべく避けて生活しましょう。

品川区は禁煙したい方を応援しています。
品川区禁煙外来治療費助成金交付事業
禁煙治療費を助成します。詳しくはこちらのページをご覧ください。

多量の飲酒でがんのリスクが高くなることが、日本人男性を対象とした研究でわかりました。
1日あたりの平均アルコール摂取量が、純エタノール量で23グラム未満の人に比べ、46グラム以上の場合で40%程度、69グラム以上で60%程度、がんになるリスクが高くなります。

 特に飲酒は食道がん、大腸がんと強い関連があり、女性では男性ほどはっきりしないものの、乳がんのリスクが高くなることが示されています。女性のほうが男性よりも体質的に飲酒の影響を受けやすく、より少ない量でがんになるリスクが高くなるという報告もあります。

 飲む場合は純エタノール量換算で1日あたり約23グラム程度までとし、飲まない人、飲めない人は無理に飲まないようにしましょう。

            

仕事や運動などで、身体活動量が高い人ほど、がん全体の発生リスクが低くなるという報告があります。
 身体活動量が高い人では、がんだけでなく、心疾患のリスクも低くなります。普段の生活の中で、可能なかぎり身体を動かす時間を増やしていくことが、健康につながると考えられます。
 
1)活発な身体活動によりがんになるリスクは低下します
国立がん研究センターの研究報告によると、男女とも、身体活動量が高い人ほど、何らかのがんになるリスクが低下していました。特に、高齢者や、休日などにスポーツや運動をする機会が多い人では、よりはっきりとリスクの低下がみられました。
がんの部位別では、男性では、結腸がん、肝がん、膵がん、女性では胃がんにおいて、身体活動量が高い人ほど、リスクが低下しました。

2)推奨される身体活動量
厚生労働省は、「健康づくりのための身体活動基準2013」の中で、18歳から64歳の人の身体活動について、“歩行またはそれと同等以上の強度の身体活動を毎日60分行うこと”、それに加え、“息がはずみ、汗をかく程度の運動を毎週60分程度行うこと”を推奨しています。

               

 同様に、65歳以上の高齢者については、“強度を問わず、身体活動を毎日40分行うこと”を推奨しています。また、すべての世代に共通で、“現在の身体活動量を少しでも増やすこと”、“運動習慣をもつようにすること”が推奨されています。


これまでの研究から、男性の場合、肥満度の指標であるBMI(※)値21.0~26.9でがんのリスクが低く、女性は21.0~24.9で死亡のリスクが低いことが示されました。
※ BMI:Body Mass Index 肥満度を表す指標です。値が高くなるほど、肥満度が高いことを表します。
       BMI値=(体重キログラム)/(身長メートル)2



これまでの研究から、「塩分のとりすぎ」「野菜や果物をとらない」「熱すぎる飲み物や食べ物をとること」が、がんの原因になるということが明らかになっています。
このことから、塩分を抑え、野菜と果物を食べ、熱い飲み物や食べ物は少し冷ましてからとるという3つのポイントを守ることで、日本人に多い胃がんのリスクや、食道がん、食道炎のリスクが低くなります。

       

調査から、食塩摂取量の多い男性のグループでは胃がんのリスクが高いことがわかっています。また、女性は男性ほどはっきりした関連はみられないものの、いくら、塩辛などの塩分濃度の濃い食べ物をとる人は男女ともに胃がんのリスクが高いという結果も報告されています。
  塩分を抑えること、すなわち減塩は、胃がんの予防のみならず、高血圧、循環器疾患のリスクの低下にもつながります。








 

野菜と果物の摂取が少ないグループでは、がんのリスクが高いことが示されています。しかし、野菜や果物を多くとればリスクが低下するかどうかという点に関しては明らかではありません。

 特に、食道がん・胃がん・肺がんについては、野菜と果物をとることで、がんのリスクが低くなることが期待されますが、いずれのがんも喫煙との関連がとても強いため、明確な結論は出ていません。また、食道がんは飲酒との関連が強いことがわかっています。これらのことから、禁煙と節酒を心がけることがまず重要となりますが、野菜と果物をとることは、脳卒中や心筋梗塞をはじめとする生活習慣病の予防にもつながるので、できるだけ毎日意識的にとるようにしましょう

野菜をたくさん食べよう、減塩のススメ

3)熱い飲み物や食べ物は冷ましてから
飲み物や食べ物を熱いままとると、食道がんと食道炎のリスクが高くなるという報告が数多くあります。飲み物や食べ物が熱い場合は、少し冷まし、口の中や食道の粘膜を傷つけないようにしましょう。

6.「感染」も、がんの主要な原因です
日本人のがんの原因として、女性で一番、男性でも二番目に多いのが「感染」です。
発がんに寄与するウイルスや細菌に関しては、子宮頸がんの発がんと関連するヒトパピローマウイルス(HPV)、肝臓がんと関連するB型、C型肝炎ウイルス、胃がんと関連するヘリコバクター・ピロリ等があります。いずれの場合も、感染したら必ずがんになるわけではありません。それぞれの感染の状況に応じた対応をとることで、がんを防ぐことにつながります。

・肝炎ウイルスの検査について
保健センターや医療機関で一度は肝炎ウイルス検査を受けましょう。感染がわかった場合には、専門医に相談しましょう。
品川区肝炎ウイルス検診については、こちらのページをご参照ください。

・ヘリコバクター・ピロリ菌検査について
品川区では胃がんリスク検診として実施しています。詳しくは、こちらのページをご参照ください。

・ヒトパピローマウイルス(HPV)感染症の予防ワクチンについて
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防ワクチンは、発がん性HPVの中でも、特に子宮頸がんの原因として最も多く報告されているHPV16型と18型の感染を防ぐワクチンです。 感染を防ぐために3回のワクチン接種が必要です。しかし、このワクチンは、すでに感染しているHPVを排除したり、子宮頸部の前がん病変やがん細胞を治す効果はなく、あくまで接種後のHPV感染を防ぐものです。また、すべての発がん性HPVの感染を防ぐことはできません。
平成25年4月1日からヒトパピローマウイルス(子宮頸がん)ワクチンが定期予防接種となりましたが、現在、国の判断により積極的勧奨を差し控えております。
ヒトパピローマウイルス感染症(子宮頸がん)予防接種について、詳しくはこちらのページをご参照ください。

感染について心配なことは、医療機関や、がん相談支援センター等に相談しましょう。
(参考および出典) 国立がん研究センターホームページ
科学的根拠に基づくがん予防について(国立がん研究センター)は、こちらのページをご参照ください。(別ウィンドウ表示)

 

品川区のがん検診について

がんによる死亡率を減らすためには、がんの発生率を減らす「一次予防」と、科学的根拠に基づくがん検診を適切に受診し、がんを早期に発見して早期に治療につなげる「二次予防」が重要です。
症状があって病院外来を受診した場合には、がん検診と比べ、進行したがんが多く見つかります。一方、がん検診は特に自覚症状もなく、健康的に日常を過ごしている人を対象にしており、検診で発見されるがんは早期がんである可能性がとても高くなります。早期のがんを見つけることができれば、早期に治療を開始できるため、がんで亡くなる危険を減らすことが可能です。このような効果は5つのがん検診(胃、子宮頸、乳、肺、大腸)について証明されています。

品川区では、がん対策の一環として、疾患の疑いのある方を早期に発見し、早期治療の促進、保健指導、健康管理に対する正しい知識の普及を図るため、以下の8種類のがん検診を、地区医師会付属診療所および契約医療機関において、無料(一部有料)で実施しています。

1.胃がん(バリウム・内視鏡)検診
2.子宮(頸部・体部)検診
3.乳がん検診
4.肺がん検診
5.大腸がん検診
6.胃がんリスク検診
7.前立腺がん検診
8.喉頭がん検診

品川区のがん検診について詳しくは、こちらのページをご確認ください。

品川区がん検診に関するお問い合わせは
 品川区健康課 保健衛生係 品川区広町2-1-36 
電話03-5742-6743      FAX 03-5742-6883

         
 
          
    それぞれのがんの詳しい解説については下記リンクをご参照ください。
国立がん研究センターがん情報サービス(がんの詳しい解説について/別ウィンドウ表示)      
 
  ・品川区のがん検診受診状況
  品川区は、国の目指すがん検診受診率50%を大幅に達成しておらず、死因別統計でもがんによる死亡が第1位となっています。

 
         


・定期的にがん検診を受けよう  
 がん検診についてよく知っていただき、検診のイメージを持っていただくために、東京都のホームページにある検診体験記をご覧になってみてください。胃がん検診、肺がん検診、大腸がん検診、子宮頸がん検診、乳がん検診についてイラストで紹介されています。

がん検診について 東京健康ステーションがん検診体験記(東京都保健政策部健康推進課/別ウィンドウ表示)

 

がんに関する相談支援・情報提供

 がんと診断された患者さんやご家族、大切な人などは、病気を告げられた時からその経過の中で様々な問題や悩みと向き合うことになると思います。
医療機関や治療方法等の選択、こころ、からだ、仕事にかんすることなど、ひとりで悩まずにご相談ください。

・がん相談支援センター
がん相談支援センターは、全国の国指定のがん診療連携拠点病院などに設置されている「がんの相談窓口」です。患者さんやご家族だけでなく、どなたでも無料でご利用いただけます。わからないことや困ったことがあればお気軽にご相談ください。全国のがん相談支援センターやがん診療連携拠点病院などの情報は「がん情報サービス」でご確認ください。

品川区、近隣区では以下の医療機関の中にがん相談支援センターが設置されています。
(品川区) NTT東日本関東病院、昭和大学病院
(大田区) 東邦大学医療センター大森病院
(港区)  東京慈恵会医科大学付属病院、虎ノ門病院
(目黒区) 東京医療センター
(中央区) 国立がん研究センター中央病院、聖路加国際病院

がん相談支援センターやがん診療連携拠点病院などの情報はこちらのページをご参照ください。(別ウィンドウ表示)

・がん相談ホットライン(日本対がん協会)
がん相談・サポート. 日本対がん協会は、4種類の無料がん相談窓口を設けています。 医師による面接相談および電話相談も事前予約で実施しています。心配事や不安な気持ちを一人で抱えず、がん相談ホットラインをご利用下さい。
がん相談ホットライン(別ウィンドウ表示)

・東京都がんポータルサイト
がん患者および家族の医療機関選択や、療養上の悩みの解決に役立つよう、がんに関する各種の情報が集約、わかりやすく紹介されています。
東京都がんポータルサイト(別ウィンドウ表示)

・がんサバイバー・クラブ(日本対がん協会)
公益財団法人日本対がん協会による事業で、がんサバイバーが中心に運営しています。
がんサバイバーとは、がんの診断を受けてから、その後を生きていく人々のことを意味しています。
がんサバイバー・クラブ(日本対がん協会/別ウィンドウ表示)
                         
・社会保険労務士による「がんと就労」電話相談
予約による電話相談です。
社会保険労務士による「がんと就労」電話相談(別ウィンドウ表示)

・がん経験者によるピアサポート窓口
 東京都では、がんの患者さんやその家族が抱いている不安や悩みについて心のケアをするため、がんの経験者が親身になって受けとめ、自らの体験を生かした相談を行っています。
 がん診療連携拠点病院2か所で相談支援事業を実施しています。(相談無料)
詳しくは下記のリンクをご参照ください。
東京都立駒込病院 がん体験者による相談「ピアサポート」(PDF:263KB)

武蔵野赤十字病院 ピアサポートセンター(PDF:233KB)

・がん患者団体・支援団体など
がん患者団体・支援団体の情報 掲載団体一覧(東京都福祉保健局)開票
がん患者団体・支援団体の情報 掲載団体一覧(東京都福祉保健局/別ウィンドウ表示)
・介護・訪問看護に関すること
品川区在宅介護支援センター

・療養生活全般に関すること
品川保健センター 品川区北品川3-11-22 電話03-3474-2903~4 FAX 03-3474-2034
大井保健センター 品川区大井2-27-20  電話03-3772-2666   FAX 03-3772-2570
荏原保健センター 品川区荏原2-9-6    電話03-3788-7016   FAX 03-3788-7900