令和6年 第8回 教育委員会臨時会会議録 とき 令和6年7月2日 品川区教育委員会 令和6年第8回教育委員会臨時会 日時 令和6年7月2日(火)      開会:午後4時4分                        閉会:午後6時9分 場所 教育委員室 出席委員 教育長 伊﨑 みゆき 教育長職務代理者 吉村 潔       委員 海沼 マリ子       委員 稲垣 百合恵        欠席委員 委員 濱松 誠 出席理事者 教育次長 米田 博 庶務課長 舩木 秀樹 学務課長 柏木 通       指導課長 中谷 愛       教育総合支援センター長 丸谷 大輔       特別支援教育担当課長 唐澤 好彦       品川図書館長 河内 崇       学校施設担当課長 荒木 孝太       統括指導主事 齊藤 隆光       統括指導主事 升屋 友和        事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝 書    記 田島 希望       書    記 宗方 碧             傍聴人数 14名 次第 協議事項1 令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)保健体育、技術・家庭、美術) 令和6年第8回教育委員会臨時会 令和6年7月2日 【教育長】  ただいまから、令和6年第8回教育委員会臨時会を開会いたします。  署名委員に、稲垣委員、海沼委員を指名いたします。よろしくお願いします。  本日は、傍聴の方がおられますので、お知らせします。  なお、濱松委員より、本日の委員会に欠席の旨、連絡がありましたことをお知らせいたします。  それでは、本日の議題に入ります。  日程第1、協議事項1、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)保健体育、技術・家庭、美術)。  説明に入る前に、本件につきましては、吉村教育長職務代理者は他の業務との関係で審議に参加することができませんので、御退出いただきます。  それでは、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  それでは、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について、お願いをいたします。  本日は、中学校・義務教育学校(後期課程)の保健体育、技術・家庭、美術の3教科4種目の教科書の仮採択となります。  それぞれの説明につきましては、担当の指導主事より行います。よろしくお願いいたします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  私からは、保健体育の教科書について説明させていただきます。  保健体育科の年間授業時数は、各学年105単位時間となります。主に教科書を活用して進める授業として、体育理論を各学年3単位時間以上、保健分野を3学年で48単位時間程度、配当することになっております。  初めに、保健体育の学習を進める上で重視していく点についてお話しさせていただきます。現在、子供たちを取り巻く状況は、都市化、少子高齢化、情報化、国際化などにより、社会環境や生活環境が急激に変化しています。こうした変化は、子供たちの心身の健康状態や健康に関わる行動に、大きく影響を与えています。このような社会の変化に伴い、中学生を取り巻く安全に関する環境も変化していることを踏まえ、生徒が起こり得る危険を理解し、必要な情報を自ら収集し、適切な意思決定や行動選択を行うことができる力を育むことが必要であります。  特に、近年では、様々な健康情報や性、薬物等に関する情報の入手が容易になるなど、子供たちが健康情報や性に関する情報等を正しく選択して、適切に行動できるようにするとともに、薬物乱用防止等を徹底することが課題となっています。  また、食習慣の乱れに起因する肥満や生活習慣病、食物アレルギー等の健康課題のほか、心の健康、がん教育や防災、多様性、共生の視点、SDGs、情報リテラシーといった現代的な課題もあります。  こうした課題を乗り越えるためには、昨今の健康、安全に関する課題に対する対応の視点のほか、環境や社会の仕組みについて学び、自ら健康についての課題を見つけ探究していく、主体的・対話的で深い学びの視点がポイントになってきます。  では、それぞれの観点について、主要な内容について説明します。  まず、1、内容面での特色についてです。  (2)内容の分かりやすさへの配慮について、各社、青色の付箋のページを開いてください。こちらは感染症に関する内容になります。  学習内容の中で各社取り扱っておりますが、大修館書店については、新型コロナウイルスを含む病原体の写真資料の掲載が多くなっており、隣のページには、主な感染経路についても、イラストや例で分かりやすく示されています。  次に、(4)発展的な学習内容等についての配慮について、各社、オレンジの付箋のページを御覧ください。  東京書籍は、放射線物質の違いを電球に例えた資料や、放射線の利用や人体への影響について放射線量との関連を示す図を使って、健康との関連を見開き1ページで説明しています。  大日本図書は、巻末資料形式で説明文、イラストで、外部被曝と内部被曝や身の回りの放射線被曝について示されています。  大修館書店は、がんの3つの治療の中で、放射線治療について触れられております。  Gakkenは、今後取り組まれる探究的な学習に触れながら、グラフや絵を用いて説明されており、非常時に放射線から身を守るための具体的な例や注意点が示されています。  続きまして、2、構成と分量での特色についてです。  (1)内容の配列の仕方、単元・教材等の系統性や発展への配慮については、全社、授業の初めに、学習の狙いや興味・関心、小学校の既習内容に触れるなど、それぞれの工夫が見られます。  また、課題を見つけたり調べたりしながら、協働的な学びに発展させられるように、大別しています。  東京書籍及びGakkenは、各単元の導入時に短時間で学習課題に気づかせ、何を学習するかを主体的に捉えることから学習を始めるような構成になっております。  (4)教科の特質に即した教材の構成と基礎・基本事項への配慮については、各社、学習のまとめを設定し、学習の振り返りや確認問題、章のまとめ問題や自分の考えを書く問いが設定されています。  続いて、3、表記と表現の特色についてです。こちらは、各社、キーワードを表記したり、重要語句を太字で強調したりしています。読みやすいUDフォントを使用しており、大きな差異はございません。  4、学習活動の特色についてです。赤色の付箋を御覧ください。  (2)課題や問題を見付け、その解決に向けた学習に対する配慮について、各社、学習の流れや、保健体育の学び方について示されています。  Gakkenは、「ウォーミングアップ」で事例や情報などの問いから課題の発見を行い、「エクササイズ」で学習した知識や情報を基に課題の解決を図ることができるようにまとめられています。  5、造本の特色についてです。  配色や文字の大きさ等、見やすく配慮されており、大きな差異はございませんが、大日本図書は、他社よりも幅が5ミリ小さく、コンパクトな造りとなっております。  6、地域性の特色についてです。  品川区について取り上げているのは、東京書籍の73ページにあります交通環境整備で、品川区の点字ブロックとエスコートゾーンが紹介されています。  また、Gakkenの148ページの文化としてのスポーツの章で、パラリンピックのレガシーの中で、品川区のホッケー教室の活動が写真入りで紹介されております。  最後に、7、総合所見での特色についてです。  (1)本教科書の長所・特色です。  東京書籍は、巻末のスキルブックで、命や健康を守るために必要な20のスキルを確認できるようになっています。  また、QRコンテンツの中に、79ページの「防災シミュレーション」など、実生活と保健体育の結びつきを感じられる工夫がされています。  大日本図書は、左ページに本文、右ページに資料と、完全に分けて構成されています。巻末で、「学びを活かそう」という自分の考えを整理し、活用するようなまとめの構成となっております。  大修館書店は、特集資料が充実しており、ストレスの対処の仕方では、59ページに心の病気の例として精神疾患についての紹介があります。  Gakkenは、“よりよく生きる”、“よりよく生きる世界をつくる”として、ウェルビーイングの向上を目指してが取り上げられています。  また、動画や外部リンクなど、ICTを活用して自ら教材を選び、学習できるようになっています。  性の多様性については、緑の付箋を御覧ください。こちらは、各社、発展の内容で触れております。  大日本図書は、トピックスの中で触れています。  大修館書店は、特集資料見開きページで、トイレの使用や制服の着用を例に、性的マイノリティや性の多様性について触れられていました。  最後に、ピンクの付箋のページを御覧ください。こちらは、スマートフォンやICT機器などの使用によるスクリーンタイムの増加による健康への影響について取り上げたページを各社比較してみました。各社、休養、睡眠と健康の中で取り扱っておりました。  以上で説明を終わります。御協議、よろしくお願いいたします。 【教育長】  では、説明が終わりました。質疑、御意見、お願いいたします。  稲垣委員。 【稲垣委員】  教科書の紙面はもちろんなんですけれど、やはりQRコードを読んだ先のデジタルコンテンツは、教科の授業の中で使うかどうかはちょっと別なんですけれども、子供が例えば将来的にこの教科書をずっと手にしていて、後で読んでみるとか、あと、今、一番問題になっている不登校の子とか、自分で学ばなければいけない環境にある子に関しては、QRコードの先のコンテンツは結構大事じゃないかなと思っているので、その辺をもうちょっと大事に選んでいきたいなと思います。 【教育長】  コンテンツについては、何か説明ありますか。 【稲垣委員】  お願いします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  QRについてですけれども、各社それぞれに特色がございました。ただ、数でいきますと、東京書籍が最も多くなっており、次いで、Gakkenというような流れになっていたかと思います。実習についてのページについても、動画等に飛ぶようになっていて、各社、充実した様子がうかがえました。以上です。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますか。 【海沼委員】  質問じゃないんですけれど。 【教育長】  海沼委員。 【海沼委員】  よろしいですか。東京書籍の10ページの保健体育の学習方法ってありましたね。あれが非常に説明方法が丁寧で分かりやすいのじゃないかなと思いました。  それから、あと、各学年とも、保健編を先に記載しているところがいいのではないかということと、巻末のところのスキルブックが、健康や安全に関するスキルとして整理されていて、とてもよいと思います。  それから、人物のイラストが今の共生社会の配慮がされているんじゃないかなと、東京書籍のほうでは思いました。 【教育長】  何かありますか。  指導主事。 【指導主事】  まず、委員御指摘のあった東京書籍についてなんですけれども、10ページ、11ページを御覧いただくと、学習方法。見開きで開いて、方法と、あと……。 【海沼委員】  これ、いいですよね。 【指導主事】  学習の行い方というようなところ、学び方ですね。こちらが載っているのが非常に特徴的だというところが意見としてありました。  また、さらに、ブレーンストーミングやロールプレイングのところでは、方法や留意点というところまで書いていて、非常に丁寧な説明かなというところは、研究会の中でも話題になっていたところです。  それから、各社それぞれ、学習の流れであったり、方法については示されているところでございました。  以上です。 【教育長】  ほかにありますか。  じゃあ、ちょっと私からもよろしいですか。  保健体育というところなんでしょうけれども、冒頭、お話があったように、すごく生きる力を身につけるというところで、病気とかスマホの影響とか犯罪とかいろいろ書いてある中で、それをどう正しく恐れて、正しく自分を守っていくかというところをどのぐらい子供たちが実践できるかがとても大事だなって思います。  それで、子供たちに課題に向かう気持ちを持たせるのに、今、探究的な学びって当たり前のように、学習指導要領の中で進めていますけれども、Gakkenが、探究というマークがあって、ガイドが出ているのが、その言葉を使うかどうかは別にしても、子供たちの導き方としてはやりやすいのかなと思いました。ほかの教科書は見つけきれなかったんですけれども、探究という言葉をガイドか何かで使っているところってありました?  指導主事。 【指導主事】  Gakkenの8ページには、この教科書の使い方というようなところで、「探究しようよ!」というような言葉が出ていました。各社、探究という言葉、当たってみたところではございますが、探究という言葉を具体的に使っていたのは、こちら、Gakkenのみかと思います。 【教育長】  分かりました。どう表現しているかは、各社、多分それぞれ違うので、それだからいいとか、だから、全体がどうのということではないのですけれども、一つのキーワードとしてはいいかなと思いましたというのと、あと、やっぱりさっき説明ありましたけれども、ウエルビーイングということについて触れられているので、子供たちにその考え方は浸透させていってほしいなと思っているので、教科書に載っているというのは、私は大事だなと思っています。  あと、スマホの関係は、大修館さんが脳への影響というところで触れているじゃないですか。これは子供にとってはおっと思うトピック的なところで、いい表現かなと思いました。脳への影響というのは、学校では、具体的に保健体育以外で教える機会はないですか。  指導主事。 【指導主事】  具体的に脳の影響。健康というところ、姿勢だとか視力が下がるとか、そういったところまでには触れられるところが多いかと思うんですけれども、脳への影響というところは、直接的に指導することは少ないのかなと思います。 【教育長】  分かりました。 【指導主事】  そういった意味で、この特集ページが組まれている大修館については、特徴的だなと思います。 【教育長】  ありがとうございます。  何かほかに御質問とか御意見とかありますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  大修館さんのやつの問いかけか、「課題をつかむ」というところですかね。今、たまたま開いているの、24ページなんですけれども、これまでの経験から次の点について振り返ってみようといって、どんなときに疲れたと感じたかという問いかけが、多分、ほかの会社に比べて、一番、子供に身近なんですよね。それがちょっといいなと思いましたという感想です。 【教育長】  ありがとうございます。確かにそうですね。 【稲垣委員】  教科書的じゃない問いかけがあるので。 【教育長】  あと、ほかにありますか。ないようですが、よろしいですか。  質疑、意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すか、御発言いただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  じゃあ、お願いします。保健体育は、子供の健康とか人生に直結するものだと思いますので、何よりも子供が主体的に興味を持って、自分事として取り組める教科書が大切なんじゃないかなと私は思っています。一通り全ての会社の教科書と参考資料と、あと、デジタルコンテンツのほうも幾つか読ませていただいて見たんですけれども、私は大修館書店さんを推したいと思います。  理由としては、この調査基準の報告書の造本の1にあるんですけれど、見開きで単位時間の内容がすごくよくまとまっているんですね。見出しと導入、資料、本文、まとめというのが、もうレイアウトとしてすごいきっちり分かれていて、子供が何を要点に学んで、何を目指していくのかというのが、直感的に一目見て分かるレイアウトなのがよいなというところです。  あと、大修館書店さんだけ、ちょっと見出しがほかの会社と違って、要点をすごく的確に表している見出しに変えられているんですね、要項から。なので、それもちょっといいかなというところです。  先ほども言ったんですけれど、「課題をつかむ」のところの導入が、こちらの会社が一番、子供に身近で具体的な問いで、子供がはっとして考えるような内容になっていたので、自分事として授業をスタートしやすいのではないかと思いました。  あと、デジタルコンテンツがもう各社、すごく充実されていて、デジタルコンテンツの面では、東京書籍さんはすごくいかったんですけれども、こちらの大修館さんのほうは、最後に必ず「保体クイズにトライ!」というのが全部のところについていて、これ、読み込むと3択のクイズが出るんですけれども、子供が自分でちゃんと考えて押さないと、回答にたどり着けないので、ちゃんと自分でできているかなという確認をするということができるので、身につくという意味でもやりやすいんじゃないかなと思います。  そのほかは総合所見の部分なんですけれども、ストレスと心の健康で病気の例とか、いじめに対してのメッセージが、こちら、あったんですね。相談先も明記されていまして、子供たちが自分の不調に気づいて、自分はちょっと病院にかかったほうがいいのかもしれないという自分からの気づきになるかなというところもありました。  あとは、42ページのジェンダーに関する記載がとても丁寧で。なので、性の尊重の部分もすごく丁寧に書かれているので、いいなと思いました。  あとは、内容の(4)にある熱中症警戒アラートの紹介がここだけあって、自分でちゃんと情報をどうやって得て、どうやって予防するんだということが実際に使えるところがいいなと思いました。  以上です。 【教育長】  ありがとうございます。  では、海沼委員、お願いします。 【海沼委員】  私的には東京書籍がいいかなと思ったんですね。というのは、教科書の使い方とか、それから、イラストも結構いろいろと出てくるので、ちょっと違った意味で、イラストの感じが違っているので、それもいいのかなと思うのと、あと、10ページの、先ほども言いましたけれども、学習方法がとてもいいのかなと思っていたんですけれども、Gakkenさんも非常に見やすいので、Gakkenさんもいいのかなと思ったところです。 【教育長】  Gakkenもよい。 【海沼委員】  はい。ですから……。 【教育長】  どちらがいい。 【海沼委員】  どちらがいいかといったら、Gakkenさんのほうがいいかなと思いました。 【教育長】  ありがとうございます。  私としましては、本当に皆それぞれ特徴があって、これとこれとこれが合体していたらいいのになという、そういうところも……。 【海沼委員】  思いますよね。 【教育長】  多くあるんですけれども、私としては先ほど述べましたように、やっぱり探究というところとウエルビーイングという、今、区が大事にこれからしていこうというところが文章化されている教科書で教えてもらいたいなというところが一番にあります。 スマホの影響については、大修館もすごくいいなと思うところはありますが、Gakkenに関しても、心と体の心身の疲労と健康障害のところできちんと書かれていますので、私としては、区の目指すものが載っているGakkenで、なおかつ、Gakkenにパラリンピックが載っている。 【指導主事】  そうです。品川のホッケーの様子が載っています。 【教育長】  様子が載っているので、身近に感じて、文化としてのスポーツというところではありますけれども、自分たちの区でやったものが載っているというところで、身近に感じて学習できるかなというところがありましたので、Gakkenがいいなと思いました。  ということで、稲垣さんの御意見が異なっているんですが、大修館がやはり一番いいというのは、今、先ほど御意見をお伺いして理解しているところですけれども、いかがでしょうね。やっぱり。 【稲垣委員】  大丈夫です。 【教育長】  大丈夫ですか。 【稲垣委員】  はい。 【教育長】  じゃあ、Gakkenを推す意見が多いので、Gakken社に仮決定することといたします。よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、保健体育はGakken社に仮決定をいたします。  大丈夫ですかね。では、続いて、技術・家庭の技術分野について御説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  技術科・家庭科、技術分野の教科書について説明いたします。  最初に、技術分野の学習を進める上で重視している点について、簡単にお話しいたします。  品川区立学校教育要領においては、技術の見方・考え方を働かせ、ものづくりなどの技術に関する実践的・体験的な活動を通して、技術によって、よりよい生活や持続可能な社会を構築する資質・能力を育成することを目指しております。現在、生徒を取り巻く環境や社会の変化は激しく、その中で生きていくために、主体性や自主性がこれまで以上に求められます。  目指す資質・能力として、知識及び技能の観点では、生活や社会で利用されている材料、加工、生物育成、エネルギー変換及び情報の技術についての基礎的な理解を図るとともに、それらに関わる技能を身につけ、技術と生活や社会、環境との関わりについて理解を深めること。  思考力、判断力、表現力等の観点では、生活や社会の中から技術に関わる問題を見いだして課題を設定し、解決策を構想し、製作図等に表現し、試作等を通じて具体化し、実践を評価・改善するなど、課題を解決する力を養うこと。  学びに向かう力・人間性等の観点では、よりよい生活の実現や持続可能な社会の構築に向けて、適切かつ誠実に技術を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うことを掲げています。  まず、緑色付箋の目次を御覧ください。教科書の内容構成として、「材料と加工の技術」、「生物育成の技術」、「エネルギー変換の技術」、「情報の技術」となっております。  なお、技術科の年間授業時数は、7、8年生は週1時間、9年生は週0.5時間、月2回と、全ての教科の中で技術・家庭は、中学校において一番授業時数が少ない教科です。その少ない時間の中で、先ほどの4分野を学習することになります。  それでは、初めに、お手元の資料1、内容面での特色について御覧ください。内容につきましては、「材料と加工の技術」の「のこぎり引き」及び「情報の技術」における情報モラルとプログラミングの項目について、各社を比較していきます。  3冊同時に青色の付箋ページをお開きください。のこぎり引きは、中学校において、木材の切断の作業で実施します。しかしながら、のこぎりの正しい使い方を初めて教わる生徒も多く、安全に作業するためにも、工具を正しく使用することは大変重要です。  3社を見比べると、その扱いは異なり、開隆堂は見開き1面を使用し、かなり丁寧に説明しているのが見て取れます。  続いて、東京書籍は、1ページの記載で、友達に支えてもらう記載のみで、1人で切り終えることは書いておりません。  最後に、教育図書ですが、別冊「スキルアシスト」の4ページでの記載となっており、教科書本体での「のこぎり引き」の記載はありません。  続いて、「情報の技術」についてです。赤い付箋①をお開きください。開隆堂から御説明いたします。 【教育長】  順番は、左から説明してくださるんですよね。 【指導主事】  そうです。すみません、先ほど開隆堂だけ順番で。 【教育長】  開けてあるので、どのくらい教科書がって、こうやって1回ずつ見ないと分からないので、一覧表の左の教科書から……。 【指導主事】  かしこまりました。 【教育長】  説明してくださると助かります。 【指導主事】  東京書籍の「情報の技術」においては、そっから説明いたします。赤い付箋①を御覧ください。  QRを読み込むと、情報リテラシー、フェイクニュースでは、8分程度の動画で、生徒が理解しやすい動画コンテンツとなっております。支給されている1人1台端末では、コンテンツが開くまでに30秒から1分程度かかる場合がございました。  そのままのページ、赤い付箋②に情報モラルについて記載があります。情報モラルについては、道徳教育との関連を図りつつ、情報検索、情報発信、情報サービスの仕組みとともに、便利な点と注意すべき点を具体的に示し、情報モラルの必要性を実感できる内容となっています。  プログラミングについては、218ページから255ページまでめくりながら御覧ください。記載がございます。  さらに詳細なプログラミングについては、赤い付箋③、283を御覧ください。3つのプログラムを2ページずつ紹介しておりまして、282、283ページではScratch、284、285ではドリトル、286、287ではJavaScriptとHTMLについて詳細に記載されているのが特徴です。HTMLはウェブページを形づくるために必要なプログラムでございます。  また、赤字4の付箋を御覧ください。巻末にはSociety5.0について記載されています。  続いて、教育図書の情報に関するページを見ていきます。教育図書の赤い付箋①を御覧ください。  QRについては、QRコードを読み込むと、情報モラルチェックのマル・バツクイズがございます。選択後に回答を押すと、回答が表示されます。仮に全部丸を選択して回答ボタンを押すと、3問正解で、頑張ろうと表示されます。  赤い付箋②、情報モラルについての記載は、184から187ページに記載があります。  赤い付箋③、御覧ください。「情報の技術」、プログラミングにおいては、本誌では198ページから217ページに記載がありますが、加えて、別冊「スキルアシスト」30ページから38ページを活用し、プログラムや様々なプログラミング言語を紹介するページを設け、生徒が主体的にプログラムの制作に取り組めるように工夫しています。  198ページを御覧いただくと、小中高の連携が図れるよう、中学校ではビジュアル型のSmalruby、日本語入力型のなでしこの2つのプログラミング言語を主に扱っています。そのため、東京書籍と比べて、HTMLの扱いは少なめになっております。  続きまして、開隆堂の赤い付箋①のページをお開きください。  20から23ページの「情報の技術」においては、生徒の所持率の高いスマートフォンについて、基本的なルールやマナーをガイダンスで押さえられるよう配慮されています。右上のQRコードより、チェックをクリックすると、開隆堂のQRには動画だけでなく、ワークシートが付随しております。  赤い付箋②、御覧ください。情報モラルについての記載があります。234ページから239が情報モラルの記載となっております。  また、右上の爪見出しの資料写真により、記録媒体に関する技術の変遷が見て取れます。ページを前後して右上を御覧いただくと、記録媒体の変化が見れます。  続いて、赤い付箋③、プログラミングについて御説明します。開隆堂の228ページ、229ページにおいて、プログラミングについて説明がされておりますが、現代的なウェブページを形づくるために必要なHTML、文の構造を表すもの、CSS、見た目を変えるもの、JavaScript、動きをつけるもののそれぞれの関係性の違いを記載しています。さらに詳細は、252ページから279ページにプログラミングによる課題解決として記載を行っています。  赤い付箋4、御覧ください。25ページです。ガイダンスページには、東京都教育施策大綱第3章東京型教育モデルで実践する重要な事項に関連するSociety5.0について記載されております。  続きまして、お手元の資料2番、構成と分量に移ります。  教科書のサイズは、3冊重ねますと、教育図書が、縦が少し長く、横が少し短いことが確認できます。  続いて、重さについてです。開隆堂出版は569.5グラム、東京書籍は573.5グラム、教育図書は教科書本体が573グラム、別冊「スキルアシスト」が96グラムの合計669グラムとなっています。教育図書が他社に比べ100グラム程度重くなっておりますが、昨今は教科書の持ち帰りを必須としていないため、この重さの違いも生徒にはあまり影響がないと考えられます。  次に、お手元の資料3番、表記と表現について、特に各社、差異はございません。それぞれ、特別な支援を要する生徒に対しても、配慮がなされたものとなっております。  次に、4番、学習活動についてです。  東京書籍は、見開き左上の位置に、節ごとに導入の発問となる「レッツスタート」を掲載しています。  また、オレンジ色の付箋、185ページを御覧ください。ウエルビーイングを高めるための問題解決や、各所に「考えてみよう」「やってみよう」「調べてみよう」「話し合ってみよう」等の活動を取り入れ、主体的に調べたり、友達と協働して比較・検討したりするための発問を掲載し、深い学びの実現にむけて配慮されています。  続いて、教育図書は168ページ、御覧ください。社会の発展とエネルギー変換の技術など、節の初めに導入の発問となる「見つける」をイラストで掲載しています。  「やってみよう」では、技術について調べたり、考えたりする活動を通して、主体的で対話的な学びができるよう配慮されています。  教育図書、オレンジ色の付箋、縦につけているものです。こちらの100ページ、2章のまとめにおいては、設計・計画、計画・育成のまとめをグループで話し合うことで、対話的な活動を通して自らの設計を振り返り、深い学びが実現できるよう配慮されています。  最後に、開隆堂は、各節の冒頭に、授業の中心発問となる「学習課題」を掲載しております。生徒や若手教員についても、授業の重要な点を理解しやすい発問が練られて掲載されています。  開隆堂のオレンジ色の付箋を御覧ください。見開き右下を御覧ください。「実験」「やってみよう」等の活動を通して、他者との関わり合いをもちながら、技術の理解を深めると共に、各小項目の最後に設けられた「CHECK」によって、自己の学びを調整し、深い学びになるよう工夫されています。実践的・体験的な活動を通して、生活をよりよくしようとする意欲を引き出し、自ら問題を見出し、課題を設定して解決を図る構成となっています。  続いて、5番、造本については、教育図書のみ別冊の「スキルアシスト」があります。  次に、6番、地域性について。大きな各社の差異はございません。  最後に、総合所見での特色についてです。  黄色い付箋を御覧ください。東京書籍では、女子生徒のイラストが「ネクタイ」を着用しています。教科書のイラストにも多様性を意識して、作成しています。イラストに加え、実際の生徒の写真においても、女子生徒がネクタイ、スラックスを着用しています。  内容においては、今回の改定において、基本ページに「学習課題」の項目を新設し、より一層、主体的に授業に取り組める構成になったのが特徴と言えます。  続いて、教育図書の特徴は、別冊「スキルアシスト」です。内容を、要点をつかんで作成されております。教科書を使用しながら別冊を開くことと、3年間紛失しないようにする点には考慮をすべきところです。  さらなる特徴としては、先ほど紹介したクイズ形式の情報モラルチェックや、社会で活躍する技術者のインタビュー動画などのデジタルコンテンツも効果的です。  また、黄色の付箋のページ、御覧ください。先輩に聞いてみよう、先輩からのメッセージでは、都立高等学校に通う先輩からのメッセージを掲載することで、キャリア教育に対応し、生徒に技術への興味・関心を抱かせるように工夫されています。  最後に、開隆堂の総合所見です。身近な製作例を多数採用し、技術では多い非常勤講師教諭でも教科書どおりに授業が進められるよう、配慮されております。  また、見方・考え方を視覚的に押さえ、ワークシートや多彩なQRコンテンツを用いて、繰り返し働かせ、身につかせる構成が特徴です。  黄色の付箋を御覧ください。4領域とも実習例が写真付きで、4~7実習例があり、例えばAの領域課題では、領域課題の設定→設計・製作→問題解決→評価・改善と考えて取り組めるようになっています。実習例ごとに具体的な課題設定のヒントが、文例として記載されております。  また、各領域の最後のページ、A領域では104ページです。開発者インタビューを掲載しており、開発秘話や仕事のやりがい等、キャリア教育の視点を含めて教科横断的に学びを深めることができます。ページ下部には「豆知識」が設けられており、生徒が興味・関心を持ちながら、知識を習得することができます。  以上、御協議、よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑、御意見をお願いいたします。  稲垣委員。 【稲垣委員】  開隆堂出版さんの動画を少し見させていただいたところ、自動読み上げ音声が使われているんですよね。そのことに関しては何かありましたかね。 【指導主事】  私どもが開いた際。失礼いたしました。 【教育長】  手挙げてから。  指導主事。 【指導主事】  失礼いたしました。調査委員会のほうで拝見させていただいた際には、特に話題に上がることはなく、スムーズに見ることができました。 【稲垣委員】  ちょっと発音がやっぱり自動音声なので、ちょっと子供が授業として聞くにはどうなのかなって気になったところがありました。 【教育長】  学校では、動画というのはどのぐらいの頻度で使うんですか。  指導主事。 【指導主事】  教員によるかと思うんですが、導入で活用したりですとか、あとは、自主学習として使うというような形で活用している先生がいるような形です。 【教育長】  分かりました。  ほかにはございますか。 【稲垣委員】  質問ではなく、意見だけでもいいですか。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  すいません。『スキルアシスト』のこの別冊の件なんですけれど、私、すごいこれ、結構好きで、別冊になっているという工夫がすごくいいなと思っていて。ちょっと何人かの子供に世間話としてヒアリングしたところ、『スキルアシスト』で、これ、私、名前は出してないんですけれども、別冊になっているものを技術室とか美術室にそれだけ持っていくのはどうなのということをふらっと話したら、そのほうが助かるという意見が子供からは結構あって。やっぱりこのおっきい技術の教科書、大体、毎回持っていくらしいんですけれども、重いし、開かない。まず、技術室に持っていくけれども開かないし、何で持っていっているんだろうと思うし、あと、のこぎりとかやりながら見ようとすると、ぱらって、やっぱり重たいので戻ってしまうから、見にくいというところ。  あと、ちょっとのこぎりの件だと、東京書籍さんと比べると一番分かるんですけれども、東京書籍さんののこぎりの表記がすごく小さいんですよね。字がすごく細かいので、やはりちょっと見にくいのはあって。 【教育長】  ごめんなさい。のこぎりは何ページでしょうか。 【稲垣委員】  42ページですね、東京書籍さんの。青い付箋がついているやつです。すごく字が細くて、フォントも細いので、やりながら見るには字が小さ過ぎるんじゃないかという気はちょっとしていて、それに比べると、『スキルアシスト』は本当に字も太い、写真もおっきいので、やっぱり事故が起こると困るものなので、ぱっと見られるのはいいのかなという感じで。  そんなになくしても、名前書いてあれば戻ってくるので、大丈夫だと。教科書、本当、子供、なくしますけれども、名前書いてあれば、教科書が本当に戻ってこないというのは、9年間あっても1回しかないので、多分、買ったことあるんですけれども。そんなになくさないと思うし、そんなに別冊であることを、子供は多分、負担には思わないんじゃないかなと思います。  以上です。 【教育長】  何かありますか。  海沼委員、何かありますか。 【海沼委員】  質問ではないんですけれども、どこの本も非常に見やすくていいなとは思って見ていたんですけれども、ただ、東京書籍さんの、先ほどは稲垣委員もおっしゃったように、字がちょっと小さいかなと。全体的に見て、字が小さいのかなとは思って見ていました。  開隆堂さんのところなんですけれども、学習課題でなぜなのだろうと関心を持たせまして、その疑問に沿って、どのようになっているのか調べてみよう、実際につくってみよう、使ってみよう、改善しようといった流れで、紙面が構成されていたように思うんですね。ですから、問題解決的な学習ができる教科書かなと思って見ていました。  それから、全体的に説明とか図、写真が多いのは仕方がないんですけれども、説明の文章を短くして、分かりやすくなっているのかなって思いました。 【教育長】  よろしいですか。 【海沼委員】  はい。 【教育長】  じゃあ、私も少しお聞きしたいんですけれども、さっきの4領域を短時間というか、短い時間でやらなければいけないということで、やっぱり使いやすさと子供の見やすさが一番大事かなと思って見ていました。教科書だけで授業をやるわけではないので、もちろん教員の力量ですけれども、子供たちがちゃんと興味を持って、課題認識を持って取り組めるような授業をやるには、どれがいいのかなと思って見ていたんですが、どれもそれぞれ特徴があって、非常に今、悩んでいるところです。  1点思うのは、『スキルアシスト』について、検討会ではちょっと否定的な意見が多かったようなんですけれども、私も見やすさからいったら、これがいいかなって思っているんですけれども。いやいや、それでも別冊というのは、やっぱり授業をやる上で使いづらいんだという意見はあるんですかね。  指導主事。 【指導主事】  それぞれの委員の方がおっしゃっていただいたように、内容としては非常に要点がまとまっていて、使いやすいというところ。あとは、テスト勉強などの際に持って帰ることもしやすいということで、そちらの点については利点が挙がりました。ですが、クラスで例えば1人なくす、紛失した、探さなくてはいけないという状況になったときに、担任の付添い等も必要になってくるもので、そちらのところでかなり負担が毎年、各クラスに1人から2人程度は噴出するというようなことがあるというのが実態ではあります。ただ、調査検討委員会では、内容については好意的な意見もございましたので、そちらに関しては、そのような意見だけ申し伝えさせていただきます。 【教育長】  本体の教科書をなくす子供はいないんですか。  指導主事。 【指導主事】  実際には、そういう経験があるお子さんもいらっしゃいますが、別冊のような薄いものですと、探したときに見つかりづらいですとか、そういう場合はございます。 【教育長】  分かりました。というのは、持ち歩くからってことですか、なくすというのは。 【指導主事】  そうですね。持ち歩いて、かばんの中であったり、自宅の部屋のどこかに紛れてしまっていてということはあり得ることではあるんですけれども、教員ももちろん管理のほうの指導は徹底していかなくてはいけないのかなというところではありますので、一長一短の部分は、調査委員会では出ておりました。 【教育長】  難しいですね。 【稲垣委員】  どの教科書でもなくすなって、私は思いまして。 【海沼委員】  思いますけれどもね。 【稲垣委員】  だったら、ノートもなくすじゃんみたいな感じもするので。 【教育長】  それを重点として。大事な視点ではあるんですけれども、だから、それを理由に選ぶのか、全体の使い勝手というところは、技術なので、やっぱり実際に自分が何かを学ぶだけじゃなくて、やっていくわけですよね。そういうところで選ぶのかって、ちょっと難しいなという感じ。  あと、ごめんなさい。もう一つ聞いていいですか。  プログラミングについては、この教科書だけで学ぶというのが一般的ですか。  指導主事。 【指導主事】  そちらに関しましては、基本的には教科書かと思うんですけれども、あとは、支給されているiPadにもプログラミングのソフトが入っておりますので、教員によってはそちらを活用する場合もある、もしくは、動画等を見る可能性はあると思います。 【教育長】  分かりました。  あと、もう一つ。東京書籍のプログラミングで、最後にHTMLが出てくるじゃないですか。これは中学校でもう必修のものですか、それとも、発展的な学習なんですか。  指導主事。 【指導主事】  発展的な学習になっております。小学校ではビジュアル型、中学校ではビジュアル型とテキスト型を合わせて、最終的に高校で本格的なHTMLのようなテキスト    というような形になっております。 【教育長】  分かりました。ありがとうございます。  ほかに何か御質問ありますか。  じゃあ、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  技術の分野って、子供がすごく好きな分野だと思います。ただ、のこぎりとか、あと、うちの子供やってきたんですけれども、ハンダづけとか、結構、大人が見ると怖い、危険な作業も含まれますので、正確で分かりやすくて、全ての生徒に確実に手順を理解させるということがとても大事だと私は思っています。理工系の人材というのは各所で求められていまして、日本という国にとって、ものづくりの技術って絶えさせてはいけないという観点から、この授業を通して、多くの生徒にものづくりに興味とか関心を持ってもらうきっかけになるというのも、すごく大事なことなんじゃないかなと思います。という観点から、私は『スキルアシスト』がついている教育図書さんを推したいと思います。  まず、先ほど言ったように、東京書籍さん、すごくデジタルコンテンツは充実していて、使いやすいんです。なんですが、どうしても紙面がちょっと詰め込みがちになっていて、さっきののこぎりの解説の部分みたいな感じで、字が細過ぎて、ちょっと見づらいなと感じる部分が何か所かありました。  開隆堂さんは、紙面はすごくよかったんですけれども、デジタルコンテンツがちょっと弱くて、やっぱり動画の音声が自動読み上げなのがちょっと気になるなって。教科書として提供される動画として、正しい日本語でないというのは、ちょっとどうなのかなというのが気になっております。  ただ、教育図書さん選んだのは、消去法じゃなくって、まず、調査基準の構成と分量のところの1にある形で、「見つける」→「学ぶ」→「振り返る」というのが、すごく紙面で明記されていて、導入に漫画が1コマで使われていて、これもとても分かりやすくなっています。  全体的に『スキルアシスト』も同じですけれども、写真が大きくて、余白がしっかりあるので、見やすい紙面であること。  あと、編の扉が、おっきい写真が使われているんですね。なので、この先にこの編で何を学ぶのかというのが直感的に分かること。  あとは、内容の2にあるように、のこぎり引きのことですね。先ほど言ったんですけれども、『スキルアシスト』のほうでしっかりページ使って、ほかの教科書のどれよりも多分詳しく解説されていて、とても分かりやすかったです。この辺の内容ってしっかり理解していないと、本当にけがとか事故につながってしまうものなので、分かりやすい解説というのは非常に大切かなと思います。  全体を通して、学習活動ってところの2にあったとおりに、問題解決に関して、重心が置かれたつくりになっているなというのを感じました。なので、ものづくりの基本的な考え方、問題をどう解決する。この問題を解決するために、物を作るんだという基本的な考え方を理解しやすいなと思いました。  あと、また、先輩からのメッセージが結構具体的で、やっぱり身近な人のコメントが多くて、理工系に進みたいという興味を湧かせる内容が豊富で、巻末のシートが、設計ができるシートが入っているんですね。これも結構、将来にわたって何かを考えるときの基本になる考え方のシートだなと思うので、将来にわたって設計の考え方の基礎が身につく工夫がされていると思いました。  あとは、こちらも内容の2にある情報の技術の部分。先ほどあったプログラミングの導入のところなんですけれども、教育図書さん、なでしこという日本語プログラミングが、これ、実はQRコードを読むだけで、その画面で入力してプログラミングができてしまう仕組みになって、すごく便利。ほかのは多分、別のソフトをダウンロードするとか、そこに行かないとできないんですけれども、もうこれはこのQR読むだけでその場に行けて、できたので。ちょうどクジラにしゃべらせる内容があったので、私もちょっとやってみたんですけれども、本当にスマホだけでちょちょってクジラがしゃべる内容を変えるというプログラミングができて、少し取っかかりとしては、すごくテキストのプログラミングってやっぱりハードルが高いので、ハードル下げる意味ではいいんじゃないかなと思いました。なので、プログラミングの教育って、やっぱり言語を覚えることよりも、中学生は特に考え方を身につけてほしいところなので、入門編としては、日本語プログラミングで十分かなと思います。  以上です。 【教育長】  じゃあ、海沼委員、お願いします。 【海沼委員】  私は、開隆堂さんですか。こちらでいいかなと思います。やっぱり現在使っている方がよろしいんじゃないかなと思います。 【教育長】  私も非常に悩んだんですけれども、内容が盛りだくさんで、これを実際に子供たちが使って、課題に取り組む上で、やっぱり見やすさとか分かりやすさ、あと、安全性の確保というのは大事だなというのが一つあります。  あと、プログラミングは、どこまで中学の段階で専門的な知識を得る必要があるのか。情報モラルはもちろん徹底して、これは学習してほしいんですけれども、プログラミングのところでも、すごく単純な作業から始まって、興味を引くような表記になっているというのが大事だなと思いました。 内容としては、私は教育図書が一番いいなと思います。 【稲垣委員】  多分、でも、技術ってやっぱりプリントで授業される先生も多いので、そういう意味では、この『スキルアシスト』って、基本、プリントで授業をしているという先生にも使いやすいんじゃないかなと思ったりもしております。 【教育長】  私は教育図書のほうがいいかなと思いました。  ということで、教育図書が稲垣委員と私で、開隆堂が海沼委員ということになるんですが、いかがでしょうかね。 【海沼委員】  使いやすければいいと思いますので。 【教育長】  分かりました。ありがとうございます。  そうしましたら、教育図書社を推す意見が多いので、教育図書社に仮決定をすることにいたしますが、御異議ありませんか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、技術・家庭の技術分野は、教育図書に仮決定をいたします。  では、続いて、技術・家庭の家庭分野について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  家庭分野の説明を行います。  品川区立学校教育要領においては、家庭分野の目標生活の営みに係る見方・考え方を働かせ、衣食住などに関する実践的・体験的な活動を通して、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造する資質・能力を次のとおり育成することを目指しています。  知識及び技能の観点では、家族・家庭の機能について理解を深め、家族・家庭、衣食住、消費や環境などについて、生活の自立に必要な基礎的な理解を図るとともに、それらに係る技能を身につけるようにする。  思考力、判断力、表現力等の観点では、家族・家庭や地域における生活の中から問題を見いだして課題を設定し、解決策を構想し、実践を評価・改善し、考察したことを論理的に表現するなど、これからの生活を展望して課題を解決する力を養う。  学びに向かう力・人間性等の観点では、自分と家族、家庭生活と地域との関わりを考え、家族や地域の人々と協働し、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養う。  家庭分野では、生活の営みに係る見方・考え方として、家族や家庭、衣食住、消費や環境などに係る生活事象を、「協力・協働、健康・快適・安全、生活文化の継承・創造、持続可能な社会の構築」等の視点で捉え、よりよい生活を営むために工夫することが述べられています。  それでは、教科書の1、内容面での特色についてお話しします。  家庭分野の授業数は、技術分野に同じです。3年間で87.5時間です。  教科書の内容構成として、家庭分野は3年間で、「家族・家庭生活」、「衣食住の生活」、「消費生活・環境」の3つの分野を学習していきます。  まず、「家族と家庭生活」において、各社、生徒のプライバシーに関わる家族についての記載は、踏み込み過ぎないように十分に配慮しています。  東京書籍は、絵本を活用した資料を用いたり、漫画やアニメの家族で例を示したりし、客観的に家族について考えられるよう配慮しています。  教育図書は、アニメ、漫画、イラストを使用。  開隆堂は、絵本やイラストを資料としています。  次に、本教科書の特徴である見開きページ及び中学校ならではの肉調理の代表である「ハンバーグ」の2点を例に説明します。赤い付箋のあるページを3社同時にお開きください。 【教育長】  ピンクでいいんですか。 【指導主事】  ピンクで結構です。  東京書籍です。見開き一面には、6つの食品群と食品群別摂取量の目安、その後46ページまでで、各分類ごとの実物大の写真が掲載されております。43ページに各分類の概量の例が記載されており、そのページを受けての見開き記載となっております。  次に、教育図書です。折り込み③~⑥は、他社同様の写真、その他の折り込みページは、食品成分表等の細かなデータが記載されています。こちらも折り込みページに表を記載しています。  最後に、開隆堂です。見開き両面で、1日に必要な食品の種類と概要の分量例が記載されております。超大判、実物大の画像を掲載し、特に特徴的であるのが112ページの米飯3杯、450グラムの記載です。御飯が3杯分、実物大で掲載されております。ほかの調理実習例のページも同様に、大きな写真で画像が多く掲載されています。  続いて、中学校の家庭科学習指導要領で特徴的な肉の調理です。青の付箋のページを3社同時に御覧ください。  開隆堂は「煮込みハンバーグ」、東京書籍は「ハンバーグ」、教育図書は「ハンバーグステーキ」となっております。開隆堂の実習例のみ、「焼く」のほかに「煮る」という作業が「ハンバーグ」の中に入るのが特徴です。学習指導要領、品川区立学校教育要領の内容の取扱いでは、煮る、焼く、蒸す等を扱うことと記載されており、授業時数の少ない家庭分野においては、開隆堂が調理実習で、2つの工程を1回の実習で実施できる利点があります。  「ハンバーグ」の作り方動画については、3社であまり差異はありません。開隆堂は2分、東京書籍は3分、教育図書は4分で、東京書籍及び教育図書のデータは、iPadで読むのに時間がかかる場合がございました。  教科書に戻ります。  まずは、「ハンバーグ」本体ですが、開隆堂と東京書籍は見開きの横書き、教育図書のみが縦書きとなっております。  また、教育図書の記載には、玉ねぎを炒める工程がありません。  その後の工程に大きな差異はありません。  開隆堂と東京書籍は、工程数と写真枚数を多くすることで、一つの写真に対して1つから2つの手順となっているため、作業を進める際に理解がしやすいと考えられます。  その他の会社の特徴です。  東京書籍では、ページ下部に「ハンバーグ」と組み合わせる調理の例に、ブロッコリーとマヨネーズの②には「ゆでる」作業。その下のミネストローネスープでは、3に「煮る」工程があり、「焼く」以外の調理方法にも、組合せの調理として取り組むことが可能です。  教育図書では、116ページにひき肉に交ぜる材料の役割が6点記載されているのが特徴ですが、その他、他社との違いはございません。  開隆堂の教科書には、下部に調理方法Q&Aがあり、なぜ玉ねぎを炒めるのか、なぜ塩を入れて混ぜるのか等の記載があり、よりおいしくつくるためのQ&Aの形式の記載があります。  続きまして、お手元の資料2番、構成と分量についてです。  開隆堂出版は、他社と比較して、15から20ページ、「家族・家庭生活」のページを多く取り扱っています。  緑色の付箋、各社の目次を御覧ください。  東京書籍は、学習指導要領及び品川区立学校教育要領の単元順の配列とは異なった順で掲載をしており、他社でいうA「家族と家庭生活」が教科書の最後の記載となっております。  次に、3番、表記と表現について、大きな差異はございません。  次に、4番、学習活動についてです。オレンジ色の付箋を御覧ください。 幼児の体の発達や心の発達についてのページに付箋をつけています。授業の導入に当たるページ、見開き左上の部分に御着目ください。  東京書籍は、節の始まりには「レッツスタート」があり、授業の導入において主体的に調べたり、友達と話し合ったり、思考を深めたりする発問が設定されています。写真を活用して比較したり、身近な例や場面を振り返る設問等があります。  教育図書は、節の導入となる「見つめる」で、イラストや写真を用いて生活の場面を想像できるよう配慮されています。  開隆堂出版は、節の導入発問は自身の経験を踏まえて考えたり掲示されたデータをもとに考えたりする工夫がされています。生徒同士が意見交換をするアクティブ・ラーニングを多数取り入れ、自身の考えを深められる構成となっています。  次に、5、造本についてです。  教科書のサイズについては技術分野と同様で、開隆堂と東京書籍の2社に比べて、教育図書が多少大きいですが、大きな差異はございません。  重さは30グラム程度、教育図書の教科書が重いですが、こちらも技術分野同様、大きな差異ではないと考えております。  折り込みページに関しては、紙の質が異なり、硬い順に東京書籍、開隆堂、教育図書となっております。  次に、6番、地域性について。特段、大きな差異はございません。  次に、7番、総合所見です。全体的な特徴を紹介いたします。  東京書籍は技術分野同様に、「基本ページ」に「学習課題」を新設しました。さらには、SDGs特集や食物アレルギー、防災など、今日的な課題も多く取り上げられております。  技術分野の教科書と同様に、黄色の付箋ページ、御覧ください。女子のイラストの標準服を着る生徒は、ネクタイを着用しております。  教育図書ですが、生活を見つめることから始まり、問題の発見から解決までをサポートする構成となっております。体験や実践を通して力をつけるとともに、手順や分かりやすい写真、動画等の多様な実習例を掲載しております。  黄色の付箋のページの写真において、実際の生徒の写真を大判で掲載し、女子生徒はリボンとスラックスを着用しているところが、多様性について配慮しているところとも言えます。  最後に開隆堂ですが、黄色の付箋、御覧ください。  製作例として、タブレットケースを掲載する等、生活で出会う課題を自分のこととして考えられることができる教科書で、よりよい生活の実現に向けて、生活を工夫し創造しようとする実践的な態度を養うことができます。  また、9ページ、SDGsの前文にある誰一人取り残さないことを根底に据えています。  中学生のなぜや興味・関心を引き出し、多様な価値観や他者と共生する寛容さを育む構成となっています。  また、SDGsについては各社記載がありますが、開隆堂については308から309ページに、国際的視点から見るプラスチック汚染についての見開き記載があるのが特徴的です。  最後となりますが、開隆堂29ページ「参考」として、令和6年度品川区施策方針「区民の幸福」においても重要な考え方となっておりますウエルビーイングについての記載があります。  以上です。御協議、よろしくお願いします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑、御意見をお願いいたします。  稲垣委員。 【稲垣委員】  調理実習の話、さっきハンバーグのお話があったかと思うんですけれども、ハンバーグってアレルゲンが含まれている食品を使って製作するものだと思うんですけれども、実際の現場でアレルギーがある子がいるクラスの調理実習ってどういう形になっているのか、ちょっとお話しいただけますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  実際、そのお子さんの必要なものは取り除くであったりとか、事前に協議をしまして食品数を減らす、もしくは、該当のものを除外するという形で実施が可能であれば、やっているかと思います。 【稲垣委員】  作るところには入らない形でという。 【指導主事】  それもお子さんの実態に応じてかと思います。 【稲垣委員】  分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますか。稲垣委員。 【稲垣委員】  取りあえず以上です。 【教育長】  じゃあ、海沼委員、お願いします。 【海沼委員】  実際にこの教科書で先生方が使いやすいのは、どの教科書も使いやすいって言っていらしたんでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  全体的に、まず、先ほど申し上げたような導入の部分での特徴がそれぞれありまして、開隆堂に関しましては、幼児の発達のところでは、例えばデータ等を用いた導入をしております。  教育図書では、技術と同様に、生活の身近な場面のイラストを使っております。  そして、東京書籍に関しましては、学習課題を載せております。  そうしますと、イラストに関しましては、そちらのイラストからイメージを膨らますことが実際にしやすい場合もあれば、そちらがどこまで生徒が想像力を働かせるかというところにもなってくるかと思います。  学習課題が掲載されているところに関しましては、開隆堂なんですけれども、開隆堂は卵のマークで、こちらが導入の発問になるようなものが掲載されております。こちらの発問が、先生たちの御意見では、生徒たちが答えやすいような発問も多いのではないかというふうな御意見はございました。  以上です。 【海沼委員】  分かりました。 【教育長】  よろしいですかね。 【海沼委員】  どちらでも、みんな見やすいなって、やりやすいなという感じで見ていたんですけれども。 【教育長】  じゃあ、私からも伺っていいですか。家庭分野のガイダンスというページが東京書籍と開隆堂にはあって、教育図書が見つけられなくて、どこを見ればいいのでしょうか。 【指導主事】  ガイダンス、口絵の11にございますので。教育図書は口絵の11ですね。1ページの左側になります。つなぐ、つながる家庭分野というところ。 【教育長】  1ページ。 【指導主事】  四角で囲んである口絵11というもので、通常の1ページの左側になります。 【教育長】  口絵の11。 【海沼委員】  口絵の11、これ? 【教育長】  口絵の11、これ。分かりました。  自立と共生という言葉の使い方が気になっていて、教育図書は、具体的には、このガイダンスでは使っていないのかな。自立と共生って対立概念でも何でもなくって、共存する概念であって、それは一体的にあるということを、ちゃんと子供たちがそこを理解してスタートしてほしいなというのがあります。なので、もちろん自立って人それぞれの自立の仕方があって、それを自分がよりよく生きるために身につけていくという姿勢が大事なんですけれども、そういった意味では、東京書籍の書き方よりも、開隆堂のほうが理解がしやすいかと思います。こういうコラムも例示して書いてあるというところで。なので、自立というのは、何でも自分で全てやらなければならないことじゃないんだよというところが分かって、スタートをするというのが大事かなと思いました。それが教育図書はどこで触れられているのかがちょっと見えづらかったんですけれども、ここのページにというのがもしあったら教えてもらえますか。  指導主事。 【指導主事】  すいません。こちらの自立と共生という文言直接については、恐らく内容的なものは入っているかと思うんですが……。 【教育長】  もちろん。 【指導主事】  こちらで今の段階では確認ができていないんですが、近いページとすると、2ページ、3ページが近いのかと思われます。 【教育長】  ありがとうございます。  あと、調理実習の話が出たんですけれども、調理実習ってやっぱりハンバーグですか。お魚を使った調理実習というのはあんまりやらないんですか。  指導主事。 【指導主事】  ございますが、こちらに関してはハンバーグを使う教員が多いということで、そちらのほうで代表例として取り上げさせていただきました。 【教育長】  分かりました。 【稲垣委員】  でも……。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  うちの息子に、今、9年生の息子がいるんですけれども、聞いたら、お魚しかやっていないよって言っていたので。 【教育長】  お魚しかやっていない。 【稲垣委員】  アレルギーのとき、どうしているって聞いたら、アレルギーがあるものは使っていないよって言われたので、やっぱり家庭科の先生にもよると思うんですけれども。 【教育長】  教科書を見ると、魚がどうしても後ろのほうにあるなというのは感じていて、これはもう全社共通だから、しようがないんだと思いますけれども、なかなか、家庭でも魚料理ってつくらなくなってきている傾向にあるので、魚料理が充実しているのがいいなと思いました。 【稲垣委員】  確かに。 【海沼委員】  そうですね。 【教育長】  実際にやっていないんだったら、あんまり意味がないかなと。分かりました。ありがとうございます。  ほかに何かありますか。 【海沼委員】  よろしいですか。 【教育長】  海沼委員。 【海沼委員】  あと、小学校の家庭科と、やはり7、8、9年生の家庭科の授業で、やっぱり共通しているというところはあるんでしょうか。別にそれは考えなくてもよい。 【教育長】  あるんでしょうかという質問ですね。 【海沼委員】  はい。別にそれは関係ないですよっておっしゃれば、いいんですけれども。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  関連はございます。カリキュラム・マネジメントにおいても、小学校の内容を系統的に学習していくというところが言われております。 【海沼委員】  分かりました。 【教育長】  ほかにございますでしょうか。  では、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言いただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  家庭科ってやっぱり生活に一番密着していて、もう生活そのものと言える教科だと思っています。テストで何点取れるかとかいう、そういう成績ではなくて、習熟度がどうとかそういうことではなくて、どれだけ生徒が自分事として学んだ内容を生かしていけるかが重要な科目かなと思います。なので、そのために生徒が受け身ではなくて、自分から学ぶ姿勢が一番大事になってくる教科じゃないかなと思いまして、その観点からデジタルコンテンツも大分見させていただいて、それも含めての評価として、東京書籍さんを推させていただきたいと思います。  東京書籍さんの教科書、学習活動の1にあるように、「レッツスタート」の声かけが身近になっていまして、自分事として学びをスタートさせやすいということが一つ。  あと、デジタルコンテンツが、3社全部見たんですけれども、抜群に東京書籍さんがいいです。レシピのページも、ほかのところは動画だけしか載っていないんですけれども、東京書籍さん、本当にいわゆるレシピサイトのように動画があって、手順もちゃんと写真で載っているみたいな形で、動画ってやっぱり流れていってしまうので、つくるときにはちょっと不適なところがあって、その意味で大分使いやすいです。写真とテキストでちゃんと書いてあるので。  10の部分でも、例えば180ページの家庭内の危険な場所というコンテンツがあるんですけれども、ここのQRコードが右上にあるんですけれども、これを読むと、実際にこの部屋を触れる場面がタブレットで表示されて、例えばここの包丁とかを触ると、包丁が危ないねみたいなことのポップアップが出てくるみたいな感じで、すごくインタラクティブに子供が自主的に関わることで学ぶつくりになっていたので、危険な理由の解説もちゃんとその場で見ることができるので、すごくいいなと思いました。  あと、すごく防災に関しても大事だと思っていまして、食料の備蓄とか、これは家庭科なので、家庭科に沿った内容がすごく詳しく巻末に入っていました。  287ページにQRコードがありまして、このQRコードの先に行くと、防災・減災手帳というものが入っていまして、この手帳というのが自分で書き込みもできるようになっているので、すごく自分に合わせた、僕はコンタクトレンズしているから、コンタクトが必要だとかって書き足せたりとか、そういう感じで自分に合わせたものにできるので、役立つんじゃないかなと思いますし、また、全部のページ、ほぼ全てのページかな。に生活メモが下のほうに入っていて、その生活メモがすごくいいなと。例えば138ページとかですね。生活、本当に豆知識が入っているので、それが面白いなというのがよかったです。  あと、献立の作成の部分でも、QRコードを読むだけで、本当に簡単に栄養素の計算ができるので、大人でもなかなかちょっと面倒くさいので、ここのレシピをこう変えると、この栄養素が満たせるみたいなことが、試行錯誤がすごくしやすいようになっているので、理解が深めやすいのがいいかなと思って、私は基本的にデジタル寄りな話になってしまいますけれども、東京書籍さんということで、以上です。 【教育長】  海沼委員、いかがでしょうか。 【海沼委員】  やはり先生方が見やすいものがいいかなと思ったのと、やっぱり子供たちも見ていく段階で、今、品川区ではウエルビーイングの記載があるということとか、それから、1日に取りたい食品の分量の見開きがあったりとか、結構そういうので生徒同士がアクティブラーニングをする活動が沢山載っていたりとかで見やすいのかなと思って、私は開隆堂さんです。こちらがいいかなと思ったところです。 【教育長】  ありがとうございます。  私は結論から言うと、開隆堂がいいなと思いました。さっき言った一番大事なところが、きちんと最初にガイダンスのところで、自立と共生について説明ができているなと。全体的にちょっと東京書籍さん、字が小さいのが気になって、ソーイングって言わないのか。裁縫のところなんかも、ちょっと写真とか小さいかなというのが気になって、実際に子供たちが見ながらやるのも、その使いやすさも含めて、開隆堂がいいかなと思ったところです。  ということで、また意見が割れたんですがいかがでしょう。 【稲垣委員】  大丈夫です。 【教育長】  デジタルコンテンツも大事なのはすごい分かってはおりますが、稲垣さん、いかがでしょう。 【稲垣委員】  開隆堂さんのやっぱり自動音声の読み上げだけ、本当に何とかしてほしいなと思うんですけれども、内容はすごくいいと思うので、全然大丈夫です。 【教育長】  分かりました。ありがとうございます。  では、開隆堂を推す声が多いので、開隆堂社に仮決定することといたしますが、御異議ありませんか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、技術・家庭の家庭分野は、開隆堂社に仮決定いたします。  では、続いて、美術について説明をお願いします。  統括指導主事。 【統括指導主事】  私からは美術の教科書について説明させていただきます。  初めに、美術の指導をしていく上で重視する点についてです。美術の学習を進めるに当たって、品川区の生徒の実態から課題として挙げられるのは、自分で考え表現する力、発想・構想の手だてに苦手意識を持っている生徒が多い。また、自分が表したいイメージと異なる表現になるため、苦手意識を持っているなどが挙げられます。品川区立学校教育要領においても、思考力、判断力等の育成の中に示されております。  現在、美術科の年間授業時数は、7学年45時間。年間を通して週1時間、週2時間の週が10週ほどあります。8学年、9学年はそれぞれ35時間。年間を通して週1時間となります。  それでは、それぞれの観点について、主要な内容について説明いたします。  最初に、1、内容面での特色についてです。  まず、(2)内容の分かりやすさへの配慮では、各社の付箋①のページをお開きください。それぞれの分野、表現や鑑賞の活動を表すインデックス、学習の目標が示され、学習の流れを理解することができます。ほかにも、学習のポイント、資料を掲載し、表現や鑑賞のヒント、二次元コードについて工夫を凝らし活用することができます。  次に、(4)発展的な学習内容についての配慮です。各社の付箋②のページをお開きください。こちらのページはあくまで一つの例ですが、各社とも題材ごとにQRコードや二次元コードがあり、ページに関連した学びの導入部分の動画や生徒作品や解説に行くことができます。ほかにはワークシート、作品を360度から見ることができる動画、学びを深めるアプリなど、見たり聞いたり書いたりすることができ、学習をより深め、発展させることができます。  次に、2、構成と分量での特色についてです。  日本文教出版社は、2・3年を上下巻に分冊し、光村図書、開隆堂出版は、2・3年を1冊にしています。  光村図書は1年に別冊がついています。  次に、3、表記と表現での特色についてです。  (2)教材の特性に即した表現等への配慮では、各社とも作品の原寸を表示し、実際の大きさをイメージすることができます。  日本文教出版社、4作品、光村図書、3作品、開隆堂出版、10作品です。開隆堂出版が多く掲載していますが、作品全体ではなく、一部分のものも含まれております。  各社の付箋③のページをお開きください。  日本文教出版社は硬さの違う紙を使用し、このページを実際に折って立てることで、奥行きなどの見え方や、立体的に感じ取れる工夫がなされています。  光村図書は、和紙のような風合いの紙を使用し、日本の絵画が持つ自然観や美意識を感じ取れる工夫がなされています。  開隆堂出版は、触りたくなるような加工をし、指先で触って作品の質感を想像することのできる工夫がなされています。  次に、4、学習内容での特徴についてです。  (1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮における、主体的に学習していくための重要な発想・構想の手だてについてです。各社の付箋④のページをお開きください。各社とも数多く掲載されておりますが、一つの例を紹介します。  日本文教出版社は、発想の手がかりを探すための「表現ヒント」のコーナーを設けています。  光村図書は、みんなの工夫と題して、生徒の発想の方法を紹介していました。  開隆堂は、「発想・構想」というインデックスで生徒の作品を紹介しています。また、作家のインタビューが掲載されているページや、デジタルコンテンツで紹介している動画もあります。  次に、5、造本での特色についてです。各社とも、A4ワイド判を使用しています。  各社の付箋⑤のページをお開きください。各社、色相環について学習するページとなっております。  日本文教出版社、開隆堂出版は、彩度の説明で黄色を使い、少数派色覚の生徒に配慮をしています。  各社とも、それぞれの色の名前を掲載しています。  最後に、7、本教科書の長所・特色についてです。  まず、教科書についてですが、日本文教出版社は、教科書自体に多くの生徒の作品が掲載されていました。  光村図書は、1年の別冊で学んだことが、2、3年生の教科書内のQRコードで振り返りができる設定となっておりました。  開隆堂出版は、題材ごとに鑑賞→発想構想→知識、作品という順番で構成されていました。  二次元コード、デジタルコンテンツについてですが、先ほど発展的な学習内容についての配慮のところでお話しさせていただいたように、各社とも工夫を凝らしていました。  特徴的なものを挙げると、日本文教出版社は、題材を行う最初の導入部分の表現、鑑賞の動画がありました。  光村図書は、生徒が作品をつくる上での工夫を紹介した動画と、体感的に鑑賞できる作品がありました。  開隆堂出版は、発想を広げるワークシート3種類、アイデア、鑑賞、振り返りがありました。  以上で説明を終わります。御協議、よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑、御意見はございますか。お願いします。 では、最初に、先ほどの彩度、色の仕組みのところのピンクの話なんですけれども、ちょっともう一回確認してもらいたいんですが、色覚に課題のあるお子さんだと、やっぱりグレーと赤、ピンクが彩度の例示で書いてある、使ってあるというのは見づらいということでいいんですか。それとも、それはこの教科書においては、そこは配慮された上で、この色は使われているというふうに理解していいんでしょうか。  統括指導主事。 【統括指導主事】  本研究会のほうですけれども、黄色を使うことで、少数派色覚の生徒にも配慮されているというような意見は出ておりました。 【教育長】  裏を返すと光村図書は、黄色じゃないですよね。 【統括指導主事】  はい。 【教育長】  これは配慮されていないということですか。 【統括指導主事】  そこまでは言っていないです。 【教育長】  そこをどう考えればいいのかなというのもあったんですけれども、確認できますか。  統括指導主事。 【統括指導主事】  すいません、失礼します。それぞれの教科書の説明というか、裏表紙のところだったりでカラーユニバーサルデザインの観点から、専門による校閲を行っているというふうには書かれております。ですので、実際ここに出ているのが全く配慮されていないのかといわれると、そうではないのかなと思うんですけれども、研究会の中では、そういった形の意見が出されたということになります。 【教育長】  分かりました。  では、質疑、お願いいたします。  稲垣委員。 【稲垣委員】  今回、また別冊ということで資料がついているんですけれども、これの資料に関して、別冊であることのメリット、デメリットとか、その辺りのお話があったら聞かせていただきたいです。 【教育長】  統括指導主事。 【統括指導主事】  本研究会のほうですけれども、別冊によって、もちろん紛失とかという話も出たんですけれども、中身のほうで非常に技法ですとか、そういった詳しい資料として、非常に充実しているのではないかという意見が出ました。  さらに、2年、3年になったときに、2年、3年の教科書内に二次元コードがありまして、そこで同じ内容が見れるので、仮にですけれども、例えば将来的には紛失したとしても、その教科書から飛べるというところで、非常にすぐれている部分なのかなという意見はございました。  以上です。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはよろしいですか。  海沼委員、どうですか。 【海沼委員】  どれもいいなと思って見ていたんですけれども、光村図書さんのこれもすごい見やすいなと思って見ていたんですね。  それと、あと、こちらの日本文教社さんですか。こちらもすごい見やすいといいますか、子供たちにとってもいいのかなとは思って見ていた。ただ、ここだけが3冊になっていますね。こちらは資料として3冊になっていますけれども、学年的には1年生と、あと、2年生の前半と上下と分かれているので、こちらは1冊ずつなんでしょうけれども、これもいいな。でも、持ち歩くことってほとんどないんですよね。 【教育長】  どうなんですか。 【海沼委員】  どうなんです? 【教育長】  いかがでしょう。  統括指導主事。 【統括指導主事】  冊数の違いと、そこについての意見ということなんですけれども、今、委員おっしゃられたように、日本文教出版は美術1が1冊、美術2・3が上下巻の2冊に分かれております。光村図書、開隆堂出版ともに美術1で1冊、美術2・3で1冊となっています。光村図書は別冊の資料集がついております。 【海沼委員】  ついていますね。 【統括指導主事】  日本文教出版は、この2冊を併用して使っていく、しなければいけなくなるかなという声がございました。以上となります。 【教育長】  ありがとうございます。  私は、日本の文化を大切に学んでほしいというところから、光村図書の和紙のデザイン、和紙がいいものを入れているのが、これはいいなというところはありました。  引っかかるのは、ユニバーサルデザインのところなんですけれども、監修されていて、そこが問題ないということである。仮に、また色覚で何かある子がいれば、そこで配慮がちゃんと教室の中でしていってもらえればなとは思います。  あと、全体的に見て、資料集をなくすという危険リスクよりも、やっぱり使いやすさに検討会の中でも着目したということで、そこはよろしいでしょうか。分かりました。  質問ですけれども、開隆堂がちょっと青みがかかっているという意見が出ていたかと思うんですけれども、これはどのように学びに影響するんですか。  統括指導主事。 【統括指導主事】  具体的なページですけれども、日本文教出版の30ページ。 【教育長】  1のほうですか。 【統括指導主事】  ごめんなさい。2・3の上のほうです。光村図書の2・3の43ページ。開隆堂出版の1の14ページに、ゴッホの同じ絵が掲載されております。同じものを見比べたときにどのような比較というかが出てくるかというところで、委員の研究会のほうで話したんですけれども、どれもちょっとずつ違いはあるんですが、開隆堂出版のものが非常に青みがかかっているように見えるという意見が、多くの委員の先生から出された意見となっておりました。以上です。 【教育長】  私が聞きたいのは、それがどのように学びに影響するのかということを聞きたいので、お願いします。 【統括指導主事】  やっぱり本物に近いもので学習を進めていくというか、見ていくほうがいいんではないかという意見は出ておりました。具体的に学習するに当たって、ここがよくないというところではないんですけれども、実物に近いほうがいいのではないかというような声は上がっておりました。以上です。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにはございますか。よろしいですか。 (「はい」の声あり)  では、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  中学生にとって名画とかそういうのは、ちょっと遠い世界の存在って感じてしまいがちで、美術はちょっと壮大過ぎてよく分からないから苦手という子も見受けられるんではないかと思います。有名画家の作品とか作家さんの作品を鑑賞するのはもちろん大事なんですが、すごいな、でも、自分には無理だってなってしまうんではなくて、すごいな、じゃあ、自分だったらこうするというインスピレーションを得て、創造する側に回ってほしいというのが、多分、美術の目的じゃないかなと私も思うので、自分でつくった作品が唯一無二の芸術だという、表現する楽しさを知ってもらえる学習ができたらいいんじゃないかなという観点から、光村図書さんを推します。  美術1の表紙を開いたところが、もう普通の中学生の写真なんですよね。なので、ほかはやっぱりちょっと壮大なものになってしまいますが、すごく身近に、これでも、これが芸術なんだよというこの導入がすごくいいなという、ハードルが下がっていいなというのが一つ。  あと、製作の過程を丁寧に解説されていまして、実際にほかの中学生がどういうふうに考えて、どんなアイデアを出して、どんな工夫をして、この作品をつくったのかというのがすごく詳細に、一番、光村さんが書かれていて、自分にもできるかもって読んだ子が思えるようなつくりになっているかなと思います。  そのために別冊に、全然分からない子でも、取りあえず絵の具やってみようとかという感じでできるようなぐらい、すごく詳細に書かれているのも、すごくいいなと思います。やっぱりこれだけすごく大事に取っておけば、一生使えるんじゃないかなという、すごくまとまっている資料なので、その資料集もすごくいいなと思います。  あとは、デジタルコンテンツ。私、デジタルの話ばっかりしているんですけれども、デジタルコンテンツもすごく充実していまして、一番驚いたのが、名画に書き込みができるんですよね、こちらの光村さんのソフトだと。なので、例えば晩餐会の絵とかが1点透視で書かれているとか、そういうのがすごく分かるようになっていて、実際に絵の上に線を自分で引いてみて確認するとかいうことができたり、あと、絵画の登場人物に吹き出し書いて、お話しさせてみたりとかということができて、ふだんであれば怒られてしまうようなことも、それもやっぱりクリエーティブの芽だと思うので、そういうこともいろいろして楽しんでもらえたらいいんじゃないかなって思うので。ハードルを下げるという意味で、やっぱり教科書の肖像画とかにいたずら書きすると怒られてしまうので、でも、それもやっぱりすごく大事な個性的な芸術の一つだと思うので、そういうことをどんどんやってほしいなという意味でも、いいなと思いました。  あと、もう一つは、私自身がデザインの仕事もさせていただいているんですけれども、マインドマップを作成して、アイデアを練って、それで伝わるためにはどうしたらいいんだというのって、本当にデザインの現場ですごく大事なことなんですけれど、そのデザインの考え方の初歩もちゃんと入っていて、学べるようになっているので、これからデザイナーにならなくても、いろいろなものをつくっていく上で、人生にすごく役立ちそうな知識、得られるんじゃないかなと思います。  あと、本当、プロダクトデザインとか空間デザインに関しても、しっかりまとめられていて分かりやすかったと思います。  あと、日本の文化って先ほどお話あったんですけれども、仏像の解説の部分で、2・3かな。後ろのほうに仏像の手の形の意味とか、持っているものの意味とかが書いてあって、97ページですね、2・3。これが私も知らなかったことですごく面白いし、実際に9年生とかで修学旅行に行って、仏像とかを見る機会があると思うので、あれ持っているということは、こういう意味なんだなというのが分かったら、ちょっとすごくアクティブな学びになるんじゃないかなと思います。  あと、全部のやつに「ゲルニカ」入っているんですけれど、やっぱり一番、光村さんがインパクトがあって、最初の町とピカソの写真から入っているんですよね。その町とピカソの写真を開くと、見開き4ページで巨大な絵画が出てくるというのは、ちょっと絵に込められた思いを感じ取りやすくて、いいのではないかなと思います。  長くなりましたが、以上です。 【教育長】  ありがとうございます。  海沼委員、お願いいたします。 【海沼委員】  私も稲垣委員と同じで、光村図書がいいかなと思ったところなんですけれども、まず、広げて、先ほどおっしゃった、この2ページ、3ページのところで谷川俊太郎さんの詩が出てきたので、心がほっとするなというのと、生徒たちの顔がすごいマッチしていていいなというのは、すごい初めからの印象が出ました。  あと、写真とかも、カラーもすごいきれいだなと思って見ていました。ほかのところもいいんですけれども、やはり比べますと、光村図書さんのこれは、とてもカラーがきれいなのかなと思って見ていたところです。 【教育長】  ありがとうございます。  私も結論は光村図書出版社かなと思っています。先ほど言いましたが、やっぱり日本文化というところのフォーカスが結構されているというところもあり、あと、ちょっとユニバーサルデザインのところは気にはなったんですけれども、そこもきちんと対応しているというお話ですので、あとは、運用の中で、学校、教室の中で、必要なことがあれば、やっていただければいいのかなと思いました。  それから、やっぱり何といっても資料集が使いやすいかなと、見やすいかなと思いましたので、光村図書がいいと思います。  それでは、光村図書出版社を推す意見が多いので、光村図書出版社に仮決定をすることといたしますが、御異議ありませんか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、美術は光村図書出版社に仮決定いたします。  そのほか、何かありますか。  では、本日の議事日程は全て終了しました。閉会を宣告いたします。  傍聴の方は、御退出願います。 ―― 了 ――