令和6年 第9回 教育委員会定例会会議録 とき 令和6年7月9日 品川区教育委員会 令和6年第9回教育委員会定例会 日時 令和6年7月9日(火)      開会:午後2時1分                        閉会:午後4時15分 場所 教育委員室 出席委員 教育長 伊﨑 みゆき 教育長職務代理者 吉村 潔       委員 海沼 マリ子       委員 稲垣 百合恵       委員 濱松 誠 出席理事者 教育次長 米田 博 庶務課長 舩木 秀樹 学務課長 柏木 通       指導課長 中谷 愛       教育総合支援センター長 丸谷 大輔       特別支援教育担当課長 唐澤 好彦       品川図書館長 河内 崇       学校施設担当課長 荒木 孝太       統括指導主事 齊藤 隆光       統括指導主事 升屋 友和        事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝 書    記 田島 希望       書    記 宗方 碧             傍聴人数 19名 その他 品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、会議の一部を 非公開とした。 次第 協議事項1 令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)音楽・道徳・英語) 第36号議案 通学区域の一部改正について 報告事項1 令和5年度後期一般監査の措置結果報告について 報告事項2 教職員の任免等について(退職) 報告事項3 教職員の任免等について(休職) 令和6年第9回教育委員会定例会 令和6年7月9日 【教育長】  ただいまから、令和6年第9回教育委員会定例会を開会いたします。  署名委員に稲垣委員、濱松委員を指名いたします。よろしくお願いします。  本日は傍聴の方がおられますので、お知らせいたします。  続いて、会議の持ち方についてですが、日程第3、報告事項2、教職員の任免等について(退職)、日程第3、報告事項3、教職員の任免等について(休職)、本件は人事に関する案件ですので、品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、非公開の会議としますが、御異議はありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件については全ての日程の終了後に審議いたします。  それでは、本日の議題に入ります。  日程第1、協議事項1、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)音楽・道徳・英語)。  説明に入る前に、本件につきましては、吉村教育長職務代理者は他の業務との関係で審議に参加することができませんので、一旦御退出をいただきます。  それでは、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について。本日は、中学校・義務教育学校(後期課程)の音楽(一般と器楽)特別の教科道徳、英語、以上3教科4種目について、御審議いただきます。  それぞれの教科の教科書の説明につきましては、担当の指導主事より説明をいたします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  音楽の教科書について説明させていただきます。  音楽科における目標は、表現及び鑑賞の幅広い活動をとおして、音楽的な見方、考え方を働かせ、生活や社会の中の音や音楽、音楽文化と豊かに関わる資質能力を育成することを目指しています。  音楽科は、教育出版と教育芸術社となります。領域別に教科書は分かれており、歌唱表現、創作活動、鑑賞を中心としたもの、器楽表現を中心としたものとなります。  それでは、資料1-1を御覧ください。表の左側の調査基準に沿って御説明いたします。まず、1の内容、(1)児童・生徒の発達段階への配慮についてです。各社1年の青い付箋が貼られているページを開いてください。  教育出版は、変声と混声合唱について説明をしています。教育芸術社は、声の出る仕組みや変声期、歌声づくりについての説明をしています。両社、発達段階への配慮がされています。  2の構成と分量、(4)教科の特質に即した教材の構成と基礎・基本的事項への配慮についてです。各社1年の黄色い付箋が貼られているページを開いてください。  教育出版は、巻末に「楽典」として、音符、休符、形式、調、和音、記号用語等が折り込みで見開きにまとめられています。教育芸術社は、巻末に「音楽の約束」として五線譜、音符、休符、音階、記号用語等がまとめられています。両社、基礎、基本的事項への配慮がされています。  3表記と表現、(2)教材の特質に即した表現への配慮についてです。各社、2・3年での青い付箋が貼られているページを開いてください。教育出版は、創作では、音符や五線よりもマス目を活用したワークシートを採用していて、教育芸術社は、創作では音符や五線を活用したワークシートを採用しています。  4学習活動、(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮についてです。各社1年のピンク色の付箋が貼られているページを開いてください。  教育出版は、「Active」という学習で、曲の特徴や表現の仕方、合唱での各パートの役割、鑑賞における聴き取ったことや感じ取ったことを対話を通して深め、学べるように工夫されています。教育芸術社が「学びのコンパス」で、旋律の特徴や曲の構成、表現の工夫を主体的に、そして対話を通して学べるように工夫されています。  5造本については、両社大きな差異はございません。  6地域性については、各社、写真や地図を使って郷土の芸能について記載されています。  最後に、7総合所見です。  教育出版は、小学校での既習曲が1年の導入で使われており、発達段階に応じた段階的な指導に役立つと考えました。話合いの場面が設けられていますが、題材の目標に対する到達度の設定、学習の定着度の見極めに高度な指導力が求められると意見が出ました。  教育芸術社は、題材の目標に向かってどのように学習を進めるかの示唆が適切に示されており、指導者も学習者も見通しをもって指導や学習を進めることができると意見が出ました。また、QRコードによる音源を含めた資料の充実により、全体指導と個別最適な学びの双方の充実を図ることもできると意見が出ました。  以上で説明を終わります。御協議よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。  質問、御意見はございますか。どちらがいいというのは最後に決めますので、それまでは、質疑、御意見、お願いいたします。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  教育芸術社のほう、QRコードが充実と書かれていると思うのですが、私の時代にはQRコードがなかったので、QRコードにどんな内容が入っているのかと、いろいろなケースがあると思うのですけれども、その辺りはどうですか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  教育芸術社のほうでは、巻頭の芸能人が出てきたメッセージ動画であったり、歌唱教材の全曲のカラピアノやパート別の音源、あとは歌唱共通教材の演奏と、風景動画、鑑賞曲の譜例や、創作ツール、ワークシートなどが教育芸術社のほうはありました。  教育出版のほうは、動画、音声、ワークシート、資料というふうに4つに分けて、そこからQRコードを読み取っていくというような形になっております。  以上です。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  またQRコードのお話に引き続きなってしまうのですけれども、QRコードは授業の中で、どんな感じで、どんな場面で、どれぐらい活用されているのか、教えていただけますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  これは委員の方から出てきた話なのですが、QRコードは一般のこの学習に関しては、比較的多く学習場面で使っていて、その状況状況の子供の進み具合であったり進度であったり必要に応じてQRコードを、今タブレットを1人1台持っていますので、その場面に応じて子供たちが使うような形で、かなり使われているという意見は出ておりました。  以上です。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかには。  稲垣委員。 【稲垣委員】  こちらに、創作のところで、音符や五線譜ではなくてマス目なのが教育出版さんで、音符や五線譜を使用しているのが教育芸術社さんということだったのですけれども、これは具体的に授業の中でどういうことが変わるのでしょうか。どちらがどう使いやすいというか、こちらでやるとこういう感じみたいなのがあれば、教えていただければと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  委員の意見からでは、段階的にやはり最終の2・3年、3年生の終わりのほうには、音符や五線でというところで学習をつなげていきたいというような意見は出ておりました。そこのほうが使いやすいといいますか、そういう指導をしていきたいという意見が出ておりました。  以上です。 【教育長】  ほかには。  濱松委員。 【濱松委員】  音楽は、それこそ経験のある先生とか、もしかしたら浅い先生もおられると思うのですが、指導するという中で、委員の先生から何か教科書がどう使いやすい、使いにくいみたいな、何か先生のコメントは何かありましたか、話が出ましたか。指導するという意味で。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  まず、教育出版のほうでは、対話や話し合う活動が多いということがあったので、ここは、先生方、経験の浅い先生方にとっては少しレベルが高いのではないかというような御意見がありました。教育芸術社のほうにつきましては、吹き出しで活動の手順が示されていたりするので、若い先生方にとっては、教材としては使いやすいのではないかという意見が出ておりました。  以上です。 【教育長】  海沼委員はよろしいでしょうか。 【海沼委員】  はい。 【教育長】  では、ほかには大丈夫でしょうか。  それでは、質疑や意見が出おわりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  私は教育芸術社さんを推したいと思います。理由としては、やはりQRコードがすごく充実されていて、パートごとの音とか、カラオケとかカラピアノとかが入っているので、歌が苦手な子供でもちょっとおうちで練習したりとかもしやすいだろうし、できる子に追いつくことができるコンテンツになっているなということが一つと、あとは、今の創作でやっぱり最初、音符や五線譜だなというのは私も思うので、それはいいかなと思います。  以上です。 【教育長】  海沼委員。 【海沼委員】  私も、教育芸術社のほうで。1年生の特に「学びのコンパス」というところが、4つの活動が具体的に示されておりまして、音楽に学びやすいということが一番だと思いますので。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  私も教育芸術社さんで、QRコードで分かりやすく、より多くやっているということで、この数自体とかがポイントではないのかもしれません、今、移行期というか、かもしれませんけれども、やっぱりそのところは大きいのかなと思いましたので、教育芸術社さんでお願いしたいと思います。 【教育長】  最後に私からです。私も教育芸術社のほうが品川区には適しているかなと思います。理由としましては、先ほど最後に説明がありましたけれども、若い教員、経験の少ない教員も使いやすいということがまず1点と、あと、QRコードの対応を充実するということなので、QRコードコンテンツが充実しているということで、教育芸術社さんのほうが適切かなと思っています。  では、各委員からいただきまして、教育芸術社を推す意見が多いので、教育芸術社に仮決定することといたしますが、御異議はありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  では、音楽(一般)は教育芸術社に仮決定をいたします。  それでは次に続いて、音楽(器楽)について御説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  続きまして、器楽表現の教科書について御説明いたします。それでは、資料1-2を御覧ください。表の左側の調査基準に沿って御説明いたします。  まず、1の内容、(1)児童・生徒の発達の段階への配慮についてです。各社青い付箋が貼られているページをお開きください。  教育出版は、三味線について、鉛筆を用いたバチの持ち方の練習方法が記載されており、おさらいをしやすくしています。教育芸術社は、三味線についてバチの動かし方の写真を用いて説明をしております。  2構成と分量、(4)教科の特質に即した教材の構成と基礎・基本的事項への配慮についてです。各社、黄色い付箋が貼られているページを開いてください。  教育出版は、巻末に折り込みで、アルトリコーダー運指表とコード表・ギターの運指が写真で掲載され、手の形や指の配置を視覚的に捉え理解しやすくなっております。教育芸術社は、アルトリコーダーの運指表とコード表、ギターの運指がイラストで掲載され、抑える位置が分かりやすく色で示されております。  3表記と表現については、両社大きな差はございません。  4学習活動、(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮についてです。各社QRコードで伴奏がついており、対話的に学習を進められるようになっております。  5造本については、各社大きな差異はございません。  6地域性についてです。各社ピンク色の付箋が貼られているページを開いてください。2つ貼ってあります。品川区や東京都ではございませんが、教育出版は、和楽器だけでなく、各国のエアリードの管楽器や撥弦楽器を紹介し、生徒が世界の様々な民族音楽を演奏する楽器などに幅広く関心が持てるよう配慮されています。  教育芸術社は、和楽器の伝統的な編成や、和楽器と多様なジャンルとの共演について紹介しています。  最後に、7総合所見です。  教育出版は、楽譜の掲載が多く、自由進度学習など個別最適な学びにおいて、発展的に学習を進められるような内容になっております。  教育芸術社は、写真や説明がしっかりとなされており、初心者が取り組みやすく、基礎、基本的な内容が押さえられている教科書であります。おおむねどこの学校でも取り組めるような楽譜を掲載し、3年間の教材の掲載量としては妥当と考えます。  以上で、説明を終わります。御協議よろしくお願いいたします。 【教育長】  それでは、質問、御意見はございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。  これは難しいなと思って、改めて、この教育出版、教育芸術社さんの特徴を端的に説明するとどういう感じなのか、もう1回説明してもらっていいですか。すみません。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  まず、教育出版の一番特徴は楽譜の掲載が多いというところです。それによって、個々の個別最適な学びということにつながるということと、それを発展的な学習として、先生方が進めていける内容になっているという意見が委員の先生からありました。  教育芸術社の特徴としては、写真や説明がしっかりとされていて、基本的な内容が押さられているので、3年間の教材の量としては妥当であると。  発展性を考えると教育出版のほうが発展性というところが、子供の発展性を求めていく学習としては、つなげていけるというような意見が出ました。  以上です。 【教育長】  ほかにはありますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  ざっと見させていただいた感じで、今、御説明いただいたように、多分、教育出版さんのほうが発展的、ちょっとだから言い方はあれですけれども、レベルがちょっと高めなところまで目指せるもので、教育芸術社さんのほうは多分易しい内容ですごく分かりやすく、どの子もついてこられるような内容という雰囲気があったのですけれども、これは今の品川区の小学校を出た子供たちの音楽のレベルとしては発展、あと先生のレベル、レベルという言い方はおかしいですね、先生の指導力の内容としても、この発展のほうを選んだときについていけるのかというのは、ちょっと聴かせていただきたいなと思っています。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  先に発展的なものをいきなりやっていくというのではなくて、基礎的なものを押さえていって、そこがもうある程度できる子たちに、そこでとどめるのではなくて、その先の発展ということで、楽譜がたくさん掲載されていますので、そこに子供たちが自由の進度で進めていける、それこそ個別最適な学びにつながるということで、委員の先生たちが意見を述べていました。 【稲垣委員】  そうしたら、基本のみんなができたいところまでのものに関しては、どちらでも大丈夫という印象ですか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  はい。両方、両社とも、とてもよくできているというような、委員の先生方がおっしゃっていまして、基本的なところを学ぶというのは、両社とも……。 【稲垣委員】  大丈夫。 【指導主事】  はい、大丈夫です。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  教育出版さんのこの自由進度学習、個別最適の学びというところをおっしゃったと思うのですけれども、発展的も含めて、もうちょっとだけ。  となると、同じ質問をしているかもしれないですけれども、教育芸術社さんにはそれが足りないということなのでしたか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  足りないということではないのですが、楽譜に関して言いますと、楽譜のこの自由度というのが、教育出版のほうが多いというふうに、取り上げられるものが多いというふうに委員の方々がおっしゃっていました。なので、幅広く子供たちが選べるということになっています。 【濱松委員】  あと1個だけ、すみません。この器楽と一般の教科書が一緒のほうが何かやりやすいとか、いやそうじゃなくて違うほうがいいのだとか、何かそういうのはありますか。縦のラインで、小1から小6と、しかも9年生までだと6年生、7年生のこの発展性、継続性は分かるのですけれども、横のこの何かつながりは関係してくるのですか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  委員の方々に私もちょっとその辺りを聞いてみたのですが、ここの部分に関しては、一般で基本的なことを押さえていって、そして器楽というところでも、同じ会社ではなくても、そこの部分はしっかりと基本的なところは両社できているので、そこは問題ないというようなことを委員のほうはおっしゃっていました。 【濱松委員】  分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますか。  私、一つだけ。最初に説明があったバチの持ち方については、鉛筆と本物のバチとの違いが書いてあって説明が、写真が載っているのですけれども、これは違いがあるのですか。鉛筆での持ち方とバチの持ち方。 【指導主事】  委員の先生方に聞いたところ、やはり日頃持っているこの鉛筆を使って、いつでもどこでもおさらいができるというところは、とてもいいというふうに言って、これはぜひ使っていきたいというふうに、委員の先生方もおっしゃっておりました。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにはありますか。  では、意見が出ましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  教育出版さんのほうを推したいと思います。リコーダーのタンギングのところが、アルファベットの発音に振り仮名を振ってすごく具体的に、10ページに書いてあって……。 【教育長】  ごめんなさい、何ページですか。 【稲垣委員】  10ページです。トウ、トゥ、トオ、ツゥ、トオ、トゥ、ティという。これは多分自分が吹いているときを想像すると、すごく高い音とかが出しやすくなるのではないかなというふうな、片仮名で書かれているとすごくイメージしやすいのだろうなというのがあるのと、あと、その楽譜の横にリコーダーの運指がいろいろなところに書いてあって、運指はすごく覚えるのが結構大変だと思うので、すごくサポートになって楽しく取り組めていいのではないかなということと、あと先ほどお話にあった楽譜がいっぱいあるというのは、身近に音楽に触れやすくなってすごくいいなと思って、多分、音楽の教科書は、授業だけじゃなくて家で何かちょっと弾いてみたりとか、今の子だったらパソコンで音楽入力してみたりとかもすると思うので、何かいろいろ確かに発展性があって面白い教科書なのではないかなということで、教育出版さんでよろしくお願いいたします。 【教育長】  海沼委員。 【海沼委員】  私も稲垣委員と同じで教育出版のほうを推したいと思います。同じく楽譜の掲載が多いということは、生徒の関心を生かしていけるのではないかなと思います。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  私も教育出版さんで。先ほどもありましたが、楽譜の掲載で自由進度学習、個別最適な学びで発展的な学習を進められるということをおっしゃったところと、あとは、器楽と一般の教科書の差というのが、別に違ってもいいというのが確認されているということなので、それだったら、こちらの教育出版さんでいいのではないかと思いました。 【教育長】  最後に、私ですが、私も教育出版がよろしいかと思います。やっぱり、全体的に、鉛筆でのバチの持ち方を表示していたり、あと最後のところのギターアンドキーボード、コード表のところが写真で分かりやすいのが1つと、あと、子供たちのレベルに応じた基礎から発展まで対応ができるというところで、教育出版がいいと思います。  それでは、教育出版を推す意見が多いので、教育出版に仮決定をすることといたしますが御異議はありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、音楽(器楽)は教育出版に仮決定をいたします。  では続いて、道徳について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  それでは、私からは、特別の教科、道徳の教科書について、説明させていただきます。  最初に特別の教科、道徳の学習を進める上で、重視していく点について、簡単にお話しさせていただきます。品川区立学校では、品川区立学校教育要領に基づき、独自教科である市民科の学習の時間において、現在使用している市民科の教科書に基づき、5つのステップに沿って学習を進めていく中で、特別の教科、道徳の検定教科書を併せて活用しています。  また、品川区では、市民科を要として、学校の教育活動全体を通じて道徳教育の推進を行っており、品川区立学校教育要領では、第1章総則の第6、道徳教育の配慮事項において、特別の教科、道徳で扱う内容に関連して留意する点を示しています。なお、特別の教科、道徳の内容は主として自分自身に関することなど、AからDの4つの視点に分類された22の項目が示されております。調査研究会では、このことを踏まえながら、教材の示し方や日常生活への発展や、体験的な学習への配慮に着目して、各社の特徴を分析いたしました。  それでは、それぞれの観点について、主な内容について説明いたします。資料1、内容における特徴についてです。各社1年の青い付箋①と書かれた付箋のページを御覧ください。  (2)内容の分かりやすさへの配慮について、学習内容を生徒に意識させる工夫として、どの社も教材の最初に、道徳の内容の分類AからDを色分けしマークで示しています。  そのほかに、東京書籍は「学習のテーマ」を、教育出版は「導入の問い」を、光村図書出版は学習指導要領で示されている内容のキーワードのみを、日本文教出版では「学びのキーワード」を、Gakkenでは教材文の一文から「キーフレーズ」を、あかつき教育図書では色分けとマークのみを、日本教科書はA-1のように学習指導要領で示している内容の番号のみを提示しています。  次に、資料の2構成と分量における特徴についてです。続いて各社2年の赤い付箋の②がついている目次のページを御覧ください。  (1)内容の配列の仕方、単元・教材等の系統性や発展への配慮についての特徴として、各社、複数教材を関連させ現代的な課題について考えられるようになっています。  東京書籍では「いじめのない世界へ」「いのちを考える」、教育出版では「いじめをなくそう」「つながり合って生きる」「いのちをかがやかせる」、光村図書出版では「いじめを許さない心について考える」「情報モラルについて考える」など9個のテーマで、日本文教出版では「いじめと向き合う」「よりよい社会を考える」、Gakkenでは「キャリア」未来に向かって、「多様性」色とりどりに輝く、「SDGs」持続可能な世界のために。あかつき教育図書では「いじめを考える」「情報モラル」「キャリア」「共に生きる社会」と題して、日本教科書では「いじめ○人権」「生命○健康○福祉」などの8個のテーマで、各社複数の教材を関連させて、現代的な課題との関連を図っております。  次に、資料の裏面、4学習活動における特徴についてです。  各社、3年、緑の付箋③がついているページを御覧ください。  (1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮ですが、各社とも特別の教科、道徳の目標を意識し、各教材に考える視点、話し合う視点などを示し対話等を行うように促しています。  東京書籍では、「考えよう」「見つめよう」「ぐっと深める」の3つの問いで、教育出版では「学びの道しるべ」の3つの問いで、光村図書出版では「考えよう」「見方を変えて」「つなげよう」の3つの問いで、日本文教出版では「考えてみよう」「自分にプラスワン」の問い、Gakkenでは「考えよう」の2つ問い、あかつき教育図書では「自分を見つめて考える」または「いろいろな見方で考える」「考えを深める」「自分との対話」、日本教科書では「考えよう」と「深めよう」の2つの問いで、それぞれ考える視点を明示し、主体的、対話的で深い学びを促しています。  次に、各社、1年生の緑の付箋の④をつけているページを御覧ください。  (2)の課題や問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮についてです。各社とも問題解決的な学習など、文部科学省が示す特別の教科、道徳における質の高い指導方法を実現するための工夫が見られます。  東京書籍では役割演技をしたり生徒が問いを立てて考えたりする「Plus」というページが設けられています。教育出版では役割演技をする「やってみよう」のページが、光村図書出版では役割演技をする「チャレンジ 演じて考えよう」と生徒が問いを立てて考える「チャレンジ 問いを立てよう」や「やってみよう」のページが設けられています。日本文教出版では役割演技をしたり生徒が問いを立てて考えたりする「学びを深めよう」のページ、Gakkenでは役割演技をしたり生徒が問いを立てて考えたりする「深めよう」のページが、あかつき教育図書では役割演技をする「マイ・プラス」のページが、日本教科書はページを特設していませんが、各教材の「深めよう」の問いで「あなたはどうしますか」等、問題解決的な学習を促す工夫が設けられています。  最後に、資料の7総合所見における特徴についてです。  各社3年生のオレンジの付箋⑤をつけているページを御覧ください。  各社の長所、特色として、教材文とは別にコラム等を掲載し、特別の教科、道徳の内容と日常生活や他教科等との関連を図ったり、発展的な内容を扱ったりし、道徳教育の推進が図れるようになっています。  特徴的なものとして、東京書籍では「マイ・プラス」というコラムで、「探求の対話(p4c)という子供のための哲学対話を紹介しています。  教育出版では「ひろば」のコラムで、誰もが自分らしくと人権問題や多様性に触れています。  光村図書出版では、1年生から3年生の各学年で「哲学」や「人権」のページを設け、人権について取り上げたページでは、QRコードから「世界人権宣言」「子どもの権利条約」や「日本国憲法」を読むことができます。  日本文教出版では、「視野を広げて」というページで人権課題について触れ、「子どもの権利条約」やヤングケアラーについて紹介しています。  Gakkenでは「クローズアップ」として、多様性や人権について考えるページがあります。  あかつき教育図書では、教材に関連する内容をコラムとして「シンキング」というページで紹介しています。  日本教科書では、各学年の巻末に「ウェルビーイングカード」を付録し、ウェルビーイングに必要な価値を示し、教材と関連して考えられるようになっています。  以上で説明を終わります。 【教育長】  説明が終わりました。質疑をお願いします。  稲垣委員。 【稲垣委員】  品川区では市民科の中で扱われる教科書ということになると思うのですけれども、どういった形で市民科と融合するか、どういう場面で使っているのか教えていただければと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  例えば、先ほど、特色の中で一つお伝えさせていただいたのですけれども、光村図書の青い付箋の①の「差別の根底にあるものは?」の人権の教材であれば、7年生の市民科の教科書の単元で、正しい人権感覚のステップ1で活用をして、人権問題差別について考えて、人権擁護の活動につなげたり、また、8・9年生の市民科の単元で人権についての理解という単元がございまして、そこのステップ3で身近な人権問題について調べて、先ほど、光村図書のオレンジの付箋の⑤のQRコードから「世界人権宣言」や「子どもの権利条約」を確認し、人権が守られる社会にするために何ができるのかというのを学級で対話をしたりして活用するということで、各ステップで使って話合いや、また、調べたりと、そういった形で活用をしているところです。 【稲垣委員】  そうしたら、市民科の授業のカリキュラムの中で必要なものをかいつまんで使っていくという形での理解で大丈夫でしょうか。 【指導主事】  はい。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  道徳とか市民科というか、この道徳の教材、結構センシティビティタッチなところもあるなと思いながら、前回の教科書採択のところから、各社さん、どういうところを意識されてアップデートされているのかということをもし分かりましたらお願いします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  前回からの改訂の特徴としては、考え議論する道徳への質的転換をより一層図るために、各社とも、特別の教科道徳の内容項目と、例えば、SDGsや、防災、キャリア教育、情報モラル、人権、いじめなどの現代的な課題との関連を示し、より日常生活で実践につなげられるように、教材文とは別に、その後に深めようであるとか、考えようであるとか、コラムのページを設けたり、あるいはやってみようとか、役割演技のページを設けるということで、そういったところが各社とも充実をしてきているところです。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  よろしいですか。ほかにはありますか。  私から伺いますが、これは全社ともになのですけれども、実生活につなげる教材がかなり工夫されていることと思います。コラムとか感動できる教材が主となっている教科書や、数値、数字が入っていて、それを市民科で取り入れることができる教科書とか、いろいろ特徴があると思うのですけれども、市民科のステップに合わせて、どういう形のもののほうが使いやすいのですか。  指導主事。 【指導主事】  市民科の目標に照らし合わせますと、実生活について考えたり実生活につなげるというところが大きな市民科の特徴でございます。その観点からいうと、ただ感動する読み物教材だけではなくて、社会問題について考えるデータを示しているであるとか、あるいはエッセイのような教材で、これについてはどう思うかという形で、そういった教材が多い、多様な教材が用意されているという点で、あるいは、品川の場合は人権とか、そういったところについて、より活動ができるという点で、先ほど、光村図書のほうでは1年から3年まで人権のページ等があり、データ等でもあるというところで、そういったところが市民科との関連が図りやすいのではないかという委員の意見もございました。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかに御質問はありますか。  そうしましたら、質疑や意見が出おわりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  私は、光村図書さんか東京書籍さんという形なのですけれども、まず、東京書籍さんは3年生の冒頭でヒカキンさんを扱っているのですよね。やっぱりヒカキンさんはすごく子供たちにとってもう何か神様のような存在だと思うので、ちょっとすれかかっている中3の子でも、ヒカキンさんの言うことだったら聞くのかなというふうなことをしたりもするので、何かそれはすごくいいなというのは思いました。  あとは、さっきのp4cとかその考え方をいろいろ提示してくれているので、それがやっぱり道徳は答えがないので、答えがないものをどうやってみんなで考えていこうか、どうやって話し合っていこうかというのを多分学ぶことが大事だと思うので、その議論の方法を教えてもらえるというのは、すごく大事なことなのではないかなというのが一つ。  あと、光村図書さんのほうは、1年生の、ヨシタケシンスケさんの漫画が入っているのです。正義とは何だろうみたいなことが入っていて、すごく子供たちも多分小学校の頃とか、ヨシタケシンスケさんの漫画は、1年生の82ページです、すごくなじみがあるイラストだと思っていて、この柔らかいイラストで、答えのないこと、本当にやっぱり正義って何だろうと、人によって違うんだよみたいなことを分かりやすく伝えてくれているこのページはすごくいいなと思って、あとは、もう全体的にその考えを深めるところもすごく丁寧に書かれていますし、そういうことで、光村さんか東京書籍さんという形です。 【教育長】  どちらがよろしいですか。 【稲垣委員】  1番は光村さん、2番目が東京書籍さん。 【教育長】  では、海沼委員、お願いします。 【海沼委員】  稲垣委員と、今お話ししていたのと似ているのですけれども、去年の小学生のほうでも、やはりヨシタケさんが出たのでいいなとは、続きでいいなと思ったところがやっぱり光村だったのですけれども、東京書籍さんのほうがいじめについてはどういうことかなということがいろいろ深く考えるように書いてあったところが、市民科と併せて活用するといいのかなと思いました。  あと、自分の将来のキャリアについても考える学習として、いい教材が3年生の8ページから11ページのほうの市民科の自身の生き方を考えれば活用できるというところがいいのかなと思いまして、1番に私は東京書籍さんで、2番に光村図書さんのほうにしたいと思います。 【教育長】  濱松委員、お願いします。 【濱松委員】  私も東京書籍さんと光村図書出版さんで、稲垣さんと一緒だったのですけれども、私も民間で仕事の経験があって、今も民間の人と対話することが多くて、その答えを教えるのではなくて、とはいえ、正解がない問いを投げかけられたときに、じゃあどういう手法で、問いを深めて対話を重ねていくかという手法は、幼いというか中学生か、で学んでいたほうがいいと思っていて、当時、私が勉強していなかったからかもしれませんけれども、あまりそういう手法について学んだことがなかったので、こういうp4cみたいなものがあるというのはすごくいいなと思っています、というのが大きいところです。それが1個と、光村さんも、今皆さんがまさに言われたようなところで、一緒ぐらいなのですけれども。  これはもう自分の感覚的に、「マイ・プラス」とか、何かそういう見やすさとか、自分のこれは感覚的な読みやすさにもよるのですけれども、東京書籍さんのところを推したいなというふうに思っています。 【教育長】  ごめんなさい、推すのはどちらでしょうか。 【濱松委員】  東京書籍さんです。 【教育長】  わかりました。  私は、光村図書です。市民科の授業の中で使っていくというところを考えますと、市民科の先ほど言った5つのステップのどこでどう使うかというその具体的な検討委員会の中での使い勝手というところを尊重したいと思うのが一番です。それと、あと人権について、1年生から、きっちり子どもの権利についても学べるということで、ほかの教科書だと、1年生のところは少し弱いかなというところがありますので、人権尊重都市品川というところで、人権尊重についてきちんと学んでいくということはとても大事だと思っているので、光村さんを推したいと思います。  ということで、光村が一番という委員と東京書籍が一番という委員さんに分かれたのですけれども、お話をして決めていきたいと思います。  濱松さんは、光村は推さないで東京書籍がいいということですか。 【濱松委員】  いやいや、もう光村、東京書籍もどちらともいいなというところなので、絶対に東京書籍さんというわけではないのです。 【教育長】  それぞれ検定を通ってきているので、バージョンアップされているということなので、それぞれの利点はあるのですけれども、海沼さん、どうでしょう。  指導主事。 【指導主事】  先ほど、東京書籍で、p4cという、その手法ということがあったのですけれども、光村図書のほうも1年生の84ページになるのですけれども、先ほどヨシタケシンスケさんのところが話題になったところなのですが、その次のページの84ページに同じように、三、四人程度のグループでみんなで考えたい問いを決めて、それについて考えていることを1人ずつ発表する。それぞれの考えについてお互いに質問し合うという、手法としては、p4cと同じような手法で、ここでは成長って何だろうということが議題、問いにはなっているのですけれども、そこのp4cという手法については、差異はないかなというところです。 【教育長】  分かりました。東京書籍は、p4cという形で「探求の対話」というベースで、テーマというかをつけて出していて、実質的には、光村も同じ感じでできるようにはなっているというところでよろしいですか。  ということですが、改めて、いかがでしょうか。  稲垣さんは、どちらもということで、光村のほうがということだったのですが、どうでしょうか。ほかのお二人。  海沼委員。 【海沼委員】  検討委員会のほうで、どちらのほうが使いやすいのかなというのがあれば、そちらのほうがいいのではないかと思います。 【教育長】  分かりました。  先ほど、検討委員会のほうではどの教科書ももちろん良い点があるということですが、現場の教員が使いやすい、市民科の中で使いやすいということで、もしそういった視点での方針があれば、教えていただけますか。  指導主事。 【指導主事】  検討委員会のほうの現場の委員の先生のほうからは、光村図書のほうで「考えよう」という問いのところでも、話合い活動をしたりだとか、あるいは、礼儀とは、というところで、読みものがなく、礼儀という言葉で連想するものをみんなで出し合ってというところで、ステップの1とか2で、道徳の教科書を使うことが現場では多いのですけれども、そうではなくてステップ3の、学級活動が学級での話合い活動であるとか、課題解決の時間とか、あるいは、いろいろな活動をしてきた中でのステップ5でさらに深めるというところで、そういった読みものによらずに、礼儀とはとか、もうずばりその先ほどもあったように、正義とは何かとか、そういったところで深める活動があるというのは、より中学生にとって、高校の道徳教育につなげるためにもいいのではないかという、そういった御意見もございました。 【教育長】  ありがとうございます。  たしかに、高校へのつながりというところも非常に大事なところであると思います。  では、もう一度確認をいたしますが、今、光村図書出版と東京書籍と意見が分かれていたのですが、指導主事から現場のほうでは光村図書のほうが、市民科との整合性だとか相性というか、市民科の中で使いやすいとの話がありますが、東京書籍を推されていたお二人の委員はいかがでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、光村図書を推す意見が多いので、光村図書に仮決定をすることといたします。道徳は光村図書に仮決定をいたします。 ( 休  憩 ) 【教育長】  それでは、続いて、英語について説明をお願いいたします。  指導主事。 【指導主事】  英語科の説明をいたします。品川区では、第1学年から英語を学んだ生徒が中学校、後期課程で学んでおります。特に、音と文字の関係を学ぶリテラシー指導と、物語を丸ごと覚えて身ぶり手ぶりを入れながら暗唱するジョイント・ストーリーテリングは第6学年まで継続して学んでいるものですので、第6学年から第7学年への接続が重要となります。英語科の授業時数は各学年年間140時間となっております。  初めに各社の教科書のつくりですが、全社ともに表面はコーティングされており、大きさは左から4つ目の教育出版と5つ目の光村図書がAB判で、ほか4社はA4判となっております。どの社も写真やイラスト、図表などを多く取り入れ、生徒の学習意欲を高めたり、英文の理解を助けたりする工夫がされております。  資料の大きな1番、内容につきまして、特に(3)の小学校と中学校の学習内容の接続や系統性、関連性への配慮について説明いたします。教科書の赤い付箋のページを御覧ください。1学年の最初のほうのページとなっております。  全社とも、第6学年までの学びをつなぐために、主に巻頭の教材で振り返りの学習を行っております。本区で行っているリテラシー指導、文字と音をつなぐ学習の復習にスポットを当てますと、各社ともに文字と音について扱うページがあり、小学校で学習した内容を振り返ることができます。  特徴的な扱いをしているのが東京書籍と光村図書です。東京書籍はUnit0からUnit4まで合計5つの単元で取り扱っており、第7学年の1学期終わり頃まで指導が続きます。また、光村図書では、18ページから24ページまで見開きでの扱いとなっております。  続いて、大きな2番、構成と分量についてです。(4)の教科の特質に即した教材の構成と基礎・基本的事項への配慮について説明いたします。各社、2年生の教科書の黄色の付箋を御覧ください。  英語では、4つの技能がございまして、聞く、読む、話す、書くの4技能がございます。また、話すこと、スピーキングにつきましては、会話としてのやり取りと、人前で発表するという2つの領域に分かれており、合わせて4技能5領域という表現をしております。  今回の調査では、各社とも、こちらの4技能5領域がバランスよく扱われていることが分かりました。そして、生徒自身がこの4技能5領域について学習の見通しを立てたり、学習を振り返って自分の力を確認したりするために、CAN-DOリストが各社示されております。5社が複数の単元を横断する形で、このCAN-DOリストを示しておりますが、2番目の開隆堂では単元ごとに細かくリストが掲載されております。  続いて、大きな3番、表記と表現です。ここでは(2)教材の特質に即した表現等の配慮について説明いたします。青色の付箋の部分になります。こちらは全社ではなく、4番目の教育出版と5番目の光村図書出版だけになります。 【教育長】  2社だけ。 【指導主事】  2社だけです。どの会社も取り上げる題材や登場人物などについて、性別や身体的特徴、年齢、人種、国、地域などに偏りがないように配慮されておりますが、この青色の付箋をつけております教育出版の1年生の154ページと、光村図書の1年生の71ページには性別を特定しない単数の代名詞としてtheyが使われるとの表記がございます。例えば、「Everyone is welcome if they want to come」、もし来たいなら、みんなも歓迎しますよというような表現なり、彼や彼女という意味のheやsheを使わない表現が説明されております。  最後に、各社の長所と特色を説明いたします。各社、緑色の付箋を御覧ください。 【教育長】  それは全社にありますか。 【指導主事】  全社にあります。 【稲垣委員】  啓林館は。 【教育長】  緑が見つからない。 【指導主事】  啓林館は緑色の付箋がありませんでした。  では、各社の緑色の付箋で説明いたします。はじめに、東京書籍『NEW HORIZON』では、2・3年生は、Unit0という単元で、前学年までの復習を行うつくりとなっています。また、Read and Thinkでは、ラウンドリーディングの学習法を取り入れております。  2番目の開隆堂『Sunshine』では、各学年3か所「Coffee Break」というページがありまして、そこで本文題材に関連した情報を掲載しております。  3番目の三省堂『NEW CROWN』には、各学年に「For Self-study」という英語の学び方について紹介するページがございます。  4番目、教育出版『ONE WORLD』は、即興的なやり取りの力を伸ばすための「Activities Plus」というページが各学年に4回から5回設定されております。  5番目の光村図書『Here We Go!』は各学年巻末資料に英語の学び方ガイドというページがあり、Q&A形式で、4技能習得のためのコツを紹介しております。  6番目の啓林館『BLUE SKY』では、1年間で教科書を繰り返し学習しながら理解を深めていくというラウンドシステムという学習法を意識して、各単元が同じような3つのセクションで構成されております。  最後に、QRコンテンツですが、これは全社対応しており、生徒の自学自習を支援する手段として、生徒自らが、聞く、読む、書くなどの学習を選択できるようになっております。特に、光村図書の『Here We Go!』は、東京都で実施されている英語スピーキングテストを意識したコンテンツが収録されております。  説明は以上です。よろしくお願いします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑、御意見はございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  品川区は、小学校から英語をやっていると思うのですけれども、その小学校の教育の続きとしての使いやすさというか、継続性みたいなものは何か御意見はありましたか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  小学校のときに行っておりますリテラシー指導やジョイント・ストーリーリテリングというものに関連して、同じような形で、会話を、本文を全部覚えるような形であったり、会話をその場で即興で行っていくというようなもので対応していますのが、東京書籍さんや光村図書さんになっております。  こちらでは、QRコード等でコンテンツも用意されておりまして、特に東京書籍では、新しいQRコードの中にあるコンテンツで、新しい単語などに付箋をつけて、マスクという形で単語を隠して、本文を隠した状態で読んでいくような仕組みが使われております。  また、光村図書では、QRコンテンツの中において、ストーリーリテリングという手法が全ユニットで8回分が用意されておりまして、紙芝居のように絵を見ながら、その絵に合った文章をその場で表現していくというような形で本文をしっかり理解して話していくというようなところが小学校で取り組んでいたものと関連していると考えられます。  以上です。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  もう1個、品川区独自の話なのですけれども、今、8年生からオンラインで英会話をやっていると思うのですけれども、それと併せて使うときに、使いやすいとか、使いにくいとかがありましたら教えてください。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  各社ともに、オンライン授業に対して、使いにくいというものはありませんが、オンライン授業で行っているネーティブの先生と直接会話するに当たっては、会話力であったり、その場で考えて発言するという取組に特化しているものとして、一つは、光村図書のQRコンテンツ内にあるもので、クイズのようなものがあってルーレットが回ってルーレットを自分で止めると、語句が選べるようになっていて、その語句に合わせてしゃべる、その場でしゃべるというようなクイズ性のあるものであったり、あとは、三省堂では、チェックというQRコードがあるのはほぼ全ページに三省堂ではQRコードが用意されていますけれども、その中で、文法や新しいところ、実際に言うときの練習、セイというものが用意されていて実際にしゃべってみる、ただ、ほかの各社ともにそういうしゃべる部分は用意されておりますので、大きな差はなかったと思っております。  以上です。 【教育長】  ほかにはありますか。  私から伺いますが、先ほど話がありましたように、リテラシー学習とストーリー学習という小学校からずっと品川の子供たちはやってきている中で、中学にまず上がったときの接続というのが、そこにうまく中学英語、中学で学ぶ英語につながることがとても大事なのだと思っています。その上で、使いやすい教科書は、検討委員会の中では何か話があったら教えていただきたいのと、あとは、英語はすごくレベルに差がどうしても出てきてしまう中で、いろいろなレベルの子供がQRコンテンツも含めて使う、学ぶのに一番最も適しているのはどれかという話は出ましたか。  指導主事。 【指導主事】  初めの質問は接続のところになりますが、接続のところでは、先生方はこれまでやっている、物語を重視、物語を全部覚えて話すというような、そういうものを重視して、光村図書では、3年間通して登場人物が統一されていまして、その中で、各社ともに登場人物は統一されているのですけれども、特に光村ではドラマ仕立てになっていて、3年間で少しずつ成長していくというようなドラマになっており、QRコンテンツの中に、イラストを使ったアニメーションと同じ登場人物を実写で撮影した実写版のドラマも付属されておりました。中学校を卒業した後の話も用意されていまして、物語として取り組みやすいというか、理解しやすいようなつくりになっているのが光村図書でした。  東京書籍では、QRコードには全学年の中にキーセンテンスの解説動画がありまして、そういった動画を見ることで、文法事項の復習などもできるようになっておりますし、また、単語クイズや語句のクイズのようなものも用意されていて、クイズ形式で取り組むというところでは、東京書籍もそういったものが用意されております。  QRコードの各社の違いは、それぞれ特徴がございまして、三省堂では……。 【教育長】  ごめんなさい。子供のレベル感、子供のレベルがいろいろあると思うのですが、発展的な、基本的な学習から発展的な学習まで、QRコンテンツがそこに適応できているのかという質問になります。 【指導主事】  QRコンテンツの中には、各社ともに音声で発音を確認する単語の確認であったり、本文を聞くことができたりというものがあって、それは基礎的なところの復習として、各社ともに対応しております。また、発展的な部分に関しましては、クイズ形式であったり、即興で話をしてみるというようなコンテンツを用意されているものが、東京書籍さんと光村図書さんに見ることができました。  また、開隆堂では、シーンやパートごとに対話をするというようなところが、本文中の部分が括弧、空欄になっておりまして、そこの音声を聞いて、3つの選択肢から、回答していくというような、ここもちょっとしたテスト形式のものが用意されております。  その光村図書と東京書籍と開隆堂は、授業の中でも使いやすいというような意見もありました。 【教育長】  あと、すみません。もう一つ、東京都のスピーキングテストに取り組めるコンテンツがあるという説明があったのは光村だけだったのですけれども、ほかのところのコンテンツはちょっと不十分というか難しいという感じですか。対応がまだ具体的な対応になっていないということでしょうか。  指導主事。 【指導主事】  スピーキングテストの方法が、絵が示されてそれをある時間内に読み取り、また、文章を聞いて、その中で30秒間ぐらい考えて、40秒間で答えるというような、そういう時間設定があるものがスピーキングテストなのですけれども、そのような形でQRコンテンツが用意されているのは光村図書だけになります。 【教育長】  ありがとうございます。 【指導主事】  先ほどの質問に一つ追加で、この動画、幾つかの会社で用意されているのですけれども、ゆっくり学ぶ人にとっては、授業で見た動画が家でもまた再び見ることができるというような意味で、動画が用意されているという会社は、ゆっくり学ぶ生徒にとっては自学自習には効果的だと考えております。  以上です。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  英語の歌についてちょっと聞きたいのですけれども、自分が学んだときに、歌って一つ取っかかりがすごくあって、歌うことが目的というよりも英語が好きになるとか。これって、英語が好きになったりとか、リスニングだったり、ある種のスピーキングだったり、ちょっと口語っぽくなるけれども、リーディング的なものも含めて使えると思っていて、それについて、よく載っているのはどちらなのでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  内容の1の(4)にまとめておりますが、英語の歌は、開隆堂以外は各社用意しておりまして、楽譜が載っていたり、また、QRコンテンツ的に、動画で再生をすることができるというような準備があります。  また、英語の中では、英語表現は、会話によく使うような表現が含まれておりますので、そういったものを実際に使う英語の練習としましては、品川区の教育には合っていると考えることができます。  以上です。 【教育長】  よろしいですか。ほかにございますでしょうか。  では、質問、質疑、意見が終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  また2つになってしまうのですけれども、1番が東京書籍さん、2番が光村さんという形にさせてください。  東京書籍さんを選んだ理由の一つは、やはりQRコンテンツの充実。不登校のお子さんとかもいらっしゃるので、QRコンテンツが充実していれば家で自分のペースで勉強ができるかなというのと、あと、このラウンドリーディングがすごく面白いなと思って、今、もう受験の場面でもすごく長文を読むところが増えているので、何を読み取らなくてはいけないかということを目的に読み取っていくというのは大事なことなのかなと思うので、それがいいかなというので、今、おっしゃったように英語の歌は子供の取っかかりとしてはすごく大事なので、歌がいっぱい載っているのもよいかなというところです。  光村さんのほうは、このやっぱり「英語の学び方ガイド」というのは、すごく便利だなと思って、私が読んでも、ほうほうと勉強になるような内容だったので、何かこう、光村さんのはほかの教科書とちょっと違って、扱っている題材がすごく身近で中学生が日常で遭遇するような場面がすごく多くて、その辺の自分ごと感、英語が遠い世界のことではなくて、自分の身近であることがモチーフになっているというのはすごく親近感があってよいのではないかなというところ。あとは、スピーキングテストに対応しているというところがいいかなと思います。  以上です。 【教育長】  では、海沼委員、お願いします。 【海沼委員】  小学校との継続というので、東京書籍さんを推したいと思います。1年生の6ページにUnit0とありますよね。このページで小学校の振り返りができるようにしているということが一番なのかなと思いまして、あとは各学び方コーナーを設けて、英語の学習のコツが分かるようにしているところがいいのかなと思いました。また、色がきれいにはっきりとしているということと、また、字がほかのところとこう見ていまして、ちょっと大きく、ちゃんと英語が子供たちが見えやすいのかな、私が特に見えやすいのかなと思うのですけれども、とても何かぱっと見ていても見えやすいなと思ったので、東京書籍さんがいいのではないかなと思いました。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。  東京書籍と光村さんで並んでおります。すみません。東京書籍、お二人もおっしゃったとおりです。特に、さっきのラウンドリーディングのところ、それから、歌のところが先生によって勝手に歌をやってくれる先生はいるのですけれども、やっぱり教科書にあったりとか、ここにあるよと言ってくれるほうが多くの人が学べると思いますから、先生のあれ関係なく、なのでそれがいいなと。  一方で、光村さんのところも、もちろん歌もありますし、さっきのスピーキングテストのところがやっぱりいいなと思います。性別を特定しない代名詞theyについても扱っているというところは姿勢が伝わるのですが、そこまでの大きな差ではないのか、それがあるから一番に光村さんということに私の中でならなかった、大事ではありますが、と思ったので、両方ともまだ甲乙つけがたいというような感じでございます。 【教育長】  私は光村がいいと思います。理由は、やっぱりストーリーリテリングがきちんと継続性を持ってできるというところが非常に大きいかなと思うのと、導入は確かに東京書籍さんは非常に細かく1年生の最初のほうに書いてあるのですけれども、正直、小学校からの導入の部分、光村にも書いてありまして、このくらいのボリュームで十分対応できるということですので、そこはもう光村でも東京書籍でも特に差異がないというふうに思いました。  やはり決め手はストーリーリテリング、実践的な会話というのが非常にやりやすいというのと、あと、やはりスピーキングテストに対応しているQRコンテンツがあるというのは、これはもう中学生が、その先のいろいろな進路等にも関わってくる話ですので、ここでこれができるということは非常に重いなと思っています。  品川区はいろいろなコンテンツを入れていますけれども、教科書でできるとことも特にできますので、大事だなと思って、光村図書がいいかなと思いました。  ラウンドシステムはほかの教科書でも活用しているところがあるので、そこは特徴ではありますけれども、だからこちらというところまでは私の中では、東京書籍さんは次点かなと思います。  ということで、また意見が割れたのですが、何か今の委員からの意見を聞いていて、説明の中で追加することとか……。  濱松委員。 【濱松委員】  すみません、ありがとうございます。  もう1回質問したくて、繰り返しで申し訳ないです。そのスピーキングテストのところがやっぱり最大の差の一つかなと、私は思いました。先ほども聞かれたと思うのですけれども、ほかの教科書ではそれができないのでしたか。それとも、やっていけるのだけれども、別にほかの教科書できるんでしたっけ。すみません、例えば、東京書籍でもできるのでしたか。スピーキングテストのところ。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  スピーキングテストの方法として、文章をまず読んだりして、考える時間が与えられ、時間内に答える、英語でしゃべって答えるというようなものですので、その全く同じようなやり方を取っているのが、QRコンテンツにある光村図書のQRコンテンツにあるものが、1回だけじゃなくて何回か入っているというところにあります。全ユニットで8回用意されている。同じようなやり方を授業の中で教員が行えば、もちろん同じような対応はできると思うのですけれども、既にコンテンツがありますので、家でもできますよというのが光村図書のQRコンテンツのよさではあるかなと考えます。  以上です。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  今、光村さんと東京書籍さんをちょっと見ていて、教科書のサイズが違うのですよね。その教科書のサイズ感については、使いやすさとかはどうなのでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  縦長のものが4社あるのですけれども、それと、AB判である光村図書ともう一つは教育出版。こちら特に大きさで使いやすさと差があるというものではございませんで、横に長いほうが見やすいというようなそういった配慮と、縦長にすることで分量を増やすことができてという、それぞれの各社の対応の違いでございますので、学習の中身に関して大きな差があるとは考えておりません。 【教育長】  何か今まで出た意見の中で、補足の説明とかありますか。  指導主事。 【指導主事】  光村図書と東京書籍のもう少し追加の説明といたしまして、QRコンテンツになるのですが、東京書籍は小学校の単語を復習するというQRコンテンツがありまして、図面のサイズを変えることができる。タブレットやスマートフォン上で画面の大きさを変えることができたりする。あとは、読みのスピードが0.8倍から1.2倍に変化することができる。ほぼ全てのページにQRコードが用意されている。また動画も用意されていて、動画のスピードも、0.25倍とかかなりスローなところから2倍まで変化できるというのが東京書籍です。  光村図書では、同じく動画が用意されていたりするのですけれども、その中でスピーキングに関しては、2領域の会話の部分と発表の部分で、それぞれ別の動画が用意されておりまして、やり取りをする会話の部分と、1人で話をできる発表の部分、自己紹介などにも使える、その2領域に分けて見ることができたりします。また、QRコードは、光村図書は、各レッスンの音声のみの動画や、音声のみのものと動画のそれぞれ0.5倍から2倍までスピードも変化することができ、ちょっとゲーム性として、ルーレットの部分があって、すごろくのようにみんなで楽しんで、そのすごろくに止まったところを英語で表現していくという、そういった取組もQRコードに含まれています。また、1年生ですが、アルファベットの書き方の動画であったり、母音字の異なる読み方、エーとかイ、アイとか、そういった母音になるところの読み方の違いなどがスモールステップでかなり丁寧にQRコードが用意されております。また、話を聞いて、絵を並べ変えてみるという、どれだけ理解しているかという「Lesson」の部分も準備がされておりまして、スライドアニメや実写の動画で答え合わせをするというようなコンテンツ、コンテンツの量でいえば、光村図書のほうが多いかなということになります。  以上です。 【教育長】  今、動画の説明がありましたけれども、品川の英語教育として、さっきから何回も言いましたけれども小学校でかなりほかの区と違って特徴的な学びの仕方をしてきているものが、継続性をもって中学でも学び続けるという視点からと、今ちょっと東京書籍と光村図書に絞られているのですけれども、その両社での評価はどうでしたか。  指導主事。 【指導主事】  評価としましては、先生方の評価としては、どちらも効果的ではあると考えているのですが、ストーリー性を重んじた光村図書はその中では話に取りかかりやすいという部分があります。あと、ただ、東京書籍も文章を丸ごと覚えるというような部分での対策もされておりますので、発音チェックの単語集などもついておりまして、そういった部分があります。こちら、光村図書も同じように用意がされていますので、先生方の使いやすさで言いますと、光村図書が、ストーリーテリング、リテリングという部分の取り扱いで有効かなという印象が強いかと。 【教育長】  それは、検討委員会の中での話。 【指導主事】  はい、検討委員会の中ではそのような意見もございました。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  光村さんはストーリーが、先ほども私も言ったみたいに、身近なことが多いのですよね。やっぱり英語ということで異文化の話とかがあったほうがいいのかなというのは少し思うのですけれども、その辺りはどうなのですか。外国のことを知るみたいな目的はあまり英語には求めずに、光村さんのほうは環境保護とか生物多様性、平和、科学技術、情報化社会、そういう道徳的なほうにいっているので、その辺の差はどうなのかなというところをちょっと聞かせていただけますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  光村図書さんは、異文化に関しまして、ほかの国の人との交流をしてみようみたいな部分も用意されております。ですので、多文化理解に関して、全く取り扱ってないということではないです。そういうことになります。  以上です。 【教育長】  ほかに質問等ございますか。  なかなか話が、意見がまとまらないのですが、今のお話を聞いて、2つ挙げている方もいらしたので、それがちょっとどうかなと思いましたので、もう一度最後お聞かせいただきたいと思います。  稲垣さんは。 【稲垣委員】  東京書籍を1にして、光村さんを2にしていたのですけれども、でもやっぱり私は東京書籍さんが紙面の見やすさがやはり大きいので余白が大きくて、英語は、やっぱりぎゅっとなってしまうとすごく苦手な子には、うわっていう圧があるので、その紙面の大きさの見やすさもだし、あとやっぱりラウンドリーディングがやっぱりほかの教科書でもできるとはいっても、先生の技量に頼ってしまうと思うので、やはり教科書で指示をされていないと、その辺のところが、やはり東京書籍さんかなということで、東京書籍さんにさせていただければと。 【教育長】  海沼さんは。 【海沼委員】  初めから東京書籍。私も同じく見やすいということと、色がはっきりしていて、やっぱりこの字の大きさが私にはとても、子供たちも見やすいのじゃないかなということと、このユニットというのは、これが振り返りで一番いいのかなと思って。 【教育長】  濱松さんは同列だということですが。 【濱松委員】  何かドキドキするなと思って、これによって決まるとか嫌だなと思いながらも、でも、私も、海沼さんに言われて見やすさは『NEW HORIZON』、自分の感覚だなと思ったのですけれども、今さら気づくのか、いや、サイズだなと確かに思って、私は英語はどちらか得意なほうだったので、中1でも、何かすごく詰まっているな感が出て、でも、やっぱり苦手な人にとっては暗号ですから、小学校でやっているとはいえ、やっぱり余白があるほうがいいというのは、さっきおっしゃってから今までもずっと思っていて、そのほかも東京書籍はいいところがあって、唯一やっぱりそのスピーキングのところなのですが、スピーキングのところだけで、ぐいっと逆転するかというと、そう自分の中ではならなかったので、東京書籍にさせていただければと、僕は東京書籍を推したいと思います。 【教育長】  私は変わらず光村なのですが、話をまとめないとならないので、やっぱりリテラシーの学びというのは光村のほうが学びやすいなというのと、スピーキングテストもそうなのですけれども、勉強に扱いやすいのがいいのかなというところがあるので、光村図書を推したいと思いますが、皆さんの御意見が変わらないようであれば、東京書籍さんを推す意見が多いですので、東京書籍さんに仮決定をいたします。よろしいですか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、英語は、東京書籍に仮決定をいたします。  では、ここで10分間の休憩を挟みます。再開が3時55分です。 ( 休  憩 ) 【教育長】  それでは、教育委員会を再開いたします。  日程第2、第36号議案、通学区域の一部改正について説明をお願いします。  学務課長。 【学務課長】  それでは、第36号議案、通学区域の一部改正について説明をさせていただきます。  初めに、令和6年3月の学事制度審議会の答申を受けまして、事務局では学事制度の検討を進めてまいりました。  6月11日の教育委員会で改正案を説明させていただき、その後、7月2日の文教委員会で報告をいたしました。  このたび、学事制度の改正に当たりまして、通学区域については、教育委員会規則において教育委員会の権限と定められておりますことから、本日、通学区域の一部改正を議案としてお諮りするものでございます。  なお、経過措置を含みます学校選択制の制度につきましては、こちらは要綱に規定をしております。要綱につきましては、教育長に権限が委任されておりますので、事務局で改正の手続を行ってまいります。  それでは、資料2を御覧ください。  1目的でございます。令和6年3月の学事制度審議会の答申の趣旨を踏まえ、就学人口の急増が見込まれる地域について、小学校の通学区域を変更するものとなります。  2改正内容でございます。城南小学校の通学区域は特に就学人口の増加が著しく、また、今後も増加が見込まれることから、現通学区域のままでは、全ての児童を受け入れることが困難な状況であります。  そのため、検討を行った結果、東品川4丁目の一部地域、資料3枚目の新旧対照表に記載がございます東品川4丁目11番から13番について、城南小学校から隣接する城南第二小学校の通学区域に改正するものでございます。  3改正年月日でございますが、令和8年4月1日からといたします。  説明は以上となります。  御審議のほど、よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。  質疑はございますか。よろしいですか。  では、通学区域の一部改正について採決をしたいと思いますが、御異議ございませんか。それでは、採決いたします。第36号議案、通学区域の一部改正について、原案どおり可決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件は原案どおり可決することと決定いたします。  次に、日程第3、報告事項1、令和5年度後期一般監査の措置結果報告について説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  では、私から報告事項1、令和5年度後期一般監査の措置結果報告について御報告いたします。資料3をお願いします。  令和5年度の後期一般監査の措置結果報告でございますが、本日おつけしている資料は区長部局のものと併せておつけしておりますので、実際には教育委員会のものが、紙ベースの資料をお持ちの方は、最初の16ページまで、下のページ16ページまでが区長部局でございますので、その次からお開きいただきまして、電子データを御覧いただいている方は、69分の36までお進みいただいて、よろしくお願いいたします。  表紙がございまして、さらに、2つほどお進みいただきまして、恐れ入ります、措置結果報告書の下のページ1、2という下のページで御説明を申し上げます。  最初に、1ページ目から3ページまでは、契約事務に関する指摘でございます。まず、指摘の内容でございますが、1ページでは、契約書の作成に当たり、仕様書に契約代金の支払いの時期及び方法が明記されていないとの御指摘。  2ページの事案では、仕様書の記載と請求書のやり取りの間で、履行の対象である普通教室の数に相違があるとの指摘。  3ページでは、令和4年度予算により執行する契約であるにもかかわらず、納期が年度を越えた翌年度の令和5年4月6日に設定され、実際の納入日と検査日も同日付となっているとの指摘でございます。  これら、1ページから3ページまでの事案につきましては、品川区契約事務規則に規定されている契約上の記載事項に関する事務職員の認識、あるいは確認が不十分であったことによるもの。また、年度を越えた支出については、会計年度独立の原則に対する事務職員の理解が不十分であったことによるものです。  今後は、仕様書の作成に当たりまして、管理職及び事務職員において契約事務の手引きの理解に努め、必要事項が記載されているか、また、あるいは発注数は正確であるか、そして、法令の規定を十分に理解し、年度内の履行完了が確実になされるよう、管理職による進行管理を徹底し、適正な契約事務を行ってまいります。  それでは、下のページで、4ページをお願いします。備品の管理に関する指摘でございます。修繕によりまして、サイネージ用モニター交換により設置した液晶モニターについて、備品としての登録が行われていないとの指摘でございます。  これは修繕に伴う製品の入替えであったことから、備品登録が不要であると事務職員が誤認したことによるものです。  今後は、工事・修繕等に伴い取得する物品であっても、備品の要件に該当する場合は速やかに備品登録を行い、判断が困難な場合には、管理職も含めて確認するほか、適宜、会計管理室に問合せ、適切な備品管理を行ってまいります。  進みまして、資料5ページと6ページは、教材費及び行事費に関する指摘でございます。5ページでは2点指摘がございました。1点目は保護者配布用の決算報告書の支出金額に誤りがある。2点目は、「私費会計事務処理ガイド」の定めによる期限を越えた日付で監査が行われているといった指摘でございます。  1点目の指摘につきましては、決算報告書を作成する際に金額を誤って入力し、その後の確認も不十分だったことによるものです。また、2点目の監査が遅延したことにつきましては、担当する保護者が予定されていた期日までに来校することができなくなってしまったことによるものです。  今後は、作成した資料について必ず基礎資料との照合を徹底し、適正な事務処理に努めてまいります。また、監査の実施に当たりましても、管理職が会計監査を担当する保護者に対し、私費会計に係る決算監査の重要性について理解が得られるよう丁寧に説明をしながら、遅延することのないように調整を行ってまいります。  6ページでは、令和5年7月分の教材費の確認について、本来、管理職である校長、副校長が金銭出納簿の翌日への繰越金と通帳残高が一致していることを確認する必要があるところ、7月分の確認日がそれぞれ9月、11月となっており、確認がなされるまで相当の期間を要しているとの指摘でございます。  これは、月の収支確定後、速やかな管理職による確認を事務職員が失念していたことによるものです。  今後は、金銭出納簿の確認作業が確実になされるよう、事務職員のみならず、管理職においても月末月初の確認作業を適切に把握し、事務職員による遅れが生じた際に催促できるよう進行管理に努め、適正な事務を行ってまいります。  続きまして、7ページから9ページまでは、給与事務に関する指摘でございます。  いずれも適正な事務処理がなされていないことを理由に、教育職員に係る住居手当、あるいは通勤手当について、多額の返納や、支給漏れによる追加支給が行われているとの指摘でございます。  これは、教育職員の転居により必要となる住居手当や通勤手当の変更に係る事務処理を事務職員が失念したことや、管理職及び事務職員による勤務実態の把握が不十分であったことによるものです。  今後は、転居等の事実を知った時点における事務職員の速やかな事務処理を徹底するとともに、管理職においては、教育職員との定期的な連絡により支給状況の把握に努め、適切な給与事務が行われるよう進行管理を行い、また、特殊勤務手当については、支給対象となる勤務について、事前命令を徹底するよう、管理職自らも教育職員の勤務状況を把握し、確認を行うことで、適正な支給事務を行ってまいります。  続きまして、10ページから12ページまでは服務管理に関する指摘でございます。  10ページでは、会計年度任用職員に係る勤務時間の振替命令簿について、複数の命令にわたり決裁としての押印がまとめて行われているとの指摘でございます。  これは作成した勤務時間の振替命令簿に誤記が多かったため、後日、管理職において再度作成を行ったことによるものです。  今後は、管理職と時間講師である会計年度任用職員との確実な勤務予定の確認を行い、そもそも誤記がないように留意するとともに、記載の都度決裁を行い、管理職を中心として適正な服務管理を行ってまいります。  11ページでは、勤務時間の振替命令簿について、振替前の事前命令が徹底されていないことの指摘でございます。  これは週休日の振替に係る事前命令の必要性について、管理職から時間講師である会計年度任用職員への指導が不十分であったことによるものです。  今後は事前命令の徹底はもとより、遅滞なく振替命令簿に記載することとし、管理職を中心として適正な服務管理を行ってまいります。  12ページでは、休日に係る勤怠処理について、勤務時間の振替命令がなされておらず、当該休日に当たる日に年次有給休暇を取得していたと処理されているが、規定どおり、勤務の振替先の日において年次有給休暇を取得すべきであるとの指摘でございます。  これは休日に係る服務取扱いに関する管理職の認識が不十分であったことによるものです。  今後は、管理職において、休日が「勤務を要しない日」であることを十分に理解し、勤務日が休日に当たるときは、都立学校等に勤務する規則に従い、あらかじめ振替処理を行った上で、振替先の日に年次有給休暇を取得することとし、適正な服務管理を行ってまいります。  続きまして、下のページですが、13ページをお願いします。定期監査結果に関する意見、指摘でございます。小学校、中学校及び義務教育学校において、教育委員会事務局により事務管理指導として自主検査を実施していることに関し、適切に改善されている事務処理が認められる一方、給与事務及び服務管理については、特殊勤務手当の支給漏れ、多額の住居手当の返納など、従前より繰り返しの指摘を受けているにもかかわらず、同様の誤りが散見されているとの御指摘でございます。  教育委員会事務局では、継続して指摘されている内容につきましては、強く危機感を持って対応すべき課題であると認識しており、今後は事務管理指導のみならず、教育委員会事務局が率先して、給与事務、服務管理等に係る適正な事務処理方法の一層の周知徹底を行う機会を設けるとともに、学校事務職員が自主的に行っている研修会とも連携し、経験の浅い職員への個別指導を行うなど、フォローアップ体制についてさらなる強化を図ってまいります。  最後になりますが、下のページ14ページをお願いします。  こちらは随時監査と称するフォローアップ監査の結果でございます。契約事務に関する指摘でございます。  こちらは主管課で契約した「卒業証書筆耕委託」の請書及び「卒業証書筆耕委託追加分」の請書について、事業者から見積書を徴取する際に提示する仕様書に、予定価格の内訳金額が記載されているが、仕様書の性格上、内訳金額までも指定することは、事業者の創意工夫による裁量を制限し、経済性や効率性を妨げることになりかねないとの指摘でございます。  これは契約の予定価格に対する認識が不十分であったことによるものです。  今後は事業者に提示する仕様書に、予定価格の内訳金額を記載することのないよう徹底し、適正な契約事務を行ってまいります。  説明は以上です。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  御説明ありがとうございます。  最後のほうで、繰り返し散見されている、これを拝見しますと、同じ学校で複数の指摘を受けているという学校がいくつかあると言いましたけれども、これはあれですか、当然事務職員の方への研修とかそういうのはやっていると思うのですけれども、これは複数回あるというのは、そこに何か、事務職員の例えばまだ新規採用何年目かであまりこういう事務のことについて慣れていないとか、そういう課題というのは何かあるのですか。 【教育長】  庶務課長。 【庶務課長】  今、委員の御指摘の部分を含めまして、原因が、経験が浅い職員が、物理的に職務知識を得られていないのかとか、あるいは職務知識があるのだけれども、普通に日々の事務処理の中で誤り、失念してしまったのかによっても大きな違いがあると思いますので、まさに、経験の浅い職員につきましては、今御説明申し上げましたように、自主的な研修会なども開かれておりますので、そういったところも事務局としては、しっかりとアプローチをして、フォローアップをしてまいりたいというところでは、少し現状を確認するということも併せまして、対策を考えていきたいと考えております。  以上です。 【吉村教育長職務代理者】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにありますか。  では、令和5年度後期一般監査の措置結果報告については、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  そのほかに何かありますか。  では、ないようですので、先ほど決定しましたとおり、非公開の会議を開きますので、傍聴の方は御退出願います。 ―― 了 ――