令和6年 第10回 教育委員会定例会会議録 とき 令和6年7月23日 品川区教育委員会 令和6年第10回教育委員会定例会 日時 令和6年7月23日(火)      開会:午後2時                         閉会:午後4時59分 場所 教育委員室 出席委員 教育長 伊﨑 みゆき 教育長職務代理者 吉村 潔       委員 稲垣 百合恵       委員 濱松 誠       委員 吉原 幸子 出席理事者 教育次長 米田 博 庶務課長 舩木 秀樹 学務課長 柏木 通       指導課長 中谷 愛       教育総合支援センター長 丸谷 大輔       特別支援教育担当課長 唐澤 好彦       品川図書館長 河内 崇       学校施設担当課長 荒木 孝太       統括指導主事 齊藤 隆光       統括指導主事 升屋 友和        事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝 書    記 田島 希望       書    記 宗方 碧             傍聴人数 14名 その他 品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、会議の一部を 非公開とした。 次第 報告事項1 教育委員の任命同意について 協議事項1 委員の議席について 協議事項2 令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)社会(地理)・社会(公民)・地図) 報告事項2 令和7年度品川区立学校特別支援学級使用教科用図書について 第38号議案 品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例 協議事項3 9月補正予算について 協議事項4 令和7年度以降の土曜授業について 報告事項3 令和6年度第1回家庭教育講演会の開催について 報告事項4 教職員の任免等について(休職) 報告事項5 令和5年度品川区立学校における体罰等の実態把握について 報告事項6 第2回品川区子ども読書活動推進計画策定委員会報告 その他 令和6年9月行事予定について 令和6年第10回教育委員会定例会 令和6年7月23日 【教育長】  ただいまから、令和6年第10回教育委員会定例会を開会いたします。  署名委員に稲垣委員、濱松委員を指名いたします。よろしくお願いいたします。  本日は傍聴の方がおられますので、お知らせいたします。  初めに会議の持ち方についてですが、日程第6、報告事項4、教職員の任免等について(休職)、この案件は人事に関する案件ですので、品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、非公開の会議といたしますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件については全ての日程の終了後に審議いたします。  それでは、本日の議題に入ります。  日程第1、報告事項1、教育委員の任命同意について説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  では、私から、教育委員の任命同意について御報告申し上げます。資料1をお願いします。  令和6年7月10日開催の令和6年第2回定例会本会議において、区長より教育委員会委員として、吉原委員の任命同意について議会にお諮りし、同日可決されましたので、御報告いたします。  なお、吉原委員の議席につきましては、現在のところ、暫定的にこのようにお座りをいただいておりますが、後ほど教育長より御審議いたします。  説明は以上です。 【教育長】  庶務課長より説明がありました。  それでは、吉原委員より一言御挨拶をお願いいたします。 【吉原委員】  御紹介いただきました吉原です。今日は初めての教育委員会参加になります。小児科医です。地域で長いこと、赤ちゃんから小学生、中学生、高校生、最近はお子さんを連れて来てくださる方も増えておりまして、私もおせっかいなものですから、何かと、今どうしているのだなんていう話をしながら、つい余計なことまで聞いちゃう。どんな生活をしているんだろうなということを、いつも考えながら診療しております。  少しでも教育委員会のお仕事に役立てればと思います。よろしくお願いいたします。 【教育長】  ありがとうございました。  次に、各委員より自己紹介をお願いをいたします。  まず、私から。教育長の伊﨑です。よろしくお願いいたします。  では、吉村職務代理者、お願いいたします。 【吉村教育長職務代理者】  教育長職務代理者をしております吉村です。どうぞよろしくお願いいたします。 【教育長】  稲垣委員、お願いします。 【稲垣委員】  教育委員の稲垣です。よろしくお願いいたします。 【教育長】  濱松委員、お願いいたします。 【濱松委員】  教育委員の濱松です。よろしくお願いします。 【教育長】  ありがとうございました。  続いて、事務局職員より自己紹介をお願いします。 【教育次長】  教育委員会事務局教育次長の米田でございます。よろしくお願い申し上げます。 【庶務課長】  庶務課長の舩木と申します。よろしくお願いいたします。 【学校施設担当課長】  庶務課学校施設担当課長の荒木と申します。よろしくお願いします。 【学務課長】  学務課長、柏木でございます。よろしくお願いします。 【指導課長】  指導課長、中谷と申します。よろしくお願いいたします。 【教育総合支援センター長】  教育総合支援センター長の丸谷と申します。よろしくお願いいたします。 【特別支援教育担当課長】  教育総合支援センター特別支援教育担当課長、唐澤です。よろしくお願いします。 【品川図書館長】  品川図書館長、河内でございます。よろしくお願いいたします。 【統括指導主事】  指導課統括指導主事の齊藤と申します。よろしくお願いします。 【統括指導主事】  教育総合支援センター統括指導主事の升屋でございます。よろしくお願いいたします。 【庶務係長】  庶務課庶務係長の菅野と申します。どうぞよろしくお願いいたします。 【学事係長】  学務課学事係長の新井と申します。よろしくお願いいたします。 【書記】  書記の田島と申します。よろしくお願いいたします。 【書記】  書記の宗方と申します。よろしくお願いいたします。 【教育長】  ありがとうございました。  次に、日程第2、協議事項1、委員の議席について説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  協議事項1、委員の議席についてでございます。品川区教育委員会会議規則第6条で、委員の議席は、教育長が会議に諮り、定めることが規定されております。したがいまして、現在、このようにお座りいただいておりますが、教育長より議席について御審議をお願いいたします。  説明は以上です。 【教育長】  事務局より説明がありましたとおり、品川区教育委員会会議規則第6条で、委員の議席は、教育長が会議に諮り、これを定めると規定されておりますので、お諮りいたします。  それでは、委員の議席については、資料2を御覧ください。暫定的に吉村教育長職務代理者は1番席、稲垣委員は2番席、濱松委員は3番席、吉原委員は4番席に座っていただいております。現在の議席のとおりで御異議ございませんでしょうか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、そのように決定し、次回以降の教育委員会も引き続き、こちらの議席といたします。  次に、日程第2、協議事項2、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)社会(地理)・社会(公民)・地図)。説明に入る前に、本件につきましては、吉村教育長職務代理者は、他の業務との関係で審議に参加することができませんので、一旦退席をお願いいたします。 (吉村教育長職務代理者 退席) 【教育長】  それでは、説明をお願いします。教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択につきまして、本日は、中学校・義務教育学校(後期課程)の社会(地理)、社会(公民)、地図、1教科3種目につきまして御審議いただきます。それぞれの教科書の特徴につきましては、担当の指導主事より説明いたします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  私からは、社会科、地理的分野の教科書について説明させていただきます。資料3-1を御覧ください。  中学校社会科は、1、基礎的・基本的な知識、概念や技能の習得、2、社会的事象の意味や意義等を多面的・多角的に考察したり、課題の解決に向けて選択、判断したりする力の育成、3、社会参画する態度の育成や他国を尊重する自覚を深めること等が求められています。  その中で、地理的分野においては、社会的事象に地理的な見方・考え方を働かせて、課題を解決する活動を通して、広い視野に立ち、国際社会に主体的に生きる資質能力を育成すること等が求められております。今回の教科書採択に当たりましても、こうした観点を特に重視して調査研究を行っていただきました。  なお、授業時数は、7年、8年生を通じて、地理的分野と歴史的分野を並行して学習することを原則とし、2年間で115単位時間、学習されることになっております。  それでは、4社の教科書の特徴について観点ごとに説明いたします。  まず、1、内容、(2)内容の分かりやすさへの配慮について、用語解説について各社を比較してみました。各社、緑色の付箋を御覧ください。  用語解説について、東京書籍が巻末に69個、教育出版は巻末に96個、帝国書院は16ページのように、本文脚注に用語解説があり、巻頭6ページにあるQRコードから読み取ると、101個の用語解説のコンテンツにアクセスすることができます。日本文教出版は巻末に58個の用語解説がございました。  続いて、2、構成と分量、一覧表の2の(1)内容の配列の仕方、単元・教材等の系統性や発展への配慮についてです。各社、黄色の付箋を御覧ください。単元の配列については、各社、1、世界と日本の地域構成、2、世界の諸地域、3、日本の諸地域、4、地域の在り方という単元で配列されていました。  3の日本の様々な地域の(1)地域の調査の学習では、取り扱う地域として、東京書籍が神戸市、教育出版が愛知県名古屋市、帝国書院が練馬区、日本文教出版が京都市伏見区となっております。学習課題の投げ方がそれぞれ違っており、東京書籍、日本文教出版は調査テーマを決め、どのように調べるかの準備や計画について投げかけているところです。  教育出版は身近な地域を観察し、調査テーマや課題を見つけることを投げかけています。帝国書院は調査テーマを決めるときに探究的な学びにつながるよう、どのような視点や手順を意識するとよいかを投げかけております。東京書籍、教育出版、帝国書院は、右ページに調査テーマを決めるヒントや発見、気づきや見本の例が示されています。日本文教出版は、5つの視点をもとに調べたいことを明らかにする関連図の作り方の紹介があります。  次に、4、学習活動、(2)課題や問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮についてです。各社、ピンク色の付箋を御覧ください。ここは主体的・対話的で深い学びを実現するため、各社、見方・考え方が大切に扱われています。  東京書籍では6ページにあるとおり、5つの地理的な見方・考え方を促す解説と、具体的な発問例が示されております。また、章や節末のまとめの活動で3つのステップに沿って、段階的に、見方・考え方を働かせて学習を振り返るようにしています。  教育出版では、地理的な見方・考え方について、各章の最初のページに示して確認することを促しています。また、QRコンテンツから関係資料へのリンク、動画やクイズを利用して学習できるように配慮しております。  帝国書院では、巻頭ページで地理的な見方・考え方が1ページにまとめられ、解説と具体的な発問例が示されています。また、毎時間の中で具体的な問いを示しながら、見方・考え方を働かせながら、学習課題を解決したり、理解を深めたりできるようにしております。  日本文教出版では、巻頭見開きページで地理的な見方・考え方について解説され、見方・考え方を働かせる発問のキーワードが示されております。同じページのQRコードを読み取ると、地理的な見方・考え方がイラスト入りで分かりやすく説明されています。  5、造本については、各社、UDフォントを使用し、大きさはAB版で軽量なつくりとなっており、各社、大きな差異はございません。  次に、6、地域性、(1)品川区や東京都の地域性に対する配慮についてです。各社、東京に関する写真が掲載され、東京都と分かる表記があったものは、東京書籍が9点、教育出版は14点、帝国書院は19点、日本文教出版は13点となっております。  東京書籍には239ページに、リニア中央新幹線の駅が設置される品川駅の航空写真、教育出版には、品川駅の通勤、通学の様子が掲載されておりました。  最後に、総合所見です。東京書籍はQRコードが単元ごとにあり、動画やクイズなどコンテンツが豊富で、デジタル教材を利用しやすい工夫がされています。また、大型で質のよい写真が掲載されていて、各州・各地域の学習の導入に活用しやすい工夫があります。  教育出版は、QRコードが巻頭4ページに「学びリンク」と題してあり、動画、語句クイズ、外部リンクのウェブサイトを活用できます。第2章の世界の諸地域では、州ごとにSDGsの開発目標と関連づけた地球的課題を示し、学習テーマへ結びつけています。  帝国書院は、QRコードが単元ごとにある。13から成るコンテンツがあり、NHK for Schoolにつながる動画のほか、写真資料、ワークシートを活用することができます。第2章の世界の諸地域では、州や地域ごとに豊富な写真とイラスト地図で紹介されているところです。  日本文教出版は、QRコードが単元ごとにあり、ポートフォリオ、イントロダクションムービー、確認小テストの3つが入っています。巻頭には「持続可能な社会と私たち」、「地理的な見方・考え方って?」というタイトルで、それぞれ見開き2ページにわたってテーマについて説明しており、世界の諸地域では州ごと、日本の諸地域では地方ごとにSDGsと関連させて、今日的な課題を取り上げたコラムが掲載されております。  以上で説明を終わります。御審議、よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。御質問、御意見をお願いいたします。稲垣委員。 【稲垣委員】  ありがとうございます。先ほど、探究学習についての言及があったかと思うんですけれども、地理の中で探究学習はどれくらい力を入れてやられているのかと、あと、各教科書でどれくらい探究学習をやりやすいのかを教えていただければなと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  各社、探究学習に向けた学習の流れというものは工夫されていたというふうに調査研究会では受け止めております。その中でも特に、単元を貫く探究課題という言葉で課題が設定されており、東京書籍に関しては課題をつかむ、それから、課題を追求する、課題を解決するという構成となっておりました。  以上です。 【教育長】  ほかにありますか。よろしいですか。私から。  今の質問にも関連するんですが、主体的・対話的で深い学びを実現していくための配慮というところで、先ほどの説明ですと、帝国書院の中では地理的な考え方というところをより深めやすいというような説明もあったかと思うんですが、具体的に、4つの教科書を使って、主体的・対話的で深い学びを進めていくに当たっては、それぞれの教科書の特徴というと、どういうところになりますか。  指導主事。 【指導主事】  主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮といえば、4の学習活動、(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮のところを御覧いただければと思います。  こちらに各社の特徴が示されていますけれども、東京書籍については、「みんなでチャレンジ」というところで対話を促す課題が示されているところでした。  また、教育出版に関しては、初めに、章の学習を見通し、課題の設定、確認、表現、まとめという構成になっているところです。  帝国書院に関しては、「学習を見通そう」、それから、「章・節の問い」、「学習課題」、「確認しよう」、「学習を振り返ろう」という構成になっておりました。帝国書院に関しては、特に、「説明しよう」というところで、対話の場面を設けているところです。  日本文教出版に関しては、深い学びを実現するためのコーナーとして、「議論してみよう」という項目がそれぞれございました。  以上です。 【教育長】  そういった特徴がある教科書を教員が使う上で、授業を進めやすいもの、いろいろな力量の教員がいると思うんですけれども、いろいろな経験とか力量によらず、使いやすいという意見は出ていましたか。  指導主事。 【指導主事】  先生方からは、やはり地理的な見方・考え方を働かせながら学ぶことが大切だというような意見が出ていたところです。そういった意味で、帝国書院に関しては、見方・考え方を働かせる工夫として、様々な箇所で問いに対する考え方、疑問として提示されているところです。全部で21か所あるということで調査をされていたと思います。そういった様々な見方・考え方を働かせる促しが多くある帝国書院が使いやすいのではないかという意見がございました。 【教育長】  ありがとうございます。そうすると、これ以外の教科書は、その考え方は教科書にはそれぞれ単元ごとに載っていないけれども、冒頭でこういう考え方でやるということが説明されていたり、ところどころでやり方が挟み込まれているという理解でいいでしょうか。  指導主事。 【指導主事】  今、教育長がおっしゃっていただいたようなところです。様々な場面に見方・考え方を働かせる投げかけと疑問があるので、使いやすいという意見がございました。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにございますか。濱松委員。 【濱松委員】  すみません、ありがとうございます。  QRコードのところは、本来はあくまでも補足ではあると思うんですが、分かりやすさとか、すぐに見に行けて、動画、そのほかで分かりやすく学べたほうがいいと思うんですけれども、QRコードをどういうふうに授業の中でというか、教科書で使うみたいなのは何かありますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  QRコードに関しては、やはり一番多く使うのが導入場面というところで、先生方から意見があったところです。そういった意味で、各単元ごとにQRコードがあるほうが使いやすいという意見はございました。  以上です。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますか。稲垣委員。 【稲垣委員】  巻末の用語集の話なんですけれども、たしか帝国書院さんが本文の中で脚注ということだったんですけれども、これってまとまっているほうがいいのか、個々にあるほうがいいのかというのは何かありましたでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  用語解説については、各社、内容の分かりやすさの配慮として用語解説を設けているところです。東京書籍、教育出版、日本文教出版に関しては、巻末近くに用語解説を設けているところですが、東京書籍は本文脚注にあるため、指導の際に、先生方が直接教科書にこの単元を学習している流れの中で出てくるので、やはり伝えやすい、教えやすいというのがございました。すみません、失礼いたしました。帝国書院です。帝国書院は、本文の脚注にあるため、指導の際に触れやすいというような意見がございました。 【教育長】  ほかにはございますか。吉原委員は何か。 【吉原委員】  ざっと拝見しまして、帝国書院と東京書籍のものはとても見やすいな、分かりやすいなというふうに思って見ていました。現場の先生たちの御意見では、この2点の違いといいますか、どちらがより使いやすいという点の違いはどんなところにあるんでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  調査研究会の中でも、東京書籍もしくは帝国書院というところで、それぞれ使いやすさというものがございましたが、やはりQRコンテンツを見たときに、とてもまとまっているのが帝国書院というような意見が多数ございました。先ほども申しましたが、導入でNHK for School等につながっているので、導入で使いやすいという意見がございました。  以上です。 【教育長】  ほかに。吉原委員。 【吉原委員】  先ほども濱松委員から御意見があったと思うんですが、QRコンテンツの使い方というのは、授業をしながら、授業中にそちらに進んでいくようになるんですか。それとも、興味のある人はおうちに帰って自分で見ておいてねという扱いになるんですか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  主には、授業中に活用するというところが大きいです。教科書は基本、学校に置いて帰ることが多いので、なかなか自宅で見ることは少ないという意見がございました。 【教育長】  よろしいでしょうか。  それでは、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御発言をいただきたいと思います。稲垣委員からお願いいたします。 【稲垣委員】  2ついいなと思ったのがあって、1番が帝国書院、2番目が東京書籍さんという形で。帝国書院さんのほうは、写真がすごく大きくて見やすいのと、先ほどもちょっと質問させていただいた本文の脚注に用語解説があるというのは、子供もページをがっとめくらないと見られないという作業が授業中に発生するよりは、スムーズに確かに進むかなという気がしましたので、帝国書院。  あと、東京書籍さんはQRコンテンツとか、見やすい紙面のつくりもありますので、ちょっと推したいなということで、この2つでお願いいたします。 【教育長】  濱松委員、お願いします。 【濱松委員】  ありがとうございます。稲垣さんと同じで、帝国書院と東京書籍がいいのではないかと思っています。先ほどの繰り返しになりますが、QRコードは補足的な活用ではありながらも、全体的な見やすさ、QRコードの活用の仕方、QRコードへの促し方、導き方も含めていいんじゃないか。  それから、事例等についても、やっぱりその2社が豊富に示されているのではないかなと思いますので、今、どちらかという感じでございます。 【教育長】  すみませんが、どちらかを優先していただかないと。 【濱松委員】  その中でいうなら帝国書院さんのほうが、私はQRコードの誘導とか見やすさというのがあるんじゃないかと思うので、帝国書院さんと考えます。 【教育長】  じゃ、吉原委員、お願いします。 【吉原委員】  私も帝国書院と東京書籍と、この2つがいいかなと思っていました。そして、どちらも写真が非常に分かりやすくて、見て理解を進めるというところがきっちりなされていると思います。一つ一つ、疑問に対してその場で解決ということを考えますと、やはり帝国書院のほうが分かりやすいのかなという、解決をして、その場でまとめやすいのかなという印象を持ちましたので、1番、帝国書院、2番、東京書籍ということで薦めたいと思います。 【教育長】  では、最後に私から申し上げます。私は帝国書院がよろしいかと思います。主体的・対話的で深い学びを進めるに当たって、かなりページ数を多く、進め方について触れられているというところに関しては、どんな力量の教員でも使いやすいということと、先ほど皆さんからも出ましたけれども、使う生徒が何か疑問を持ったときに、すぐにそこで用語チェックができるというところがよろしいかと思いました。  それでは、帝国書院を推す意見が多いので、帝国書院に仮決定することといたしますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、社会(地理)は帝国書院に仮決定をいたします。  では続いて、社会(公民)について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  続きまして、公民分野の教科書について説明させていただきます。  資料3-2を御覧ください。品川区立学校教育要領では、社会の諸問題に着目させ、自ら考えようとする態度を育てる、様々な資料を適切に収集・選択して多角的に考察し、事実を正確に捉え、公正に判断するとともに、適切に表現する能力と態度を育てるなどの目標を定めております。このことを踏まえ、公民分野では、1、社会科学の成果としての学習、知識や概念を学ぶこと、2、身近な素材を通した学習や問題解決的に学ぶことを重視すること、3、今日の現実的な社会問題に対応した学習や見方・考え方を働かせて考察する活動など、主体的・対話的で深い学びの実現を重視しております。授業時数については、9年生で100単位時間となっています。  それでは、各社赤色の付箋のページを開いてください。1内容、(2)内容の分かりやすさへの配慮についてです。公民的分野で大切な、「対立と合意」の概念の扱いで比較しました。  東京書籍は一貫して、中学生に身近な部活動のトラブルを事例とすることで、「効率と公正」、「きまりの見直し」まで、導入に漫画を用いて、具体的なイメージと見通しを持って学習できる工夫をしております。  教育出版は、スマートフォンのルール、「効率と公正」では合唱コンクールの練習といった身近な事例となっており、地域のルールづくりに目を向けることで、さらに学習内容を深められるように工夫されております。  帝国書院は、「アクティブ公民」のコラムで、コンビニのレジやテーマパークのアトラクションの座席を例に、「効率と公正」から「対立と合意」を具体的に考えさせたり、具体的なイメージを持たせたりする工夫があります。  日本文教出版では、合唱コンクールに向けた練習スケジュールの話合い場面や学級活動場面における例を示して考えさせるなど、中学生に興味を持たせる工夫をしています。  自由社は、体育館の使用を例に示し、詳細に説明されています。例が4段階に分けられていて、「対立から合意」に至るまでの段階を丁寧に説明してします。  育鵬社は、グラウンド利用の例を示し、「効率と公正」の観点を強調しています。例は2段階に分けられていて、最終的な合意については書かれていません。  次に、2構成と分量、(4)教科の特質に即した教材の構成と基礎・基本事項への配慮についてです。緑色の付箋を御覧ください。各社の用語解説等について比較しました。  東京書籍は、用語解説については、全ての学習課題の右横にあるQRコンテンツを読み込んで閲覧することができます。6社ある中で最も多い102個もの用語解説を見ることができるようにしています。  教育出版は、側注解説や重要用語の解説を掲載しています。また、48個の用語解説や欧文略称がございます。  帝国書院は、右ページの側注に、SDGsなどの難解な36個の用語解説があります。QRコンテンツには用語解説へのリンクもあります。  日本文教出版は、巻末258ページから261ページにかけて47個の用語解説、38個の類似用語集があります。  自由社は、本文上段のミニ知識等で用語解説があります。ページ横にある解説は、他社と比較して詳細です。重要語句の解説ページやQRコードによるリンクはございませんでした。  育鵬社は、巻末248ページから252ページにかけて、56個の用語解説がありますが、QRコードによるリンクはありませんでした。文中の側注にも、指のマークをつけて、用語の解説がございました。  次に、3表記と表現についてです。各社、ピンク色の付箋のページを御覧ください。こちらは子供の人権についての表記を比較しました。  東京書籍、教育出版、帝国書院、日本文教出版及び育鵬社は、1989年に国連で採択された子どもの権利条約について本文中で触れております。中でも東京書籍は、ページ右下に、2022年に制定されたこども基本法を抜粋しての掲載がございました。  次に、学習活動、(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮についてです。黄色の付箋のページを御覧ください。思考ツール、いわゆるシンキングツールについての取扱いについてです。  東京書籍は、まとめの活動でのシンキングツールの活用が多く見られます。  教育出版は、どのような場面でどのようなシンキングツールが役立つかの説明があります。  帝国書院は、目的や用途に合わせた説明とともに、手順が示されています。  日本文教出版は、「思考ツールを使ってみよう」と題し、7つの思考ツールが紹介されています。  自由社は、思考ツールの一つとして、表でまとめることを中心に扱っています。  育鵬社は、KJ法やランキングシートなどを活用した学習活動の紹介がありました。  次に、5造本についてです。各社ともにAB判で、体裁よく堅牢な作りとなっており、各社大きな差異はございません。  次に、6地域性についてです。(1)品川区や東京都の地域に対する配慮についてです。各社、東京都に関する写真・資料を掲載しておりますが、品川区の資料としての紹介については、東京書籍は、67ページに電車内の防犯カメラの写真、教育出版は、133ページに電子マネーの支払いの写真を、品川区でのものを扱っております。  最後に、7総合所見についてです。日本国憲法の権利の平等と社会権の部分で、全社ともインクルージョンに該当する内容は扱っていたところです。ただし、用語としてインクルージョンという言葉を用いていたのは、東京書籍、帝国書院、日本文教出版に表記があり、これからの社会に生きる生徒に向けた差別意識の解消や障害のある人への合理的配慮への推進についての記載がございました。  続いて、終章についてのテーマについてです。青の付箋ページを御覧ください。各社それぞれのテーマで設定しております。  東京書籍は、よりよい社会を目指してというテーマの下、1課題設定、2資料の収集と読み取り、3意思決定、4提案参加の流れで持続可能な社会を実現させるための学習の流れになっており、スライド作成やレポート作成でまとめる形となっています。QRコードからも、最終発表のレポートの例を閲覧することができます。  教育出版は、私たちが未来の社会を築くというテーマの下、自己との対話、他者との対話を中心に、対話によって未来を描くことを大切にしています。  帝国書院は、課題探究と私たちというテーマの下、自分でテーマを設定してレポートをまとめる課題探究学習の流れになっています。また、公民から公共へ向けた高等学校への準備について取り上げています。  日本文教出版は、私たちの課題というテーマで、資料を収集し、多角的に考察し、レポートにまとめたり、プレゼンテーションをしたりする流れとなっています。レポート作成のポイントや発表のポイントも示されています。  自由社は、持続可能な社会を目指してというテーマで、レポートと卒業論文を作る活動とともに、ディベートを通して課題の探究を目指しています。  育鵬社は、私たちと国際社会の課題というテーマで、よりよい社会とはみんなに「○○○」がもたらされる社会というテーマの設定の下、レポート作成をする課題の探究を目指しています。  以上で公民の説明を終わります。御審議よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。御意見、御質問をお願いいたします。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。公民は、ほかの地理とか地図帳とかと比べても、対話をしてしっかり、学び、対話し、正解のない、特に現在で正解のない問いに対して進めていかないといけないという中で、主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮とか、課題を、答えがあるわけじゃなくて、先生とか生徒、自分たちで考えてしっかり解決の姿勢を持って進めていくんだという中で、となると、ここにも書かれていますけど、どの教科書がよりそこに力を置いているというか、もしくは特徴を改めて教えてもらえますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  学習活動の流れに関して、やはり課題や問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮であったり、主体的・対応的で深い学びを促す配慮は、各社それぞれ工夫しているところが調査研究会でも分かったところです。ただ、その中でもやはり、より学習を深めていくというようなところで、課題の捉え方というようなところが非常にポイントになるかなと思います。そういった意味で、最初に導入を工夫しているのは、例えば、対話の、先ほど紹介させていただきました「対立と合意」のところ、最初に導入に漫画等を持ってきている東京書籍なんかは、生徒が最初の学習課題をイメージしやすい、それから、自然な流れで学習に入りやすいというような意見は、調査研究会の中で先生方からも意見が出ていました。 【教育長】  よろしいですか。 【濱松委員】  一旦ちょっと、はい。 【教育長】  ほかには。では。 【稲垣委員】  すみません、似た感じになりますけれども、主体的・対話的で深い学びというと、やっぱり先生の指導力が結構必要だと思っていまして、子供たちの考えをアドバイスしながら、やっぱり導いていかなければいけないと思うんですけれども、やっぱりすごく指導力がある先生と、まだ初任の先生といろいろいらっしゃると思うので、例えば初任の先生でも間違いなく導きやすいというか、指導のしやすい教科書というとどんな感じというのがありましたら、教えていただければと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  若い先生が使いやすいというようなところに視点を当てて調査研究会の中では話は及んではいなかったんですけれども、今現行でやはり使っている東京書籍については、先生方も使い慣れているというようなところも意見があったところではございます。その中で、特に学習の流れを比較した際に、やはり課題の捉え方等が導きやすいのは東京書籍だというところは意見が出ていたところです。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  QRコードの中でワークシートとか資料がいろいろ入っていると思うんですけれども、このワークシートとかは、授業で使いこなすことはできそうなものなんでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  QRコードの中のコンテンツを全て使っている先生は、実際のところはなかなかいないというような実態でございました。ただ、先ほどからも言っているように、導入の場面であるとかまとめの場面でQRコードを用いて用語解説を振り返ったりだとか、そういうようなことで活用しているというのは先生方から意見がございました。 【教育長】  よろしいですか。  私からいいでしょうか。公民は、冒頭説明があったように、社会科学的な考え方を身につけて、身近な素材をもって問題解決を考えていくというところで、子供たちが課題に気づいて、あるいは自分で課題を見つけて、課題解決に向けての学びを深めていくという、そういった学習の流れはもちろん大事だと思いますし、そこに今日的課題に対する取組とかが入ってくるとよりよいなと思っています。先ほど、子供の人権については、こども基本法について触れているのは東京書籍のみという報告がありました。あと、インクルージョンという言葉は、使っているのは東京書籍と帝国書院と日本文教出版ということだったんですけれども、考え方は全ての教科書で触れていて、特に子供の人権についてしっかりこども基本法から児童権利条約から学んでほしいなとは思っているんですが、そういった今日的な課題をきちんと学ぶというところでは、やっぱり教科書による差があるということでしょうか。  指導主事。 【指導主事】  先ほど説明の中でも触れさせていただきましたが、やはり不平等、差別を解消する考え方について、用語として出ていたのは、インクルージョンという言葉、また、ダイバーシティーというような言葉も着目したところです。そういった言葉を使っているのは東京書籍、それから、帝国書院というようなところが挙げられます。日本文教出版については、インクルージョンという言葉は本文中に使われて、説明がございました。  以上です。 【教育長】  子どもの権利条約については、触れ方に差は見られましたか。 【指導主事】  本文中に記載があったのは東京書籍、教育出版、帝国書院、日本文教出版という形になっております。自由社に関しては、ミニ知識の中で児童の権利条約に関して触れられているところと、育鵬社については、子供兵士の写真とともに、子どもの権利条約に関する内容が触れられていました。 【教育長】  生徒が自分のこととして考えやすい表現になっていたのはどちらだと、何か意見は? 【指導主事】  東京書籍に関しては、子供の人権について項を起こして触れられています。また、4つの子供の権利を色分けして分かりやすく工夫されているので、ここは理解がしやすいというようなところは意見としてあったところです。  以上です。 【教育長】  ほかに何か。  吉原委員、いかがでしょうか。何かあれば。 【吉原委員】  特に。 【教育長】  特にないでしょうか。  濱松委員は、一旦ということでございましたが、よろしいですか。 【濱松委員】  じゃあ。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  すみません、ありがとうございます。手法的な話でシンキングツールってあるじゃないですか。私も改めて見て、この年でも見てみても、知っているものもあれば、あれ? 使えるかなみたいなのもあって、なので、数が多ければ多いほどいいとかでもなくて、ただ一方でそれがないと、誰でも使えるように対話の手法とか意思決定手法というのがあるといいと思うんですが、実際の学校の授業でどれぐらい使われているのかなということを疑問に思ったので、これ、聞いても分かるのかな、分からへんのかなと思ったんですけれども、その辺りってどうなんですかね。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  シンキングツールについては、様々な対話等の場面でシンキングツールを使うように先生方も促しているというようなことは調査検討委員会でも話題にはなっていました。特に章末のまとめの場面等でシンキングツールを使ってディベートを行ったりというようなことの活動が取られるようで、まとめ場面でそういったシンキングツールを使うように促す先生が多いというふうに、調査検討委員会の中ではそのような流れで捉えております。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。となると、自由社はなかったかと思うんですが、あまり差はないんですかね。何か特徴的なものって。ちょっと重複するところはあると思うんですが。 【指導主事】  自由社については、シンキングツールの学習というところではないんですけれども、ただ、育鵬社については、また変わって、表でまとめるというようなところの特徴があったかなというふうに思います。シンキングツール、いわゆるフィッシュボーンであったり、くらげチャートであったり、そのような代表的なものを紹介しているのは、東京書籍とか教育出版、帝国書院、日本文教出版にはございました。 【濱松委員】  分かりました。 【教育長】  ほかによろしいでしょうか。  それでは、質疑、意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  私は東京書籍さんを推させていただきたいと思います。やっぱり主体的・対話的で深い学びというものがやりやすいかなという感じがあるので。紙面も見やすいし、QRコードとかもすごく充実しているのでいいなと。総合として使いやすいなというのと、あと、やっぱりこども基本法が載っているのってすごく大事なことだなと思って、すごいイラストがついていて、色分けもされていて、子供の人権について自分事として考えやすい記載になっているなと思うので、私は東京書籍さんでお願いいたします。 【教育長】  では、濱松委員。 【濱松委員】  私も東京書籍さんかと思っております。理由は、総合的にまずいいというところです。先ほど稲垣さんがおっしゃったところで、見やすさ、表記、用語の説明とか、QRコードへの促し方とか、あとは、東京都の事例も多かったと思うんですが、そういう総合的な観点から、あと、まとめ、そのほかでも、シンキングツールもしっかりしている。課題や問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮等も抜け漏れもない。総合的な観点から東京書籍さんがいいと思いました。  以上です。 【教育長】  では、吉原委員。 【吉原委員】  私も東京書籍が一番使いやすい教科書と思いました。いろいろなところにちょこっとずつ書かれている、「もっと解説」というようなところも非常に大事なことがたくさん盛り込まれていますし、それから、盛り込まれているテーマが非常に身近なものを使っているので、子供たちが話し合ったり、先生がテーマを、話題を子供たちに提供するときに、非常に使いやすい教科書ではないかと。遠いところの話ではなくて、日常、自分たちの身の回りにあることできちっと公民を学ぶというのに非常にいい教科書ではないかなと思いました。 【教育長】  ありがとうございます。  最後、私ですが、私も東京書籍が一番使いやすいかなと思います。総合的にという言葉で表すとそうなんですが、まず一番は、インクルージョンと子供の人権についてきちんと説明をしていて、子供たちが考えやすいようになっているというところがあります。それから、課題解決に向けての道筋をきちんとどの教員でも順序立てて導いていける、指導していけるつくりになっているかなというところは思いました。  ただ、1点、帝国書院の最終章の高校へ向けての学びのつながりというところは、これもいいなとは思ったところではあるんですが、トータルで考えると、東京書籍だということで、東京書籍を推したいと思います。  それでは、東京書籍を推す意見が多いので、東京書籍に仮決定することといたしますが、御意見ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、公民は東京書籍といたします。  では続いて、地図について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  失礼します。それでは、私から地図帳について説明させていただきます。お手持ちの資料3-3を御覧ください。  地理的分野の学習で用いられる資料には、地図や統計、写真など様々ございますが、その中でも最も重要な役割を果たしているのが地図でございます。社会的事象を位置や空間的な広がりなどを考慮して地図上で捉えることは、社会的な見方・考え方を育てる上で大切です。また、変化の激しい時代において、新旧の地図を比較し関連づける学習は、地域の変容の軌跡を捉え、地域の課題や将来像について考える上でも大変重要です。地図帳を活用することにより、地理、歴史、公民の3分野を有機的に関連づけて社会科を総合に学ぶことができます。  では、主要な内容について説明します。まず、1内容、(1)児童・生徒の発達の段階への配慮についての特色についてです。オレンジ色の付箋のページを開いてください。こちらはヨーロッパ州の資料となります。東京書籍は、自然地形のイメージを捉えられるように、38ページのように海底地形まで表現し、見開きの鳥瞰図を掲載しております。帝国書院は、50ページの左側のように、歴史との関連で国境の変化について分かりやすく掲載しているほか、地域の姿をより具体的・視覚的に捉えられるように、54ページのように、地形や陸の高さ、自然や産業、文化などの特徴がつかみやすいように、イラストつきの鳥瞰図を掲載しております。  続いて、1内容、(4)発展的な学習内容等。東京書籍、帝国書院の青色の付箋を御覧ください。こちらは歴史的分野でも使用できる資料を掲載しているページの比較です。東京書籍は、東京の歴史と治水、江戸・東京の鳥瞰図、治水については107ページ、108ページ、江戸・東京の鳥観図については111ページから112ページにございます。帝国書院は、歴史的分野でも活用できる地図には、歴史の「歴」というアイコンがついており、江戸時代の土地利用が136ページにございます。そのほか、31点の地図がございました。  続きまして、2構成と分量については、こちらは大きな差異はございません。  続いて、裏面を御覧ください。3表記と表現、(1)表記に対する配慮です。両社、緑色の付箋のページを開いてください。東京書籍は、日本列島全体を概観できる地図は、600万分の1の縮尺で折り込み3ページを使用し掲載しております。帝国書院は、日本列島全体を概観できる地図は、500万分の1縮尺で4ページ使用し、掲載しております。  続いて、4学習活動の(2)課題や問題を見付け、その解決に向けた学習に対する配慮です。(2)、両社、ピンクの付箋のページを御覧ください。  東京書籍は、地図帳の活用方法が巻頭にあります。地形や都市の位置など表現する一般図からの読み取り方や、6ページのような、特定のテーマを読み取る主題図の読み取り方の解説があり、7ページには、地図帳の活用やデジタルコンテンツ、デジタル地図については、地理院、グーグルマップ、RESASの3つの紹介があり、QRからもアクセスできるようになっています。8ページのSDGsと関連の深い課題に関しては、13ページから14ページで、環境問題の例にあるSDGsのマークを掲載しています。  帝国書院は、地図帳の使い方について、小学校で学習した地図の約束の振り返りや、地図の種類、地図帳の見方・使い方の確認があり、地図帳を使いこなしたり、読み解いたりするためのポイントが、イラスト、吹き出しで分かりやすく示されています。7ページにある地図の要素である、点・線・面・文字から関連する様々な情報を読み取るポイントが丁寧に説明されています。8ページから14ページの7ページにわたって、SDGsに関連する「地図で考える持続可能な社会」が掲載されており、今日的課題について資料を基に考えることができるようになっております。  続いて、赤色の付箋を御覧ください。こちらは統計のデータやグラフを比較しました。東京書籍は、159ページの日本の統計において、人口、面積、人口密度があり、2021年のデータを記載しております。145ページの野菜の生産額など、一部表記が令和表記となっているところもございます。帝国書院は、181ページの日本の統計において、人口、面積、人口密度など2022年度のデータを記載しております。地方ごとの人口、面積、人口密度の平均値までこちらは示しております。各社ページ下の日本の農水産物の生産は、グラフで示されていますが、東京書籍は2021年、2022年のデータとなっており、帝国書院は2020年のデータとなっております。帝国書院は、グラフの左側が農産物のイラストになっていて見やすく工夫されて思います。  最後に、総合所見での特色についてです。(1)本教科書の長所・特色です。東京書籍は、A4判を採用したことで、広い範囲を見渡せる地図・資料が多く掲載されています。地図帳を補完する資料の閲覧が可能な二次元コードを設置しており、デジタルマップなど、学習を支援する様々なコンテンツを収録しています。7ページ右上の地図帳活用コーナー「Bee’s eye」による地図帳を読み取るヒントとなる問いが見開き1つ以上あり、生徒の思考を深める工夫がされています。また、QRコンテンツからデジタルマップなどデジタル教材が利用できるように工夫がされているところです。  帝国書院は、統計資料のデータが最新のものが多く、世界の国別統計の上位下位5か国を色分けして表記しており、活用しやすくなっています。世界の地図、日本の地図では、土地の高さを黄緑色と茶色の濃淡で立体感を強調した表現と、市街地、田畑など、色分けや地図記号を併用して視覚的に分かりやすく示されています。また、世界州別の衛星画像、本の基礎主題図が収録されています。また、QRコンテンツが整理され、充実しております。各地域について、NHK for schoolの動画がリンクしてあり、導入に生かすことも可能です。また、地図の基礎・基本や、小学生の振り返りクイズのほか、世界の地図・資料、日本の地図・資料ごとに基礎資料を設け、白地図や関連情報を閲覧することができます。  以上で説明を終わります。御審議よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質問や御意見はございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  ありがとうございます。東京書籍さんと帝国書院さんで、ぱっと見た感じの色合いの雰囲気が、東京書籍さんは淡い感じで作られていて、帝国書院さんは結構パキッとした色合いで作られていると思うんですけれども、これはどちらのほうが見やすいとか、授業で使いやすいとかいうお話は何かありましたでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  調査検討委員会の中では、やはり地図としてはインパクトが大事というような意見が先生方から多くございました。そういった意味では、濃淡のはっきりした帝国書院というのは、子供たちが非常にぐっと前のめりになって見るというようなことはあるというふうにおっしゃっていました。ただ一方で東京書籍については、色合いがとても淡い色で、目に優しいというようなところのプラスの意見もございました。  以上です。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。あくまでも補足的活用としてQRコードの活用は、地図帳の場合は、例えばどういうことを調べる、どういうことを学ぶんでしょう。QRコードを使って何を見る、何を見にいく、何を調べるのか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  QRコードに関しては、やはり各日本の地域であったり世界の地域というようなところの特徴をつかむために、その土地の動画に飛ぶように工夫されているところです。そういった意味で、先ほど説明の中でも申しましたように、帝国書院については、NHK for schoolの外部サイトへのリンクがあり、非常に導入に生かしやすいというようなものはございました。一方で東京書籍に関しても、自社の映像コンテンツ等があり、それも生かすことができるというような意見もございました。  以上です。 【教育長】  ほかにはございますか。 【濱松委員】  もう1個だけ。ごめんなさい。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。どうしても、私、世界一周をしたことがあって、世界地図もいっぱい見たし、いろんなものをそれなりに見聞きしたところがあって、見やすさとかにフォーカスしがちなんですが、ちょっとあかんあかんと思い出してというか、まさに4番というか、主体的・対話的で深い学びの実現とか課題とか問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮って、公民とか歴史とかでは確かに、特に公民なんかでは私もさっき重要じゃないかと思いましたけれども、地図帳ってどういう、ちょっとごめんなさい、聞き漏らしたかもしれませんけれども、どういうところで発展的なみたいなところがあるんでしょうか、学び的には。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  地図帳に関してはやはり公民ともつながりますし、歴史ともつながります。先ほどヨーロッパの地図を見ていただきましたが、そういった意味では、帝国書院の中には、土地の使われ方というところが歴史を追って確認ができるというような特徴があったかなというふうに、調査研究検討委員会の中では、比較したときに、そういった歴史が分かるというような特徴があるというのは話題として挙がっていました。49ページです、帝国書院の。49ページの左側でございます。  あとは、各社それぞれ、「Bee’s eye」というのが東京書籍、それから、帝国書院については、「地図で発見」というような、そこに最初の取りかかりの紹介があるかなというふうに思います。そういったところが各社の特徴でございます。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはございますか。  吉原委員はいかがですか。 【吉原委員】  もう決めましたので、質問はありません。 【教育長】  では、私から。全体的な、主体的・対話的で深い学びに向けての活用方法については今の話で理解できたんですが、このキャラクターについては、中学生の教科書としては、何か意見が出ましたか。  あと、やっぱり日本の領土の全体像を東京書籍が一目で分かるという、これ、すごくいいなと思ったんです。使い勝手としては、こういう一覧で見られるのと、もう少し大きめに詳しく2ページというか4ページというか分かれて書かれているのと、実際に授業で使うときとしては何か違いがあるんでしょうか。  指導主事。 【指導主事】  まず、キャラクターについてですけれども、「Bee’s eye」かわいいねというような意見を持った先生もおりましたが、ただ、小学生はこういったキャラクターには親しむだろうけれども、やはり中学生はなかなかそういったキャラクターというところで引かれるようなところはないかなというのが意見としてはございました。  一方、見開きで日本全土を見られる東京書籍の地図と、4ページにわたって日本地図を見る帝国書院とでそれぞれ特徴は違いますが、ただ、帝国書院については、地図で次のつながりが分かるような配慮がされていたところです。国名、県名は文字のほかの要素とは……、失礼しました。2構成と分量のところの丸の2つ目、世界の地図のところで、中央白矢印で示されて、地域とのつながりを見つけやすくしているというような工夫が、例えば27ページにございます。 【教育長】  ごめんなさい、私が聞いているのは、日本地図のこの違いは授業に影響するのかということを聞きたいんです。 【指導主事】  失礼しました。授業に影響するというようなところは特に意見としては出ていなかったと。 【教育長】  どちらでも使い勝手としては変わらない? 【指導主事】  そうですね。見開きで、ただ、見やすさとしては、帝国書院は見開きで見られるというのは……。 【教育長】  一面で見られるのは東京書籍では? 【指導主事】  失礼しました。東京書籍です。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにはよろしいですか。  それでは、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか、御意見をいただきたいと思います。  稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  私は結構、この蜂さんがかわいくて好きなので、東京書籍さんいいなと思うんですけれども、やっぱりこの見開きで3ページで全部載っているって、ぱっと見た感じの、日本がどこまでというのがすごく分かりやすくて、この見開きはいいなと思うのですが、やはり全体的な見やすさとか、やっぱり先ほど質問させていただいた色合いのパキッとした見やすさとか、あと、やはり鳥観図のところにイラストが入っているものがすごく分かりやすくて。やっぱり地名だけ見てもなかなかピンとこないんですけれども、そこにイラストが入っていることですごく地理とか歴史とかで学んだこととつながりやすいんじゃないかなということもあって、あと、私が中学生の頃使っていた社会科の地図とあんまりデザインが変わらずにやられているのはすごいなと思ったので、帝国書院さんを推したいと思います。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。帝国書院がいいのではないかと思いました。理由は、稲垣さんもおっしゃいましたけど、パキッとした見やすさ、それから、統計の部分も、これ、ベストファイブでしたっけ、がしっかり色分けがされている。それから、おっしゃったように、工業製品とか水産物とか絵が載っているところと、あと、稲垣さんもおっしゃいましたけど、ヨーロッパの鳥瞰図のところも、見やすさとはいい、重なってもそうなんですが、やっぱり鳥観図のところに一々返らなくていいなと。説明というか、幾ばくかのポイントが絵で描いてあるというところがいいなというところです。  「Bee’s eye」と「地図で発見」もそこまで大差がないんじゃないかなと思って、帝国書院。ただし、私も、さっき伊﨑さんおっしゃいましたけど、大人でありながらというか、この見開きの3ページ、日本全土のところはやっぱり特筆すべきで、甲乙つけ難いですが、帝国書院なんですけど、そこはすばらしく、コメントを残しておきたいなと。どうしても私、京都・大阪に住んでいたんですけど、東京と京都・大阪、西日本まで、北海道から九州まであって、沖縄と島とか東京都の島とかがどうしても省かれがちなので、そこはしっかり見開きというか1面であるのはすばらしいなというのだけはしっかり足跡をつけておきたいなと。  大人用が何か東京書籍っぽいなって感じますね。パキッとしたのがこれどこまでいいかって難しくて、パキパキ論争になっちゃうと、何か逆に目に優しくないって。動画じゃないからそうならないかもしれませんけど、明るくすればいいのかが分からないんですけど、一旦今回は見やすさも含めて帝国書院かなと思いました。  すみません、長くなりましたが、以上です。 【教育長】  では、吉原委員、お願いします。 【吉原委員】  私も帝国書院を推します。見やすいのと、それから、昔とやはり同じだなと思ったのは、1つページをめくって、さっきの位置の続きはどこに行っちゃったんだろうって探さなくちゃいけないということがあるんですけれども、資料が正確で豊富なことと、それから、地図を見ながら、写真が豊富であって、その土地の現状が分かるということと、それから、ヨーロッパのさっきの図の戦争によってどういうふうに領土が変わったとか、そういったところにまで触れられていて、地図を見ながら、知識が広がっていく、興味の対象が広がっていく。つまり、この教科書だと、高校生、大人までずっと使えるんだろうなというような地図ではないかなと思いまして、帝国書院を推します。 【教育長】  ありがとうございます。  では、最後、私ですけれども、私も帝国書院を推したいと思います。皆さんおっしゃったのと理由は同じところはあるんですが、まず第1に、見やすいというところと、あと、小さな説明とか挿絵が多くて、子供たちの発想が広がっていくなというところを感じましたので、帝国書院がよろしいと思います。東京書籍のこの一覧の日本地図は非常にいいと思うんですけれども、難点を言うと、ちょっと破れちゃうかなというところも実は思いつつ見ていたので、大人にはこれは非常に勉強になる教科書だなと思うんですけれども、中学生はやっぱり帝国書院かなというところです。  それでは、帝国書院を推す意見が多いので、帝国書院に仮決定することといたしますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、地図は帝国書院に仮決定いたします。  次に、日程第3、報告事項2、令和7年度品川区立学校特別支援学級使用教科用図書について。  説明に入る前に、本件につきましても、吉村教育長職務代理者は、ほかの業務との関係で審議に参加することができませんので、このまま進行いたします。  説明をお願いします。  特別支援教育担当課長。 【特別支援教育担当課長】  表題の件につきまして、過日、選定委員会を実施いたしました。内容については、統括指導主事より説明いたします。 【教育長】  統括指導主事。 【統括指導主事】  令和7年度特別支援学級使用教科用図書につきまして、御報告いたします。  令和7年度品川区立学校指導教科用図書に関する要領では、特別支援学級用教科書は、原則として当該採択地区の小中学校及び義務教育学校の通常の学級で使用する教科書と同じ教科書を使用するものとしております。しかし、附則第9条、図書につきましては、児童生徒の実態に応じて特別の教育課程を編成した場合または当該学年で使用する教科書が適当でない場合、毎年度採択替えを行うことができるとされております。  この要領にのっとり、附則第9条、図書ついて調査することを目的とし、関係学校には新規選定希望票を6月13日木曜日までに教育総合支援センターへ提出していただくようにお願いをしておりましたが、新規図書の希望はございませんでした。  これを受けまして、6月27日木曜日の選定委員会で、従来から本区が認めている図書に新たに加える図書がないことを確認いたしましたので、御報告いたします。  私からは以上でございます。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はありますか。  では、令和7年度品川区立学校特別支援学級使用教科用図書については、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  ここで10分間の休憩を挟みます。42分まででお願いします。 ( 休  憩 ) 【教育長】  では、教育委員会を再開いたします。  次に、日程第4、第38号議案、品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について、説明をお願いします。  学務課長。 【学務課長】  それでは、第38号議案、品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について、御説明をさせていただきます。資料は資料4を御覧ください。こちらの条例一部改正でございますが、例年この時期に条例改正のほうを例年出しているものとなります。  資料の説明に入ります前に、初めに、学校医等の身分でございますが、学校医等の身分につきましては、区の非常勤公務員となります。そのため、学校医等の職務に当たり事故等があった際には、公務災害、いわゆる労災の適用を受けるためにこちらの条例を制定、適用しているものでございます。  それでは、資料に入りまして、1改正理由でございます。こちらの制度ですが、国の政令、東京都の条例、品川区の条例において同一の補償内容を定めております。また、補償内容については、最低賃金の全国加重平均額等を基に毎年度見直しを行っております。今回、労災保険法の補償額が引き上げられたため、学校医等の災害補償額について国の政令の一部が改正され、これを受け、東京都が条例を改正してございます。品川区におきましても、学校医の災害補償の制度の均衡を保つために、同様の条例改正を行うものとなります。  2主な改正内容でございます。介護補償の限度額の一部を引き上げるものとなります。具体的にはアからエに記載されていますとおり、支給する月額の引上げとなります。  1つ飛びまして、4施行期日でございます。公布の日から施行し、本年の4月1日から適用するものとなります。  最後に、3新旧対照表につきましては、別紙で変更箇所等をお示ししておりますので、御参照いただければと思います。  私からの説明は以上となります。御審議のほどよろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  では、質疑がなければ、品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について採決をしていきたいと思いますが、御異議ございませんか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、採決いたします。第38号議案、品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部を改正する条例について、原案どおり可決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  では、異議なしと認め、本件は原案どおり可決することと決定いたします。  次に、日程第5、協議事項3、9月補正予算について。本件は、区の事務事業に係る意思形成過程における案件ですが、事務局としては会議の扱いについてどのように考えますか。  庶務課長。 【庶務課長】  9月補正予算につきましては、区議会の議決前の案件であり、公正かつ適正な意思決定を確保する観点から、非公開の会議とすることが適切であると判断いたします。 【教育長】  庶務課長より説明がありました。本件は、品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、非公開の会議とし、会議日程を変更し、全ての会議の終了後に会議を開くことといたしますが、御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件については、そのように決定いたしました。  次に、日程第5、協議事項4、令和7年度以降の土曜授業について、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和7年度以降の土曜授業について説明いたします。資料6を御用意ください。  平成24年度より本区では、区立学校全校で共通した土曜授業日を設定し、実施してまいりました。当初は第1・第3土曜日を設定してきましたが、品川区立学校教育要領の改訂にて、授業時数を国と同等としたことから、令和4年度より第3土曜日のみを授業日として、年間8回、うち振替休業日を設けない土曜日は6回実施してまいりました。  令和7年度以降の土曜授業につきましては、資料6の項番1の基本的な方針にありますとおり、区で統一した土曜授業日は設定しないこと、各校で定めた年4回を上限とすることとしたいと考えております。  項番2の変更の趣旨は、資料のとおり3点で、土日は子供たちの家庭や地域社会での生活時間の比重を高め、様々な活動や経験をする機会を増やすという本来の目的を大切にすること、部活動の地域移行の促進を図ること、教員の働き方改革を推進することです。  項番3の具体的な方向性についてですが、まず、振替えのない土曜日は年4回を上限とすること。しかし、この3年間で課題となっていたのですが、義務教育学校の行事の実施方法を柔軟に考えたり、周年行事が行われる学校については、周年行事により例年の活動が制限されることのないよう、学校の実情に合わせて柔軟に対応したいと考えております。続いて、10月の学校公開の実施や、12月の区内一斉防災訓練は、土曜授業を行うこと。振替休業日を設けるのは、これまでどおり、運動会や学芸会等の行事後の年間2回を原則とすること。また、5年生で土曜日に実施するスチューデント・シティの後の月曜日は、当該学年のみ振替休業日とすること。例年2月の第3土曜日に実施している児童・生徒役員懇談会は、平日午後の実施を検討することとしたいと考えております。  本日この方向性について御了承いただけましたら、9月の校長・園長連絡会で説明し、また、地域等への説明も進めていきたいと考えております。御協議のほどよろしくお願いいたします。  以上でございます。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  私は基本的に賛成なんですけど、事前に校長会とかとも多分お話はされているのかなと思うんですけれども、何か校長会のほうで、これはちょっと課題になりますかねみたいな、課題というか、ちょっと懸念されていることとか、そんなことがもしあったら教えてください。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  校長会ともやり取りを進めておりまして、おおむねこの方向性については御了解いただいております。ただ、年間4回を上限としたときに、これまで土曜授業日に様々地域の方をお呼びして行事等を実施している中で、さらなる精選が必要になりますので、その辺りの懸念事項は少し声としては聞こえてきております。  また、授業時数の確保について少し懸念材料ということはありますけれども、これまでも土曜授業のときには、通常授業のほかに、地域を交えた活動、体験活動等を盛り込んでいる学校が多くございますので、授業時数への影響はほとんどないというふうに考えているところでございます。  以上でございます。 【吉村教育長職務代理者】  分かりました。 【教育長】  ほかにはございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  すみません、3つほどあります。1つ目は、昔、ゆとり教育ということで土曜授業日を一回なくして、でも、やっぱりこれじゃ駄目だったといって復活させたことが多分あったと思うんですけれども、それとまた同じことに戻っていく方向なのかなと思うので、その対策というか、そうするから大丈夫みたいなところがあれば教えていただきたいです。  あと、体験を、生活体験、自然体験、社会体験をさせるという本来の目的とあるんですけど、これ多分、すごく家庭によって格差が大きくなってくると思うんですね。体験させてあげられる家庭と、逆に、もう土曜日は休みになるので、一日中家でユーチューブを見ているしかないみたいな家庭とが出てきちゃうような気がするので、その辺の体験を何らかの形で提供してあげる方法が本当はあれば、PTAとかなのかもしれないですけれども、あればいいのかなというのが2点目。  あと、今ちょっとお話があったんですけど、前回ちょっと校長先生とお話しさせていただいたときに、やっぱり地域に企業さんを呼ぶイベントがすごくしにくくなるかもしれないということが懸念されていて、土曜日じゃないと手伝えませんという企業さんがやっぱりある程度あるという話があると、やはり地域の人たちも土曜日の休みの日じゃないと手伝えないということで、今まで結構地域といろいろなイベントをやっていたところが、それができなくなってしまうのがちょっと懸念点としてあるんじゃないかなというのがあって、それを今後どうしていくのかみたいな話があったら、ちょっと聞かせていただきたいなと思います。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  もともとこの土曜授業日が各校で始められたのが、平成18年度の小中一貫教育要領が出来まして、国がゆとり教育を進めていく中で、品川区の標準授業時数はそれに上乗せした形での実施になっていました。その辺りから、これでは、平日だけでは授業時数が足りないということで、各校が土曜授業をスタートさせたという、そんなような経緯がありまして、平成24年度の時点で、各校がばらばらにしてしまうとなかなか地域行事とかも組みにくいので、第1・第3にしましょうというような経緯がそもそもありました。  その後、学習指導要領の改訂に合わせて品川区立学校教育要領を改訂していく中で、国の示している標準授業時数と区の標準授業時数が同等になってきましたので、そういった意味ではあえて国が勧めていない土曜授業はやる必要がなくなってきているんじゃないかということで、段階的に、多いときは20回やっていた年もあって、それが16回ぐらいに落ち着き、14回になり、8回になりということで見直しを段階的に増やしてきているところです。当時はゆとり教育、これじゃ駄目だだったんですけれども、国全体でそこの学習指導要領が改訂されていますので、今は当時言われていたゆとり教育ではないよというところがまずあります。それが、土曜授業がなくなったからといってまたゆとりに戻るとかいう考えではありませんので、そこは十分対応できるかなと思っています。  現在も実質、振替えのない土曜日は年6回ですので、それが上限4回になる、もっと言えば、10月の公開と12月の防災訓練で2回の年もあっていいということにはなるんですけれども、そこまで大きな影響は出ないかなというふうに考えております。  体験活動についても同様で、現在年6回やっているものが最大4回になるということで、2回分の土曜日が減るということですので、そこまで大きな影響というのはないのかなというふうに考えております。積極的に、教育委員会だけではなくて、区全体で催し・イベントが企画されていますので、そういったところへの参加を促すというようなことで、活性化というか、そういったものを図っていければというふうに考えています。  もう一つの懸念点である企業や地域の方に入っていただける授業、ゲストティーチャーというようなところですけれども、これまで土曜授業をやっていた趣旨はまさにそこにあったので、そこが回数が減ってしまうというところはあるんですけれども、行事の見直し等を進めていただいて、平日も視野に入れながら効果的な教育活動を進めていけるように各校には発信していければというふうに考えています。  以上でございます。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにありますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。御説明ありがとうございました。稲垣さんもおっしゃったところに重ねての質問、また、コメントになるんですけど、何かやっていたものをやらなくなるということだと思っていて、先ほどセンター長が回答されたんですが、もう少し何か、これを減らすから、もしくは設定しないから、具体的にやっぱり、さっきの稲垣さんの問いにも、これをやらないから、このAという選択をやるんだけど、やっぱり、でも、ちゃんとサポートしますよというのが、具体策が、これからかもしれませんし、これから校長先生とか学校と話して、もしくは今、腹案としておありかもしれませんけれども、あったほうがいいなと。  まさにこの変更の趣旨に書かれているのは私も賛成ですし、稲垣さんからの質問、その回答も、うんうん、そうだよなと思いながら、やっぱりほかの、国に合わせて、都の、それから23区もその方向で進めていくんだというのは、何となくその方向になっていくから品川区もなっていくんじゃなくて、だからこその具体的な打ち手を2つやりますとか、何かそういうのがあったほうが、子供のため、それから、さっきの御家族のため、学校のためとか、いろいろ何か考えられるんじゃないかなと思います。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  今回減らす方向で考えていったときの代替としては、やはり今、区でも様々なイベントを行っている中で、そういったところに子供たちを参加してもらうように促していく、それが一つあります。また、部活動の地域移行が令和7年度が、推進期間が3年間あって、その最終年度にも当たりますので、中学校が中心になりますけれども、そういった部活動の地域移行のより充実を図れるような枠組みというか、そういったものを用意していく、そういった趣旨が多くあるかなというふうに考えています。  23区の動向も、どちらかというと減らす方向で今動いているというのはあるんですけれども、一方で土曜授業がこれまで品川区は割合的には多いほうだったというところからして、家庭から、例えば病院の予約が取れないとか、習い事に行かせたいんだけれども行かせられないとか、そういった声も、数は少ないんですけれども、寄せられた経緯があります。そういったところも含めて、家庭での取組、そういったものも充実していければというふうな発信の仕方を今後考えていければというふうに考えています。ありがとうございます。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。そうだよなと思いながら聞いていました。ありがとうございます。この変更の趣旨の(1)、(2)、(3)にあるところを答えてくださったと思うんですけれども、先ほど稲垣さんから、3つ目の社会との接点のところ、格差のところも私もそうだなと聞いていて思いましたし、とはいえ、じゃあ、そこに本当にお金をかけてやれるのかは難しいところはあると思うんですけれども、やはり働き方改革をするには、そして、いろいろな選択を子供たちに、親と学校だけではなくて、やっぱり社会全体で子供を育てるとなると、社会との接点も間違いなく、私は民間の立場からしても、本当にそれは必要だと思います。何か先ほどおっしゃったところも理解は本当にしているんですが、何か打ち手なり選択肢なりを用意することが可能ならば、そこはやってほしいなという気持ちはまだあります。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和3年度までの14回の設定を、令和4年に8回まで減らした。これは数としてはかなり大幅減になったんですけれども、そこで例えば子供たちの様子が何か変わったとか、何かすごくこれが6回減ったことが大きな問題だというような声は聞こえておりません。むしろ減ったことで、子供たちの家庭での過ごす時間であったり、学校外での活動の時間が増えたりとか、あとは休息が十分に取れるというような、どちらかというとそっちのメリットのほうが大きかったかなというふうには感じているところです。学校からも特段、そういったことで教育活動がうまくいかないとかそういった声もありませんでしたので、さらなる一歩をさらに進めるということで今回考えているところです。  この後、地域のほうにもどういうふうに情報を伝達していくかというところで、少し来年度の方向性について早めに周知をしていくことで、例えば町会の活動とかそういったところの計画もしやすくしていこうというふうにも考えているところでですので、引き続き次年度に向けて、そういった周知についても十分行っていきたいというふうに考えております。  以上でございます。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。確かに十数回から6回に減ったこと、今回6回から4回に減ること、ごめんなさい、私の伝え方があれでしたけど、2回減ることのそのマイナスが、ちょっと私がそう聞こえてしまったのかもしれませんが、どちらかというと本質的にはそこは一緒だと思っているんですけど、社会で育てる、もちろん学校と親、家庭なんだけれども、社会との接点というのを土曜授業というものをきっかけとして何か考えるものが、先ほどの声もありましたので、あればいいかなと思いまして、ごめんなさい、もうこれ、私も以上なんですが、ありがとうございました。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  多分、保護者が不安なんだと、不安になると思うんですよ。実はこれ、この間のPTAの役員会でちらっと校長先生が話されたときに、保護者の反応は全員、えーっていう反応だったんですね。だから、やっぱり授業の時間が減るという単純に物理的な見え方が不安になると思うので、それでも問題ないんだよということを丁寧に説明すればいいことじゃないかなと思うので、そこだけちょっと気をつけていただけたらなと思います。  以上です。 【教育長】  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  今、稲垣委員がおっしゃったように、私もこれはいいと思うんですけど、土曜授業が8から4になるということで、授業時数にきゅうきゅうとすることはもうないと私は思うんですね、かつてのように。ただ、土曜授業が8から4になったことで、月から金が今まで以上に厳しくなるような状況がもし出てきてしまうようだとすると、それはまた違うのかなと思うので、月から金はもう本当に学校は厳しい状況にあるので、こういうふうに変更したら、ちょっと状況を、変えたときに、7年度に変えるということですけど、変えた後に学校がどういうふうになるのかというのをちょっと追っていく必要があるのかなと。それがうまくいかないなら、また改善しなきゃいけないかもしれないけど、あんまりころころ変えることはできないかもしれませんけど、その状況だけは見ていく必要があるかなと思います。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  次年度の学校への説明なんですけれども、9月には一度、来年度の方向性については周知をさせていただきます。12月にはいよいよ教育課程編成に向けた説明会を行いますので、そこでの反応とか、次年度の週時程の組み方とか、それで何か課題が出てくるのか、そういったところをしっかりと把握しながら、あまり学校がきゅうきゅうにならないようにというところは注意して見ていきたいと思います。  また、平成31年3月29日に文科から通知が1つ出ていまして、これまで余剰の授業時数を取っていた自治体や学校が全国にたくさんあって、それは標準授業時数をはるかに超えてやる必要なくて、仮にインフルエンザとか台風とかで授業が止まってしまって標準授業時数を下回ったとしてもそれは法令違反にはならないということで、文科からの通知が出ています。そういったところも改めて学校には周知をしながら、また、授業時数が減ったことによって学力が急激に下がるとかそういったことはないということの安心感というんですかね、保護者に伝わるような説明を考えていきたいと思います。  以上でございます。 【教育長】  ほかによろしいでしょうか。  それでは、令和7年度以降の土曜授業について、本件は了承いたします。  次に、日程第6、報告事項3、令和6年度第1回家庭教育講演会の開催について、説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  それでは、私から、令和6年度第1回家庭教育講演会について御報告いたします。資料7をお願いいたします。  庶務課では、家庭の教育力向上を目的とした講演会を毎年開催しております。今回は第1回目「子どものデジタルとの付き合い方~依存の予防とウェルビーイングを目指して~」と題しまして、講師に臨床心理士、公認心理師であり、大学病院や福祉施設にて心理臨床を経験された後、現在はネット・ゲーム依存症専門の予防回復支援サービスを行う事業MIRA-iを設立なされ、同所長として、カウンセリングや予防啓発などに御活躍されるとともに、一般社団法人日本デジタルウェルビーイング協会代表理事として、デジタルに関する心理社会的な問題の予防や解決に取り組む事業を実施されております森山沙耶さんをお招きいたしまして、オンライン配信形式を行うものでございます。  既に区の公式YouTubeチャンネル「しながわネットTV」において7月19日金曜日から配信を開始しております。全体の講演内容は約1時間で、配信期間は8月2日の金曜日午後5時までとしております。チラシ等の資料にURLとQRコードを掲載し、直接アクセスできるようにしてございます。  なお、視聴に関しましては、事前の申込みや予約などの必要はございません。既に各学校を通じ、保護者からお子さんに御案内するとともに、学校関係者、PTA等を通じて保護者の皆様に御案内をしております。  説明は以上です。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  よろしいですか。では、令和6年度第1回家庭教育講演会の開催については、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第6、報告事項5、令和5年度品川区立学校における体罰等の実態把握について、説明をお願いします。  指導課長。 【指導課長】  それでは、私から令和5年度品川区立学校における体罰等の実態把握について御説明させていただきます。資料9でございます。  まず、本調査の概要でございます。1概要の趣旨でございますが、体罰や体罰の疑いのある事例を見逃さず、迅速に対応するため、区立学校における実態を的確に把握することを目的としたものございます。都教育委員会が全区市町村を対象に児童・生徒向け相談シートの配布等を依頼して実施しているものでございます。  (2)の対象でございますが、小学校義務教育学校前期課程37校、中学校義務教育学校後期課程15校となります。  (3)の内容でございますが、体罰、不適切な指導、行き過ぎた指導及び暴言等、またはその疑いのある事案の実態でございます。  (4)の方法でございますが、東京都教育委員会が設置する第三者相談窓口等へ寄せられた相談内容の集約をいたしました。  (5)の対象期間でございますが、令和5年4月1日から令和6年3月31日までで、各学校におきまして令和5年度に2回にわたり配布をしております。  続きまして、2番、体罰等の状況でございます。(1)行為者数校種別内訳でございます。体罰につきましては、小学校、中学校ともに0人でございました。次に、不適切な指導、行き過ぎた指導に該当いたしますのは、小学校8人、中学校3人で、全ての事案が不適切な指導でございました。暴言等でございますが、小学校は1人、中学校も1人でございました。なお、不適切な指導、行き過ぎた指導、暴言等の分類例につきましては、この表の下にございますので、御覧いただければと存じます。  次に、(2)行為者数年代別内訳を御覧いただければと存じます。体罰につきましては、発生しておりませんので0人。不適切な指導については、11人の内訳が、20代が1人、30代が3人、40代が3人、50代が2人、60代以上が2人でございます。暴言等につきましては、2人の内訳が20代が0人、30代0人、40代が2人、50代0人、60代以上も0人でございます。  恐れ入りますが、裏面を御覧ください。事案例でございます。不適切な指導につきましては、廊下から出た生徒を教室に戻すために生徒の髪をつまんだというものでございます。暴言等につきましては、夏祭りのときにボランティアに参加していた生徒に、「おまえ早くやれって言ってんだよ」と罵声を大声で浴びせたというものでございます。  続きまして、体罰根絶を図るための取組を掲載しているところでございます。これまでも、学校への指導にございますように、通知または校長連絡会などにおきまして学校への指導を行うとともに、学校組織としての意識向上として、教職員でスローガンを考え、「体罰根絶宣言ポスター」に記入して、職員室及び学校ホームページに掲出するなどの取組を行っております。また、教職員研修の充実、通報システムの活用・周知徹底、体罰根絶のためのDVD「STOP体罰」の活用促進など、こうした取組を含めて取り組んできたところでございます。これからもこれらの取組を継続してまいりたいと思います。  ページ下段に取組事例ということで、学校における具体的な取組事例を紹介させていただいております。問題防止の観点から、コンプライアンス委員会を組織し、リーダーによる服務事故防止に向けた実践行動の促進をはじめ、毎週末の服務チェックシートによる確認の実施、新聞報道等の内容を活用した研修の実施など、日頃から教員の意識づけを行っているところでございます。発生した事案につきましては、教育委員会からの指導を行い、再発防止に向けた取組の周知を徹底しております。今後も引き続き、体罰根絶に向けて、全力で取組を行います。  説明は以上でございます。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  質問が2つです。これは都教委の相談シートを配布してやったけれども、ここに出てきている不適切な指導11人と暴言2人を合わせて13人は、都の第三者相談窓口に上がった人数という、そういう理解でよろしいんでしょうかというのがまず1点目。  それから2点目は、この11人、2人、合わせて13人については、これ、昨年度の話ですけど、これは校長先生からの、これが分かった段階での指導ということだったんでしょうか。その2つを教えてください。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  実際、今回御報告させていただいている案件の中の多くは、保護者から学校のほうに寄せられまして、それを校長を通じて教育委員会に寄せていただいたというものが多いというような状況になっています。また、児童本人から相談シートを通じて寄せていただいたというものもございます。また一方で、教員本人から、事故を起こしてしまった後に、校長に報告し、そして、校長から教育委員会のほうに上げていただいたというようなものもございます。  校長からの指導、本人への指導は行っておりまして、教育委員会から校長への指導も行っております。  以上でございます。 【教育長】  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  ということは、(4)番に方法で第三者相談窓口の集約と書いてありますけれども、今御説明いただいたように、学校から上がってきたものが13人という、そういう理解ですか。この(4)番に書いてあること、(4)の方法というのがよく分からなかったので。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  (4)の方法に示させていただいております、第三者相談窓口(東京都教育委員会が設置)等へ寄せられた相談内容の集約ということで、一つは、こちらに書かせていただいているものでありますが、そのほかの手段を含めて集約をさせていただいているというところでございます。 【吉村教育長職務代理者】  分かりました。 【教育長】  ほかにございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  ありがとうございます。すごい先生方、子供たちがすごいやんちゃな暴言を吐いていても、「駄目だよ」と優しく、すごく諭しているところをよく見かけることがあって、すごく先生方は我慢されているなというふうに、ちゃんとしてらっしゃるなと思うんですけれども、やはり自分が子供に対していても、自分自身に余裕がないと、暴言も出るし、暴力も正直出るんですよ。なので、やはり駄目だよ駄目だよと先生方に、これはやってはいけないですみたいなことを上からというか押さえつけるのではなくて、やはりストレスを減らしてあげたりとか、あとは、例えば保護者対応とかでストレスがたまるようだったら、1人の担任の先生じゃなくて、学年で見ていただいて全体で当たるとか、何か暴言や暴力に結びつかないための事前の先生のケアをもうちょっとやってあげたら、本当は根本的な解決につながっていくこともあるんじゃないかなと思いますので、何かカウンセリングとかそういうことができたらいいんじゃないかなと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  服務事故が起きる主な理由というのは、相談相手がいない。これは教員についてですけれども、一人で抱え込んでしまったりとか、御指摘いただいたような、大変忙しいとか、そういった要因が幾つか重なってしまったときに起こるというところを踏まえて、例えば先ほど御紹介させていただいた服務事故防止シートというものがあるんですが、10個の項目がありまして、この中に、保護者から寄せられた相談や依頼などを学年や管理職と共有している、はい・いいえで答える形でチェックするものですけれども、こういったコミュニケーションが同僚間などで取れているかというようなことも確認をさせていただくものを作らせていただいております。こういったところで一人で抱え込んでいたということに気づくことが非常に大事なので、それを御本人をはじめとして管理職とも、提出するものなので、共有をさせていただいて、そして、気づいた管理職がタイミングを逃さず声をかけていくというような、そういった日常の取組が非常に重要になっているというふうに思っておりますので、そういった取組が広がっていくように投げかけてまいりたいと思います。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかには。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。稲垣さんと重複するところがあるんですけれども、まずちょっと質問で、これ、不適切な指導、行き過ぎた指導、暴言等、これはもちろんケース・バイ・ケースだと思うんですが、これをしてしまった先生は、いわゆる罰というか、どういう対処、処分をされるんでしたっけ。すみません、ちょっと。民間だと、例えばこれはパワハラでも、最近はセクハラでも一発降格だったり、ひどかったら退職になることがあると思うんですけれども、先生はどうなんでしたっけ。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  教職員の非違行為に対しては、処分量定がございまして、行政責任があります。そのほか、刑事責任や民事責任を負うこともあります。行政責任においては、文書訓告や口頭注意の措置、指導ほか、懲戒処分では重い責任を負うということになり、免職、停職、減給、戒告、こういったものがございます。ただし、今回御報告させていただいている案件につきましては、懲戒処分に値するものはございません。  以上でございます。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。よく理解できました。またこれも稲垣さんと一緒で、とはいえ、教育委員としてもやっぱり強く訴えたいなと私自身思うのは、民間でも、相手がいるものに、抑えろ抑えろって、抑えろというのは、子供たちがやっぱり暴言を時に大人というか先生に吐いたりとか、チーム環境、先生方のチーム的なものがうまくいっていない、人間関係的なものがうまくいってなかったりというのは絶対よくある話で、先ほど中谷さんが答えられましたけど、そこをやっぱり武器というか、守れ守れ、守りのものばっかり、重しばっかり与えて、何かやっぱり先生方がより大変な状況になってしまうというのは、暴力とかは絶対駄目だと思いながらも、何かそこを、今、中谷さんがおっしゃった、ここにもまさに最後のところに書いていますけれども、何かそれを結構より重いというか、よりそっちもちゃんとケアしていくんだよね、両方だよねというのを、ちょっとどうしてもこのワードというかこの文書だと重みが伝わらないんですけど、何かそこを、これはコメントですけれども、もっとしっかりそこをケアしていこうね、一人が抱えるんじゃなくてチーム制だよね、それは校長先生なり管理職がちゃんと見ていこうねというのを、無機的じゃなくて、私たちの意思としてしっかり現場の人たちに伝えていくということが必要なんじゃないかなと思いました。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  教員のケアというところで申し上げますと、やはり働き方改革にもつながるところかと思っておりまして、先ほどの服務事故防止シートの中には、御紹介したことのほかに、例えば水曜日に定時帰りができたかというものもあります。また、夏休をしっかり取ることができたかとか、年休につきましても、東京都の教職員は年間15日取ることをクリアし、20日取ることを目指すというような形で都知事が打ち出しておりますので、その原則の下に、年間を通じて忙しくなり過ぎるところの時期もある程度見込みながら、その後のリラックスできる時期もしっかり見据えて、取り乱すことなく指導に当たれるというような環境づくりをしておりますので、そこをさらに達成できるように教育委員会としては指導していきたいと思っています。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。  では、令和5年度品川区立学校における体罰等の実態把握についてはよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第6、報告事項6、第2回品川区子ども読書活動推進計画策定委員会報告について、説明をお願いします。  品川図書館長。 【品川図書館長】  私からは、第2回品川区子ども読書活動推進計画策定委員会につきまして、御説明いたします。恐れ入ります、お手元の資料No.10を御覧いただきたいと思います。  当会、第2回策定委員会につきましては、項番1のとおり、令和6年7月17日水曜日でございますが、品川図書館にて行われまして、欠席1名、事務局1名欠席の下、開催いたしたものでございます。  項番3の次第(3)議事でございますが、背景などを御説明申し上げた上で、体系に入りたいと思います。まずは①の計画体系案の検討についての件でございますが、恐れ入ります、Ⅰの基礎調査結果等からみた現状と課題①、2ページを御覧いただきたいと思います。資料の左側に、国と都の動向が書いてございまして、国におきましては、第五次の子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画におきまして、4点、不読率の低減、多様な――これは障害のあるとか、また、日本語を指導する必要があるお子様などを指しておりますが、読書機会の確保、デジタル社会への対応、また、子供の視点に立った読書活動の推進。それから、同じく国でございますが、視覚障害者などの読書環境の整備におきましては、アクセシブルな電子書籍等の普及・継続的な提供、質・量の向上が求められているところでございます。また同じく項番4で、都でございますが、基本方針といたしましては、乳幼児からの読書習慣、また、特別な配慮を必要とする子供の読書習慣の推進につきまして、発達段階に合わせた取組が必要だとされているところでございます。  資料右側でございますが、都の調査結果、また、事例でございます。東京都の調査などのポイントでございますが、高校生の不読率は、小学生・中学生に比べても高い。それから、高校生の不読率、この不読率でございますが、1か月間に本を読んでいない児童・生徒の割合でございますが、5割前後と、高校生の取組強化が求められるというふうになっているところでございます。  その下、子どもの読書活動に関連する他の自治体の主な事例でございますが、電子図書館のこどもの本読み放題などについて展開されるような事例を紹介させていただきました。  おめくりいただきまして、Ⅰ番の基礎調査結果等からみた現状と課題②でございます。さきの第1回計画策定委員会の主な御意見でございますが、3点ほど、幼い段階から子供たちが本の扉を開けてくれるようサポートと、保護者のリテラシーを高める活動が重要ではないかという点、読書を習慣づけるということを考えると、図書館・家庭・学校・地域全体が一体となって連携を進める点、それから、様々な娯楽が氾濫している世の中におきまして、読書を1番に持っていくことは大変難しいと考えたときに、読書につながる体験・取組が非常に重要だという点、この辺りが前回委員会で委員から御意見として出たものでございます。  こうしたことから、資料右側でございますが、現状の課題、3点ございます。まず、中学生、高校生世代に対する情報発信や、同世代の興味・関心を誘発するきっかけづくり、また、子供や保護者に読書の楽しさを実感してもらうための情報発信・啓発活動、体験などが重要な点、それから、従来の紙の代替としてだけではなく、デジタル化を推進する点ということが大事だということでございます。  このような点を踏まえまして、資料をおめくりいただきまして、Ⅱ次期「品川区子ども読書活動推進計画」の体系案でございます。まず、ページの左、目的でございますが、現行計画では、本などを活用して、自ら主体的に思考し、応用する人に育つということにおきまして、新たな提案でございますが、全ての子供たちが、A案、B案、同時に提案させていただきますが、本等を活用し、自らの人生をより豊かに生きていく力を育む、また、B案につきましては、読書を通して、豊かな感性、また、思いやりの心を育み、実り多き人生を送る力を育むというようなところを提案したところでございます。  策定の視点でございますが、国の計画を踏まえまして、不読率の低減、また、特別な配慮を必要とする子供さんたち、デジタル社会のメリットを生かす、また、子供の主体的な読書活動の推進の4点といたしました。  目標でございますが、目的、策定の視点を踏まえまして、子供の読書活動を幅広く捉えまして、図書館・学校・家庭・地域などが連携して推し進めるということを目標にしたいと提案したところでございます。  また、対象・対象別目標でございますが、現行は、乳幼児、小学校、中学、高校、大学生でございますが、これに加えまして、保護者、本を読むことに困難さがある子供たちということで、この2つを加えることを提案したところでございます。  こういったことを御議論いただきまして、委員の方からは、まず子供さんたちが読書から離れている要因につきましては、本を借りるなどの面倒などの意識が横たわっている。また、電子による本を紹介するなど、本への取り入りやすさのハードルを下げるということが大事ではないか。また、読書活動のめんどくささについては、知への探究へのめんどくささもあると思い、こういったものを踏まえる必要がある。また、今回の計画のキーワードでは、子供たちの主体的な読書を促すことが必要だと思う。今は大人がどのようにして子供に本を読ませるかということに視点が置かれるというふうに思っている。また、最後でございますが、誰が見ても分かるものを計画に取り入れたという意識を持ってやってほしい、専門的用語が分からない方もいらっしゃるなど、御意見をいただいたところでございます。  こうした点を踏まえまして、修正体系案と各項目につきまして、第3回策定委員会で御議論いただく予定でございます。  また、有識者のヒアリング、中学生・高校生・大学生対象のワークショップにつきましては、資料の3ページ目の1、基礎調査結果等からみた現状と課題の左側下段のとおり、対象、調査方法、内容について提案し、御了解いただいたものでございます。  最後に、次回日程につきましては、8月下旬を予定しているものでございます。  私からの説明は以上でございます。よろしくお願いしたします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑はございますか。  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  すみません、質問なんですけれども、基礎調査結果から見た現状と課題と出ているんですけど、この基礎調査というのは何の調査のことですか。国の調査とか都の調査のことをおっしゃっているのか、ちょっとそこをまずお聞きしたい。 【教育長】  品川図書館長。 【品川図書館長】  国・都の調査等何の調査かということにつきまして、前回の現行計画の折りに、小学校、中学校、高校生にアンケートをしておりまして、そのアンケートなどを総合的に踏まえまして、どのような視点が大事だというような提案をさせていただいているというところでございます。なお、現状のアンケートにつきましては、現在アンケートをしておりまして、直近、最新の情報収集に努めておりまして、次々回などで御報告申し上げる予定でございます。  以上です。 【教育長】  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  ということは、国や都の調査等だけじゃなくて、実際に品川の子供たちなんかの調査も含めてのことということですよね。  この2枚目の、7・8月にまた、アンケート調査を実施するというですよね。ですから、そうすると、この調査結果も含めてまた、この体系案というのは出るけど、少し修正があるかもしれないという、そういう理解でよろしいですか。 【教育長】  よろしいですか。  品川図書館長。 【品川図書館長】  おっしゃるとおりでございます。そういったところで、子供たち、また現況の状況を踏まえまして、修正をかけながら、最終案に向けて進めてまいります。よろしくお願いいたします。 【吉村教育長職務代理者】  分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  ほかにございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。図書館、読書については何度も、前回も言いましたが、娘の本を借りに毎回、大崎図書館のほうが近いので、すみませんが、そっちに行っているんですけれども、今日もいろいろ聞きたいと思います。提案もあるんですけれども。  まず、質問で、基礎調査は前回もあったと思うんですけど、前回の出てきた結果、それに対して、品川区の図書館としてこれ取り組んだんだよねというのがあれば教えてください。前回の結果です。今回じゃなくて前回の結果に対して。そのやったことに対する、これやったんだけど、実は新しい取組で足らなかった、いや、実はやっていない、そのほか、まずその辺りを教えていただけますか。 【教育長】  品川図書館長。 【品川図書館長】  まず、調査とその反映でございますが、前回、特に区民に対しましてアンケートをした調査につきましては、現行の計画の30ページ以降に全て載っている状況でございまして、それを基にいたしまして、発達段階ごとに17から20の取組事例を網羅したというところが現行の到達地点でございます。17~20といいますと、ビブリオだとか、トークバトルだとか、そういったもののところから、読み聞かせ、お話し会、手作り絵本作家講座など多岐にわたっておりまして、かなり網羅的な内容で現在取組をさせていただいておりますが、やはり現状の感想といたしましては、大人目線でやっているという点が課題ということでありまして、そういったところを今後発展させていきながらも、やり切れるのかというところもありますので、そういったところも含めまして、きちんと修正しながら仕上げていくというふうに思っております。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。そうでしたね。前回もおっしゃっていただきました。思い出してきました。ありがとうございます。まさにおっしゃるとおりだと思っていて、大人が考えるのが決して駄目だとは決して思いませんが、大人と子供で一緒に行くこともあるだろうし、子供だけで行くこともあると思うんですけど、これがポイントかなと思うのは、エンタメの要素と言っちゃうと、この間の実際見た話なので、ただ、やっぱりエンタメ的な要素は大事だと思います。  エンタメもしくはコラボレーションと言ってもいいと思うんですが、例えば、これはコメントですけど、結局、ビブリオとか本当に大事だと思うんだけど、やっぱりちょっとマイナーチェンジっぽく聞こえてしまうとところが、駄目とかじゃなくて、本当にもうすごいなと思うんですけど、例えば図書館で、繰り返し、僕、前も言ったんですけど、静かにしないといけない。自習はオーケーだよ、受験勉強的なものオーケー、宿題をやるのもオーケーなんだけど、しゃべってはいけないというのがいわゆるルールとしてなっています。でも、一方で今の人たちって、動画で音を聞きたい。イヤホンをしていますけども。図書館もしくは読書ってつまんないとか、静かにしないといけない、話すこともできないし、しゃべったらむしろ静かにしてと怒られるので、よりよい読書観を大事にしながらも、やっぱり不読率を減らすとなると、アクセシビリティーがちょっとなかなかできないという方は一応一旦置いておいて、やっぱりエンタメの要素を入れていくということが大事だと。コラボレーションでいくと、まさにこれは民間の事例ですけど、ツタヤとスターバックスがコラボレーションしたように、あれも最初は大反対。本来が汚れるやんか、いや、買ってくれる人おらんやんかという話だったんですが、まずは本に触れてもらって、空間を提供して、その中で本に触れてもらったらいいやん、生活の一部としてということになっていくと思うんですよね。  とはいえ、いきなり、じゃ、全部の図書館をもうスターバックスにしましょうと、そんなの無理に決まってるやろとなりますから、前にも言いましたが、静かな日と、本当にしゃべってもいい日、発想を逆転して、図書館ってしゃべっていいんだ、だけど、日は限定するよ、だって、静かにしたい人もいるからというので分けるか、あるいは静かな場所、ここは勉強したい人、静かに本を読みたい大人とかもちろん子供とか、しゃべってもいい場所とを区切る。この区切り方はちょっとお金もかかるかもしれないので、私は日で分けたほうがいいと思うんですが、そういったことを提案して、圧倒的にこんな発想でやったかというのを、今回の事例で載っている立川とか神奈川のところか、やっぱりなかなか、おっ、こんなことやるんだということをやらないと、根本的に解決していかない。この区立でずっとなかなか変化しない、本当になかなか変化しないものだと思いますから、その改革というか、あまり大改革大改革ばっかり言うと、そんな簡単なものじゃないんだよとなると思うんですけど、その辺りまでやることが、読書とか、本に触れるというところの敷居を低くしたりとかという、改革の一歩二歩になるんじゃないかなと思います。  以上です。 【教育長】  何かありますか。  品川図書館長。 【品川図書館長】  エンタメなどの引きつけ、コラボなんですが、まず図書館について申し述べますが、現状はやっぱりボリュームゾーンといいますか、多くの方は…。 【教育長】  ごめん、もうちょっと大きい声で話してもらっていいですか。 【品川図書館長】  はい。知識に対して静かに対応するというようなところのイメージが多くて、他の方がおしゃべりすると、非常に苦情も増えるというようなことも多い状況なんですが、一方で、委員がおっしゃっているとおり、新しい時代の図書館って何だろうと。1対1ではなくて1対多として。  こういったところのヒントをつかむために、先ほどワークショップの件をお話ししたところですが、中学、高校世代の中で、読書をしない理由を考える中で、やはりこういったしない理由と、対応した学校図書館の発展の内容を考えるというようなところを、大学生の図書館ボランティアをファシリテーターといたしまして、意見をいただきつつ、ヒントを、そういったところでイベントになるか取組になるか、すぐにはできるかできないか、今後検討ですが、そういった目も持ちながらこの検討を進めてまいりたいと考えているところでございます。  すみません、答えになっているか分かりません。そういう考え方で今検討を進めてまいります。 【濱松委員】  もう1個だけ。すみません。ちょっと私が見そびれている、見られていない部分があるかもしれませんけれども、今回の調査をして、数字的な目標って、これ、前回も聞いたかもしれないんですけれども、数字的な目標って何かありますか。 【教育長】  品川図書館長。 【品川図書館長】  まず、全体の不読率でございますが、国も都も、また、私どもにつきましては、計画ごとにこういったものを調査しているところでございます。そういった数値目標とともに、図書館の利用率などにつきまして、毎年年間で調査しているところでございますが、世代別の利用形態などを目指していまして、そういったところの数におきまして、まずは向上を目指したいというところです。  一方で、ストレートな高校生の不読率などにつきましては、二次的な指数の目標なんですが、そういったイベント、事業などを行いまして、今、大変活況を帯びているといいますが、御利用いただいているのは、やはり試験のときの自習室など、かなり図書館にしては伸びやかに御利用いただいているところもありまして、そういったところの限定、時期的なものを拡大しながら、図書館に親しむ、イコール読書の入り口を広げていると。それがお友達同士で習慣化することが大事だと思っていますので、そういったところの数値化については今後検討していきたいと考えてございます。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。利用率という意味ではやっぱり抜本的に、そのものを考えて取り組まないと変わらないと思いますというのが1点と、もう1点が、ごめんなさい、これも大事だなと前、学校訪問をさせてもらって思ったのが、学校の中でも、この間行った場所もそうですけど、図書館、図書室か、結構自分が、母校とかほかの学校も少しだけ回りましたけど、比べてもすばらしいなと思って。品川区立の図書館と学校の図書室みたいな、そういった連携ってされているんでしょうか。もしされていなかったら、何かされるようなお考えはあるんでしょうか。 【教育長】  品川図書館長。 【品川図書館長】  現在の利用ですが、まず学校図書館につきましては、校長先生が図書館長の位置づけ、地区館はまた別な館長がおりまして、それぞれに工夫を凝らしながらやっているところでございますが、一方で生徒さんに垣根があるわけではございませんので、学校にできないことは地区館で、地区館でできないことはと言うのは変ですが、やはり司書さんの寄り添う力などは、学校司書さんとかなかなか評判もいいところも聞いておりまして、そういったところの力を合わせながら、お互いのメリットを合わせてやっていきたいと考えているところです。企画統一とういうのはなかなか難しいかなと。 【濱松委員】  意見交換をしているか、してないか、それってどうですか。 【教育長】  ごめんなさい。恐らく品川図書館という地区図書館と、学校図書館との組織的な関係性というのを御説明いただいたほうがいいと思います。  品川図書館長。 【品川図書館長】  すみません。運用の会議体などは全く別に分かれてはいますが、私ども品川図書館のほうでその辺りの意見調整をしながら、委託業者への伝達をやっているところでございます。各々の声を拾いまして、お互いに伝達するような形でもちまして、同時にどちらでも来ていただけるような形をメインに心がけているというところが現状でございます。 【教育長】  要は、簡単に言うと、品川図書館と学校の中にある学校図書館の関係はどういう関係にあるのかというところを説明いただいたほうが分かると思うんですけれども、そこをお願いできますか。 【濱松委員】  じゃ、ごめんなさい。へ理屈を本当に言いたいわけじゃなくて、不読率を低くでしたっけ、読まない人をできるだけ減らしたいなと思っていて、学校の図書館、図書室と、品川区の図書館とかが連携したら、何かできるんじゃないかという、それだけなんです。具体的な取組とか。品川区の図書館長だけがやるものじゃなくて、全員でやらないといけないと思います。 【教育長】  品川図書館長。 【品川図書館長】  確かに、全員の見方など、それから、連携につきましては、情報を密に捉えるということは今後推進してまいりますが、本の、例えば夏ですと、それこそ戦争や平和というようなところが、いろいろなことを企画テーマに施設ごとにやっておりますので、そういった連携は横でしておりますので、それを拡大しながら連携を密にしていきたいと考えております。現在はそういった形以外はなかなか難しいかなと思っております。 【教育長】  学務課長、補足ありますか。  学務課長。 【学務課長】  運営自体は学校図書館、公共図書館は別々ですけれども、学校図書館で授業で使う資料とかそういう本が足りないとかという場合は、公共図書館のほうから、学校から連絡いただいて、品川図書館から貸し出したりとか、そういう学校貸し出しってあるんですけれども、そういうことで授業で使えるように、人数分そろえたりとかいう部分で、例えば資料のやり取りとか、学校からの予約を受けて、それも授業等に活用するものですけれども、そういうものを公共図書館、品川図書館のほうから届ける。図書館から直接、図書館が委託している車で直接学校にお届けするというような形の連携というのは従前やっているところでございます。 【教育長】  教育次長。 【教育次長】  多分、お話の中では、いろいろな要素を有機的に結びつけて、それをしかも楽しくやれたらいいなというようなことの中では、今回、資料としてはあまり出せていないんですけれども、策定委員会の中で、ほかの自治体の中でどんな連携をしているかというようなところの中で、事例の紹介とかはしています。それがすぐ品川区の中の、今言った実情がありますので、品川区の中ですぐそれが実施できるかどうかということはまた別の話なんですけれども、トライしてみようというようなところは多少なりともありますので、その辺は策定計画の今後の策定であったり、あるいは策定中の委員の御意見とかを伺いながら、より楽しくというか、取っつきやすくというか、その辺の趣旨は入れていくことは大変重要だと思っていますので、委員のおっしゃる趣旨も取り入れつつ、何ができるかということについては今後検討していくような形になろうかと思います。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  最後です。ありがとうございました。何度も言いますが、へ理屈を言いたいわけじゃなくて、娘と一緒に行って大崎図書館に私はよく行くんですが、すばらしい場所で、かつ、もう皆さん御存じで釈迦に説法ですが、シルバーセンター的なものがあり、もう本当に第3のサードプレイスになって、コミュニティーの、幾つかコミュニティーの要素というのは、場所の候補はあると思うんですが、やはり図書館、例えば大崎だけでいっても、人が集い、しゃべるかしゃべらないかは置いておいて、大事な区、公のものとして大賛成だし、人がそこに増えたというか、ポジティブな人が本当に増えたらいいなと思うので、先ほど皆さんからも言っていただきましたけど、大応援をしたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 【教育長】  ありがとうございます。ほかに御意見。  稲垣委員。 【稲垣委員】  私、今ちょうど、いろいろな高校の図書館、図書室を見せていただいていて、本当に学校によって、やっぱり年間100冊読むぞとかってやっている学校もあって、すごく読書に対する意識が高い学校って、図書室がすごく派手というか、にぎやかなんですね。すごいかわいい絵が描いてあるPOPがいっぱい貼ってあったりとか。やっぱり中高生って何を読んでいいか分からないというのがまず前提にあって、なので、課題図書で言われたやつを読むとか、うちの息子も、夏休みの宿題で読書感想文、何を読んでいいか分からないという、何を読んで分からない人に、これ面白いから読んでみなよというアピールをもっとしてあげたほうが本当はいいんじゃないかなというのはずっと思っていて、やっぱり図書館はすごく静かなんですけれども、静かなのはいいので、見た目で楽しくやってあげたら、ちょっと入りやすくもなるし。  その中でもやっぱり思ったのは、子供が子供に紹介するって、ビブリオバトルもそうなんですけれども、子供の感性で、ここが面白いよということを伝えてあげることってすごく響くので、できれば本当に中高生とか大学生とかが、この本、こう面白いよという紹介をつけてあげるとか、子供から子供への流れが何かあったら、先ほども大人が押しつけているみたいな話があったので、その方向がちょっと検討があってもいいんじゃないかなと思ったので、ちょっと余談ですが、アイディアとして提案させていただきます。 【教育長】  よろしいですか。  ほかにはございますか。  では、第2回品川区子ども読書活動推進計画策定委員会報告については、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  本件は了承いたします。  次に、日程第7、その他、令和6年9月行事予定について、説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  令和6年9月の行事予定についてです。資料11をお願いします。教育委員会の定例会は、毎月第2第・4火曜日としておりますが、9月の日程につきましては、議会日程との調整によりまして、第1週及び第3週の火曜日にスライドをし、それぞれ3日、17日の火曜日14時から臨時会として開催を予定しております。  簡単でございますが、説明は以上です。 【教育長】  質疑はございますか。  では、令和6年9月行事予定については、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  先ほど決定しましたとおり、非公開の会議を開きますので、傍聴の方は御退出願います。 ―― 了 ――