令和6年 第12回 教育委員会臨時会会議録 とき 令和6年8月8日 品川区教育委員会 令和6年第12回教育委員会臨時会 日時 令和6年8月8日(木)      開会:午後2時32分                        閉会:午後4時9分 場所 教育委員室 出席委員 教育長 伊﨑 みゆき 教育長職務代理者 吉村 潔       委員 稲垣 百合恵       委員 濱松 誠       委員 吉原 幸子 出席理事者 教育次長 米田 博 学務課長 柏木 通       指導課長 中谷 愛       教育総合支援センター長 丸谷 大輔       特別支援教育担当課長 唐澤 好彦       品川図書館長 河内 崇       学校施設担当課長 荒木 孝太       統括指導主事 齊藤 隆光       統括指導主事 升屋 友和        事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝 書    記 田島 希望       書    記 宗方 碧             傍聴人数 18名 その他 品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、会議の一部を 非公開とした。 次第 協議事項1 令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)国語・書写・社会(歴史)) 第43号議案 令和7年度品川区立学校使用教科用図書の採択について 報告事項1 校長職務代理について 報告事項2 教職員の任免等について(退職) 報告事項3 教職員の任免等について(休職) 報告事項4 事務局職員の任免等について(休職) 令和6年第12回教育委員会臨時会 令和6年8月8日 【教育長】  ただいまから、令和6年第12回教育委員会臨時会を開会いたします。  署名委員に濱松委員、吉原委員を指名いたします。よろしくお願いいたします。  本日は傍聴の方がおられますので、お知らせいたします。  続いて、会議の持ち方についてですが、日程第3、報告事項1、校長職務代理について、日程第3、報告事項2、教職員の任免等について(退職)、日程第3、報告事項3、教職員の任免等について(休職)、日程第3、報告事項4、事務局職員の任免等について(休職)、本件は人事に関する案件ですので、品川区教育委員会会議規則14条の規定に基づき、非公開の会議といたしますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件については、全ての日程の終了後に審議いたします。  それでは、本日の議題に入ります。  日程第1、協議事項1、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について(中学校・義務教育学校(後期課程)国語・書写・社会(歴史))。  説明に入る前に、本件につきましては、吉村教育長職務代理者は、ほかの業務との関係で、審議に参加することができませんので、一旦御退出をいただきます。 (吉村教育長職務代理者 退席) 【教育長】  それでは、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和7年度品川区立学校使用教科用図書の仮採択について、本日は中学校・義務教育学校(後期課程)の国語・書写・社会の歴史的分野、2教科3種目について御審議いただきます。  それぞれの教科書の特徴については、担当の指導主事より説明いたします。よろしくお願いいたします。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  国語の教科書について説明させていただきます。  国語科で育成する資質・能力は、社会生活に必要な国語について、その特質を理解し、適切に扱うことができるようにすること。社会生活における人との関わりの中で伝え合う力を高め、思考力や想像力を養うこと。言葉が持つ価値を認識するとともに、言語感覚を豊かにし、我が国の言語文化に関わり、国語を尊重して、その能力の向上を図る態度を養うこととなっています。単元など内容や時間のまとまりを見通して、その中で育む資質・能力の育成に向けて、生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図ってまいります。その際、言葉による見方、考え方を働かせ、言語活動を通して、言葉の特徴や使い方などを理解し、自分の思いや考えを深める学習の充実を図っていくことがポイントとなってきます。  なお、国語科の年間授業時数は、第7学年及び第8学年で140単位時間、第9学年で105単位時間となります。  では、それぞれの観点について、主要な内容について説明いたします。一覧表のほうを御覧ください。まず、1内容での特色についてです。(2)内容の分かりやすさへの配慮を御覧ください。  東京書籍では、QRコンテンツにおいて、学習の流れの確認や家庭での予習・復習、授業中の個別の活動に使えるものになっています。  三省堂の二次元コードでは、動画や音声による内容理解や繰り返しできるデジタルドリル、学習の参考となる資料等を掲載しています。  教育出版の二次元コードでは、作者・著者からのメッセージ動画や古典の物語解説、読書の幅を広げる図書紹介等が掲載されております。  光村図書出版のQRコンテンツでは、作者・著者へのインタビュー動画、教材のポイントを押さえられる練習問題、テスト形式で資質・能力が身についたかを確認できる国語の力試し等が掲載されております。  次に、2構成と分量での特色についてです。資料の裏面を御覧ください。(2)全体の構成とその見通しに対する配慮について、各社2年生のピンクの付箋、①のページを開いてください。各社2年生のピンクの付箋の①をお開きください。  巻頭についてです。東京書籍は、既習事項と学年の学習内容について、話すこと、聞くこと、書くこと、読むこと、古典、学びの扉、学びを支える言葉の力、言葉を項目ごとにまとめて示しています。東京書籍の付箋の②をお開きください。学習の進め方、教科書の使い方を図解しており、「言葉の力」で身につける力を明示しております。  続いて、三省堂のピンクの付箋の①を御覧ください。領域別一覧で、話す・聞く、書く、読む、言葉の特徴や使い方、言語文化について、つけたい力として一覧にまとめています。三省堂の付箋の②をお開きください。教科書の使い方を図解で示しております。付箋の③をお開きください。思考の方法で考えを深める9種類の方法を図解しております。  続いて、教育出版です。ピンクの付箋の①をお開きください。「言葉の地図」として、話すこと、聞くこと、書くこと、読むこと、言語について身につけたい力を一覧でまとめています。付箋の②をお開きください。教科書の使い方を図解して示しています。学びナビがあることで、教材の読み方などをつかむことができます。  最後に、光村図書出版をお開きください。ピンクの付箋の①です。「学習の見通しをもとう」で、話すこと、聞くこと、書くこと、読むこと、言葉、情報、言語文化についてどんな力を身につけるかを一覧でまとめてあります。付箋の②をお開きください。思考の地図で、様々な思考法を示しております。付箋の③をお開きください。「主体的な学びのために」では、学びへの扉で見通しを持たせるとともに、学びのカギで身につけるべき資質能力を焦点化し、図解して示しております。  では続いて、3表記と表現での特色についてです。一覧表の次のページを御覧ください。(2)教材の特質に即した表現等への配慮について、各社1年生の水色の付箋のページを開いてください。1年生の水色の付箋になります。古典の竹取物語についてです。  東京書籍では、作品の雰囲気が味わえる資料や折り込みを使ったビジュアル資料が使われており、作品への興味関心をひくことができます。  三省堂では、物語の挿絵は現代的なイラストで解説がなく、少し情景が想像しにくいところがあります。  教育出版では、作品の内容を正確に読むための資料が解説とともに多く掲載されております。  光村図書出版では、情景や状況が想像しやすい資料が多くなっているとともに、登場人物のエピソードを紹介するなど、興味をひくことができます。  続いて一覧表です。4学習活動についてです。(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮については、各社学習の見通しを持てるような提示を教材の前、もしくは後ろに設定するなど、工夫をされておりました。  次に、5造本についてです。1ページおめくりください。配色や文字の大きさ等、全ての子どもたちが見やすい配慮については、東京書籍、教育出版、光村図書出版の3社は、本文には5行ごとの行字数に加え、1行ごとに点を付し、行を捉えやすくしておりました。  6の地域性につきましては、特に大きな差異はありませんでした。  最後に、7総合所見での特色についてです。(1)本教科書の長所・特色について、各社、3年生の黄色の付箋のページをお開きください。  東京書籍では、読書に関する単元や特色についてのページです。東京書籍では、読書と情報、読書への招待、読書活動、読書案内といった多様な教材で構成されておりました。読書案内では、教材のテーマに沿った作品を見開き2ページを使って、粗筋とともに紹介しております。  三省堂では、様々な読書活動を設定するとともに、私の読書体験では、作者の書き下ろしが掲載されています。  教育出版では、読書作品や読書活動を設定するとともに、広がる本の世界では、関連したテーマごとに、簡単な本の内容とともに紹介をしております。  光村図書出版では、読書を楽しむでは、本を楽しむ工夫や本の紹介が詳しく書かれています。また、本の世界を広げようでは、テーマごとの本を簡単な内容とともに、数ページにわたって紹介しております。光村図書出版の緑の付箋をお開きください。特徴的な巻末の資料として、ブックインブック形式の語彙ブックがあることで、すぐに開くことができ、生徒の語彙力を系統的に高めるきっかけとなります。二次元コードで小学校の言葉の宝箱の内容についても、振り返って復習することができます。  以上で説明を終わります。御協議お願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。御質問、御意見はございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。二次元コードとかQRコードをそれぞれ工夫されていると思うのですが、どのように国語で使うのか、それと、この中で、少し先ほどおっしゃったかもしれませんけれども、どのところがより力を入れているみたいなところがあれば教えてください。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  二次元コードについてなのですが、各社、とても工夫をされていまして、家庭での予習や復習、あと授業中に個別の活動としても使えるようになっていると委員の先生からお話がありました。特に、委員の先生方からは、令和9年度から全国学力定着度調査がCBT化することで、そのような問題が入っているのがすごくよいというのがありまして……。 【教育長】  CBT化を日本語で言ってください。 【指導主事】  CBT化は、今までは紙で問題を解いていたのですけれども、それがタタブレットで解いていくというような、それがCBT化になります。その点においては、光村図書出版がテスト形式で、資質・能力が身についたかが確認できる力試しの問題があったので、いいのではないかというお話がありました。  以上です。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにありますでしょうか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  資料の中の5番のところです。東京書籍がデジタルコンテンツを増やし、その分をページの削減につなげているという記述がありまして、これは多分、単元に必要なものがデジタルのほうに行っていると思うのですけれども、それに関して、不足してしまったり、使いにくくなったりということがないのかと、あと、国語はやっぱりどうしても深く文章を読んでいくので、新任の先生でも子どもを深く読むように導きやすいのはどれかなとかいう御意見があれば、お伺いできればと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  コンテンツの不足については、特に委員の先生方からはそういうような不足になるというような御意見は特にありませんでした。  各社、新しい先生でも教えやすいというところで、各社それぞれ、教材の初めの部分だったり、終わりの部分のところに手引きのようなものがついておりますので、そこを見ていけば、新しい先生でも教えやすいのではないかというお話がありました。  以上です。 【教育長】  ほかにございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。一覧の各領域に構成と分量の(3)の各領域の分量に対する配慮なのですが、例えば、東京書籍、単元数のところ、「話す・聞く」「書く」「読む」、計、合計のところを見ると9、14、36。東京書籍でいうと、書かれていると思います。  それから、光村さんでいうと、16、13、34というふうに書かれていると思うのですが、私は分量のことを知らないので教えてほしいのですけれども、例えば、「話す・聞く」合計9が東京書籍。光村さんは、「話す・聞く」でいうと16、倍近く違うみたいなことがあると思うのですけれども、これは何か委員さんの中で、先生方の話で何かこれについて、これが誤差なのか、やっぱりそれぞれの教科書なり会社さんによっての姿勢というか、それが品川区とか、関係しているのだったら、何かその辺りをもし分かっていたら知りたいなと思ったのですけれども。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  この点につきましては、委員の先生方がこれを数えられたのですけれども、単元の数になっております。「話す・聞く」について、特に単元数が多かったのは、教育出版、光村図書出版になっておりました。ページ数としては、教科書のページ数としては、そこまで大きくは変わっていないのですけれども、単元の数が違うことで繰り返し学習することができるので、そういう意味で、教育出版、光村図書出版が「話す・聞く」についても多いので、バランスがいいのではないかという御意見がありました。 【濱松委員】  なるほど。分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  ほかにございますか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  光村さんのところで、語彙ブックというのがあって、とてもいいなと思うのですが、これを授業で生かせるものなのか、生かすとしたらどんな場面で生かせるのかなというのがもしあれば、教えていただきたいなと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  光村図書出版で、巻末にある語彙ブックなのですけれども、実際の授業で文を考えたりだとか作文、家だと日記を書いたりとか、そういったことがあるかと思います。そのときに、自分でどういう表現を使ったらいいのかというのが、やっぱり子どもたちも困ってしまう場面があるので、そういったときにこういうものがあると参考にすることができるので、先生方はとてもいいというお話、それがまとまっているのがすごくいいというお話がありました。先ほどのCBTなのですけれども、補足で、コンピューターベースド・テスティングの略というふうになっております。補足です。  以上です。 【教育長】  ありがとうございます。ほかにはございますか。  吉原委員は何か。 【吉原委員】  質問は特にありません。 【教育長】  では、私から伺いたいのですけれども、現在使っている品川区の学習指導要領の課題、国語の課題の中で、語彙を豊かにする指導の充実が必要だということや、あるいは話すこと、聞くこと、書くこと、読むこと、それぞれいろいろな課題があるのですけれども、特に論理的な文章を書く力の育成を目指すというようなことが挙げられていると思うのですが、今も取り組んでいるとは思いますが、そういった視点で見て、特徴的にこの教科書のこういうところは適切、今のこの品川の子どもたちの課題に対して適切だろうという教科書はありましたか。  指導主事。 【指導主事】  今の御質問、品川区の課題に対して合っているかというお話なのですけれども、まず、1つ目の語彙に関しては、先ほどお話ししたように光村図書出版の語彙ブックがあることで、やっぱり子どもたちが語彙を増やすことができるので、その点については、すごくいいというお話がありました。  もう1つ論理的な説明というところで、説明文の学習がそれにすごく当たると思いますので、各社、2年生のピンクの付箋のところの冒頭の部分、全学年入ってはいるのですけれども、ここで各社の教科書の使い方というのが載っています。なので、すごく使いやすくなっているのですが、特に、先生方が使いやすいというお話があったのが、東京書籍と光村図書出版になります。  東京書籍と光村図書出版の2年生のところを見ていただくと、東京書籍だとピンクの付箋の「言葉の力」というのがあります。それから、光村図書出版だとピンクの付箋の③のところに「学びのカギ」というのがあります。こういうのが説明文においても、何を学習するのかというのが明確になっているので、子どもたちも先生方も指導しやすい。子どもたちも分かりやすいというお話が先生方からありました。この点について、品川区にかなり合っているとお話がありました。  以上です。 【教育長】  光村図書の思考の地図という、今、ピンクの②番のところで、ロジカルシンキングのいろいろな表が載っているのですけれども、ほかの教科書でもこの表記はどこかにあるのでしょうか。ごめんなさい、探しきれていないのですけれども。  指導主事。 【指導主事】  これも冒頭のところで、三省堂の16ページのところに思考の方法といったようなところが、ここが関連しているところになるかと思います。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかに御質問はありますでしょうか。よろしいですか。  では、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言をいただきたいと思います。稲垣委員からお願いします。 【稲垣委員】  私は、光村図書さんを推させていただきたいと思います。やはりこの語彙ブックがすごく使いやすいなと思って、子どもたちの語彙の向上に役立てているのではないかなというのと、あと竹取物語のところ、物語と絵がすごく深く入っていける感じになっていて読みやすくていいかなと思いました。  以上です。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  光村図書出版がいいのではと思いました。理由は、稲垣さんとかぶりますが、語彙ブックのところ、それから、やはり単元数のバランス、それから、先ほどのCBTでしたか、おっしゃったところの部分があります。総合的によかった。  ただ、すみません。とはいえ、ほかの会社さんも見て、ここちょっと今後、品川区としてウェルビーイングとかSDGsはすごく推していると思っていて、教育出版さんでSDGsの17のマークがされたりとか、あと東京書籍さんでいうと、未来への扉で9つのテーマですか、それもあると思うのですけれども、何かSDGsとかウェルビーイングを考えるのは社会科だけとかではなくて、全ての教育、科目、教科において考えるとすると、それは考えるというのは、区長、教育長が決めたらいいと思うのですけれども、考えるとするならば、そちらをもうちょっと、例えば光村図書出版にあってもいいな、分かりやすくと思ったし、というのがあります。なので、このウェルビーイングとかSDGsとかをどのように考えるかというのは、一つ議論というか、私の中でも考えたいなというテーマではありました。総合的には、光村図書出版です。 【教育長】  光村図書にも、SDGsの表記はされていて、例えば、国語、2年生の①のところには載っています。全体的にどういう扱いがされているのかまでは、私そこまでは確認していないですけれども、ここには載ってはいます。 【濱松委員】  一覧ではなく、そうですね。 強調するか、見せ方の部分でもあるなと思いました。 【教育長】  ありがとうございます。  では、吉原委員、お願いします。 【吉原委員】  すみません、全ての教科書をきちんと見られてはいないのですけれども、やはり光村図書がいいなと思いました。理由としまして、このピンクの付箋のどういうことを勉強していくのだという、これを多分生徒さんに説明していくのですよね。非常に分かりやすい表記の仕方ではないかなと思いました。それから、やはり資料の語彙ブック、これは分かりやすいですし、あとその使い方としてどういう本に使われているかということが下に載っていまして、そうするとまた、この本を読んでみたいなという気持ちも出てくると思うので、こういうふうに使うんだという、すてきな使い方が載っていたりしまして、これもすごくいいと思いました。  それから、本文の中で、解説が非常に、例えば、古文、古典なんかにしますと、線を引いた下に全て解説が載っていまして、非常に分かりやすいような説明の仕方になっていると思いましたので、本文を読みながら、下をすぐ見れば、難しい言葉が解説に載ってくるという、理解しやすい教科書かなというふうに思いました。  以上です。 【教育長】  ありがとうございます。  私も光村図書を推したいと思います。皆さんから出ている意見と同じところと、あと併せてやはり先ほど質問しました、品川区の子どもたちの課題に対して一番教えていくことのふさわしい適切なものが、光村図書の教科書にあるというところで、光村図書を推したいと思います。いろいろなコンテンツもそうですけれども、やはり分かりやすく説明が書かれているというところ、論理的な課題に対して、教えやすいというところが推す理由です。  それでは、光村図書を推す意見が多いので、光村図書に仮決定することといたしますが、御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、国語は光村図書に仮決定をいたします。  続いて、書写について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  続いて、書写の教科書について説明をさせていただきます。書写は国語の中で指導をしますので、育成する資質・能力は国語の際に説明したとおりとなります。7年生から9年生の書写の指導については、硬筆、毛筆を使用する書写の指導は各学年で行い、7年生、8年生では年間20時間程度、9年生では年間10時間程度となります。では、それぞれの観点について、主要な内容について説明いたします。  まず、1内容での特色についてです。(2)内容の分かりやすさへの配慮について、各社、黄色の付箋のページをお開きください。まず、東京書籍では、右下の部分の書写のカギで学ぶことのポイントを言葉でまとめており、キーワードが太字になっていることで、何を学ぶのかが分かりやすくなっています。  続いて、三省堂です。三省堂では、書き方を学んだ上で、ポイントを意識して、毛筆で書いていきます。18ページの付箋の②を御覧ください。三省堂です。このように、18ページのように、硬筆で繰り返し書いて、学びを確かなものにするような構成になっております。  続いて、教育出版です。教育出版では、学習の初めに試し書きを行い、教科書の文字と比べ、自分の課題を見つけ、課題を解決していく構成となっております。また、学習の振り返りをチェックで確認できるようになっております。  続いて、光村図書出版です。観察や比較を通して、文字の整え方の原理原則を考えた上で、「学びのカギ」でポイントを確認してから毛筆で書くという流れになっております。  では、続いて一覧表、2構成と分量での特色についてです。(2)の全体の構成とその見通しに対する配慮について、各社、ピンクの付箋のページをお開きください。  まず、東京書籍では、全単元を通して、基本的な学習の進め方を「見つけよう、確かめよう、生かそう」で端的に示しています。  続いて、三省堂です。三省堂では、全単元を通して、「目標を確かめる、書き方を学ぶ、毛筆で書く、振り返る、書いて身につける」と、詳しく示されております。  続いて、教育出版では、全単元を通して、基本的な学習の進め方を「目標、考えよう、生かそう、振り返ろう」で、写真を使って示すとともに、話し合いのポイントも掲載しております。教育出版のピンクの付箋の②をお開きください。この準備のページには、二次元コードと写真で、左利きについても確認できるようになっておりました。  最後に、光村図書出版です。全単元を通して基本的な学習の進め方を「考えよう、確かめよう、生かそう」として、多数の写真で示すとともに、タブレットの活用も掲載しております。また、個人だけではなく、対話による共同的な学習を進める構成となっております。ピンクの付箋の②をお開きください。光村図書出版です。姿勢のページでは、左手で書く人と右手で書く人について、二次元コードで読めるように配慮がされておりました。また、タブレットの姿勢についても掲載されておりました。  では一覧表に戻ります。裏面を御覧ください。  3表記と表現は、特に各社大きな差異はありませんでした。  次に、4学習活動についてです。(1)主体的・対話的で深い学びの実現に対する配慮については、各社学習の見通しが持てるように学習の流れを冒頭に掲載するなど工夫がされておりました。  次に、5造本についてです。配色や文字の大きさ等、全ての子どもたちが見やすい配慮については、教育出版が他社より一回り大きく、半紙と同サイズでしたが、見開きの手本は1か所のみでした。また、教科書が大きいと、机の上にほかのものが置きにくいといった声が先生方からありました。  一覧表ページをおめくりください。  6の地域性についてです。地域性については特に大きな差異はありませんでした。  最後に、7総合所見での特色についてです。(1)本教科書の長所・特色について、各社、青、水色の付箋を開いてください。国語の教科書との関連や特に目立った点についてです。  東京書籍は、POPの作成について掲載されておりましたが、教科書とは学年が違っておりました。  三省堂は、グループ新聞など、学年ごとに国語の教科書と関連した内容が掲載されておりました。  教育出版は、POPの作成やポスターセッションについて掲載されておりましたが、教科書とは学年が違っておりました。  光村図書出版は、「枕草子」や「情報を整理して伝えよう」など、国語の教科書と関連した内容が掲載されておりました。付箋の②をお開きください。光村図書出版、冒頭の部分です。水色の付箋の②です。冒頭の別冊書写ブックは取り外すこともでき、まとまっているので、硬筆の指導をしやすいとの声が先生方からありました。  以上で説明を終わります。御協議をお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質問や御意見ございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  QRコードとか二次元コードの中で、左利きについて話してくださったと思うのですけれども、これは2社、教育出版と光村が左利きについては説明というかがされていて、ほかの2社はされていないと思っていいのでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  これは、先生方からお話があったのですけれども、どの教科書も二次元コードが工夫はされているのですけれども、左利きに対しての配慮は、この教育出版と光村図書出版の2社が二次元コードでの配慮というふうにお話がありました。 【濱松委員】  分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  ほかにありますか。  吉原委員。 【吉原委員】  中でいろいろな言葉が出てきますけれども、この使う文字に関して書写については、何年生で習う文字を書けとかそういうことではないわけでしょうか。国語の教科書との関連した文字を書くのか、それとも書写としての、もう既に習った字を練習していくということなのでしょうか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  書写の学習ですので、習っていない漢字というのは出てこないというか、まず教科書で習った学習をその後、書写でやるといった流れになっております。  以上です。 【教育長】  ほかにはよろしいですか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  書写の授業の中で、QRコードというのは一般的にはどういうときに一番よく使われるのかということが伺いたいのと、あと、いろいろなページに書き込んでいって練習するのは、多分、東京書籍、三省堂、教育出版さんで、光村さんがこのブックにまとまっているという形だと思うのですけれども、どちらのほうがやりやすいのか。その時程に合わせて、毎回細かいほうがいいのか、まとまっているほうがいいのかとかがありましたら教えてください。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  まず、1つ目なのですけれども、どういうときに二次元コードを使うかというお話なのですが、これは、委員の先生方からは実際に二次元コードを開くと、お手本を実際に書いているところを見ることができるので、それを繰り返し見ることができるのがよいというお話がありました。それは、子どもたちは個別で見ることもできますし、先生が前に大きく画面でプロジェクターで示して、そこで示すということができますので、そういう使い方を先生方はよくされているというお話がありました。  2点目の硬筆の指導についてなのですが、これは、光村図書出版はまとまっていまして、ほかのところは、光村図書出版もそれぞれのところにもあるのですけれども、それぞれのところでやるのがいいのか、まとまったものがいいのかというのは、先生方のお話の中ではやっぱりまとまっているもののほうが、指導がしやすいというお話がありました。  以上になります。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはありますでしょうか。  私から1点だけ。これは1冊の教科書を3年間で使うということですよね。それぞれの1、2、3年生の発達段階に応じた、書への向かい方というのがあると思うのですけれども、その点については、教科書間での何か差が見られるものはありましたか。この教科書のここは、その発達段階において使いやすいとか、これはちょっと工夫が必要だなとか、そういったところはありましたか。  指導主事。 【指導主事】  一覧表の1の内容の(3)のところに、小学校と中学校の学習内容の接続や、系統性、関連性への配慮というのが書かれております。ここに書いてあるとおり、各社、それぞれ工夫をされていますので、先生方の中では、委員の先生方の中ではどれがよくて、どれがあまりよくないというのは出ていなくて、それぞれ配慮はされているというお話がありました。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにございますか。  では、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言をいただきたいと思います。稲垣委員から。 【稲垣委員】  私は、光村図書出版さんを推させていただきたいと思います。やはり、別冊にまとまっているのは、練習もしやすくていいかなというのと、あと筆遣いのところが、説明が擬音で「スー」「トン」「ピタッ」というあれが、すごく直感的に分かりやすくていいのではないかなということ。あとやっぱり、左利きへの配慮はぜひ欲しいなと思いますので、光村さんにさせていただきたいと思います。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  私も光村図書出版を推したいと思います。理由は、総合的に高いなと思うからです。おっしゃったように、左利きのところ、「スー」「トン」「ピタッ」みたいなところ、ブックのところ、総合的に、ほかの会社、教科書でもやっているところもありますけれども、網羅されているなと思いました。  以上です。 【教育長】  では、吉原委員。 【吉原委員】  私も光村図書がいいと思いました。お二人がおっしゃったように、非常にいろいろ左利き等、配慮されていること、それから、見たときに、先生の説明を聞いた後、この本を見て自分で書くときに、細部にわたって止めるとか払うとか丸みとか、イメージが湧きやすいような解説がとても分かりやすく載っていると思いました。それから別冊のノートも練習帳も非常にいいと思いましたし、それから巻末の王羲之、これもやっぱり一番最初に書聖と言われた方の字がちょっと載っているということは、子どもたちも目に留まって非常にいいことじゃないかなと、ささいなことですけれども思いました。  以上です。 【教育長】  私も光村図書がよろしいかと思います。QRコードに関しては、やはり左手、右手の双方の書き方、姿勢について触れているというところで、誰もが使いやすいものになっているということと、あと別冊の書写ブックは、やはり、子どもたちが使う上でも教える上でも使いやすい形にまとまっているかなというところで判断をしています。  それでは、光村図書を推す意見が多いので、光村図書出版に仮決定することといたしますが、御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  では、書写は光村図書に仮決定をいたします。  では、続いて、社会(歴史)について説明をお願いします。  指導主事。 【指導主事】  私からは、歴史的分野の教科書について説明いたします。  品川区立学校教育要領では、国家、社会及び文化の発展や人々の生活の向上に尽くした歴史上の人物と、現在に伝わる文化遺産をその時代や地域との関連において理解させ、尊重する態度を育てる、身近な地域の歴史や具体的な事象の学習を通して、歴史に対する興味や関心を高め、様々な資料を活用して、歴史的事象を多面的、多角的に考察し、公正に判断するとともに、適切に表現する能力と態度を育てるなどの目標を定めております。そのため、歴史的分野の教科書には、我が国の歴史について、世界の歴史を背景に理解させること。そして、歴史的な見方、考え方を通して、歴史的事象を多面的、多角的に考察するのに適切であるかが求められます。なお、歴史の授業時数については、7、8年生、地理分野と、9年生で公民的分野と並行して学習することを原則とし、135単位時間の扱いとなっております。  それでは、お手元の資料、1-3を御覧ください。まず、1内容、(4)発展的な学習内容等についての配慮についてです。各社水色の付箋を御覧ください。  発展的な学習内容の扱いについては、御覧のとおり、各社テーマごとにコラムを設けたり、特設コーナーを設けたりしております。日本文教出版は、近代の女性について、各時代の女性というテーマで、各時代の女性がどのように活躍しているかを歴史上の人物として7人の女性を取り上げて紹介しています。  続いて、資料1-3の裏面を御覧ください。2構成と分量、(2)全体の構成とその見通しに対する配慮についてです。各社、ピンク色の付箋を御覧ください。  第1章、日本の近代化を例に、章の初めの示し方を比較しました。各社、年表を示し、学習している時代がどの時代なのかを視覚的に確認できるように工夫されています。品川区立学校教育要領では、諸資料から歴史に関わる事象についての様々な情報を収集し、読み取り、まとめる技能を身につける学習を重視し、その際、年表を活用した読み取り、地図などの活用を十分に行うこととしております。その視点で比較した際に、見開きページで年表、写真で掲載しているのは、日本文教出版と学び舎でした。  日本文教出版は、左側に大きな年表があり、年表からその時代を見通すとともに、右側には大きな世界地図で日本と世界とのつながりを確認することができます。  学び舎は、左側に500年ごとの簡単な年表があり、大まかな時代を見通せます。世界地図が見開きページで見られ、日本と世界とのつながりが理解できます。  また、節ごとの問いがまとめてあるのは、東京書籍、教育出版、帝国書院、日本文教出版、育鵬社でした。問いに沿って授業を進めていくことで深い学びを実現できるように工夫されています。令和書籍は、年表から吹き出しで政治、外交、文化、産業に関する問いがありました。  次に、3表記と表現、(1)表記に対する配慮についてです。こちらは各社、人権に対する配慮がございました。その中でも、現代社会の課題としての部落差別撤廃の表記があったのは、東京書籍、教育出版、日本文教出版でした。品川区立小学校・義務教育学校(前期課程)では、お肉の情報館の見学、食肉市場派遣授業を実施している学校が多く、これまでに学んだ内容について再確認することができます。  資料2枚目を御覧ください。(2)教材の特質に即した表現等への配慮については、資料一番上の韓国併合について各社記載がございますが、韓国併合を詠んだ初代朝鮮総督の寺内正毅の歌と歌人石川啄木の短歌が掲載されていたのは、東京書籍、教育出版、帝国書院、日本文教出版の4社でした。それぞれの立場から、当時の韓国併合の出来事を生徒が多角的、多面的に考察する上での貴重な資料となります。  続いて、資料2枚目の裏面を御覧ください。教科書については、黄色の付箋を御覧ください。学び舎と令和書籍については冊数が少なくなっておりますので、申し訳ございませんが、お近くの方と見ていただければと思います。続けます。  4学習活動、(2)課題や問題を見つけ、その解決に向けた学習に対する配慮についてです。各社、各単元に学習課題を設けています。歴史的な見方、考え方を通して、歴史的事象を多面的、多角的に考察するに当たり、特徴があったのは2社でした。  東京書籍は虫眼鏡のマークで見方、考え方を働かせる視点を示しています。  日本文教出版は、22ページにございますように、学習課題の下に、「見方・考え方」が示され、学習課題の解決の手がかりとなるように工夫されています。  続いて5造本、(2)製本、安全や環境への配慮についてです。造本については、A4判を用いている学び舎が最も大きいサイズとなっております。一方、A5判を用いている令和書籍は最もコンパクトなつくりで、白黒印刷で唯一縦書きのつくりとなっております。  次に、6地域性、(1)品川区や東京都の地域に対する配慮についてです。緑色の付箋を御覧ください。各社、東京に関する写真資料等について掲載されているところでございますが、東京書籍は大森貝塚の紹介と、近代的な靴の製造として、品川歴史館所蔵の写真が掲載されております。  そのほかにも、教育出版は、大森貝塚を発見したモースの紹介があります。  帝国書院は、明治時代の主な工場として品川硝子製造所を記載しております。  令和書籍は、縄文文化についての記述の中に大森貝塚が記されております。  最後に、7総合所見、(1)本教科書の長所・特色についてです。1人1台端末から活用できるQRコードから閲覧できるコンテンツについて比較しました。  QRコードがあるのは、東京書籍、教育出版、帝国書院、山川出版、日本文教出版です。その中で、自社のコンテンツがあるのは、東京書籍、帝国書院、日本文教出版となっております。  東京書籍は、思考ツール、白地図が充実しているほか、全国の博物館や歴史館へのアクセスがあります。用語解説は、地理、歴史、公民のカテゴリー別に、社会科全体を関連づけて調べることが可能です。  教育出版は、学びリンクで各章ごとに、基本的な技能を見につけるための歴史の技の動画があるほか、外部へのリンク集が充実しています。また、4択クイズがあり、大変扱いやすくなっています。  帝国書院は、13のコンテンツがあり、イラストやワークシート、用語解説が充実しております。NHK for Schoolへのリンクもあり、導入や調べ学習に生かせます。  山川出版は、NHK for Schoolへのリンクのほか、全国の博物館へのリンクがあり、導入や調べ学習に生かせます。  日本文教出版は、年表の読み取り方が動画で分かりやすく解説されているほか、思考ツールの活用の仕方の紹介があります。クイズや練習問題は4択形式で利用しやすくなっております。  自由社、育鵬社、学び舎、令和書籍には、QRコードはございませんでした。  以上で、歴史の説明を終わります。御審議よろしくお願いします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑、御意見、ございますでしょうか。  稲垣委員。 【稲垣委員】  東京書籍さんのところで、「みんなでチャレンジ」という対話的な内容が用意されていると思うのですけれども、これは、先生方は活用できそうなものなのかと、どういう感じで活用できそうなのかみたいなのがあれば、教えていただければと思います。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  こちらは、調査委員会の中では、授業の中でディスカッションしたり、対話をしたりという場面は設けている先生方が多かったです。ですので、こういったコーナーを設けているところは使いやすいという意見がございました。  以上です。 【稲垣委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはございますか。  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。  結構各社とも頑張っておられるなと思うのですけれども、読んだ後にやっぱり行動に移すとか、何かやっぱり自分の学びを深めるということが大事だと思っていて、その中でさっき日本文教出版の「問い」でしたかのところ、あとは東京書籍さん、「チャレンジ」でしたか。もう1回その辺りの説明をちょっと簡単にいただきたいのですけれども、いいですか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  まず、「問い」に関してですけれども、やはり授業の初めに、問いがあることで、単元を見通すことができるというのが、それぞれ委員の先生方からありました。そういった意味で、指導の方向性、学習、単元の流れを生徒と一緒に考えていく上で、つかみやすさとして問いがあるのは、先生方、それから生徒にとっても、非常に有効だという意見があったところです。 【濱松委員】  「チャレンジ」についても説明を伺ってもいいですか。 【教育長】  東京書籍の「みんなでチャレンジ」ですね。 【濱松委員】  です。すみません、そこをもう1回説明してもらっていいですか。たくさんあり過ぎてちょっと追いつくのが、聖徳太子なら……。 【指導主事】  そうですね。まず、「みんなでチャレンジ」というところに関しては、8ページ、9ページを御覧いただきたいと思うのですけれども、ここでは小学校の学習を振り返りましょうということで、様々なイラストを基に、生徒たちがどのような学習をしたかというようなところを、それぞれの時代の背景とともにこのイラストを結びつけながら、このような学習をしたねというようなことで、話すことができるかというふうに思います。 【濱松委員】  ありがとうございます。すみません、日本文教出版の「問い」というのはごめんなさい、もう1回、何ページでしたか。 【指導主事】  22ページをお願いします。この特徴として、①人類の出現ということで、学習課題があって、その中で、どのような学習をしていくかというようなところの問いかけが、その学習課題の横にあるかと思います。その単元を見通して、この見方、考え方、どのような見方、考え方を働かせればよいかというようなところが、この課題と見方、考え方が結びつけやすいというようなところで、この特徴があったのはこの日本文教出版のつくりというか特徴になっております。 【濱松委員】  ありがとうございます。考え方が分かりました。 【教育長】  吉原委員は。 【吉原委員】  特にありません。 【教育長】  私から伺います。品川区の8、9年生の学力定着度調査でしたか、社会も理科も、平均より数ポイント下というところで、報告書を見ると、基礎、基本的な知識や技能の定着、あと主体的に学習に取り組む態度が課題だと評価がありました。それに対して、どの教科書が一番その課題解決にアプローチしやすいのかなと、教員がそこをポイントとして教えやすいのかお願いします。  指導主事。 【指導主事】  今、教育長から御質問いただいた、学力調査の結果の部分でもあるのですけれども、委員の先生方からは、資料の読み取りの部分がちょっと全体的に弱いなというような話が出ていました。そういったところで、教科書で特徴を比較したところ、やはり、地図、それから、年表、そこを最初の導入で非常に丁寧に扱っている会社はどこかというようなところが、先生方の視点となっていたところです。そういった意味で、先ほど説明の中にもあった日本文教出版については、この地図と年表、ここは非常に最初の導入の部分、大切に扱われているというようなところで、最初の見通しを持つというところ、それから、興味関心を持たせて学習を進めていく上で、有効ではないかというような意見が出ていたところです。 【教育長】  ありがとうございます。ほかに質問は。  濱松委員。 【濱松委員】  何度もすみません。ありがとうございます。  QRコードとかデジタル教材について聞かせてほしいのですれけども、自社コンテンツという話というか、会社、教科書とリンク集みたいな、これはどちらがいいものとはありますか。 【教育長】  指導主事。 【指導主事】  自社のコンテンツといったところに関しては、やはり生徒の実態を非常に考え込んでつくられているなというようなところが、様々なコンテンツにアクセスした際に、委員の先生方が感じられたところでした。様々なリンクがあることで、調べ学習等には非常に使いやすい、各社使いやすいという意見はございました。  以上です。 【濱松委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにはございますか。  では、質疑や意見が出終わりましたので、最終的にどの教科書を推すのか御発言いただきたいと思います。  稲垣委員。 【稲垣委員】  すごく悩むのですけれども、日本文教出版と東京書籍で悩んでいるのですけれども、やはりこの「みんなでチャレンジ」という、この歴史はやっぱり覚えるだけになると本当につまらなくなってしまうので、その背景とかどうしてこの人はこうしたんだろうみたいな、そういうことをみんなでちょっとグループ活動とかで話しながら学んでいくのは、主体的な学習にすごく大事なことだと思うので、それをサポートするものがあると、やはり新任の先生も取り入れやすいなと思うので、先生の技量に左右されない授業という意味でも、この「みんなでチャレンジ」というところがすごくいいなというのと、あとQRコードの内容で、自社コンテンツはもちろんあったほうがうれしいのですけれども、さらに、東京書籍さんはプラスで、博物館とか歴史館へのアクセスがあったり、用語集がやっぱりすごく充実していたりとかして、QRコードの部分がすごく使いやすいので、東京書籍さんを推させていただきたいと思います。 【教育長】  濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。  難しいですね、東京書籍と日本文教出版の2つで悩んでいます。教育長に委ねたいところなのですが、今、稲垣さんがおっしゃったところに加えて言うと、東京書籍は大森貝塚のところと、もう一つ218ページの製造のところがありました。何かこう、やっぱり、人権のところと、品川区特有のところをしっかりつなげるというのはやはり大きな要素の一つだなというところがあるので、東京書籍寄りに1回行ったのですが、女性、女性という、言い方がいいかは置いといて、各時代の女性を7テーマ設けているという記述というか記載があったと思うのですけれども、そちらにも寄って、どちらにしようかなというところでまだ悩んでおります。 【教育長】  また後ほどお伺いします。 【濱松委員】  はい。以上です。 【教育長】  吉原委員。 【吉原委員】  私も東京書籍のこの本の内容のまとめ方、話のテーマを絞っていくときの進め方が理解しやすい、そして考察というまとまりがついているところで、一つ一つの単元をまとめていきやすい。あと、「みんなでチャレンジ」というところもグループワークで話しやすい。あと、品川区のことを取り上げたページがあるということで、とてもいいと思いました。  ただ、先ほど教育長のお話を聞いて、学力的にちょっといまいちなんだということをお聞きして、文教出版は教科書がすごく見やすい、すいすいと読んで進めていけるような、紙の明るさもあるかもしれないし、字の間隔もあるかもしれないのですが、本のように何かすらすらと読んでいきやすい、分かりやすいのかなという気もしました。  ですから、いろいろな配慮があると思います。品川区のこととか、歴史的なことのもっと知ってもらわなくてはいけないことが入っているか、入っていないかとか。ただ、それを除けば、勉強していきやすい見た目、それから進め方というと、日本文教出版かなという気はいたしました。 【教育長】  ありがとうございます。  私は、日本文教出版が今の品川区の子どもたちの学習には適切かなと思いました。まず一番には先ほど説明があった、見開きページで年表と地図が一目で見られるということで、子どもたちが理解しやすい構成になっているということと、あと、問いについても、これ、各ページの下の欄外にずっと同じ問いが書いてあって、自分は今何をやっていたのだっけというようなところを、そのページページでちゃんと確認ができるというところが、今の子どもたちにはいいかなというところ。年表についても、東京書籍もほかの教科書もあるところにはあるのですけれども、見やすいかなと、年表が各ページの右に記載してあって、今、どこの時代をやっているんだというところも、示されているというところがよいと思います。  東京書籍さん、非常にアカデミックな書きぶり、例えば、問屋制のところをマニュファクチャーと書いてあったり、アカデミックなところでレベルを一つアップさせるというところではいいかなと思ったのですけれども、ちょっと課題がある教科だということを考えると、子どもたちがすーっと読んで引っかからなく視覚で分かりやすいのがいいかと思って、日本文教出版がよろしいかなと思うところです。  濱松委員、保留になっておりましたが、いかがでしょうか。 【濱松委員】  ありがとうございます。  今の皆さんの話も改めて聞きまして、日本文教出版を推したいと思います。なのですが、先ほど、稲垣さんも私も申し上げた、やはり、区、その地域の配慮とか、みんなでチャレンジしていくところを本当は入れてくださったらなと思いました。  日本文教出版はやはり見やすさの観点からは、やはり見やすさ、振り返りの仕方、問いの出し方、見方、考え方もすばらしいなと思いました。 【教育長】  ありがとうございます。  意見が出終わりました。  稲垣委員。 【稲垣委員】  大丈夫です。文教出版もいいと思います。 【教育長】  では、日本文教出版を推す意見が多いので、日本文教出版に仮決定することといたしますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  では、社会(歴史)は日本文教出版に仮決定いたします。  これより、本採択に移りますが、ただいまの状況を踏まえ、事務局で資料作成の準備はございますか。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  今の仮採択の結果を踏まえて、資料準備作成のお時間をいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 【教育長】  それでは、ここで資料の準備が整うまで、10分の休憩といたします。再開は4時となります。 ( 休  憩 )  では、休憩前に引き続き会議を始めます。  日程第2、第43号議案、令和7年度品川区立学校使用教科用図書の採択について、本件につきましても、吉村教育長職務代理者はほかの業務等との関係で審議に参加することができませんので、このまま進行いたします。  令和7年度品川区立学校使用教科用図書について、本採択の審議を行いますが、御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、審議を行うことといたします。  それでは、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  令和7年度品川区立学校使用教科用図書の採択について、資料2を御覧ください。  7月2日、9日、16日、23日、そして本日の5回に分けて、令和7年度以降、中学校・義務教育学校(後期課程)で使用する教科書について御審議をいただき、仮採択を行っていただきました。ここに教科種目ごとに出版社名を一覧にしております。資料を御覧ください。  令和7年度品川区立学校使用教科用図書の採択について、令和7年度品川区立学校使用教科用図書については、次のとおりといたします。  1、中学校・義務教育学校(後期課程)。国語、光村図書出版、書写、光村図書出版。社会(地理的分野)、帝国書院、(歴史的分野)、日本文教出版、(公民的分野)、東京書籍、地図、帝国書院。数学、東京書籍。理科、新興出版社啓林館。音楽(一般)、教育芸術社、(器楽合奏)、教育出版。美術、光村図書出版。保健体育、Gakken。技術・家庭、(技術分野)、教育図書、(家庭分野)、開隆堂出版。英語、東京書籍。特別の教科道徳、光村図書出版。  2、その他、小学校・義務教育学校(前期課程)及び特別支援学級につきましては、現在採択されている教科用図書を引き続き使用いたします。  以上でございます。よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。採決に当たり、何か質疑はございますか。  それでは、採決をいたしますが、御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  採決いたします。  本件は原案どおり可決することに御異議ございませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件は原案どおり可決することと決定いたします。そのほか何かありますか。  それでは、先ほど決定しましたとおり、非公開の会議を開きますので、傍聴の方は御退出を願います。 ―― 了 ――