令和6年 第19回 教育委員会臨時会会議録 とき 令和6年11月19日 品川区教育委員会 令和6年第19回教育委員会臨時会 日時 令和6年11月19日(火)     開会:午後2時                         閉会:午後2時51分 場所 教育委員室 出席委員 教育長 伊﨑 みゆき 教育長職務代理者 吉村 潔       委員 稲垣 百合恵       委員 濱松 誠       委員 吉原 幸子 出席理事者 教育次長 米田 博 庶務課長 舩木 秀樹 学務課長 柏木 通       指導課長 中谷 愛       教育総合支援センター長 丸谷 大輔       特別支援教育担当課長 唐澤 好彦       品川図書館長 河内 崇 学校施設担当課長 荒木 孝太       統括指導主事 齊藤 隆光       統括指導主事 升屋 友和        事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝 書    記 田島 希望       書    記 宗方 碧             傍聴人数 1人 その他 品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、会議の一部を 非公開とした。 次第 報告事項1 令和6年秋の叙勲受章者について 報告事項2 令和6年度第2回家庭教育講演会の開催について 報告事項3 教職員の任免等について(休職) 報告事項4 令和5年度 品川区立学校における不登校・いじめの状況について 報告事項5 「不登校支援ポータルサイト~ぷらっと~」の開設について 令和6年第19回教育委員会臨時会 令和6年11月19日 【教育長】  ただいまから令和6年第19回教育委員会臨時会を開会いたします。  署名委員に、吉村教育長職務代理者、稲垣委員を指名いたします。よろしくお願いします。  本日は傍聴の方がいらっしゃいますのでお知らせいたします。  初めに、会議の持ち方についてですが、日程第1、報告事項3、教職員の任免等について(休職)、この案件は人事に関する案件ですので、品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、非公開の会議といたしますが、御異議ありませんか。 (「ありません」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、本件については全ての日程の終了後に審議いたします。  それでは、本日の議題に入ります。  日程第1、報告事項1、令和6年秋の叙勲受賞者について説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  それでは、報告事項1、令和6年秋の叙勲受賞者について、私から御説明いたします。  資料1をお願いいたします。  このたび、令和6年秋の叙勲におきまして、元東京都公立学校長の野々山毅様が瑞宝双光章の受賞をされたことを御報告いたします。  野々山毅様におかれましては、最終職歴として品川区立第三日野小学校で校長をお務めになられ、勤続34年、校長歴通算7年。主な役職歴としまして、全国小学校社会科研究協議会事務局次長をはじめ、資料に記載の数々の役職を歴任されるなど、その功績は非常に大きいものでございます。  このたびの受賞に際し、お喜び申し上げます。  説明は以上です。 【教育長】  質疑はございますか。  では、令和6年秋の叙勲受賞者についてはよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第1、報告事項2、令和6年度第2回家庭教育講演会の開催について説明をお願いします。  庶務課長。 【庶務課長】  それでは、報告事項2、令和6年度第2回家庭教育講演会の開催について、私から御説明いたします。資料の2をお願いいたします。  今年度1回目の講演会では、「子どものデジタルとの付き合い方~依存の予防とウェルビーイングを目指して~」をテーマに実施したところでございますが、今年度第2回目は、「親子で身につけよう!子どもの防犯対策」と題しまして、講師に防犯アドバイザー、犯罪予知アナリストとしてメディアでもご活躍され、自治体などでの防犯研修会の講師などとして多数公演実績もある、京師美佳さんをお招きすることといたしました。  講演の主な内容としましては、子供の防犯対策に関し、例えば、これまで言われてきた、知らない人について行っては駄目ということではなく、知っている人でもついていっては駄目だといったことや、子供が狙われやすい場所が人気のない場所という考えではなく、むしろショッピングモールなど、人が多数存在する場所のほうが、他に紛れ込みやすい環境であり狙われやすい場所であるといったような情報を含め、子供の防犯に関し、大きく4つの項目で構成され、大変有意義な内容となっております。  講演会につきましては、オンライン形式により、区の公式YouTubeチャンネル「しながわネットTV」にて12月5日木曜日から12月25日水曜日までの期間、配信を開始しております。  全体の講演内容は45分程度で、資料にURLとQRコードを掲載し、アクセスできるようにしてございます。視聴に際しては、事前の申込みや予約などの必要がございません。今後準備が整い次第、学校関係者、PTAなどを通じ、児童、生徒の保護者の皆様に御案内をする予定です。  説明は以上です。 【教育長】  説明が終わりました。  質疑はございますか。稲垣委員。 【稲垣委員】  すみません、ありがとうございます。  昨日、これを見させていただいて、すごく有意義で、すごく具体的で、親が思っていても、もっとその先が危ないんだよ、みたいなこともいっぱいあって、すごくいい内容だと思ったので、ぜひ告知を頑張っていただいて、たくさんの方に見ていただけたらと思います。  以上です。 【教育長】  ありがとうございます。  ほかにありますでしょうか。  では、令和6年度第2回家庭教育講演会の開催については、よろしいですか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第1、報告事項4、令和5年度品川区立学校における不登校・いじめの状況について説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  それでは、令和5年度品川区立学校における不登校・いじめの状況について説明いたします。資料4を御用意ください。  10月31日に、文部科学省が令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果を公表いたしました。  本区においても、不登校やいじめの状況については、学校に調査をしておりますので、取りまとめて報告いたします。  まず、資料左側、不登校についてです。  令和5年度の不登校児童数は381人、生徒数は418人、合計799人でした。令和4年度は計648人でしたので、151人の増加となっております。  資料上段の左のグラフを御覧ください。  平成26年度からの推移ですが、平成30年度あたりから増加傾向にあり、特に不登校児童が急増していることが分かります。  右隣のグラフは、1,000人当たりの不登校児童・生徒数の推移を示しており、実線は品川区、点線は国の推移となっております。国の推移とほぼ重なっていますが、生徒については、令和4年度、5年度、国よりもやや多い傾向にございます。  続いて、学年別の不登校児童・生徒数についてです。  中段のグラフを御覧ください。  過去3年間との比較となっておりますが、全学年で前年度と比較して増加しています。特に1年生から3年生の不登校児童数が多くなっていることが分かります。  また、不登校児童・生徒について把握した事実について上位5項目を挙げておりますが、児童及び生徒どちらも「学校生活に対してやる気が出ない等の相談」が最も多くございました。  資料下段に移りまして、学校内外の機関等で相談や指導等を受けているかどうかについてですが、不登校児童・生徒の7%は、担任等も含めて定期的な相談・指導等を受けられていないということが分かりました。  学校外の機関の一つであるマイスクールの通室者数は、表に記載のとおりで、令和5年度は児童28人、生徒75人、合計103人の通室がありました。不登校児童・生徒数全体の12.9%に当たります。  令和6年度は校内別室指導支援員の配置を全校で行っており、学校には登校できていますが、教室に入れない児童・生徒の居場所づくりを行い、相談支援に当たっています。  また、仮想空間を活用した居場所づくり、学習支援も行い、オンライン上であっても外部との接点を持てるような仕組みづくりを行っています。  引き続き、不登校支援を充実し、自立した児童・生徒を育成できるよう努めて参ります。  続いて、資料右側、いじめの状況についてです。  令和5年度のいじめの認知件数は、区立学校全体で391件。内訳は児童270件、生徒121件でした。前年度は142件でしたので、249件、175%の増加となっております。これは昨年度当初から法に基づいたいじめの認知について、度々学校に対して指導してきた結果だと捉えております。平成25年度からの推移につきましては、左のグラフを御参照ください。  続いて、区立学校の児童生徒1,000人当たりの認知件数は、令和5年度は児童15.2件、生徒23.3件でした。国のデータと比較すると、児童96.5件、生徒38.1件で大きく差が開いています。このことから、区立学校において、まだいじめを適切に認知できていない可能性があると推察しています。  資料の中段に参ります。  学年別のいじめの認知件数です。  左のグラフを御覧ください。  全学年で前年度より増加していることが分かります。ただし、国と比較して、低学年の認知件数が少ない傾向があります。低学年の学校生活において、ささいなトラブルをいじめとして認知せずに対応しているおそれがあります。低学年のうちから、丁寧に対応することで、学年が上がるにつれ、いじめが減るのではないかと考えています。  右のグラフは、いじめの解消状況について示したものでございます。  児童・生徒ともに7割が解消しております。取組中となっている部分についてですが、3か月以上いじめの行為がやんでいても、安易に解消とせず、見守りを継続しているものも含んでおります。  グラフの下に表がございまして、その他の項目がありますが、見守りなど、継続的に取組中であったところ、卒業を迎えたケースなどが含まれております。  続いて、資料下段のいじめの対応別状況についてです。  グラフを御覧頂くと分かるとおり、児童・生徒ともに「冷やかしやからかい、悪口や脅し文句、嫌なことを言われる」が最も多い状況です。  最後に、いじめの重大事態の発生についてですが、令和5年度は14件認定しました。うち9件は、2号の(不登校)重大事態という状況です。全国的にもいじめの重大事態についての理解が進み、増加傾向にありますが、本区においても、法に基づき適切に対応してきた現れであると捉えています。  今年度は、いじめ予防プログラムを導入し、いじめの予防授業、教員研修、調査ツールをセットで行っております。引き続き、教員の意識を変え、児童・生徒のいじめについての認識を変え、いじめの重大化を防ぐ取組を推進してまいります。  以上で説明を終わります。 【教育長】  説明が終わりました。  質疑、御意見をお願いいたします。濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございました。  すみません。初歩的かもしれないのですが、不登校児童・生徒数の推移は1,000人当たりもそうなんですけれども、前年からの数字もあると思うんですけれども、伸びているなとなると思うんですけれども、表現が適切かと思って。計画というか、本当はゼロにしたいし、減らしたいんだけれども、どうしても今年度、あるいは今だったら来年度はここまでいってしまうなという、計画の数字というものはあるのでしたか。民間であったら、ここまでの数字になってしまうけれども頑張って下げていこうみたいな動きがあると思うんですけれども、一旦、その計画があるかないか。ごめんなさい、教えてください。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  今、おっしゃっていただいたとおり、不登校児童の生徒が年々増え続けているという状況にございます。この発生率というんですかね、こういったところはぜひ下げていきたいというふうな思いでおります。少なくとも、国の1,000人当たりの件数というんですかね、人数の推移がありますけれども、ここには届かないようにしていきたい。  東京都も似たような傾向がございまして、国や都の平均よりも下げていきたいという目標を抱えています。今、中学生のほうが国よりも多い状況にございますので、ここは下げていきたいと考えています。  そのために、今年度は、校内別室指導支援員を配置して、学校に登校はできる状態をつくっておりますので、こうした効果が、今年度の調査結果に現れることを期待しているところでございます。 【教育長】  ほかにございますか。吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  ありがとうございます。  幾つか質問と意見があるんですけれども、一つは、まず不登校のほうなんですけれども、真ん中のグラフに関することで、学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった件数ということで、児童・生徒ともに多いということなんですけれども、右下に「不登校児童・生徒について把握した事実」と書いてあって。これはあれですか、実際に相談があった件数を数えているのか、それとも学校が、例えば、やる気が出ないというふうに捉えた数字なのか、それがどちらなのかというのが一つ、質問です。  2つ目も質問なんですけれども、この理由に関して、ここには理由の中には出てこないんですけれども、学校生活に対してやる気が出ないということの中身として、多分あるのではないかなと思っているのは、小さい頃から四六時中ゲームをやってきていて、学校の勉強段階でゲームのほうが面白くて、学校に行きたくないというような、そういう案件が私の知るところでは非常に多かったんですけれども、そういったことについてはないかどうかという、これも質問です。  それから、3つ目は意見なんですけれども、不登校の一番下ですね。要するに、関係機関等々に全く指導・相談を受けていない児童・生徒が55人、7%いると。要するに、ここが一番、何とかしたいところだと思うんですよね、この7%の子供たち。今、御説明があったような対策を講じることによって、この7%が少しでも減って、何かしらどこかの機関と関わっているということをぜひ増やしていただきたいなというのが、まずこれは意見です。  それから次、いじめのほうなんですけれども、真ん中の学年別いじめの認知件数を見ると、R3、4、5で、件数はコロナ渦があったので多分違うのだと思うんですけれども、やはり小学校段階で非常に増えていって、後期ですね、6年生、7年生、8年生あたりから少し下がってくる。ということは、やはり2年、3年、4年、5年、前期課程のこのあたりに、何かいじめについて手だてを講じていくということが、すごく有効なのかもしれないなと思っていて、もしこの辺で何か考えていることがあったら教えてください。  最後です。いじめの重大事態の発生件数が14件ということだったんですけれども、ちなみに前年の数値が何件か、分かったら教えてください。  以上です。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  それでは、まず不登校のほうからになります。  資料中段の右側の不登校児童・生徒について把握した事実というところですが、令和4年度までは、教員が子供たちを見取って、この子は無気力なのではないかなとか、この子は学校生活に不調を訴えているというか、そういう教員の見立てだったのが、令和4年度までの調査でした。  令和5年度につきましては、実際に本人、家庭からどのような相談があったかということで件数を上げておりますので、一番上位にある、学校生活に対してやる気が出ない等の相談が、実際に本人、家庭から学校に対して寄せられたといったケースで、学校が事実として把握したものの数字の現れとなっております。  続いて、やる気が出ない、その原因というようなことになるのでしょうけれども、こちらについては、特段、調査をしているわけではないのですが、中にはゲームをやり過ぎて、もしくはスマートフォンでSNSにのめり込んでみたいなところで、昼夜逆転するような、そういったケースも中には含まれていると考えております。具体的な数字は持ち合わせていませんが、そういう可能性もあるのだろうなというふうに考えています。  そして、3つ目の資料でいうと、下段の相談支援を受けられていない7%の子供たちに対しては、やはり何らかの専門的な支援、もしくは担任とのつながりを持つことが大事だというふうに考えております。  そういったところで、今年度につきましては、仮想空間、メタバースを活用した支援ですとか、何らかの形で外部との接点を持てるような仕組みづくりというのを整えてきておりますので、こちらも今年度の結果がどうなるのか、期待したいと考えています。  続いて、いじめに関するところでございますけれども、資料でいうと、中段の左側の学年別いじめの認知件数。本区では、1、2、3年生、特に1、2年生のところが、国や都も同じような傾向があるんですけれども、認知件数がかなり低い状況にあります。当然、1年生、2年生ですので、本当にちょっとしたことで泣いてしまったりとか、そういったところでトラブルは日常茶飯事起こるわけですけれども、学校としては、担任としては、その都度、適切な対応を行っているとは思いますが、しっかりとそれをいじめとして認知をして、子供たちにも「こういうことはやっちゃいけないよね」というような個別の指導や全体指導をしていくことが、その後の学年を追うごとにつれて、いじめの件数が減っていったりとか、重大化を防いでいくことにつながるというふうに考えています。  ということで、このグラフについては、今後、学校にもしっかりと示して、適切に法に基づいた認知を欠かさず行って対応するようにという指導をして参ります。  最後は、重大事態の件数ですけれども、令和4年度分のいじめ重大事態としては、3件ということで、本区では認定を行っているところでございます。  以上でございます。 【教育長】  吉村職務代理者。 【吉村教育長職務代理者】  ありがとうございました。よく分かりました。  一番最初の不登校の子の相談があったケース、これは、学校が見ている数字と実際の理由は違うのではないかというようなことが報道でもあったのでお聞きしたんですけれども、令和5年度は、実際に相談があった件数ということで、よく分かりました。  先ほど、ゲームのことをちょっと言ったんですけれども、まさに昼夜逆転という話もありましたけれども、これは結構、私はゲーム、あるいはSNS等に小さい頃から触れる時間がすごく長くて、それによる影響というのが、私は結構感じていたんですね。その相談にも乗ったことがあるし。ぜひその辺も見ていっていただければなというふうに思いました。  以上です。ありがとうございました。 【教育長】  ほかにございますか。吉原委員。 【吉原委員】  ありがとうございました。  不登校児童・生徒数の推移、左の一番上の表です。お話にあったように、平成30年度からだんだん増えて、トータルの数も児童・生徒数も増えてはいるのですが、令和5年度になって増加が著しいように思えるんです。ここで急に増えたということに対しての何か理由的なものがあるか、それとも数で数えていますから、先ほどの調査の方法によって数が違ってくるということもないでしょうし、令和5年度の急激な上昇というものについて。  いじめについてもそれは同じで、いじめと不登校は必ずイコールではないとは思うんですけれども、右のページのいじめも急に5年度から上がっていると。いじめに関しては、多分いじめに対しての認知の方法が変わってきているということもあるかもしれないのですが、その辺について、何かありましたら教えてください。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  不登校の増加の原因というところでございますけれども、令和5年度もかなり増えているんですけれども、グラフを見ると、平成30年度あたりから徐々に増えていっているということが見てとれます。よくコロナが原因で、その後、休校も続きましたから、それが大きく影響しているのではないかという話もよくあるんですけれども、実際そういう側面もありながら、実はそれよりも前、平成30年度頃から増加の兆しがあったということが分かります。令和5年度、さらに前年度比で比べても、相当数増えているわけですけれども、やはりコロナは大きく影響しているのではないかというのが一つ。  それから、社会的な風潮として、学校だけが居場所ではなくて、学習の場ではなくて、様々な場があるという家庭の認識が増えていったということであったりですとか、無理して学校に行かなくてもいいよというような、家庭や社会の理解というのが浸透してきたのではないかというふうに捉えているところでございます。  いじめのほうの認知件数は、全国で見ても増えてはいるんですけれども、本区において著しく認知の件数は増えています。これは、学校に対して、いじめの定義を改めてしっかりと管理職、生活指導主任、様々な研修の場で研修会を行っています。そうした上で、しっかりと認知として件数を上げてくださいということで訴えかけてきた現れだというふうに思っています。  ですので、それより前の令和4年度までも増えたり減ったりというのはあるんですけれども、いま一度、認知の仕方を見直してくださいと、学校いじめ対策委員会の在り方を見直してくださいということで、続けて伝えてきた結果だというふうに考えております。  しかしながら、国と比べると、まだまだ認知率、1,000人当たりの認知件数が、特に小学校のほうはかなりの差がありますので、こういったところをしっかり丁寧に学校にも示しながら、適切な対応を求めて参りたいと考えております。  以上でございます。 【教育長】  吉原委員。 【吉原委員】  ありがとうございました。もう1点よろしいでしょうか。  学校だけが全てではないと、ほかにも学校外の居場所をつくったり、それからマイスクールとかも多分増えてきてということだと思うんですけども、そういった学校に行かなくても、何かほかのところで何かをやって構わないというような動きというのは、大体、平成30年度ぐらいからの動きとして考えてよろしいのでしょうか。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  ここ数年の社会の流れだというふうに考えております。特に、2学期の始まる9月あたりですとか、このあたりから増える傾向がありまして、やはり子供の命とか心を守るという意味でも、「無理して苦しい思いをしてまでも学校に行かなくてもいいんだよ」というような呼びかけを行っている団体等もありまして、そういったところが反映されてきているのではないかなというふうに考えております。  我々としては、やはり学校が安心安全な場であって、毎日、笑顔で登校できるということが、まず第一に教育委員会、学校が考えなければいけないことだというふうに思っていますので、そうした意味では、今年度は学校風土調査というものを年2回行うことになっています。学校風土を上げていく取組を通して、いじめを減らしていくと同時に、不登校の数も減らせるのではないかという期待を持って、今年度、取り組んでいるところでございます。  以上でございます。 【教育長】  ほかには。 【吉原委員】  ありがとうございました。 【教育長】  よろしいですか。稲垣委員。 【稲垣委員】  すみません、ありがとうございます。  幾つかちょっと質問させていただきたいのは、アンケートなんですけれども、保護者からの相談があった件数ということで、本人の言葉というか、本人の意向がどこまで反映されているのかがもし分かったらなというのと、あと不登校になると、大体、保護者が仕事に行けなくなったりとか、経済的にも苦しい状況に陥ることがあると思うので、そういった面での調査は何かしていらしたら、それをちょっとお伺いしたいなということ。  あと、マイスクールの通所者がいるんですれども、これは今、定員に比例してどれぐらい、いっぱいになってしまっているのか、まだ余裕があるのかというところを教えていただけたらなというところ。  あと、いじめのほうなんですけれども、中段のところですね、解消しているものというのがあるんですけれども、これは転校したので解消しましたという以外で、ちゃんと解消しているのはどれぐらいの割合があるのかなというのをちょっと伺えたらなと思います。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  それでは、まず不登校についてですけれども、中段の不登校児童・生徒について把握した事実というところでは、本人、または保護者からの話で把握した事実ということですので、当然この中には子供たちが言っていた話だとか、もしくは保護者が言っていた話だとか、これは複数回答になっていますので、理由は一つではないというふうに考えているところでございます。  そして、不登校児童・生徒を持つ保護者への特別な調査という形では行っていないんですけれども、近年話題になっている就労への影響があるということは、報道等でも言われているところです。中にはフリースクールに通わせると、そこでもまた費用がかかるということで、そういった経済的な負担がかかっているということもありまして、東京都ではフリースクールに通っている児童・生徒の御家庭には月に2万円の補助が出るというようなことで、今、取組がなされていて、これはフリースクールのほうから保護者に情報提供がなされているかというふうに存じます。  続いて、マイスクールの定員に対してどれぐらいかというところなんですけれども、昨年度までは3教室ありましたので、3教室合わせて定員が50名になっています。昨年度103名の利用者がいるんですけれども、曜日を分けることで定員の約2倍の児童・生徒を受け入れられるような仕組みをつくっていまして、ほぼほぼ満員に令和5年度は達しているといったところでございます。  それから最後、いじめの解消の部分なんですけれども、いじめを理由に転校した場合については、不登校重大事態の位置づけで重大事態としてカウントしていきます。それは解消という扱いにはしておりませんので、その他のところに入ってくるケースかなというふうに思います。  ここで解消としているのは、3か月以上いじめの行為が止まっていること。それに加えて、いじめに遭った本人がもう大丈夫というか、心の不安が取れていると、そういった2つの要件をもって解消としておりますので、ここに数字が出ている、71.9%、68.6%については、そういった確認が取れた解消ということになってございます。  以上でございます。 【教育長】  稲垣委員。 【稲垣委員】  ありがとうございます。  解消の件はとても安心しました。ありがとうございます。  マイスクールのほうはほぼ満員ということで、今断ってしまっているような状況があるのかないのかがもしあったら教えていただきたいのと、あと、理由で「やる気が出ない」というところを、できればもうちょっと深掘りして聞いて、データとして集められたら本当はいいのかなと思って。多分、「何となく行きたくない」が全部、「やる気が出ない」に入ってしまっている気がするので。  昨日、ABEMAの番組をちょっと見ていましたら、ちょうど、全国でも「やる気が出ない」という意見、理由を述べることが多いということで、「やる気が出ない」は何なんだみたいな話をしていて、やっぱり学校が安心できる環境でないと、まずやる気は絶対出ないですよねという話で、怖がりながら行きながらやる気が出るわけがないので。  あと、アンケートの中でやっぱりどうしても何かはっきりした理由がないと「やる気が出ない」が選ばれやすくなっているということ。  あと、子供がやる気を出すためには、全然すごく高いステップのことを学校がやらせようとしたら、もちろんあんなの僕できるわけじゃないからやる気が出ないし、すごく簡単過ぎても簡単過ぎてやる気が出ない。だから、子供それぞれのステップに合わせた、ちょっと上のハードルを出してあげるような教育が多分必要なんじゃないかという話があったので、少しその辺を参考にして、先生方、忙しいので難しいとは思うんですけれども、何か寄り添う教育が本当は品川区でできたらいいかなと思っております。  以上です。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  まず、マイスクールの受入れについてなんですけれども、例年、年末から年明けぐらいでほぼ満員、定員に達してしまう。要するに100人に達してしまうという現状がございました。そうすると、やはり1月から3月までは新規の受入れというのはなかなか難しいというようなことで、やむなくなんですけれどもお断りしているケースも、昨年度まではございました。  今年度はそういった意味で、西大井にも教室を設けましたので、その分、定員を拡大しておりますので、なおかつ、校内別室指導支援員を全校に配置して、こちらの効果がかなりありまして、現在、不登校児童のマイスクールの受入れがやや軽減されているところがございます。今年度はその効果も見ながら、次年度以降の定員ですとか、通室する日数ですとか、曜日ですとか、そういったところは調整できるかなというふうに考えております。  それから、不登校の理由というか、学校が把握した事実の中で「やる気が出ない」というところなんですけれども、マイスクールでも入室の前に必ず面接をしていて、どうして不登校に至ったかというような、何と言うんですかね、面談、面接をお子さんと保護者としているわけなんですけれども、いろいろな理由があるんですけれども、やはり何となく行けなくなっちゃったというふうに答える児童・生徒も一定数いて、本人にも分からないといったところもあるかと思います。  なので、あまりそこを掘り下げて、「何で、何となくなの」、「何となくになった理由は何なの」とかと、聞くのもちょっと難しいという部分もありますので、ある程度、把握ができれば、そこは手だてが打てると思うんですけれども、そういった意味で子供たちが苦しんでいる、不登校に陥っているということが現状なのかなというふうに考えています。  そして、やはり学校が安心安全な場であって、やりがいがある学校生活が送れる。そういったことが、不登校にならないための予防にもなっていくと思いますので、例えば、なかなか学校に来られなかったお子さんが別室登校できたと。これは、すごくハードル高くて大きなステップを踏んでいると思いますので、そういったところをしっかり褒めて、よく来たねというところを褒めて褒めて、自己肯定感をちょっとずつ高めていく。そういった指導が大切かなというふうに思っています。  そういった意味で、校内別室指導支援員への研修と申しますか、そういったものもセンターでは計画しておりますし、今、中学校のほうでは不登校の巡回教員という仕組みもつくっていまして、拠点校と巡回校を回っているんですけれども、そういった各校の取組に対して、指導、助言をしていくような仕組みを整えていますので、区立学校全体で、そうした寄り添った対応ができるように努めて参ります。  以上でございます。 【教育長】  ほかによろしいでしょうか。濱松委員。 【濱松委員】  ありがとうございます。  先ほど、お答えいただいたのは都と比べてでしたか、私の質問で。目標というか、本当はここまで抑えたいんだけどなみたいな一つの目安。ごめんなさい。区と国か。なので、国と比べるところ。すみません、失礼しました。国と比べるところ、一つの目安だと思うんです。何か目安がないと、頑張るぞというところとか、前年比だけだと過去と比較してもと。ほかとやっぱり、ある意味、切磋琢磨しながらというか、よし頑張ろうという気になるのはいいと思うんですけれども、品川区として、やっぱりこういう不登校の問題とか、いじめでもほかのものでも、できるだけ、いい意味で一番で、私が一番とかと言ってしまうと、一番というのは何なんだと、数を抑えることだけじゃないだろうという話になるんですけれども、国のものと比べるだけではなくて、例えば、品川は本当にここは大事にしているから、この数値というところまで目指すんだみたいな考えがあってもいいのではないかなと思うんですけれども。ちょっと数値、数値と言いたいわけではなくて、絶対数とか、また率とかという意味でもないんですけれども、何かそういったものが。ちょっとこれは質問というよりも、そういうコメントなんですけれども。何か、ところがあればいいのではないかなと思いました。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  やはり、なかなか、子供によって学校によって実態が様々ではありますので、なかなか、区としての目標を立てる根拠みたいなものが、実は難しいところがあります。  ですので、まずは国や都の平均よりも抑えることを目指していくというのを一つの目標にしながら、様々な施策を今年は行っていますので、その推移を見ながら、また次年度の計画、次年度の目標というものを小刻みに立てていければというふうに考えております。  以上でございます。 【教育長】  ほかによろしいでしょうか。  では、令和5年度品川区立学校における不登校・いじめの状況についてはよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第1、報告事項5、「不登校支援ポータルサイト~ぷらっと~」の開設について、説明をお願いします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  それでは、「不登校支援ポータルサイト~ぷらっと~」の開設について説明をいたします。資料5を御用意ください。  今年度、不登校支援の新規施策を4点実施しております。  一つは、教育支援センター「マイスクール西大井」の開設、校内別室指導支援員の全校配置、仮想空間を活用した居場所づくりをこれまでに実行、推進して参りました。  今回は4点目の施策となります不登校支援ポータルサイトの開設についてです。サイト名を「品川区不登校支援ポータルサイト」、愛称を「ぷらっと」としています。「ぷらっと」には、いつでもどこでも気軽にぷらっと本サイトに立ち寄ってほしい。また、適切な支援につながる情報のプラットフォームになるようにという願いを込めています。  サイトのURLは、資料に記載のとおりでございます。  開設の目的は、不登校の児童・生徒や保護者並びに学校関係者に対して、居場所や学習支援等の情報や不登校に関する知識を提供し、早期支援につなげられるようにするとともに、不登校への理解促進と対応強化を図ることであります。  開設日は11月6日水曜日となっておりまして、内容は児童・生徒向け、保護者向けのメッセージやコンテンツ。不登校支援情報として、現在は教育委員会の取組であるマイスクールHEARTS、教育相談室の案内を行っております。  最後に、その他についてですが、保護者等へはチラシ等により、今後、周知を図っていく予定でございます。児童・生徒向けには1人1台端末からアクセスできるように準備を今、進めているところです。  また、現在、公開準備中のコンテンツにつきましては、3月末までに順次公開して参ります。  さらに、利用者の質問に答えるチャットボットにつきましても、3月末までに実装予定でございます。  説明は以上です。 【教育長】  説明が終わりました。  質疑はございますか。稲垣委員。 【稲垣委員】  ありがとうございます。  すごくいい取組だなと思って見ていたんですけれども、ちょっと見させていただいたのに、今、さっきおっしゃったマイスクールの情報とかが載っている状態で、多分、今後、校内別室の話とかも載せていかれると思うんですけれども、ちょっとお願いしたいのは、ぜひ民間の情報も入れてほしいなということで。でも、ちょっと怪しいところが多いじゃないですか、不登校の支援やっているところというのは。なので、安心でちゃんとここなら大丈夫だよと、ある程度、審査が必要になってしまうかもしれないんですけれども、保護者にとっても子供にとっても合う場所というのはすごく様々で千差万別なので、区がやっているところが合う子もいれば、このNPOがやっているところが合う子もいれば、こちらの企業がやっているところが合う子もいればみたいな、本当にいろいろなものを、できれば本当に選べる場所、情報のプラットフォームということなので、ぜひ、この中から選べば安心だよというのを、なるべくたくさん網羅してあげていただければなと思います。要望です。  以上です。 【教育長】  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  今後はですけれども、まず、区が設置している施設、例えば、図書館であるとか児童センター、そういったところの情報はもちろんのこと、フリースペースであったり、今後は民間のフリースクールについても検討しているところです。  ただ、やはり様々なフリースクールがございますので、区が情報を発信するということはそれなりの責任を伴うと感じていますので、そういったところをうまく整理しながら、情報提供を努めて参りたいと考えております。  以上でございます。 【教育長】  ほかにございますか。  では、「不登校支援ポータルサイト~ぷらっと~の開設」についてはよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  先ほど決定しましたとおり、非公開の会議を開きますので、傍聴の方は御退室願います。 ―― 了 ――