知って防ごう! 夏の食中毒
食中毒は1年中発生していますが、特に湿度や気温が高くなる夏場(6~9月)は細菌の増殖が活発になるため、細菌による食中毒に注意が必要です。
飲食店での食事だけでなく、家庭での食事でも食中毒は発生しています。食中毒予防のポイントをチェックし、日々の食事を楽しみましょう。
夏場に気を付けたい細菌による食中毒
食肉などが原因となる食中毒
カンピロバクター
- 潜伏期間
- 1~7日
- 予防のポイント
- ・生や加熱不十分な食肉(特に鶏肉)は食べないようにする
- ・生肉に付着している菌が他の食品に移らないよう、調理器具や保管場所などを分け、生肉を取り扱った後は十分に手を洗う
- ・熱や乾燥に弱いため、調理器具は使用後によく洗浄し、熱湯消毒・乾燥させる
腸管出血性大腸菌
- 潜伏期間
- 4~8日
- 予防のポイント
- ・生野菜などはよく洗い、食肉は中心部まで十分に加熱する
- ・加熱調理済みの食品が二次汚染を受けないよう、調理器具はよく洗浄し、可能であれば熱湯や塩素系の消毒剤で消毒する
- ・調理や食事の前には、必ず石けんで手を洗う
お弁当などが原因となる食中毒
黄色ブドウ球菌
- 潜伏期間
- 30分~6時間
- 予防のポイント
- ・手指に切り傷などがあるときは、直接食品に触れたり、調理をしたりしない
- ・手指の洗浄・消毒を十分に行う
- ・食品は冷蔵庫などに入れて10度以下で保存し、菌が増えるのを防ぐ
※お弁当を長時間持ち歩く際は、保冷剤や保冷バッグを利用しましょう。
食中毒の原因となるその他の細菌
- 感染型
- サルモネラ属菌、腸炎ビブリオ
- 毒素型
- ボツリヌス菌、セレウス菌
- 生体内毒素型
- ウエルシュ菌
食中毒予防の3原則
1) つけない
まずは丁寧な手洗いを心がけましょう。また、生肉や魚に付着している菌を他の食品に移さないよう、調理器具や保管場所などを分けましょう。
2) 増やさない
肉や魚などの生鮮食品やお総菜などは、購入後に常温で放置せず、できるだけ早く冷蔵庫に入れるなど、適切な温度で保管しましょう。10~60度は菌が増えやすい危険温度帯とされており、この温度帯に食品を長く置かないようにすることが重要です。
3) やっつける
ほとんどの菌は加熱によって死滅します。肉や魚はもちろん、野菜なども加熱して食べれば安全です。特に肉料理は、中心部を75度で1分以上を目安に加熱しましょう。また、作り置きのおかずなど、加熱調理済みの食品も食べる前にしっかりと中心部まで再加熱しましょう。
詳しくは区ホームページをご覧ください
金属製の容器にスポーツ飲料などを入れるときは注意が必要です
熱中症対策のために、スポーツ飲料を飲む機会も多くなってきました。しかし、金属製のやかんや水筒の使用方法を誤ると、金属成分の溶出による中毒に繋がり、腹痛・吐き気・おう吐・下痢などの食中毒の症状を引き起こすことがあります。スポーツ飲料のほかに、果汁飲料や乳酸菌飲料、炭酸飲料などの酸性飲料も中毒の原因となります。
容器の内部にサビや傷がないか確認しましょう
容器の内部コーティングがはがれるなどにより、飲み物の中に金属成分が溶け出すことがあります。傷や変色がないことを確認してから使いましょう。また、古くなった容器は定期的に交換しましょう。
長時間容器に保管しないようにしましょう
スポーツ飲料などを金属製の容器に長時間入れると、飲み物の中に金属成分が溶け出すことがあります。容器や飲み物の注意書きを必ず守り、長時間の保管はさけましょう。また、長時間の保管にはプラスチック製の容器がおすすめです。
問い合わせ
生活衛生課食品衛生担当(電話/03-5742-9139 FAX/03-5742-9104)