2025年12月11日号 広報しながわ
 冬の食中毒に気を付けよう

 食中毒は1年中発生しており、冬から春にかけてはノロウイルスによる食中毒が多発します。食品の衛生管理や手洗いをしっかりと行い、健康に過ごしましょう。

感染症対策見直し隊イラスト

ノロウイルスとは?

 11月から3月にかけて食中毒の主な原因となる、非常に強い感染力をもったウイルスです。感染後24~48時間でひどい吐き気やおう吐、激しい下痢、腹痛、発熱などの症状が現れます。感染すると便やおう吐物の中にウイルスが排出されます。症状がない場合や回復後でも、ウイルスは1週間程度体内に残り排出され続けるため、周囲の人にうつさないよう注意が必要です。

ノロウイルスによる食中毒の原因は?

ノロウイルスによる食中毒予防のポイント

手洗い
食中毒予防の基本は手洗いです。帰宅時やトイレの後、調理・食事の前、汚物に触れた後などには必ず手を洗いましょう。指輪や時計は外して洗い、タオルの共用は避けましょう。
加熱調理
ノロウイルス汚染のおそれがある二枚貝などの食品は、なるべく生食せず、中心部を85~90度で90秒以上加熱して食べましょう。特に子どもや高齢者などの抵抗力の弱い方は注意が必要です。

ノロウイルスによる食中毒にかかったら

 ノロウイルスに感染した場合は、家庭内で感染を広げないことが重要です。感染したときは、下記のことにご注意ください。

おう吐物の処理
おう吐物の処理をするときは、手袋やマスクを着用しましょう。使い捨ての布巾を使用し、外側から内側に向けて静かに拭き取りましょう。拭き取った後、0.1%濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液(塩素系漂白剤)を使用し、おう吐物があった場所と周辺をペーパータオルなどで10分程度浸し、最後に水拭きをしてください。
消毒
ドアノブやキッチン、トイレを消毒しましょう。また、下痢をしている人は最後に入浴し、タオルやバスタオルは共有しないでください。衣類やリネンの洗濯はウイルスが飛び散らないように静かにもみ洗いし、熱水洗濯(85度1分以上)をするか、0.02%濃度の次亜塩素酸ナトリウム溶液に浸してください。

※塩素系漂白剤には金属の腐敗作用があるため、金属部は消毒後に水拭きをしてください。また、漂白作用により染料を脱色するため、ご注意ください。

「食中毒かな?」と思ったら…

 食中毒の疑いがある場合は、医療機関を受診しましょう。下痢やおう吐があるときは、脱水症状に注意しこまめに水分をとり、自己判断で下痢止めや吐き気止めなどの薬を飲むことは避けましょう。

 また、疑わしい食事がある場合は、「いつ」「どこで」「何を」食べたか、そして一緒に食事をした人の症状なども医師に伝えてください。

食べきれなかった食品を持ち帰る際の注意点

 食品ロス削減のため、食べ残した食品を持ち帰ることができる飲食店が増えています。食べ残した食品を持ち帰ることは、一定の食中毒の危険性があるため、下記のことにご注意ください。

生ものを持ち帰ることは危険です

生ものや傷みやすいものを持ち帰ることは避け、飲食店が了承したものに限り持ち帰りましょう。

長時間の持ち運びは危険です

食べ残したものに食中毒の原因菌がついていると、持ち運んでいる間に菌は増殖します。長時間の持ち運びは避け、帰宅したらすぐに食べましょう。食べられない場合は冷蔵庫に保管して、必要に応じて再加熱してから食べましょう。

問い合わせ

生活衛生課食品衛生担当(電話/03-5742-9139 FAX/03-5742-9104)