2026年3月11日号 広報しながわ
 区長施政方針(抜粋)

1. はじめに

 私が品川区長に就任してから3年余が経過しました。就任以来、一貫して「区民の幸福(しあわせ)」、ウェルビーイングを掲げ、ここ品川から新たな社会モデルを構築・発信すべく、職員、そして区議会をはじめとする区民の皆様とともに区政を前へと進めてまいりました。

 昨年度の世論調査では、区民の幸福度が5年度の区民アンケートの結果と比べて7.9ポイント上昇するなど、区民の幸福度は着実に向上しています。

 昨年12月には、日本経済新聞社と日経BPによる「共働き子育てしやすい街ランキング」において、品川区が全国1位を獲得しました。「区民の幸福(しあわせ)」の観点から取り組んできた各種無償化施策に加え、「見守りおむつ定期便」、「朝の居場所」の設置といったアウトリーチやつながりを重視した施策など、皆様とともにつくりあげてきた施策体系が、評価されたものと考えております。

 もとより、子育て分野にとどまることなく、全世代型の社会保障、すなわち高齢者も障害者も、誰もが安心して暮らしていける施策の充実に今後とも取り組んでいく所存です。

区民の幸福実感度

2025年版「共働き子育てしやすい街ランキング」(日本経済新聞社・日経BP)で、全国1位に選ばれました

区民の幸福実感度円グラフ

2. 目指すべき社会像

 私の目指している社会、それは「性別や障害の有無、家庭の状況などにより選択を阻まれることなく自分の望むように生き、幸せを感じられる日本」であります。

 変化のスピードが速く、先行きが不透明な時代だからこそ、区民の不安や不満といった「不」を取り除き、多様な選択肢を提供する。その根幹にあるのは、「自己責任の社会」からの転換であり、「弱者を救うのではなく、弱者を生まない社会」の構築であります。

 病気や事故、突然の出来事で、介護や障害、貧困など困難に直面することは誰にでも起こりうることです。だからこそ、人間が自分らしく暮らしていくうえで不可欠な生活の基礎となる行政サービスをすべての人に提供する、その仕組みを築いていくことが非常に重要なのです。

 この間、あらゆる人々の生活を保障し、将来の不安を取り除く新たな社会保障のあり方を提示すべく、強い想(おも)いをもって一石を投じてまいりました。

 これまでの3年間、今まで区が築き上げてきた財政基盤をしっかりと堅持しつつ、事務事業評価により生み出された財源を、ウェルビーイングの観点から区民が真に必要とする施策へと大胆かつ重点的に振り向けてきました。

3. しなやかな社会をつくる

 今からおよそ100年前の関東大震災から、第二次世界大戦の敗戦、オイルショックやバブル崩壊といった経済難、甚大な被害をもたらした東日本大震災や、新型コロナウイルス感染症の世界的な流行など、我が国は幾多の国難からその都度、しなやかに立ち上がってきました。

 さらに戦後80年、我が国は対話を重ねながら、一貫して平和国家としての歩みを続け、唯一の被爆国としての経験を踏まえ、世界平和に貢献してきました。

 紛争が絶えない不安定な国際情勢。地球の持続可能性すら危ぶまれる深刻な気候変動。生活を直撃し続ける物価高騰。先が見通しにくい、変化の激しいこの世界にあって、そんな日本だからこそ構築できる社会があるのではないでしょうか。

 人生100年時代、子どもも高齢者も障害者も、誰もが将来の不安から解放され、安心して暮らしていける。次代を担う若者を含め、今を生きるすべての人々が、将来への不安や恐怖ではなく、ここで生きていきたいと未来へ希望を抱くことができる持続可能な社会保障や経済、政治のシステムを築く。

 いつ起こるか分からない自然災害への備えを着実に進めていく。緊迫した国際情勢、唯一の正解がない時代の中で、平和国家として築いてきた国際的な信頼により世界平和に貢献する。

 こうした「しなやかな社会と日本」を、今こそ未来に向けてここ品川からつくってまいりましょう。

区議会写真

施政方針の全文は、区ホームページでご覧いただけます

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