2026年10月1日号 広報しながわ
【品川区制80周年記念】品川80年の足跡をたどる vol.7
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来年、区制80周年を迎えるにあたり、時代とともに品川区の歴史を振り返ります。
vol.7「バブル期、変わりゆく品川」(1987~1991年頃)
バブル景気に沸いた昭和末期から平成初期。品川では地価が高騰し、人口流出や工場の移転・転廃業、建物の高層化など、街並みが大きく変わっていきました。また、大崎や大井町では再開発が進展。変わりゆくまちの中で、地域の記憶や伝統を守り、次代へ継承しようとする区民の活動も広がっていきました。
歴史、伝統文化の価値を再認識
バブル期、地価高騰や再開発の波は品川宿付近にも押し寄せ、宿場の面影を伝えていた建物の建て替えが進みました。「まちが変わってしまう」。そんな危機感から、地域住民が「昔の面影」を残す写真を集め、写真展を企画しました。平成3(1991)年に写真展「品川今昔写真 セピアいろの品川」が開催され、翌年には写真集「セピア色の品川」が刊行。「昔の面影」を人々の手元に残すこの企画は、単に昔への回顧ということだけではなく、地域の歴史を次代に伝え、品川宿の価値を再発見させる契機となりました。
一方、伝統工芸の世界では後継者不足により、技術の伝承に不安を抱いていました。そこで職人たちは昭和63(1988)年に「品川区伝統工芸保存会」を結成。勤労者福祉会館(現在の中小企業センター)での伝統工芸展示場の設置や作業の実演などを通じ、受け継がれてきた技と文化を守り、次代へとつなぐ活動を始めました。

伝統工芸の提灯づくり
都市核としての大井町駅周辺のまちづくり
昭和50年代半ばの大井町駅周辺は、ヤミ市の面影を残す飲食店街や商店街、国鉄大井工場、阪急百貨店など、歴史の足跡が色濃く残ったまちでした。昭和53(1978)年に大井町駅周辺を「都市核」と位置付ける品川区長期基本計画が策定されると、再開発が進展。駅東口側では品川文化会館の改築やバスターミナルの整備、西口側ではヤミ市の面影が残った一帯の街区整備を行い、公共・商業施設を建設するなど、この2カ所の整備から大井町の再開発は始まりました。
昭和62年には、当時の国鉄大井工場一帯に住居や文化・商業施設、オフィス、広場などを整備する「大井プレイス構想」を策定。その後もこの一帯ではまちづくりが進められ、令和8(2026)年3月には複合施設「OIMACHI TRACKS」が開業しました。約50年にわたるまちづくりの歩みは今も続いています。
区民のアイデアを取り入れた、しながわ水族館
しながわ水族館の構想は、昭和50年代、しながわ区民公園に東京湾の資料や生物を紹介する「資料館」を設ける計画から始まりました。埋め立てなどで水辺が失われるなか、区民と水との接点を取り戻そうと、本格的な水族館計画へ発展。区民からもアイデアを募り、「トンネル水槽」などが実現しました。平成3年10月にオープンし、キャッチコピーは「しながわにイルカが舞う!」。東京で初めてイルカの水上ショーが見られる水族館として話題を集めました。オープン1年間の入場者数は想定30万人を大きく上回る200万人に達し、品川の新たな人気スポットとなりました。

トンネル水槽
- 次回予告
- 「21世紀に向けたまちづくりと改革」(1992~2000年頃)
この連載は2014年に発行した「品川区史2014」から内容を構成しています。
「品川区史2014」は販売や図書館での貸し出しも行っています。ぜひご利用ください。
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