第4回品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議 日時:令和7年8月7日(木) 午後3時~5時 場所:品川区役所 第二庁舎5階 253会議室 出席:7名 欠席:3名 傍聴:2名 1.令和6年度推進状況評価報告書(修正案)について 2.区の附属機関等における委員の男女構成比について 3.推進計画(素案)について ■事務局 それでは時間になりましたので、始めさせていただきます。 皆さん暑い中、またお忙しい中、推進会議にお集まりいただき本当にありがとうございます。 改めまして、人権ジェンダー平等推進課長の木村と申します。よろしくお願いいたします。 会議の次第に入る前に、事務局より、本日の配付資料の確認をさせていただきます。 (事務局より配布資料の確認を行う) ■事務局 本日、本推進会議を開催するにあたり、3名から欠席のご連絡がありましたので、欠席3名となります。 本会議の開催にあたり、7名の委員の出席を確認しておりますので、会議開催の成立につきまして、ご報告いたします。 また、推進計画での区の関係課が出席しております。 この会議で発言される際は、テーブルに設置されているマイクのボタンを押してご発言いただき、終わりましたら再度ボタンを押して、オフにしていただきますようお願いいたします。 それでは、事務局の司会進行はここまでとさせていただきます。 ここからは、会長に進行をお願いいたします。 では会長、よろしくお願いいたします。 ■会長 それでは、第4回品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議を開催いたします。 会議の開始にあたりまして、本日は2名の傍聴者の方がおられます。よろしくお願いいたします。 それでは、次第に沿って議事を進めていきたいと思います。 次第の「1.令和6年度推進状況評価報告書(修正案)について」事務局より説明をお願いいたします。 ■事務局 それでは「資料1 マイセルフ品川プラン~誰もが自分らしく~令和6年度推進状況評価報告書(修正案)」をご覧ください。 前回の推進会議で委員の皆様からいただきましたご意見を踏まえ、修正した箇所について説明させていただきます。 主な修正箇所は2点です。 1点目、基本目標ごとに、参考としての主な施策取り組み実績を追加。 2点目、委員の皆様よりいただきました評価意見を、品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議評価の欄へ反映、です。 この2点について、内容を加筆・修正いたしました。 1点目の主な施策取り組み実績につきましては、5ページ、11ページ、16ページ、21ページになります。 まず5ページをご覧ください。計画に定めている数値目標に加え、アウトプットの指標として、『にじいろ相談の相談件数』や、16ページ『就業支援セミナー(女性向け)参加数』など、目標ごとにそれぞれ2から4つの事業の参加者数や、実施回数、件数などの実績について追加で記載し、取組実績の内容を充実させました。 こちらの施策の取り組み実績は、現行の計画では指標として定めておりません。今回、事業として新たに追加したものも含めています。そのなかで『にじいろ相談』については令和6年度7月開始のため、今年度は6年度の実施期間中の実績についての記載となります。 新たに作成する推進計画では、今回実績として挙げた事業についても、計画の指標とする方向で検討していきます。 こちらの推進状況報告書に関しましては、毎年作成しますので、来年は今年のものも含め実績として掲載することも、考えております。 また来年度以降の進行状況報告書では、目標値に対する達成状況等の評価実施について検討してまいります。 前回、委員の皆様から行政評価のような形で前年度評価を記載したらどうかというご意見をいただきましたが、令和6年度は現行の第5次計画『マイセルフ品川プラン』とその指標にもとづいて実施していること。また、第5次計画が、事業の進み具合や、計画の目標や内容への取り組み方、何を実施したかという作り方になっているため、今回の評価では、もともと数値となる指標が多くありません。そのため、先ほどご説明した通り、計画にある指標以外の数値も取り入れておりますが、行政評価のような形でというご意見につきましては、新計画を作成した際に、評価方法についても取り入れ方を検討していきたいと考えています。 続いて、品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議の評価については、8ページ、13ページ、19ページ、24ページになります。 8ページをご覧ください。『品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議評価』に、第3回推進会議でいただいたご意見と、会議後に追加された意見を記載いたしました。 いただいたご意見と趣旨に相違がないか、記載内容に誤りがないかなど、ご確認をお願いいたします。 なお、本推進状況評価報告書につきましては、本日の会議でご確認いただいた後、9月に区のホームページ等で完成版を公開予定です。 ■会長 説明が終わりました。 事務局のほうで『令和6年度推進状況評価報告書(修正案)』について説明してくださったわけですけれども、本件についてご質問やご意見がありましたら挙手をお願いいたします。 委員お願いします。 ■委員 前回より、とても見やすくなったと思います。ご尽力ありがとうございます。 追加していただいた実績のところ、11ページの『基本目標U、取り組みの1』です。 掲載されている相談件数ですが、これ全部合算して276件ということだと思います。このうち『心のカウンセリング相談』の件数について、このうちのSNSがあった方が、今やり始めたことに対しての数字が出てわかりやすいかと思いましたので、もし可能だったら、この276件中、SNSは何件というのもあった方がいいかなと思います。 ■会長 ありがとうございました。 いかがでしょうか。 ■事務局 こちらにつきましては、今は相談件数を合算した数字で報告していますが、いただいたご意見を踏まえ、内訳を記載する方向で検討させていただければと思います。 ■会長 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。 前回の会議で、この評価の部分について皆さんに発言していただいたことは、ほぼ網羅されているということでしょう。ご発言なさったみなさん、いかがですか。ちゃんと記載されているということでよろしいでしょうか。特にご意見がないようなので、このまま進めてよろしいですか。 それでは次第に従って参ります。次の議題に入りたいと思います。 区の附属機関等における委員の男女構成比について、この点事務局よりご説明お願いいたします。 ■事務局 それでは、『マイセルフ品川プラン』の後ろのほうに分かりやすく掲載されていますので、こちらを使用してご説明します。25ページをご覧ください。 区の附属機関等における委員の男女構成比について、令和7年4月1日現在の状況をご報告いたします。 前回は載っていなかった部分も判明したので、全部記載しております。 審議会等の数の合計は63、そのうち女性を含む審議会等数の合計は61。 なお、委員が選任されていない6つの附属機関は除いています。 行政委員会において、女性を含まれていない委員会が1つあり、これは前年度と同様です。 また、附属機関のうち、条例等で制定されているもの(法第202条の3等項)において、女性を含んでいない審議会等が1つあり、前年度の3つと比較すると、2つ減少しています。 女性委員が含まれていない審議会等につきましては、委員の要件として特定の資格の保有などを定めていることも要因の1つとして、挙げられております。 そのため直ちに、女性委員が含まれない審議会等をすべて解消していくのは難しいという事情があるものもあります。この調査では目標に達してない理由ですとか、そういうものも確認をさせていただいており、わからないものについて理由を確認し、ヒアリング等もしております。そういった周知や啓発も含めたことを、いままで長く続けていって今ちょっとずつ上がってきているというところもあります。今後も地道に、多様な参画を促進するように声をかけ、努めて参ります。 次に、委員・議員総数に対する女性委員・議員数についてご説明いたします。 委員議員総数は1750名。前年比で22名マイナスです。 女性委員議員数は、695名。前年比マイナス14名です。 各審議会等の女性委員・議員の比率について前年度と比較しますと、議会が0.8ポイント上昇しております。 行政委員会が7.7ポイント上昇。 附属機関のうち、条例等で制定されているものが1.6ポイント上昇。 附属機関のうち、要綱等で設置されているものが1.2ポイント低下。 その他が0.5ポイント上昇となっております。 附属機関のうち、要綱等で制定設置されているものの女性委員の割合につきましては、令和6年度設置されていましたが、令和7年度には、設置されていない附属機関の、女性割合が高かったことが要因として考えられます。 また、前回話に出ました26ページの品川区の女性職員比率につきましては、原因を確認しました。 全体の傾向として、前年度と比較すると、各役職における女性職員は、特に、部長級と統括係長職では前年度との女性職員数が増減なしとなっておりまして、課長級・係長級・一般職員では、女性職員数は増加しています。 しかし、それぞれの役職の総数、ポストの増加数と比較すると、伸び率が低く、結果として前年度と比較すると、係長級以上のすべての役職で、割合が0.2から0.9ポイントの範囲で低下するという計算になります。 管理職のポスト、特に課長級のポストが増加しておりまして、それに対して、女性管理職数も増加はしているのですが、ポストの増加に対し女性管理職の増加数が追いつかなかったというのが、割合が減少している理由です。 ■会長 ありがとうございました。 それでは、今の議題2の説明につきまして、何かご質問、ご意見ございましたら、挙手をお願いいたします。 委員、お願いします。 ■委員 先ほど資格を持っていないと無理というのは、この附属機関の第202条の3項というところにあたるのですか。 ■事務局 あたるものもあります。いろいろな内容の委員会や附属機関がありますが、どうしても、今、そういう委員会に入られている年代の方々が、その職業や資格をとった時代に、女性がその分野に少なかったという事情も聞いております。ただ、いろいろな資格を取得される人の中で、今まで少なかったところにも女性の数が増えてきているということもありますので、今後も引き続き、女性数が増えていくように各会議体等にお願いしていきます。 ■委員 こちらからのお願いとしては、やはり区として、積極的に女性の委員が増えるように取り組みを続けていただければと思います。 ■事務局 こちらからも取り組みを続けていきます。 ありがとうございます。 ■会長 私からも1つ。 ちょっとこの点気になるところで、条例設置なり要綱設置なり、プロセスは違うかもしれないのですが、女性がいない委員会だか機関が2つ残っているわけです。 これはやはり、名前を出しておいたほうがいいのではないかなと思います。 いろいろな事情、たとえば資格が必要だとかはもちろんあると思うのですが、こんなかたちで下に注釈で書いてあるだけでは、その状況がわからないですし、また注意喚起というか、女性委員がいないのは好ましくないのだということを、その機関の方たちに理解していただくためにも、ここのところをはっきり、この委員会では女性委員は0人である、などの書き方をしてもいいのではないかと私は思いますけれども、いかがですか。 ■事務局 このうちのどの委員会が、というところは、今後検討してまいります。 もう1つお伝えすると、委員会の構成人数にはかなり差があります。何十人のところもあれば、4、5人のところもあり、その中で、例えば委員3人のところに女性が1人参加するだけで33.3%の女性割合になりますが、その女性が辞められたあと、次に着任した方が男性になってしまったときに、女性割合が0になってしまうことが起こります。事情を聞いていくと、どうしても探せなかった、どうしても次にやっていただける方が女性では見つけにくくて、そのような構成になってしまったというご事情を聴いたりします。 もちろん委員数が何十人もいらっしゃるところもありますので、それについて、引き続きお声掛けをしながら、実施していただきたいと思いますし、そういう大きい人数のところも、分母に、女性の方の数が増えてきているという傾向も見受けられますので、引き続き実施していきたいと思います。公表につきましては検討させてください。 ■会長 あと続きで伺いたいのですが、令和7年度に設置されなかった、結構女性が多く含まれていた機関があるというようなことをさっきご説明があったかと思うのですが、具体的にそれはどういった関連の機関だったのでしょう。 ■事務局 こちらは、単年度でやるような協議会ですとか、時期的に集めて、実施したけれどもこれはもう終わりますというような協議会だったりすると、女性の委員数も、考えて構成をしていただいていたのかなというものもあるのですが、そこが終わられたので、と確認しております。 ■会長 ではある種、暫定的な形の委員会、機関ということですかね。わかりました。ありがとうございます。 それでは、委員お願いします。 ■委員 この参考資料もつけて配布、公開予定なのでしょうか。 できれば、区民に向けて男女平等とかジェンダーだっていうのにあたって、役所内はどうなっているのかは1番中枢にあると思うので、できれば、議会は1個しかありませんけども、行政委員会3つなら3つの名前を並べて、それぞれが何人いて女性が何人というふうな数字を具体的に出して、だから何%なのだという方が説得力あるし、こうなっているんだ、何でこの委員会にはいないのか、というのを検証していく上でも、行政委員会の数値を掲載してもいいかなと思います。 弁護士会は必ず全部の委員会について、何人いて男女が何人っていうのが全部出ています。結構、ジェンダーの解消とうるさく言われているものですから、なるべく具体的に出して、この委員会はいないなら、何でいないのかとか、さっきおっしゃったような理由も書いてもいいのではないでしょうか。 ただ、役所はこう取り組んでいますよっていうのがあると、やっぱり企業への影響力もあると思います。せっかくここまでやるのなら、もう少しバーンって具体的に、全部の委員会なり機関を書いてもらって、構成員何人で、男女の比率を書いてもらうのがいいのかなと思いました。 ■会長 事務局いかがですか。 ■事務局 ありがとうございます。 それも含めて検討させていただきたいと思います。 ■会長 他にいかがでしょうか。 はい、委員どうぞ。 ■委員 女性職員の比率の部分の数字を拝見しています。 全体的にやはり役職が上がれば上がるほど女性の割合が減っていくっていうのは、まさにそのM字カーブ、そういうのが出ているなとも思います。 係長級、課長級のポストの数が、前年度に比べてそれぞれ増えたにもかかわらず、女性の増加率が少ない。例えば、係長が21枠増えたのに、内訳は女性が8人、男性が13人となっています。 課長級では、11枠増えたのに女性が2人、男性が9人となっていて、ここはなんでこんなに違いがあるのでしょうか。 係長級は、まだ比較的若年の方なのかなと思います。想定としては、20代後半とか30代ぐらいですかね。わからないですけど。 課長級に行くと、もう少し年齢が上がる。そうすると役職につく方が、21枠増えても、やはり女性が2人の増加のみと少なくなって、対して男性が9人になる。 どうしてこれだけ差が出てしまうのかというところに、やっぱりアンコンシャス・バイアスがあるのではないのかとか、ロールモデルとする人がいないのではないかとか。いうそういった理由も考えていく必要があるのではないかなと思いました。 目に見えて女性の姿が少ない、そしてやはり品川区の職員の方の中にも少ないという事が、若い人への影響とか、例えば区民に対するサービスの内容というところにも、こういう言い方はあまりしたくないのですが、女性目線が不足してきてしまうことになってしまうのかなということも懸念されます。つまり女性の経験値に基づく気づきや、サービス提供が発揮できないのではないか。ここはもうちょっと必要かなと思いました。 ■会長 ありがとうございます。よろしいですか。 他にいかがですか。この点について、どんどんご意見をお願いします。 委員、どうぞ。 ■委員 今の意見、私もすごく同意見です。私も今、数字を計算したところでした。 全体の一般職員数が100人ぐらい増えて、男女とも50人ずつぐらいかなってざっと見たのに、この役職については、やっぱり男性の方が3倍ぐらい多いっていうのは、やはり本当にいろんなアンコンシャス・バイアスがあるのではないか、というところもある。あとは、やりたくないという女性の気持ちももしかしたらあるかもしれない。そしてそれは、役職につくだけがいいという話でもないので、個人の中の話でもあると思うのですが。でも、やはりそういうところで数字に出てしまうということは、どこかで改善していかなきゃいけないことがある、ということです。だから逆に、ここでこういう数字が出たことはいいのではないかなと思いました。 また、これは来年度に期待したいと思っています。以上です。 ■会長 では私から。 今おっしゃった件についてですが、一応ここ数字が出ましたよね。 これについての評価は24ページのところの推進会議の評価欄があるので、これに対してのフィードバックは書かないんですか。 例えば今のご意見なんかも、少なくともこうこういうふうになっている状況説明とか、そういうものがそこにあれば、さらに情報発信になるのかなと思います。例えば、区役所の中でいろいろ一生懸命取り組んでいるけれども、いろんなアンコンシャス・バイアスとか。女性の方でも、いろいろ家事との両立問題とかがあってなかなか引き受け受けたがらない、あるいはもっと自由な余暇を楽しみたいとか、推し活をやりたいとか、なにかそういうことで役職を引き受けていないとか、いろんな理由があると思うのです。その辺についての分析は、特に今の段階ではないですか。 ■事務局 こちらの様々な男女比率については、全体の参考資料として掲載をしたのですが、評価に入れるとしたら、23ページ、24ページのあたりの内容のところになるのかと思います。 23ページで言うと、『課題B 政策・方針決定過程への女性の参画の促進』『(1)審議会等への男女共同参画』、『(2)区役所における男女共同参画推進体制の充実』という内容になります。こちらについては、推進会議の評価欄に今いただいたご意見も入れて作成します。 あと、区の管理職での男女割合と職員割合については、保育や土木など、もともと専門職が多い部署では男女比に差があるところがあります。配属先によっても職員の男女比に差がある職場もあります。これらも近年、多少男女比も解消されてきていますが、まだ半分などの数値には届かないのが現状です。 分析ではありませんが、そのような状況も含めて、それぞれ職員や区民によるアンコンシャス・バイアスがあると考えられます。ですが近年、性の多様性も含め、人事や厚生面での取り組みは進んでいます。新任研修や職層研修でもジェンダーギャップを取り上げており、今後も様々な視点からこの話に取り組んでまいります。 ■会長 はい。いろいろ評価を活かして取り組んでいただければ、よろしいかと思います。 他に何かございますか、この点について。 委員どうぞ。 ■委員 先日、内閣府の女性活躍の会議に出席したときに、中小企業4社が出ておられたのですが、その中である会社の方が、お話しされていたことです。 その方は、管理職を目指すというのが大事だ、というお話をされていました。その会社は今、新卒の人たちがその会社に入りたくて、地方にあるその会社まで来るようになり、150倍の倍率という会社になっているそうです。女性がその会社に入社したら、こういう仕事ができて、こんなふうに世界を変えられると思える、リケジョが集まっている。そして、その会社ではどうしてそうなっているかというと、昇給昇格とかの前に貢献したいという意欲があることが実は引き金である、というお話をされていたことを、今のお話を聞きながらずっと思い出していました。 そういう意味で、女性活躍とか女性割合とかの数字だけではなく、採用するときから行政で働くという貢献意欲がある人かどうか、そういうことも、全部が繋がっているのかもしれないなと思っています。もちろん女性割合という数字を上げるために、私は全部の委員会名を出したほうがいいと思います。 そして、その中に重複して委員や役員をしている人が何人いるかも確認していく。1人の人が幾つもの委員として登録されているということもあるはずです。大企業の社外取締役なんて、1人の女性が複数の会社で登録されることで、女性の役員が30%達成しているのもどうかなのかな、と思うじゃないですか。 上辺だけの数字あわせではなく、本当のところどうなのかというのを見ていくと、この委員会や管理職などの女性割合についても、実はもう少し根深い理由があるのかなとも思っています。 品川区がモデルになるとしたら、たとえば、貢献したいと思える人を採用して、仕事をするなかでどう、管理職になりたいと思えるような教育をしていくのかということにも繋がってくるのではないかと思いました。 ■委員 解決策は、いまはどこもないんでしょうね。 ■会長 ありがとうございました。事務局どうぞ。 ■事務局 確かに、管理職になってくださいと言われてなる話ではないとも思います。 いま品川区は、職員研修に力を入れていて、様々な研修をしています。管理職になるため、というよりは、例えば何か目標達成や課題解決をするためにどのように実行していくかという方法やロジックモデルを学ぶなど、新しい切り口の研修もあります。その研修では役職も関係なく、興味があるいろんな年代の方が参加しているという、普段の研修ではあまりみない光景があります。若い職員に頑張って欲しいというのもありますが、そうやっていろんな年代のいろんな部署の職員が、一緒の研修で刺激を与えあう機会がある。研修を受講した職員から話を聞いた人が、じゃあまたそういう研修があったらやってみようかな、という会話も生まれているという話は聞いています。そういった形で、いろんな場からやっていくことも必要なのかなと思いますし、またその結果が女性活躍や管理職のようなかたちにも出でくると良いなと考えます。 ■会長 他に、委員、何かありますか。 ■委員 職員についてですが、部長級までではなく、区長や副区長まで書いたらいいと思います。区長が女性という優位な点もあるかなと思いまして。 ■事務局 今、部長級までしか書いていないのは、区長は特別職という扱いになるからです。こちらは、他区などで出している同様の男女比の表を参考に、どう数字を出しているのかを確認して作っていますが、再度調べてみます。ありがとうございます。 ■会長 委員、何かございますか、これについて。 何でも、感想とかでも結構です。 ■委員 話を聞いていて、先ほどからあったように全部出したほうがいいのではないか、その方がインパクトあるな、と思いました。 同時に自分や学校のことを考えました。学校ごとに管理職がいるけれど、その人数や男女比を出すことに躊躇が全くないとは言えませんが、区の施策として、これを進めているところですから、ぜひそういう表現についても検討したほうがいいのではないかと思います。 ■会長 私もそれに賛成です。 それでは委員どうぞ。 ■委員 管理職志向についてなんですが、さっき、女性は管理職をやりたくないのではないか、というお話が出ていました。 そういう場合もあるかもしれないのですが、私がいろいろ分析した結果、人の管理職志向というのは、職場でどんな期待をされているのかにすごく影響されています。例えば男の人も、将来に繋がる仕事をしている場合に管理職志向は保たれていますが、そういう仕事ではないと違ってきます。女性の場合は特に、女性用の仕事をやっているという事が管理職志向へのマイナスになるので、やっぱりその辺も少し考えていただきたいと思います。 たぶん区役所の中でもまだ、これは女性用の仕事みたいなのがあると思います。そういうところをやっぱり変えていかないとと思うので、よろしくお願いします。 ■会長 委員どうぞ。 ■委員 信用金庫がずっと賃金格差を経年調査している資料があります。それを見ると、もう明らかに入出金の窓口をやっている人に、女性が多い。最初の2年間は男女問わず窓口をやるのですが、そのあと男性は営業の仕事に異動になって、女性は40代になっても窓口にいる。こういう問題では、賃金格差と管理職の割合が出てきますが、じつは与えられる職種の違いが見えない格差となっていて、女性は管理職になりたがらないというふうに言われてしまう。 でも紐解いていくと、そうやって女性に与えられている仕事が、管理職の道筋としては抽象度が低い仕事か、抽象度の高い仕事かが、管理職を目指すか否かのキーポイントになる、というお話を発表されていたんです。 ですから、そういう形で、何歳になっても何年たっても抽象度が低い仕事を女性が割り当てられ、させられている、というようなことが判明すると、女性は管理職になりたがらないということの、真の原因がわかるのかもしれないと思ったので、ちょっと補足させていただきました。 ■会長 結構いろんなご意見が出ましたので、是非反映させていただければと思います。 それでは、一通り皆さんのご意見いただきましたので、次第の『3.推進計画素案について』に移ります。 それでは事務局からご説明お願いします。 ■事務局 それでは「資料2 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための計画(素案)」をご覧ください。 まず、推進計画 (素案)の要点についてお伝えいたします。 『第1章 計画の基本的な考え方』についてです。 2ページをご覧いただきますと『1.計画策定の趣旨』とあります。 令和6年、2024年4月に、品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例を施行しました。 また、さまざまな法改正等がありました。 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律の改正が令和6年。 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律の延長と改正が令和7年6月に公布。 そして新たに困難な問題を抱える女性への支援に関する法律が令和6年4月に施行されています。 『2 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例 基本理念』です。 こちらには、すべての人が、性別や性的指向、ジェンダーアイデンティティにかかわらず、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に向け、9つの基本理念を掲げております。 3ページ、4ページをご覧ください。今年度、基本理念ごとに9つのコンテンツデータを作成し、目で見て意味が伝わりやすいようにしました。このコンテンツデータの基本理念名の部分をアイコンとして使用しています。SNS等で使用していますが、SNSでは基本理念名のあとに基本理念の説明の画像が続きます。今後はこちらをSNS等で発信して、区民意識の醸成や理解を図っていきます。 このコンテンツデータですが、計画では例えば、12ページの一番上『基本目標1 ジェンダー平等と性の多様性を尊重するまち』の横に、ここでは条例のこの基本理念が主に含まれております、というように示させていただいております。パッと見て、条例の基本理念とのリンクがわかるように掲載しました。 5ページの『3 計画の位置づけ』です。 この計画は、「男女共同参画のための品川区行動計画」第6次にあたります。 また、この計画は「品川区配偶者暴力対策基本計画」「品川区女性活躍推進計画」及び、今回の計画から新たに「品川区困難女性支援基本計画」を包含して作成します。 『4 計画の期間』は6ページをご覧ください。 計画の期間は令和の令和8年度から令和12年度までの5年間です。 毎年度進捗を確認し、次の計画策定の前年となる令和11年度に、昨年実施した区民・事業所の意識調査を実施し、次の計画改定は令和12年度の予定です。 7ページの『5 区民のウェルビーイング向上』と、『6 SDGSへの取り組み』に関しては、区民のウェルビーイング向上という視点とともに、SDGS未来都市として、条例の考え方にもある『誰もが生きがいを感じ、自分らしく生きられるしながわ』の実現を目指していきます。 8ページに、前回お話があった『DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)』の内容を掲載しました。 この計画自体が、条例の基本理念をもとに、ジェンダー主流化をすすめ、多様性尊重、公平性の確保、すべての人々を包摂する枠組みを通じて、ジェンダー平等と性の多様性を推進し、すべての人が自分らしく生きられる、包括的で公平な社会の実現を目指しておりますので、全体を通じてこの考え方を取り入れていくという考え方になります。 9ページ『7 計画の体系図』をご覧ください。 こちらの計画は、の4つの目標、14の施策、40の取組の方向性で構成されています。 また『男女共同参画のための品川区行動計画(第5次)』から追加した項目は、『NEW』と記載、重点取り組みには『重点』と記載しています。 NEWとされている項目についてご説明いたします。 『目標U ジェンダー主流化体制の推進』は、社会のあらゆる側面で、ジェンダー平等と性の多様性を考慮することで、より公平で包括的な社会の実現を目指していくものです。このUの施策、取り組みの方向性の全体が、新しい考え方になっています。 目標Vの施策『(3)困難な問題を抱える女性への支援』では、令和6年4月に施行された「困難な問題を抱える女性の支援に関する法律」に基づいた計画を策定いたします。特に困難な状況にある女性に焦点を当てた支援を強化することで、すべての人が安心して暮らせるジェンダー平等社会の実現を目指します。 目標T(2)多様な性のあり方に対する理解促進と支援の『B性の多様性に関する相談体制の整備・支援』では、性の多様性に関する専門的な相談体制を整備することで、すべての人が自分らしく生きられる社会の実現を目指すものです。区では令和6年7月より、にじいろ相談(LGBTQ専門相談)を開始しました。 目標V(4)生涯を通じた健康支援『@リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の啓発支援』は、すべての人が性と生殖に関する正しい知識を得て、自身の健康と権利を守るための選択ができる環境を整備することを目指すものです。 重点目標では、第5次の計画と比べ、新たに重点として入れた取り組みが2つあります。 目標T(1)ジェンダー平等意識の醸成『@ジェンダー平等意識啓発の強化(広報・啓発活動の充実)』は、ジェンダー平等に関する正しい知識と意識を社会全体に浸透させ、あらゆる場面での実質的な平等の実現を目指します。 目標U(1)ジェンダー視点による区政運営の推進『@品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例の推進』では、品川区の特性に合わせた実効性のある施策を展開し、ジェンダー平等と性の多様性を尊重する社会の実現を目指していきます。 以上で『第1章 計画の基本的考え方』の説明を終わらせていただきます。 ■会長 ありがとうございました。 それでは今、推進計画の素案について、ご説明がありましたけれども、本件について、ご質問、ご意見ございましたら挙手をお願いいたします。 委員どうぞ。 ■委員 すみません、ここのマイセルフ品川プランの2の計画の体系が、この9ページになったっていう理解ですか。 ■事務局 はい。 ■委員 前のはこうだったけど、なぜ今回こうしたというようなご説明を、もうちょっといただけるとありがたいです。 ■会長 お願いします。 ■事務局 はい。 では、マイセルフの2、3ページと9ページを見比べながらご覧ください。 先日の会議の中で、9ページではまず、委員からお話をいただいていた基本目標の順番についてのご意見をもとに、改善させていただきました。 ジェンダー主流化体制の推進が、Wだったのですが、Uに変更しています。 目標の記載順は、第5次計画のマイセルフ品川プランでは、この基本目標の順番の考え方は、法律ができた順となっていました。そのため、男女共同参画のための品川区行動計画、次に配偶者暴力対策基本計画、女性活躍、最後に全体的なまちづくりという法律ができた順に、前回の第6次の素案では記載していたところですが、今回、Tにはまちの方たちと一緒にやるべき内容、Uに区の方向性としてジェンダー主流化の体制をつくるという方向性を置いて、VとWは法律の順としております。 NEWとした新しい事業や重点目標は先ほど説明したとおりですが、そのほか『ジェンダー主流化』などについて、いま必要なこととして、必要な言葉で記載しております。 例えば、ハラスメントに関しては、旧計画のほうでは、セクシャル・ハラスメントの防止という形で目標の方には書いていたのですが、今、新しいほうの計画では、目標V(2)ハラスメントや性暴力等の防止、と記載しました。いまはハラスメントに関しても様々なハラスメントがあり、今後の変化も考え、セクシャルという言い方に限定しない。その取り組み方も時代に合わせ、新しく名前や方法の変化があるなどの際に、取り入れていかなければならないものもあると考えて変更しております。 性の多様性については『マイセルフ品川プラン』を策定したときに取り入れた内容ですが、こちらは引き続き、さらに取り組みを深めて実施していかなければいけないので、重点のままで残しております。 リプロダクティブ・ヘルス/ライツという言葉も、条例の基本理念にもなっており、取り組んでいかなければならない内容として記載しています。 防災等も引き続きの内容になっておりますが、この防災対策については防災分野における多様な視点の反映や、まちづくりにおける女性の参画の拡大という形で前回は書いていたのですが、こちらに関しては今、もう少し進んでおりますので、防災対策における女性の参画拡大という形で内容を入れております。 時代に合わせて内容を進めていくということで、入れ替えたり、内包したり、新しく打ち出す必要があるものを入れた計画になっています。 ■委員 ありがとうございました。 ■会長 委員よろしいですか。それでは他の方いかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 ちょっと感想になってしまいますが、本当にこの品川区の条例はとてもすばらしいなと思っています。特に今回の参議院選挙の期間内に、「行き過ぎた男女共同参画」だったり、日本人ファーストだったりという発言がありました。 こうやってしっかり、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンということを計画の中に落とし込んでいただいたり、リプロダクティブ・ヘルス/ライツのことをきちんと言っていただいていると、「高齢女性は子供が産めないから意味がない」とか「若い女性にどんどん子どもを産んでもらわなければいけない」なんていう発言が今回の選挙期間中にありましたけれども、そういった産む・妊娠する・出産するということだけに女性の価値を見いだすということが、いかに女性の権利をないがしろにするものかということもあります。この計画の中できちんと、そういったことを大事にしていただいていることが素晴らしいことだというふうに思っています。 品川区の条例を大事にしていただきたいなと思いますし、この計画が本当にうまく進んでいくことを、私たちも祈念するところです。 ■会長 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 前回と今回ので、どう変わったのか、という質問をしていただいて、ありがとうございます。 いつも大槻さんのご意見がいいところを突いていて、いいな、と思って尊敬しています。 そういったなかで、私としてはジェンダーという言葉が入ったことを、一番最初に言うことが大事かなと思います。あと、ジェンダーという言葉を普通に使ってしまうけれど、案外、一般の人たちからは何か得体が知れない言葉だと思われているようなところがあって、さらにダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンのあたりが出てくると、もうごちゃごちゃになってくる人もいます。女性活躍について取り上げると、LGBTQの時代にそういうことを言うこと自体が男性差別だ、というような話が出てきてしまう。そんな混沌としている中で、今回の計画ではどこがどう変わったか、というのは、個別の事業についてというより、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンが枠組みとしてあって、その中でジェンダーがあるとか、そういうスタンスや枠組みを強調して言えるといいなと思います。 ■会長 委員の意見に関連して、例えばジェンダーという言葉、それからジェンダー主流化を今回新しく使われています。 これも、もともと国連やヨーロッパなどで発展してきた言葉です。ダイバーシティなどの説明が、前の計画、誰もが自分らしくの後ろのほうに用語説明があったと思います。 その辺り、このDE&Iについては、説明がこういうふうに大きくあっていいと思いますが、それ以外の言葉について、少し説明があったほうがわかりやすいかなと思いますし、今回条例でジェンダー平等というのを明確に指し示しているので、ちょっとその辺りは工夫されたほうがいいと思いますが、いかがですか。 ■事務局 説明が足りず、申し訳ありません。今回の計画にも、後ろに用語解説や法律等の資料を掲載いたします。また、ジェンダー主流化を根幹において全ての事業を考えていくことや、誰もが自分らしくいられるためにDE&Iについても取り組んでいくという、大きな流れはございます。そこの説明が足りず、申し訳ありませんでした。 ■会長 まだこれは素案だから、完成系じゃないわけですよね。ちょっと先走った話をしました。 他にいかがでしょうか。 それでは1つ、ハラスメントのことについて、先ほど簡単にご説明がありました。確かに今、法律で規制されているものでもセクシュアル・ハラスメントやパワー・ハラスメント、マタニティ・ハラスメント、最近ではカスタマー・ハラスメントとか。法律でも防止措置義務なんかを示すような状況にもなってきているので、確かにセクシュアル・ハラスメントだけではなく、パワハラとセクハラがミックスしたようなものとか、ハラスメント自体、様々な形態があるということも皆さんがわかってきているので、ハラスメント自体、全体にかけて、規制をかけていくことについて、国としてもやってきていることで、区としてもやっていかなければいけないことかなと思います。 どこまでがハラスメントに該当するのか、線引きが難しいみたいなフレーズがなかったですか。 ■事務局 52ページです。 ■会長 52ページ、この辺りのところもよく言われることではあるのですが、法律でいくつか、きちんと規制をされてきている話なので、それを区としてかみ砕けるところはかみ砕いて、これはだめです、ということを明示していくようにしないといけないのではないでしょうか。女の人は駄目だ、と発言すると、それはセクハラになるのだろうと言う人も結構おられるわけです。そういう問題ではないということ、基準があることを少し打ち出して欲しいということを感じているので、それはぜひ反映できるようにしていただければと思います。 ■事務局 ハラスメントに関しては、逆に言うと計画の中で定義づけをするというよりは、今後の取り組みの中で、講座や研修などのいろいろな形でお知らせしていくことになります。区の研修でもハラスメントについて取り上げていますが、調べるたびに新しいハラスメントが生まれていることを考えると、いま、ハラスメントはどんどん、そういう定義づけがされていくところでもありますし、過去にはハラスメントという名前がついていなかったものも、現在ではハラスメントと定義されていることもあります。また、昨年の調査の中で事業者から複数のご意見としてあったのが、先ほど会長もおっしゃっていましたが、どこまでがハラスメントに該当するかというところで悩まれていたり、その先の取り組みをどう実施して、どう考えていけばいいのかを自分の会社内で考えるのが難しい、というようなご意見がありました。ハラスメントに関しては、計画の大きい題名でというよりは、計画の中のいろいろなところで考えて実施していく方法をとることで、時代に即したハラスメントへの対応をしていけると考えています。 ■会長 そうですね。条約もIOLなどで一応あるのです。もっと包括的に規制していけるような体系にできればいいのですが、日本の場合はハラスメントの規制が個別になっています。日本政府は批准していないという状況もあって、ハラスメント規制法などを出していく方法ではなくて、個別に問題があるところについて規制を別々の法律でしています。追加していくことを具体的にやっていけば、もう少しすっきりするのかなというところは、専門家も指摘しているところです。 なので仕方がないことになりますが、少し区として、わかりやすい形のものにして、防止に貢献できるような方向に持っていくことは大事なことではないかと思います。 あと、目標値を記入しないところ、数字がまだ入ってないところは最終的には入れることになりますか。 ■事務局 数字が入っていないところは、今回の素案作成に確認が間に合わなかったものなどになります。素案に入れている事業については、各所管と話をして入れさせていただき、この会議が終わった後に、今日の会議で出たご意見等についての検討部分、内容を確認して、所管からの意見も入れた上で反映させていただきます。 ■会長 ありがとうございます。他に、この素案についてご意見ございませんか。 委員どうぞ。 ■委員 ざっと拝見したところですが、まず体裁としてすごく読みやすいなというのが第1の感想でした。 ひとつ質問ですが、常に文章を作る、明朝体に慣れている人間としては、このゴシックのフォントがあまり目に入ってこない。この書体を使うということは決まっていますか。 ■事務局 この書体で策定しようと考えていますが、一旦、こちらでも確認させてください。ご意見としては、明朝の方がいいということですね。 ■委員 そうです。 あと、この横なのもすごく読みやすいし、すごくいいなと思います。 さっきおっしゃった数字が入っていないところは気になりました。この数字についても、これから相談するのでしょうか。 ■事務局 全部の課に確認をして、数字を入れていきます。 ■委員 わかりました。感想っぽくてすみません。 ■会長 いいえ、とんでもないです。 他にいかがでしょうか。 ■事務局 もしよければ、この先が各計画の項目の説明になりますのでそちらに進ませていただいてよろしいでしょうか。 ■会長 お願いします。 ■事務局 それでは、11ページからが第2章計画の内容になります。12ページをご覧ください。 全体の構成を説明させていただきます。 計画の基本目標の横に、条例の理念のアイコンを掲載し、施策ごとに『現状と課題』および『指標』を掲載しております。 現状と課題を示し、取り組みの方向性とそのための指標がある、ということになります。 前回の会議内容を受けまして、指標は現計画よりも大幅に増やしています。 指標として上げることによって、進捗状況の把握や評価がしやすくなり、職員の意識向上も図れるようにと考えています。 ただ現在、記載されている指標の現状や目標値は暫定で記載したものですので、これから全庁に調査をして、次回、反映します。 いま記載されているものでも、例えば増えるものもありますし、例えば5年後までの指標としては持ちにくいなどの理由があると、違うものに入れ替えたりする可能性があります。掲載の順序は、アウトプット、アウトカムの順です。 また、施策の取り組みについては、項目に合う各所管の事業と内容を掲載しております。 例えば12ページのところ。『基本目標1 ジェンダー平等と性の多様性を尊重するまち』の施策では『(1)ジェンダー平等意識の醸成』の『現状と課題』を、品川区人権・ジェンダーに関わる意識調査の結果を絡めて説明しています。13ページに施策に対する『指標』、14ページに『@ジェンダー平等意識啓発の強化(広報啓発活動の充実)』に対する具体的な事業内容を掲載しました。 それでは12ページからの『基本目標1 ジェンダー平等と性の多様性を尊重するまち』について、説明します。 こちらは、誰もが自分らしく生きられる、公平で思いやりのあるまち、という考えのもと、特徴としては、性別や性的指向、ジェンダーアイデンティティにかかわらず、すべての人が平等であることと、多様な性のあり方の認知と尊重をテーマにしています。 具体的な取り組みとて、固定的性別役割分担意識の解消や、LGBTQなどの性的マイノリティへの理解促進、ジェンダー平等教育、就労、政治参加、多様性への理解や共生社会の促進など、あらゆる場面での機会の平等保障、を挙げています。ここで期待される効果としては、個性と才能を自由に表現できる社会の実現と、偏見や差別のない、互いに尊重し合う文化の醸成です。 12ページ『(1)ジェンダー平等意識の醸成』をご覧ください。 下のグラフの右側、ジェンダー平等意識は、徐々に向上しているものの、実際の社会では依然として不平等が存在し、さらなる啓発と具体的な取り組みが求められています。 14ページをご覧ください。そのため新規の事業として、重点目標でもある『@ジェンダー平等意識の啓発の強化』で、『1「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例」の周知』を掲載しています。事業のところ左にある数字は、全事業を通じて繋がっている数字になっております。 16ページ『Bメディアにおける差別の防止』は、事業『14 ジェンダー平等視点による刊行物におけるイラスト等の掲載』が新規掲載です。 17ページ『(2)多様な性のあり方に関する理解促進と支援』では、性の多様性に関する法律が制定されたものの、社会全体の理解や取り組みはまだ不十分であり、さらなる啓発活動が必要と考えております。 19ページをご覧ください。新規事業は、重点目標でもある『A地域・事業所等への啓発の促進』の『19 事業所への啓発』。あと20ページ『B性の多様性に関する相談体制の整備・支援』にある、『20 にじいろ相談(LGBTQ専門相談)』、『23 東京都パートナーシップ宣誓制度の活用』、『27 若者の心と体の健康相談事業(ユースヘルスケアしながわほけんしつ)』、21ページ『C区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実』の、『28「品川区職員・教職員向け性的指向・ジェンダーアイデンティティに関する行動指針」の活用』は、昨年つくった指針について取り上げました。 22ページ『(3)共生社会の理解促進と支援』では、現状と課題を、多様性を尊重する社会の実現に向けて、特に外国人の人権尊重に関する意識向上と具体的な支援策の充実が必要と考えています。 新規の事業は、25ページ『A多文化理解に関する取組・外国人向け情報提供』の『34 多文化共生啓発事業』、『38 在住外国人向けLINE情報配信』です。 ここまでで、基本目標1の説明を終わります。 ■会長 それでは、基本目標1のご説明について何かご質問ご意見ありますでしょうか。12ページから26ページですね。 委員どうぞ。 ■委員 ありがとうございます。 冒頭、説明をしてくださったときに、「公平で思いやりのあるまち」というフレーズがあったかと思います。書いてある場所が見つけられないのですが。 何が言いたいかというと、ここの部分、ジェンダーも、性の多様性も、外国人の方もですが、人権を守る、差別をしない、差別は許さないということ。「人権尊重都市品川宣言の普及」という言葉もありますけれど、すべての人の人権を守るということを、ここの基本目標1の部分で言っている、それを約束している目標かと思います。 その中で、公平っていうのはもちろん重要ですが、「思いやり」はちょっと弱いかと思っています。 すべての人の人権は守られるべきであって、差別があってはいけない。「思いやり」という言葉で済むことではないと思います。ここまで素晴らしい条例なので、差別は許されるべきではないというところを、言い切っていただけたらいい。 先ほどから人権の話がたくさん出ていますが、日本には人権を守る国内機関もない。それに対して、本当にこの条例のすばらしいところは、ちゃんと人権を守るんだという決意を全面で表しているところだと思うので、思いやりより1歩前に進んだ、より強い言葉があったらいいと思いました。 ■会長 ありがとうございます。他に、この基本目標Tについては。 委員どうぞ。 ■委員 ちょっと質問と確認なのですが、13ページの指標で、令和6年度で例えば『T-(1)-2 条例の認知度』は、パーセントでいいのですが、フォーラムの参加者数や講座参加者数、これは1年間の参加者数ですか。それとも年度の5年間の総合の数字ですか。 ■事務局 こちらは、1年間、令和6年度の数字です。 ■委員 そうすると目標の令和12年度に単年度でこの人数になっていればいい、年間でこれだけの人数を動員したいということですか。 ■事務局 はい。令和12年に実施した事業に対する1年間の参加者数が目標になります。 ■会長 つまり、令和12年度に300人来てもらうという目標値ということですね。 ■委員 大前提で毎年やっているものなのかということも含めてですか。 ■事務局 はい。ジェンダー平等推進フォーラムは毎年実施していて、基本的にここに掲載している事業は数年後も実施する予定のものが掲載されています。 ジェンダー平等推進講座も毎年実施していて、今は年8回、8講座実施しています。 ■委員 数字の目標として、5年後の数字ではなく、毎年何人、という目標にしたほうがいいのではないかと思いました。最初に見たときに、これ5年分の統計なのかなとも思ってしまったので、そこについての確認と提案です。 ■事務局 ありがとうございます。 ■会長 他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 今の委員の意見に追加しての意見です。 基本計画の一番上の目標の指標がこれは、ちょっと低すぎるのではないかと思いました。 例えば、人権週間の講演と映画の集い参加者は、今で242人だけど、6年後に250人。 これをどういうふうに、決めてらっしゃるのかなというのもあります。 全体を通して目標をどう決めるのか、こういう方針で目標を決めました、というような考え方がわかったほうがいいのではないかと思いました。 ■会長 事務局の方はいかがですか。 ■事務局 はい。他の計画で、出している指標の数字や考え方を入れているところもありますので、こちらのほうは一度確認してまいります。 ■会長 あまり達成可能なものだけで、達成できましたというのは、ちょっと残念なところもあります。 委員どうぞ。 ■委員 13ページの表の『現況』と『目標』を見ますと、例えば品川宣言の認知度は、1993年でもう30年ぐらいたっているにもかかわらず23%で、そこから30%にするのもとても大変だと思います。14ページを見ると、それについての事業内容が書いてあって、今までとあまり変わらないのかなと考えると、そのパーセントを伸ばすのがすごく難しいのではないかなという感想になりました。あと、フォーラムの参加者の目標も300人にするとすれば、時間を変えるとか何かを変えないと、目標の達成にはならないと思います。 だから、いくつかの事業内容の目標も、ちょっと何かを変えるとか、今までと同じじゃだめなんじゃないかと感じました。 それともう1つ、15ページの事業『8 区職員・区立学校教職員に対する研修』についてです。区職員、区立学校教職員は、例えば、幼稚園の先生とか保育園の先生っていうのは区の職員に入っていますか。ジェンダーに関する教育、案コンシャス・バイアスなどは、小さいときからその考え方など、意識の中に染み込むのではないかと思います。幼稚園、保育園の先生方が含まれているのかについてお伺いしたいです。 ■会長 どうぞ。 ■事務局 まず、1点目の取り組みをもっと先に進めていく為には、今のままではなく、事業内容を工夫していかなければいけないのではないか、というところについてですが、例えばジェンダー平等推進講座について、数年前からオンライン配信に取り組み、現在は講座を対面とオンラインで実施してきました。そして、今年からもう1歩進んでアーカイブ配信にも取り組み始めました。せっかくの良い講座内容を、なるべく多くの区民に知っていただける機会を増やしていけるよう、いろんな方法を試しながら取り入れ、必要な情報が必要な人たちに届くようにしていきたいと方法や周知などに工夫を重ねて事業を実施しています。このようなかたちで、他の事業についても少しずつ、内容をもっとやりやすく、もっと参加しやすく、というところで、事業の開催時間や曜日の変更など調整や工夫を重ねながら、毎回やっています。計画に掲載している事業は、5年間の計画の指標などになることから、現在進行形の事業で、今後も続けるであろう事業を掲載していることもあり、長年実施しているものが多いのは確かです。そういった意味では、同じ事業をやり方も変えず実施しているのではないか、と思われるところもあるかとは思いますが、毎年実施しているからといって、毎年同じことをしているわけではなく、少しずつ内容や手法を進化させ、試しながら効果のある事業を実施しています。 2点目、15ページの8の区職員・教員の中に、幼稚園・保育園が入るのかというご質問ですが、入ります。 また、例えば幼稚園・保育園や学校の教員には、いろんな研修が年間を通じて実施されていて、その中にはアンコンシャス・バイアスについても必ず取り上げられています。 ■会長 ありがとうございます。 時間が限られているので、一通り目標を簡潔に説明していただいてから質問をとりたいと思います。 27ページからですね。お願いします。 ■事務局 27ページ『基本目標U ジェンダー主流化体制の推進』です。 ここでは、ジェンダー平等の視点をすべての施策や活動に取り入れる仕組みづくりの推進を取り上げています。考え方としては、『基本目標U』全体をNEW、新規の内容として取り扱っています。 基本目標Uの主な特徴としては、政策立案・実施・評価の全段階でのジェンダー平等視点の導入や、組織や社会のあらゆる分野でのジェンダー視点の考慮です。 具体的な取り組みに関しては、意思決定の場への女性の参画促進、性別による固定観念の解消、ジェンダー平等に関する教育・啓発活動を実施します。 ここで期待される効果は、多様性を尊重する社会の実現、個人の能力が最大限に発揮できる環境づくり、社会全体の活性化と、持続可能な発展です。 27ページ『(1)ジェンダー視点による区政運営の推進』では、ジェンダー平等社会の実現に向けて、条例の周知徹底、全庁的なジェンダー視点の導入、計画の着実な実施と評価が必要と考えています。 新規の事業としては、重点目標でもありますが28ページの『@品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例の推進』の中の『44 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための、条例リーフレット(一般向け)や、ジェンダー平等啓発誌マイセルフの配布』。 29ページ『45 条例リーフレット(児童・生徒版)の配布』。『46 条例の周知啓発用データによる情報提供』があります。 『A啓発推進体制の充実と評価体制の確立』では、『48 ジェンダー平等社会推進施策の進捗状況調査』。こちらは、次第の一つ前でとりあげた、前年度の進捗状況評価のことです。 30ページ『49 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議の運営』。これは今、皆さんが参加している会議のことです。 また、『50 苦情および相談申出制度の運用』を実施しています。 次に『B区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実』から、『52 区職員・教職員に対する意識啓発の推進』。31ページ 『53 区職員における適材適所の人事』 、『54 職務分担における男女構成の適正化推進』。 『C国際社会、国内での取り組みに対する理解・促進、国・都・大学・企業・NPOとの連携』は55から59までの全部が新規事業です。 32ページ施策『(2)地域社会におけるジェンダー平等の推進』では、地域活動におけるジェンダー平等を実現するために、固定観念を排除し、多様な人々の参加と意見反映を促進する必要性について取り上げています。 新規事業は34ページ『A地域活動におけるジェンダー平等意識の醸成』の『67 ジェンダー平等啓発誌による周知・啓発』です。 35ページ施策『(3)ジェンダーの視点に立った防災対策の推進』では、災害対策においてジェンダーの視点を取り入れ、女性を含む多様な人々の参画と視点を反映させることが重要で、それによって包括的で効果的な防災体制の構築が可能になると考えます。 新規事業は37ページ『A防災対策における女性の参画拡大』の『73 女性向け防災学校の実施』です。 38ページ施策『(4)ジェンダー平等推進センターの機能強化』では、前回の会議でもご意見を賜りました。ジェンダー平等推進センターは重要な役割を担っているものの認知度が低いため、周知活動の強化と、より幅広いニーズに対応できるサービスの充実が必要、と考えます。 新規事業は41ページ『82 心のカウンセリングSNS相談』、『再掲20 にじいろ相談』、『83 配偶者暴力相談支援センター機能の充実』です。 基本目標Uの説明を終わります。 ■会長 ありがとうございます。 それでは基本目標Uについて、何かご質問、ご意見がある方は挙手をお願いします。 それでは、委員お願いします。 ■委員 2つほど気になったのですが、まず33ページから始まる地域活動への参画のための活動支援で、性別や年齢にかかわらず、いう前振りがあるにもかかわらず、『64 地域貢献ポイント事業』は、なぜ高齢者だけなのかと疑問に思っています。むしろちょっと時間がある方が、地域に貢献して、地域の商品券などを手に入れられれば生活の糧にもなるでしょうし、別に年齢制限する必要あるのかなと疑問を感じます。 もう1点は、37ページの防災対策における女性の参画拡大とありますが、女性向けの防災学校をやるのであれば、男性向けもやったほうがいいかなと思います。 逆に男性に対して、女性はこういうものを困難に思うのだと認知させる意味でも、男性対象にした学校があってもいいと思いました。 ■会長 事務局いかがですか。 ■事務局 地域貢献ポイント事業は、高齢者の方に外に出て活動をしていただく、活動を支援するということで始めた事業という考え方になります。ご意見としては承ります。ありがとうございます。 37ページの『73 女性向け防災学校の実施』についてですが、実はこちら、今まで男女どちらにも参加していただける防災学校を実施してきたのですが、参加者が男性に偏りがちということと、女性の参加が少ないということがあり、これまでどおりの防災学校を実施しつつ、別のものとして女性のため、女性向けと名前をつけたものを始めることになりました。また、他の計画でも言われていますが、防災については特に女性目線を入れて、防災計画や地域の防災訓練などにも反映させていくことができるようにするきっかけにしてもらいたい。女性向け防災学校が生まれたのはそういった事情もあります。こちらも、ご意見として承ります。ありがとうございます。 ■会長 委員どうぞ。 ■委員 コンテンツの発信など、いろいろな取り組みを計画されていて素晴らしいなと思いました。 28ページの『指標U-(1)-2 条例周知啓発用コンテンツデータの配信』についてです。 これは、SNSを通じて行われるのかなと思います。実際46に、ホームページやSNSでのデータを活用した情報提供、と書いてあって、ぜひ月に2回と言わず、沢山出していただけたらと思いながら拝見していました。 ただ、ジェンダー関連のことを配信すると結構、嫌がらせやアンチな意見も出てきます。そしてそういう意見を見たことによって、怖くなってしまう人もいます。私の団体でも、そういうことが課題であるとわかっているのですが、お互い負けずに配信していきたいなというふうに思って拝見しておりました。 あと31ページで、事業を効果的に推進するために、大学・企業・NPO等と連携、と言われています。記載の通りぜひ、私どもNPO、NGOも協力させていただき、活用していただきながら進めていただけたらなと思います。 あと、今、委員からご指摘のあった73の防災については、やはり女性が参加しづらいところだったのだろうなと私も思います。 女性に加えて性的マイノリティの方、女性含むマイノリティというか、そういった形で防災学校をやってもいいかと思います。お互いにアライになるとか、そういった意味合いで面白いかなとちょっと思いました。 ■会長 ありがとうございました。他にいかがですか。 委員どうぞ ■委員 この『目標U(1)ジェンダー視点による区政運営の推進』のところで、先ほどのマイセルフの計画に載っている参考資料の、審議会等における女性委員の比率とか、区の女性職員の比率を入れたらどうかと思います。 目標も、1つ前のと内容が重なっているようなこともあるので、この辺の女性委員の割合や職員の各ポストにおける%とかもいいのではと思います。ご検討いただければと思います。 ■会長 委員、どうぞ。 ■委員 33ページの指標ですが、取り組みの方向が@は地域活動への参画のための活動支援、もう1つのAは地域活動におけるジェンダー平等意識の醸成、となっています。ここに地域活動におけるジェンダー平等意識の醸成に対する指標がないような気がします。単に参加割合とかではなくて、女性リーダーの割合とかにしたらどうかなと思いました。 ■会長 他によろしいでしょうか。 それでは、時間も限られておりますので、目標Vについて、ご説明お願いします。 ■事務局 42ページ『基本目標V あらゆる暴力の根絶と誰もが安心して暮らせる社会の整備』。 こちらでは、安全で健康的な暮らしを実現する、心身ともに豊かなまちづくりを取り上げます。 基本目標Vの主な特徴としては、身体的、精神的、経済的などあらゆる暴力がない安全で健康的な社会と、すべての人が心身ともに健康で安心・安全に生活できる環境、になります。 具体的な取り組みは、DV、虐待、いじめなどの防止と対策。犯罪のない安全なまちづくり。弱い立場の人々への支援体制の強化。また、生涯を通じた健康づくりプログラムの実施です。 期待される効果は、区民の心身の健康と幸福度の向上や、コミュニティの絆の強化、子どもたちの健やかな成長環境の実現、生涯にわたる健康的で充実した生活の実現になります。 42ページ施策『(1)配偶者等からの暴力の未然防止と被害者に対する総括的支援』では、DVは深刻な社会問題であり、その根絶に向けて、意識啓発から被害者支援まで、包括的かつ継続的な取り組みが必要と考えます。 こちらと、次の『(2)ハラスメントや性暴力の防止』は配偶者暴力対策基本計画の内容です。 施策(1)の新規事業は、49ページ『再掲83 配偶者暴力相談支援センター機能の充実』 です。 52ページ『施策(2)ハラスメントや性暴力等の防止』では、ハラスメントや性暴力の根絶に向けて、意識啓発、教育、相談体制の整備、事業所への支援が必要、と考えます。 新規事業は55ページ『再掲27 若者の心と体の健康相談事業(ユースヘルスケアしながわほけんしつ)』 です。 56ページ施策『(3)困難な問題を抱える女性への支援』はNEWの施策で、困難を抱える女性への包括的支援を目指し、その実現に向けて、多様性に配慮した支援体制の構築が必要であるという内容です。 こちらは困難女性支援基本計画についての内容で、取り上げること自体が初めてのため、本計画においては初ですが、事業としてはこれまでも実施していたものです。例えば、61ページ『166 優しさをかたちにプロジェクト』が初掲載載になっております。 63ページ施策『(4)生涯を通じた健康支援』では、生涯にわたる健康づくりには、性差や年齢に応じた情報提供、相談体制、検診実施が重要であり、特に女性の健康に関してはライフステージごとの特性を考慮した支援が必要、と考えています。 新規事業は65ページ『@リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の啓発・支援』です。『170 ジェンダー平等啓発誌「マイセルフ」やパンフレット等による情報提供、講座やイベント等の実施』 。 また『再掲27 若者の心と体の健康相談事業(ユースヘルスケアしながわほけんしつ)です。 こちらの説明は、以上です。 ■会長 ありがとうございました。 基本目標Vについてのご意見、ご質問ありましたら、挙手をお願いします。 委員どうぞ。 ■委員 すごく重要なところで、あらゆる暴力の根絶、あらゆる形の暴力をなくしていく、すべての人が安全・安心に暮らせる社会にする、という意味では、やはり教育が重要なのかな、と思います。44ページに書かれていること、すべてが大事なのだろうと思っています。 もちろん、学校における人権ジェンダー平等教育の推進もすごく大事だと思いますし、若い人に対する取り組みも、すごく大事ではあるのです。 デートDVだとかの若年層の親密な関係の間柄での暴力も増えています。またITテクノロジーを使った暴力など、新しいタイプの暴力も出てきています。 子どもや若者への教育は大事ですが、それと同時に、大人になってからは、暴力はだめ、人権侵害だ、ということを学ぶ機会がほとんどないと思うので、そういった機会をつくるのはどうしたらいいのかなと、私は常々思っています。 企業にご協力をいただくとか、ジェンダー平等推進センターで行うとかが、考えられることだと思うのですが、ただそういう時に多くの場合、暴力を振るう側である男性へのアプローチになかなかたどり着けないのが課題だと思っているので、そういった手立てが何かあるといいと思います。 性教育のところで、適切な性教育とか、年齢に応じた性教育というような記述があったと思いますが、すごく頑張っていると思いました。 品川区の取り組みは、ジェンダー平等という言葉を使うこと自体、すでに素晴らしいことをしていただいていて、ジェンダー教育について取り上げていること自体、素晴らしい、とても先進的だと思っています。そして性教育の部分でも、包括的性教育に取り組んでいただきたいと思います。包括的性教育の中に、ジェンダー平等も、人権教育も入っています。ライフコース、人生すべてのフェーズにおいて必要な、男性も女性もあらゆるジェンダーの人にとって必要な健康。健康を保つためにはどうしたらいいのかという部分と、そういった正しい情報を入手するためにはどうしたらいいのか、どうやって自分で人生を選択していくのかということも含まれる勉強です。包括的性教育は、学校でやるのは難しいのかもしれないけれど、学校外で何か提供していただくことも含めて検討いただけるといいと思います。 ■会長 ありがとうございました。他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 今の話で、デートDVについては若い頃、小さい頃からそういう言葉に触れて、内容を理解しておくことがすごく大事です。小さい頃に覚えると大体忘れないものなので、学校の負担が大きくなるとは思いますが、例えば始業式や修了式などの全体が集まっているところでとか、他の時間でも、時間を見つけて話してもらうのも大事だと思います。 会長がおっしゃったように動画は親しみやすいので、ショート動画を区で作って、学校で流してもらうとか、そういう地道な努力が大事かなと思います。動画作成などを、検討してもらいたいですね。 ■会長 ありがとうございます。 今、教育面でのお話が出ました。委員いかがでしょう。 ■委員 今、いろいろ話を聞いていて、ドキドキしながら何とお話するのがいいのかなと思いながら聞いていました。 率直に言うと、今の学校では、やり返しちゃだめだ、ということを、わかってらっしゃらない大人の方が結構いらっしゃいます。そこら辺をどう伝えていくのかが、結構悩ましいところです。もちろん全員ではないし、ほとんどの人は理解しているのですが、そういった基本的なところをどう保護者や社会全体がきちんと理解していくのか。そういうことは、学校としては取り組みが難しいところなので、でもご意見は大変ありがたいなと思います。 デートDV等についても、家庭内で影響を受けているのではないかというのが見えるケースがあります。そこに対して、学校としてどうできるのかというところはやはり、非常に難しいと思います。最終的に教育、学校、と言われてしまうと、かなり厳しいなという思いもあります。どういうふうに、そういうことを伝えていけばいいのかというのは、まさに今のお話聞いていて工夫しなくてはいけないなという思いがあります。まさに学校が抱えている課題のなかでも、1番大きなところではないかと思います。 また、ビデオや動画で啓発していくことは非常に大事なことなので、それはぜひ、この会議からの発案・発信で作っていただけるといいですね。教育委員会でも、何か持っているものがあるのかもしれませんが。 あと学習指導要領は、品川区の場合品川区独自のものを作っています。そこでどういうふうに市民科を使って、市民科の中に組み込んでいくのかというのは、教育委員会でも考えていただくようになるのかなと思います。それは品川区が独自でできることだと思いますので、期待をしているところです。 すみません。感想になってしまいました。 ■会長 ありがとうございました。 それでは、委員どうぞ。 ■委員 57ページの指標ですが、指標になっているのはいろいろな相談件数とだけになっています。相談だけではなく、支援というところを入れたほうがいいと思います。 例えば、就労相談で就職できた人数とか、母子生活施設へ入所した人が何人とか、相談を受けて次のステップに行けた人や状況も指標に入れるといいのではないかと思いました。 ■会長 ありがとうございました。 後で気づいたことがあれば、また個別にご指摘ください。 それでは最後の基本目標Wについて、説明をお願いします。 ■事務局 68ページ『基本目標W 女性活躍とエンパワーメントの支援、ワーク・ライフ・バランスの実現』です。 ここでは、女性が力を発揮でき、誰もが仕事と生活を両立できる社会づくり、について取り上げています。 基本目標Wの主な特徴は、女性の能力発揮と活躍の機会増加、仕事と生活の調和の実現です。 具体的な取り組みは、女性のキャリア支援プログラムの実施、男性の育児休業取得の促進、多様な生き方の導入、保育・介護サービスの充実です。 期待される効果は、個人の能力が最大限に発揮される社会の実現、多様な視点による新たな価値の創造、誰もが働きやすく生活の質が向上する社会の実現です。 68ページ施策『(1)施策・方針決定過程への女性の参画拡大』では、ジェンダー平等社会の実現には、意思決定過程への女性参画が不可欠ですが、現状では目標に達しておりません。そのため、積極的な女性登用と、男女共同参画の促進が必要と考えています。 新規事業は70ページ『@区の審議会等における女性の積極的な参画・登用促進』の『183 行政委員会、審議会等への女性委員の参画促進』、『184 行政委員会、審議会等への女性委員の比率に関する調査の実施』、『185 行政委員会、審議会等への区民参画制度の充実』です。 70ページの施策『(2)女性の就労・起業・創業の機会拡大』では、誰もが望む働き方を選択できる社会の実現に向けて、多様な創業・就業支援や環境整備、そして男女間格差の是正が必要で、これらを達成するためには事業者支援や意識啓発が必要と考えています。 新規事業では、重点目標でもある、74ページ『A事業所等への働きやすい職場環境づくりの支援』の、『194 魅力ある職場づくりの支援助成』です。 76ページ施策『(3)ワーク・ライフ・バランスの促進』では、ジェンダー平等社会の実現には、ワーク・ライフ・バランスの達成が不可欠であり、そのためには、職場環境の改善、制度の整備、男性の家庭参画支援と促進、子育てや介護支援の充実が必要と考えています。 新規事業は、重点目標でもある、78ページ『A事業所等への支援・啓発』から『再掲194 魅力ある職場づくり支援助成』。79ページ『再掲169 しながわネウボラネットワーク』。83ページ『228 認知症予防、早期発見・早期対応の促進』。『229 認知症高齢者と家族の社会参加、仲間づくりの支援』です。 基本目標Wの説明を終わります。 ■会長 それでは、基本目標Wについて、何かご意見、ご質問等あれば挙手お願いします。 委員どうぞ。 ■委員 78ページの『199 ワーク・ライフ・バランスを推進するための啓発』にあるジェンダー平等啓発誌「マイセルフ」は、いまここにはないんですね。 ■事務局 ここには今日もってきておりませんが、啓発誌「マイセルフ」は第3回の会議でお渡ししたものになります。 ■委員 わかりました。 ■会長 他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 今、79ページを見ています。子育て支援の充実・男性の育児参画支援というところで、男性の家庭参画が重要となる、というご説明がありました。 英語で『WEAPONIZED INCOMPETENCE』という言葉があって、日本語に直すと、『無能であるということを武器化している』という意味の言葉です。よくSNSなどで出ているのは、男性が手伝ったけれど皿の洗い方がよくないとか、掃除の仕方がなってない、洗濯物のたたみ方がいつもと違うとか、本人は手伝っているつもりなのに、全然役に立っていない。それをご指摘されるのが嫌で、結局家事の参画をしなくなってしまうケースがあり、夫婦不和の原因にもなっている。何だかんだと仕事で忙しいのを口実に全然家事をしなくなる、子育てにあまり参加しない。できないから、怒られるから、結局妻がやり直さなければいけないから、やらない。なぜかというと何をやっても妻に文句を言われるから、それが常態化し、妻の家庭内ケア労働比重が大きいのが維持されてしまう。というケースがあるという話です。要は、育っていく過程で、男性が家事や生活のスキルを学べていないとか、家事をするという役割を期待されていないからできない、できないことが当たり前になっている社会がある。役に立たない、役に立てないことが当たり前になってしまっている中、そういう家事などを教える機会があったらいいなということも思いました。育児参画をするにあたって必要なスキルの支援をするということです。SNSなどを見ていると、本当によく、そういうことが原因でいさかいが起きているので、1つ案として申し上げました。 ■会長 ありがとうございます。他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 先ほどおっしゃっていた、啓発については、啓発誌「マイセルフ」頼み、というくらい、計画内では9項目で「マイセルフ」で啓発するとなっていました。するとかなり、この啓発誌の役割が大きくなるのではないかと思います。みなさんに広がるような方法を考えていただきたいと思います。 ■会長 ありがとうございます。他にいかがですか。 はい、委員どうぞ。 ■委員 見当違いかもしれないのですが、いつもこの女性活躍やワーク・ライフ・バランスなどをやっている中で思うのは、いつも子どもはケアされるばっかり。子どもが家庭に進出すればいいのでは?子どもが家事労働すればいいのではないか、っていうことを、すごく思います。それは、おかしいですか。 自分の子育ての話をすると、子どもが小学校3年になったころから、取締役として働くようになりました。そうすると家事に割ける時間が大幅に減ったので、小学校3年から洗濯は各自でやることにしました。 そして、この家事をやったら幾らっていうふうに全部の家事労働に値段をつけて、子どもにもやってもらいました。 そこでは家庭内春闘もあり、洗濯は今のままの値段でいいけれど、ご飯を作るのは料理一品幾ら、という値付けにして欲しいとか。そういう子どもの家事労働に助けられて、私は仕事できたんです。 私は、どこまでも子どもは守る存在だという今のスタンス自体に違和感があります。実際、学校のPTAで「神聖な家事労働を、子どもにお金をあげるからとやらせている家があるらしい。うちの子どもが、家事をやったからお金ちょうだいっていうから、本当に困った」という人がいるのですが、それが何か?という感じですよね。 「私の家では家事労働は有償で、あなたの家では違う。それはそれでいいじゃん」と思うけど、そんなことがPTAの課題に上っちゃうぐらい、子どもは守ってあげるべきで親がやってあげるべきだ、というような前提がある。ここを崩したいとすごく思っています。これを内閣府や東京都で言うと「は?」というかんじで共感を得られないのですが、私は結構、大事な視点じゃないかなと思っている、ということを伝えさせていただきました。 ■会長 貴重な視点をいただいたかと思います。他にいかがでしょうか。 委員どうぞ。 ■委員 私も子供のころ、母も仕事をしていましたので、ちゃんと母のお手伝いして、お風呂を洗ったりご飯の用意をしたりとかは自発的にやっていました。残念ながら、お金はもらっていなかったのですが。 ■委員 子どもに「手伝い」ではなく当事者として家事をさせるために、どうしたらいいか考えました。 ■委員 別の話ですが、高齢者や障害者支援のところです。 民生委員・児童委員の育成というのを、もう少し重点を置いて、民生委員や児童委員について知ってもらう講座など、いろいろやって、地域の人がやりやすく、大変だけれど、ハードル低く紹介するなど、啓発するのがあってもいいのかなと思いました。 ■会長 なるほど。他に。 委員どうぞ。 ■委員 委員の話は、私もそのように思います。 教員生活も長いので、話してみると実は子どもはやりたがっている、やりたいけれど、なかなかそういうチャンスがないと考えている子どもも、たくさんいます。ぜひそこも考慮に入れながら、いろいろな政策を考えていただけるといいと思いました。 ■会長 ありがとうございました。 それでは、そろそろ時間になって参りましたので、何か言い忘れたみたいなことがあれば今、よろしいでしょうか。 後程、事務局のほうに、個別にご連絡していただいても構いません。 それでは、時間が参りましたので。 ■事務局 会長。 ■会長 最後に、事務局どうぞ。 ■事務局 さまざまなご意見をいただき、ありがとうございました。 また、今日の会議後でも、メールなどで皆さんに意見をお寄せいただければと思います。 最後に、この計画の名称についてご相談させてください。前回、第5次の計画から「マイセルフ品川プラン誰もが自分らしく」という愛称を使用しています。 今回、第6次の計画にこの愛称を引き継ぐかについてご相談をさせていただきます。今、表紙に載せている「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための計画」という名称は、条例で定められた計画名です。ですので、この名前は変えられないのですが、前回、「マイセルフ品川プラン~誰もが自分らしく」というのをつけたときに、わかりやすく呼びやすい、ということでつけられたという経緯もありますので、このまま、これを第6次の計画に愛称として引き継ぐか。または新しいものを考えるか。愛称をつけないか。 ただ、愛称をつけると表紙にいろんな名前がたくさん載ってしまう感じにはなってしまうので、いかがいたしましょうかというところをご相談させていただきたいと思います。 今日決めなければならないことではありません。考えていただいて、表現などについてもご意見をいただき、そのうえで、委員の皆様にご提案させていただければと考えています。 ■会長 本日いただいた意見を整理して、次回の会議に議題として取り扱って参りたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは最後に事務局を代表して、区長室長よりご挨拶をお願いいたします。 ■事務局 本日もたくさんのご意見いただきまして、誠にありがとうございます。 前回もお話させていただいたのですが、毎回気づかされることというか、思うことがたくさんある会議だと思っております。私も幾つか思い当たる節であったり、なるほどというところもたくさんありました。今回、計画の素案を出させていただいておりますけれども、これにきちんと反映させながら、より良いものをと思っています。 今回とそれから次回が多分、今年度の6回ある会議の中では、一番重いところになると思います。来月、今回のご意見をまとめたものを出して、またご議論いただくのが、また結構ボリューミーになりますけれども、ぜひ皆さんのご意見を伺って、より良いものをつくっていきたいと思います。 それから、事業ベースのものでもお話をたくさんいただいております。これには、区の来年度の予算も含めて、いろんなところに反映できるのではないかなと我々も思っています。 参加している各所管の課長さんたちも、そう思っているはずだと思います。ぜひまた参考にさせていただければと思います。 本日はどうもありがとうございました。 ■会長 ありがとうございました。 それでは事務局より、第5回の推進会議の日程についてご連絡をお願いします。 ■事務局 事務局より、第5回推進会議の日程をご連絡させていただきます。 第5回推進会議は来月の9月8日(月曜日)、時間は変わらず、3時からの開催となります。 会場は、今回の会場とは異なり、1つ上の階、第2庁舎6階の261会議室で開催いたします。引き続きどうぞよろしくお願いいたします。 ■会長 ありがとうございました。 それでは本日の推進会議は、これで閉会としたいと思います。 皆様、お忙しい中本日はありがとうございました。 次回もどうぞよろしくお願いいたします。