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東海道品川宿のはなし 第5回
更新日:平成20年12月12日
品川宿周辺の寺院は、江戸時代以前に開かれたところが多いのですが、北品川3丁目の名刹「東海寺」は、江戸時代になってからの寛永15年(1625)に沢庵和尚を開山として、3代将軍徳川家光によって創建されました。
東海寺は、広さが4万7千6百坪余り(約18万5千平方メートル)と広大なものでしたが、開創のころは、山門も本堂もなく、沢庵屋敷と呼ばれていました。
その後、塔頭も次々と建てられ、元禄時代に火災に遭ってからは山門や本堂が整備され、大伽藍になっていきました。
東海寺が建立されたために、品川宿周辺の品川・六郷・馬込・世田谷領の村々には他の地域にはない労役負担がありました。
それは東海寺夜番人足、俗に沢庵番とよばれるもので、寺の普請用の材木を警護するための人足として毎夜9人ずつ集められ、境内4ヶ所の番屋に詰めなければなりませんでした。
永住をきらった沢庵和尚が寺を出るのを防ぐためだと誤解されて伝えられたのが、この沢庵番です。
このほかに、東海寺近辺で火事があったときには、近郷の22カ村から計500人が駆けつけることになっていました。

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