資料2 第5回品川区政策評価委員会資料 令和7年11月10日 令和7年度政策評価委員会「提言書」構成(目次) Ⅰ.はじめに 1.委員長あいさつ 2.政策評価の概要 3.政策評価委員名簿 Ⅱ.政策への提言 ・全体を通してのスポーツ政策への提言 Ⅲ.スポーツ政策全体に対する評価 1.誰もがスポーツに親しめるまちづくり ・めざす姿の実現に向けた課題・問題点の解決の方向性(ワークショップの意見) ・政策全体に対する委員意見 2.スポーツによるまちの活性化 ・めざす姿の実現に向けた課題・問題点の解決の方向性(ワークショップの意見) ・政策全体に対する委員意見 Ⅳ.個別の取組に対する評価 事業1:地域スポーツ支援 事業2:少年少女スポーツ普及事業 ・同上 事業3:オリンピック・パラリンピックスポーツ等普及事業 事業4:野外活動事業 事業5:体育館運営経費 事業6:公園運動施設費 Ⅱ. 政策への提言 情報発信・ブランディングの強化 ・スポーツに関して「品川区ならでは」というイメージを確立し、適切な広報を行う •パラスポーツとしてブラインドサッカーの取り組みを行っている点や、ブラインドサッカー国内大会を開催している点、 ホッケー教室・大会を実施している点などは品川区の特長であり、これらを活用して「品川区ブランド」を確立する •スポーツ関連情報を掲示板からSNSまで様々な媒体で提供するとともに、ターゲティングを行い、最適な手段で広報を行う • SNSが浸透した現在では、グッズやキャラクターがきっかけでイベントが大きな話題になることも考えられるように、 区からの情報発信の手法だけではなく、情報が自然に拡散していくような仕掛けを検討するなど、 多様な視点を意識しながら広報活動を行う スポーツの機会や場の提供 • スポーツイベント・教室の種目数や対象層、参加可能人数を増やすことで区民全体がスポーツにふれる機会を拡大する • マイナースポーツを含めて新たなスポーツを事業に取り入れることで、スポーツの機会創出につながる • 「アーバンスポーツ」や「ソーシャルスポーツ」といった新たな概念も登場しているため、施策展開にあたっては情報収集が重要 • 既存施設や学校等の有効活用・複合利用等による場の提供 • 施設の利用条件や予約方法の改善を図り、スポーツをする時間を確保することが難しい人でも、気軽に施設を利用できる環 境を整備する • バリアフリー化や異性介助可能な更衣室の整備などハード面での取り組みを推進 多様な主体のスポーツ参画 • 「みる」スポーツは、「する・ささえる」スポーツに比べてハードルが低く、気軽に参画可能な方法であるため意義が大きい。  各種事業の中で、スポーツを「みる」という参画方法を確保することで、スポーツの裾野を拡げる • 「ささえる」という観点では、指導人材確保のための環境整備が重要である。特に、部活動が地域移行する中では  児童・生徒のスポーツを支え、指導する主体が重要になってくるため、地域との協力や、  各機関と連携した指導人材育成支援を行う必要がある • ブラインドサッカー等の取り組みは品川区の特長であり、今後も、個々の障害者のニーズを捉えた事業を実施する スポーツやスポーツ施設を通じた交流促進 • 「しながわシティラン」は「する・みる・ささえる」という様々な方法で参加可能なイベントであり、  交流や一体感の創出に効果的であるため、今後も継続・拡大していく • スポーツ施設も単なるスポーツの場としてではなく、まちの活性化の観点から活用すべきである。利用率の低い施設で積極的 にスポーツイベントを行うほか、スポーツ施設を文化・芸術の拠点として利用することも促進する • 適切な成果指標を設定のうえ、経済効果・にぎわい創出への実効性・費用対効果等を確認し、取り組みの廃止や統合を 行うことで、実効的な事業への集中的な投資を行い、一層のまちの活性化を実現する Ⅲ. スポーツ政策全体に対する評価 Ⅲ.1. 誰もがスポーツに親しめるまちづくり スポーツに触れる機会の拡充 スポーツ教室やイベントの種目数を増やすとともに、未就学児やジュニア世代、障害者など多様な対象に向けて実施する 誰もが参加できるよう、教室やイベントの開催日時を拡大する スポーツをする場の整備 既存施設や小規模施設、学校などを工夫して利用する 高齢者の無料利用を見直し、誰もが施設を利用しやすくする バリアフリー化や異性介助可能な更衣室の整備が必要 スポーツ指導人材の育成 スポーツを事業・生業とできる品川区にする スポーツ人材の養成や処遇改善を行う 情報発信 スポーツの機会や場に関する情報発信を積極的に行う 特に「みる・ささえる」スポーツに関する情報発信が必要 ワークショップで出された方向性(要旨) 障害者のスポーツ参画の促進 最終的には障害者が一般の人とともにスポーツできるような環境を目指すべき 個々の障害者のニーズを捉えるべき パラスポーツ事業は費用対効果のみで評価すべきでない。 量的な観点のみではなく、質的な観点での評価も必要である 費用対効果等の再確認 予算額の大きさに対して区民への還元が少ない事業や、区民ニーズ が限定的な事業は、見直しを検討すべきであるが、その評価を行うためには、適正な成果指標を設定することと、 徹底した情報発信によるニーズの掘り起こしが必要である 予算の効率的な使用を検討すべき Ⅲ. スポーツ政策全体に対する評価 Ⅲ.2. スポーツによるまちの活性化 施設活用による活気 施設を借りやすくし、イベントを増やすことで活気や交流を生み出す 交流・一体感の創出 地区対抗戦の実施やアマチュア大会の開催など、スポーツを通じて交流や一体感を生む仕組みを作る 「みる・ささえる」という観点から、「応援文化」を広める スポーツイベントを単なるスポーツの場ではなく、区民全体が楽しめるイベントにする ブランディング・広報 「品川区ならでは」というスポーツやブランドを確立する プロの招へいやグッズ作成によって幅広い区民にスポーツを届ける ケーブルテレビやSNSなど様々な手段で広報を行う 「する・みる・ささえる」スポーツの活用 幅広く興味をもってもらえるような種目や運営方法でイベントを行う必要がある 複数のイベント・事業を統合し「する・みる・ささえる」スポーツによる相乗効果を図るべき 「いきいきウォーキング」「しながわシティラン」は単なるスポーツイベントではなく、 まちづくりのイベントとして位置付けるべき 独自性のある取り組みの継続・拡大 パラスポーツとしてブラインドサッカーを行っており、大会も開催可能なのは品川区の特長である ブラインドサッカー大会のチケットが完売するなど「みる・ささえる」スポーツの基礎がある 個別の取り組みに対する評価 事業名 地域スポーツ支援 概要 ◆区民の生涯にわたる自主的なスポーツ・レクリエーション活動の環境を整備し、地域スポーツの推進を図る。 (取組み例) ・地域スポーツクラブ事業 ・パラスポーツの充実 ・デフスポーツ啓発事業 ・しながわシティラン ・プロスポーツ連携事業 ・プロスポーツ等観戦・体験ツアー 良い点 ・区民の意見を反映した計画になっている ・一定の集客につながっている ・シティランは定員を上回る申し込みがあり、需要が高い ・新たなスポーツを体験できる ・各対象の特徴をとらえた事業ができている ・限られた予算で環境整備・機会提供の役割を果たしている ・「すべての人にスポーツ環境を提供できている」と認識できるレベルで環境整備ができている ・ボトムアップ型のマラソン大会はトップダウン型の大会との差別化になる ・幅広くバランスよく推進されている ・メジャースポーツ派生のデフスポーツ事業実施により、デフスポーツの認知度が拡大する 改善点 ・広報や情報提供の改善が必要 ・事業を実施する場所確保の工夫が必要 ・「いきいきウォーキング」は、「スポーツをしたい」というニーズに応えられているのか不明 ・教育機関や企業、プロ選手との連携を拡大し、また円滑化する仕組みが必要 ・平日夕方にも取組を拡大すると良い ・運動施設に出向けない人にも、オンラインや障害者施設訪問などで門戸を広げるべき ・シティランは、規模や種目の拡大を検討したい。東京マラソンの前哨戦にできると良い ・プロクラブのプレゼンスが低い ・夏季の取組みは安全・快適な環境に絞る工夫が必要 ・アーバンスポーツの取組みも増やせると良い 継続に課題があると感じた点 ・トップアスリートの招へいは良い取組みだが、手の届かないところより、間近な区民になじむ取組みが必要 ・各事業を統合することで相乗効果が出るものを検討すべきである。「する・みる・ささえる」の観点から複数の取組みをパッケージ化する必要がある ・「デフスポーツ啓発事業」は、聴覚障害者が他のスポーツ事業に参加できる環境整備につなげ、廃止も検討できる ・「しながわ体操」「ボッチャ出前体験教室」は区民ニーズに沿っているのか不明である 事業名 少年少女スポーツ普及事業 概要 ◆少年少女各種スポーツ大会を実施し、仲間づくりを通じて肉体的・精神的な健全育成を図る。 ◆少年野球等の青少年のスポーツ活動において、育成者を表彰することにより青少年の健全育成に携わる指導者層の拡大につなげる。 ◆子どものスポーツに親しむ習慣や意欲を養うことで、積極的にスポーツをする子どもとしない子どもの二極化を解消し、体力の向上図るとともに、ジュニアスポーツの裾野の拡大とスポーツ習慣の定着を図る。 良い点 ・子供向けの取組みの規模や参加者が増加している ・「少年少女スポーツ大会」は、成果を発揮する場としてモチベーションの維持につながる ・指導者の表彰は指導者の意欲につながるため、継続すべきである ・少年少女が新たなスポーツを体験できる機会を作れている ・多種多様な種目を子どもが体験できることは重要 改善点 ・広報や情報提供の改善が必要 ・指導資格取得促進や指導者養成により安全、安心な場の提供が必要 ・大会やイベントは種目の幅を広げた方が良い ・開放施設を区内全体に広げられると良い ・「少年少女スポーツ大会」は「する・みる・ささえる」機会にしてほしい ・未就学児から取組みの対象とし、将来の選択肢を増やすべき ・部活動と連携した体系的な展開が必要 ・指導者の表彰は期間だけで判断するのではなく、種目ごとに判断すべき 継続に課題があると感じた点 ・全区民に対するスポーツ推進事業は人員確保に困難がある ・中学生の部活動参加が減少しており、指導員も減少してきている ・実技が伴わない事業はオンライン実施でも良い ・予算のスクラップビルドで必要な取組みに予算を回す必要がある ・夏の施設開放は利用者が減少しており、期間の縮小を検討すべき 事業名 オリンピック・パラリンピックスポーツ等振興事業 概要 ◆東京2020大会のレガシーに係る事業、その他のスポーツ振興を通じた地域活性化を図る。 (取組み例) ・ホッケー教室・大会 ・ブラインドサッカー体験・交流 ・ブラインドサッカー国内大会 ・しながわホッケー地域応援プロジェクト ・アイルしながわ運営 良い点 ・スポーツ教室で、英語や手話を用いた共生社会の理解を深めるプログラムを展開しているのは素晴らしい ・ボッチャではなく、視力障害競技のブラインドサッカーを取り入れている点が良い ・来場者数等目標値に届いているものは継続すべき ・ホッケー教室参加者数は目標に達していないが、ホッケー地域応援プロジェクト来場者数は目標を達成しており、ホッケー需要は高いと思われる ・ホッケー地域応援プロジェクトは団体や企業と連携し、年間を通じて活動することで長期的なまちの賑わい創出を実現している ・ブラインドサッカー大会は障害者スポーツの認知度向上や共生社会の実現に寄与している 改善点 ・大井ホッケー場は品川区中心部から遠いため、中心部でイベントを開催したほうが浸透効果が高い ・アイルしながわの運営や使用条件を見直し、利用件数を増やすべき ・アイルしながわは運営費に見合う地域活性化につながっているとは評価しづらい。場所貸しや利用増に集中すべきで、過度な設計は不要 ・アイルしながわは、委託管理料から、イベントや設備改修に予算を移すべき ・イベント等に定員を超える申込みがあるのに目標値を達成できないのは理解できない。定員を拡大するか開催回数を増やすべき ・出前教室的な取組みも増やし、小中学生にレガシーを定着させるべき 継続に課題があると感じた点 ・ホッケー関連の取組みはどれだけ賑わいを創出できたのか。まちづくりという観点では、幅広く興味を持ってもらえる種目選択や運営が必要 ・ブラインドサッカー関連の取組みは意義があるが、経済効果や賑わいの創出にはつながらないため、他事業と統合すべき ・「スポーツまちづくり振興事業」への再構築に当たり、共生社会実現やまちの賑わい創出に実効性の高い事業を選定する等、総合的な検討が必要 事業名 野外活動事業 概要 ◆青少年健全育成の一環として野外活動やキャンプ活動を行う目的で設置したキャンプ場を円滑に運営するため、施設管理業務を行う。 ◆区民が野外活動を通じて自然に接し、親しむことができるよう、初心者向けおよびファミリー向けのキャンプ教室を実施する。 良い点 ・BBQのできるキャンプ場を維持することは重要 ・キャンプ事業参加者数は年々増加しているためこのまま継続すべき ・キャンピングベースは限られた設備、予算の中で十分に良い取組みとなっており、現規模で安全、安心に継続すれば良い ・都会の子供にとって野外活動教育の必要性は大きい 改善点 ・キャンプ場利用の潜在的な需要や利用が望ましい事業を見出す工夫が必要 ・広報、情報提供の改善が必要 ・ボーイスカウトだけでなくスポーツ団体の利用や日帰りBBQ等の利用も検討すべき ・キャンプ需要の高まりに対し、門戸を広くできると良い ・安全に、より多くの人に体験してもらえるよう、開催時期や期間を見直すべき ・駐車場の追加を検討すべき ・デイキャンプ場との違いを明確化するとともに、目的に応じて申込みを選択できるようにすべき ・利用手続きが煩雑なため、幅広い方が利用できるフローにすべき 継続に課題があると感じた点 ・多大な管理費に対して、区民への還元が少ないのであれば、廃止も視野に入れるべき 事業名 体育館運営経費 概要 ◆区立体育館の適切な管理運営を行うとともに、区民の健康や体力の維持増進を目的に体育館利用の促進を図る。 良い点 ・高齢者が活動できる場としては良い ・障害者スポーツフリー利用は継続してほしい ・体育館利用件数やスポーツ教室参加者数が多いので、各種事業は継続すべき ・限られた施設に対して有効な利用状況が見て取れる ・フリー利用の伸びが顕著であり、環境が改善されているといえる ・スポーツ教室参加者数もまずまずであり、区民ニーズを捉えられている 改善点 ・施設に対する新たなニーズをくみ上げる工夫が必要 ・戸越体育館のバリアフリーを一層進めるべき ・体育館を拡充してほしい ・異性介助可能な更衣室の設置や情報提供をしてほしい ・高齢者の減免利用には一定の制限を設けるべき ・予算規模が拡大しているが、効率を高める方法を検討すべき ・初回利用者を含め、全区民が利用しやすいよう申込みの選択肢を柔軟化すべき ・「みる」スポーツの観点から、施設の環境再考が必要 継続に課題があると感じた点 ・体育館の増設には反対。体育館を作るのであれば文化、芸術との融合施設にすべき ・減免利用の増加が見込まれるため、教室運営等収益化の方策を検討する必要がある ・高齢者の減免利用が増え続けると一般利用者離れにつながるため、公平公正な利用を促す措置が必要 事業名 公園運動施設費 概要 ◆区民のスポーツ活動の拠点として、公園運動施設の整備・充実を図る。 良い点 ・新たなスポーツを体験できる場を提供している ・各種指標が目標達成に近い ・ボルダリング場はリーズナブルな値段で利用者も多い ・しながわ公園広場は柔軟な運営ができており、区民のスポーツ参加障壁が低い ・稼働率が高く、効率も改善しているオンライン決済導入等により施設利用の利便性が向上している ・ボルダリング場はアーバンスポーツ振興に貢献している 改善点 ・施設に対する新たなニーズをくみ上げる工夫が必要 ・新規団体や少年少女団体が利用できるような配慮が必要 ・公園施設の利用可能時間帯を必要に応じて増減させるべき ・2028ロスパラリンピックから採用されるパラクライミングの施設導入を検討しても良い ・ルールやマナーなどのチェック体制の見直しが必要 ・システム化による予算の減額、効率化を検討すべき ・利用団体に子供向け教室の開催を義務付けるなど、幅広い区民が施設を利用できるよう検討すべき ・広報、情報提供の改善が必要 ・初心者だけでなく、リピーターや経験者対象の上級プログラムも導入すべき 継続に課題があると感じた点 ・運営のための予算の他、設備の維持管理にも費用が掛かっている。他自治体との比較も行いながら、有効に施設が活用されているか確認すべき 【参考】効果検証(成果指標)に関するご意見 地域スポーツ支援 ・各取り組みの成果指標は、現行の「参加者数」ではなく「満足度」や「参加率」を使用して効果を検証すべきである。 ・「しながわシティラン」に関して、予算額だけでなくその経済効果を含めて示すことが重要である ・今後もスポーツへの支出を行っていくためには、費用対効果を示し、区民や区内企業を巻き込む必要がある。 少年少女スポーツ普及事業 ・アウトカム指標の向上のために何が必要か確認しながら事業を推進する必要がある。 ・事業目的に対して、適切な評価が必要。例えば、区民のスポーツに対する関心度や本事業への期待など。 オリンピック・パラリンピックスポーツ等振興事業 ・「交流やにぎわいの創出」という目的に鑑み、成果指標には「参加人数」だけでなく、 「経済的効果」や「地域コミュニティへの影響」を含めることが重要である。 ・約41万人の区民に対して、貢献の規模は限定的であるため、適正な予算規模については見直す必要がある。 ・狙いに対して、直接的・定量的な目標設定を検討する必要がある。目標設定が困難な場合は、縮小の検討も必要である。 野外活動事業 ・多大な管理費に対して、区民への還元が少ないのであれば、廃止も視野に入れるべきである。 体育館運営経費 ・利用者の固定化に対して、「新規利用者数」を指標にできると良いのではないか。 ・今後も高齢者が増加し、無料で利用することを考えると、有料利用件数を増やすことは困難なのではないか。 ・高齢者の減免利用には一定の制限を設けるべきである。 ・住民全体に幅広く利用されていない可能性があり、幅広い区民に使われているのか評価が必要。 公園運動施設費 ・費用対効果や、支出項目が区民へのスポーツ環境提供につながっているのか確認が必要である。 ・区民への貢献度(費用対効果)の観点から、事業継続について評価する必要がある。