令和3年 第9回 教育委員会定例会会議録 とき 令和3年7月13日 品川区教育委員会 令和3年第9回教育委員会定例会 日時 令和3年7月13日(火)      開会:午後2時 閉会:午後2時46分 場所 教育委員室 出席委員  教育長 中島 豊       教育長職務代理者 菅谷 正美       委員 冨尾 則子       委員 海沼 マリ子       委員 塚田 成四郎        出席理事者 教育次長 米田 博 庶務課長 有馬 勝       学務課長 勝亦 隆一       指導課長 工藤 和志       教育総合支援センター長 矢部 洋一       統括指導主事 唐澤 好彦 事務局職員 庶務係長 菅野 祐輝       書記 稲生 彩夏       書記 根本 亮佑             傍聴人数 7名 その他 品川区教育委員会会議規則第14条の規定に基づき、会議の一部を非公開とした。 次第 第41号議案 品川区立学校の学校医、学校歯科医および学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正 協議事項 東京2020大会における学校連携観戦について 陳情審査 「子どもたちを東京五輪・パラリンピックに動員すること」の中止を求める陳情 報告事項1 令和2年度品川区立学校における体罰等の実態把握について 報告事項2 都費教職員の任免等について(休職) 報告事項3 令和3年度水泳授業について 報告事項4 事務局職員の任免等について 令和3年第9回教育委員会 定例会 令和3年7月13日 【教育長】  ただいまから、令和3年第9回教育委員会定例会を開会いたします。本日の署名委員には、菅谷職務代理者、冨尾委員を御指名いたします。よろしくお願いいたします。  本日は会場での実施になります。  また、本日は傍聴の方がおられますので、お知らせいたします。  まず、本日の会議の持ち方についてお諮りしたいと思います。日程第4 報告事項2、都費教職員の任免等について(休職)、日程第4 報告事項4、事務局職員の任免等について。この2つの会議の持ち方についてですが、本件は人事に関する案件ですので、品川区教育委員会会議規則14条の規定に基づきまして、非公開の会議といたしますが、御異議ありませんでしょうか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認め、この2件につきましては全ての日程の終了後に審議することといたします。  それでは、本日の議題に入ります。日程第1 第41号議案、品川区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正について。事務局からの説明をお願いいたします。  学務課長。 【学務課長】  品川区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正について。私から御説明申し上げます。  資料1を御覧ください。例年この時期になりますと、ここ数年改正が行われている条例でございますけれども、まず、改正理由といたしまして、学校におります学校医等につきましては、学校医としての職務をするに当たりまして、区の非常勤の公務員という身分でお仕事をしていただいております。このため、学校内の職務に当たりましては、事故等があったときには、公務災害の適用を受けるために、こちらの条例を制定しているものでございます。  こちらの制度ですけれども、都立学校におきましては都の条例、国におきましては国の法令で定めがございまして、同じ枠組みでございます。今回、労災保険法の金額が引き上げられまして、学校医への災害補償額についても国の政令の一部が変わったということで、それを受けまして東京都も条例を変えてございます。区におきましても、学校医への災害補償の制度の均衡性を保つために、同様の条例改正を行うものでございます。  主な改正内容でございますけれども、介護補償に関する部分について一部金額が引き上げられております。具体的には資料の(1)の部分、アからウに書かれているとおり支給の月額が変わってございます。  こちらが労働者災害補償保険法、労災の介護補償の額が引き上げられましたため、国とそれぞれ法令で同じ内容・金額になるように引き上げを行っているものでございます。  条例の新旧対照表につきましては、後ろにございます。  施行期日でございますけれども、議会で条例が成立しましたら公布の日が施行日になります。  適用日、こちらの金額の増額を適用する日は本年4月とし、遡り適用するものでございます。また、それについて経過措置等を定めているものでございます。  私からは以上でございます。御審議のほど、よろしくお願いいたします。 【教育長】  説明が終わりました。質疑があれば、お願いいたします。  国・都の基準が変わったので、それに合わせて変更となり、特に介護関係での金額が上がったという状況でよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、品川区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正。採決してまいりますが、御異議ございませんか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  それでは、採決いたします。品川区立学校の学校医、学校歯科医及び学校薬剤師の公務災害補償に関する条例の一部改正は、原案どおり可決することに御異議ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  異議なしと認めまして、本件は原案どおり可決することと決定いたします。  次に、日程第2、協議事項です。東京2020大会における学校連携観戦について、事務局からの説明をお願いいたします。  指導課長。 【指導課長】  では私から、日程第2 協議事項、東京2020大会における学校連携観戦について説明をさせていただきます。資料2でございます。  この、学校連携観戦につきましては、1の当初予定にございますように、オリンピック・パラリンピックそれぞれの期間に、5歳児から小中学校、義務教育学校の全ての児童生徒が観戦する予定で、競技等が示されておったところでございます。  ただ、さまざま大会にかかわる決定が下りない中、3月末から私どもは東京都教育委員会からの情報を待っているということで、1に示している予定についてはあくまでも暫定であるという説明がなされているところでございました。  令和3年7月5日付で事務連絡が東京都よりまいりまして、私どもには7月6日未明に通達があったところでございますので、その時点でさらに参加上限人数が設けられました。会場そのものの設定もあると報道で聞いておりますが、各学校に割り当てられる座席エリアの半分の人数で競技観戦をすること。これは、オリンピック・パラリンピックも含めて一様に半分にするということで決定がなされたということで、私どもに連絡がございました。  それに合わせて、改めての意向確認ということが求められているわけでございますが、その上で、私ども品川区の方針といたしましては、東京2020大会における区立学校、また、幼稚園の学校連携観戦については中止とすると現状考えてございます。  それにつきましては、全ての幼児、児童生徒に対し、観戦する機会を設けること、これまで行ってきたオリンピック・パラリンピック教育の中でも直接観戦する体験を通じて子どもたち一人一人に心のレガシーを残していくということが当初の目的でございましたが、今申し上げましたように、一点としては観戦人数が半分であるということで、全ての子どもたちに観戦する機会というのが確保できないことが分かった点。また、区立学校感染症予防ガイドラインにしたがいまして、現状も学校活動、教育活動を行ってございますが、当初7月11日まで出ていたまん延防止等重点措置につきましては、7月12日から緊急事態宣言に切り替わり、また、それが8月22日まで続くということで、私どものガイドラインでは公共交通機関を使った観戦はその間は実施しないことにもなってございます。  また緊急事態宣言とまん延防止等重点措置が出されているということは、感染状況がよくないという状況が引き続くという観点からも、2020大会における学校連携観戦は、パラリンピックも含めて中止と判断したいと考えてございます。  また、先ほど7月5日付の事務連絡の後、7月9日、これは国の無観客という決定を受けて、オリンピックについては中止ということが都教育委員会からは連絡がございました。都教育委員会につきましては、パラリンピックについてはまた別途判断するという連絡が来ておりますが、私どもは先ほど申し上げた2点の理由により、パラリンピックも含めて中止としたいと考えてございます。御協議、よろしくお願いいたします。以上でございます。 【教育長】  説明が終わりました。今の発言の中止というのは、連携観戦が中止ということでよろしいですね。  それでは、質疑、御意見等ありましたらお願いしたいと思います。  冨尾委員。 【冨尾委員】  直接観戦をすることを中止ということですけれども、それ以外の方法、例えば映像でとか、そのほかの観戦方法などは検討されているんでしょうか。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  現状、学校に対して、例えばこの連携観戦が実施できない場合につきましては、パブリックビューイングなども感染の起こる現状がありますので、行わないということで学校には連絡してございます。したがって、子どもたちはテレビまたは持っているタブレットを使った視聴になろうかと思いますが、これまで学んだオリンピック・パラリンピック教育の観点からも、それぞれこれまでも交流した競技、あるいは体験した競技、交流したアスリートなどもいますので、そういったそれぞれの観点に基づきながら、また、学校の指導に基づきながらテレビ、タブレット等、家庭におきまして安全な環境の中で視聴してオリンピックあるいはパラリンピックを体験していただきたいと考えております。 【冨尾委員】  分かりました。個別にということで、学校として特別な機会を設けるということではないということでよろしいでしょうか。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  学校に集まってということは考えておりません。 【冨尾委員】  分かりました。ありがとうございます。 【教育長】  よろしいですか。  ほかにいかがでしょうか。  菅谷教育長職務代理者。 【菅谷教育長職務代理者】  一生懸命やってきた中で、教育的な価値があるのに行かれないと、誠に残念だと思います。  ただ、感染症ですから、それに対する最大限の防止策は、人混みに行かないということですから、致し方ないという感じがしますね。  2020で、本来ならば1年前に始まったこと。でも、1年延ばしてもこういう状況ということになれば、区内で行われる競技であり、そのために様々なことをやってきたのに、行かれない。とても残念だと思いますけど、子どもたちにとって影響のないようにこれからなればいいかなと思っていますし、テレビ観戦、昔の東京オリンピックと違って全くその辺の状況は違ってくるので、子どもたちがどう捉えてくれるかだと思いますね。  私は自分が高校生のときに東京オリンピックを経験しましたから、考えてみても随分と世の中変わってきたなと思います。致し方ないことかなと思っても、みんな平等に見られなくちゃいけないというのは、教育の中の基本だと思いますね。半分しか行けない、その線引きをどうするか、簡単にできないと私は思います。このように中止ということに決めていただいたので、それでいいんじゃないかなと思います。以上です。 【教育長】  ほかにいかがでしょうか。  お2人の委員の方はよろしいですか。  この東京2020大会における子どもたちの競技観戦。これは、オリンピック・パラリンピック教育の様々な学びの中で、自分たちの目で海外のスーパーアスリートの活躍、そして会場の盛り上がりを体験できる、子どもたちにとっては願ってもないというか、一番大きな体験の場面であったのではないかなと思います。区長が言うように、子どもたちに夢のバトンタッチをする上で、オリンピック・パラリンピック教育の中でも大変重要な位置づけとなっておりました。私ども教育委員会も、できる限り子どもたちが参加できる可能性を、もちろん安全を第一に考えながら追求してまいりました。  当初は、品川区は全員でホッケー会場に行くわけにはいかないか。品川区でやる競技ですから。そういった形で、都とやりとりしたこともありました。また、区では昨年度におきましては、競技会場までのバス代を全部予算化して準備をしておりました。実際に競技会場の近くにバスは近づけないという状況が次第に分かってきて、これもやはり断念せざるを得ない状況がありました。  それでもなんとか子どもたちに試合をその半分でもいいから見せて、体感してもらいたいということで、都から、また都は委員会からの最終的な決定をずっと待っている状況が続いておりました。この間、区長会でもぜひバスで会場に行けるようにということで要望を出していただいていたところです。  しかし、残念ながら、回答が来たのは予定の学校の子どもたちの半分の数で実施をするという状況でありました。先ほど職務代理者も言われたように、数を半分にして学校体制での授業を実施するというのは、公教育ではおよそ考えられないことであると、このとき私自身も思いました。それをクリアできない限りは、この実施はなかなか難しい。オリンピックの場合にはまた宣言がかぶってきているという状況もあり、ガイドラインにのっとっても公共交通は使えないという部分も重なっているところはありますが、パラリンピックにしましても、その前提である、全員がこの大会を体験していこうという私どもの狙いには沿わないという大変残念な結果になってしまっていると思います。  私も事務局で提案がありましたように、東京2020大会における区立学校の学校連携観戦は中止とするのがふさわしいと考えます。  ほかに御意見がなければ、東京2020大会における学校連携観戦につきましては、中止ということでよろしいでしょうか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  では、本件は了承いたします。  次に、日程第3 陳情審査。「子どもたちを東京五輪・パラリンピックに動員すること」の中止を求める陳情。本件は初めての審査でありますので、書記より朗読をお願いいたします。  書記。 【書記】  私から、陳情書を読み上げさせていただきます。  「子どもたちを東京五輪・パラリンピックに動員すること」の中止を求める陳情。  日ごろ、子どもたちのために御尽力いただきありがとうございます。御承知のとおり、東京五輪・パラリンピックが開催されるに当たり、東京都は学校の子どもたちを五輪観戦に園児から高校生まで、全部で90万人を動員しようとしています。  この問題は既にマスコミでも報道されており、子どもを持つ親や家族関係者はもちろん、学校関係者や地域の人たちも大変心配しています。今、新型コロナ禍に加え、新たな変異株が猛威を振るい始めており、学校や子どもたちの施設内でクラスターが起きています。  既に、本日現在23区内でも、板橋、目黒、文京区など、中止する自治体が広がっており、足立区では、校長会、PTA、教育委員の皆さんの意見を聞いて中止を決めています。さらに増えていくと思います。  したがって、品川区においても、「子どもたちを動員するのをやめていただきたい」と強くお願いします。以上です。 【教育長】  朗読が終わりました。先ほど、東京2020大会における学校連携観戦につきましては、協議の上、教育委員会としても中止としたところではございますが、事務局より何か御意見はございますか。  指導課長。 【指導課長】  今、教育長からございましたように、先ほど協議いただいたところでございますので、この学校連携観戦については中止というものでございます。 【教育長】  それでは、委員の皆さんから御意見があればお願いしたいと思います。  菅谷教育長職務代理者。 【菅谷教育長職務代理者】  学校が参加することを中止ということになったんですが、一つ気になることがございます。言葉尻を捕らえてということではないですが、私ども教育委員会として、東京都からオリンピックに関しての参加については動員しろという、上からの命令が来たのかとか、そのことを確認しておきたいと思います。  私自身はこのオリンピックに関する教育的な意味は相当あると思っていまして、ずいぶん昔から東京都の指導部で副部長として、オリンピック関係について仕事をしていた人がいました。知り合いでしたのでいろいろな情報を聞いています。でも、その中で小中高、動員という形で集まれと、そういう発想はどこにあるのかなと聞いたことがあります。私が聞いた限りではないと。ですから、それがきちんと文書で動員するという形で来ていたのか、来ていないのか。工藤課長が一番おわかりかと思うのですが、その辺はいかがでしょうか。お聞きしたいと思います。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  今、御質問をいただきましたけれども、これは、オリンピック・パラリンピック教育を私ども進めている中で、この競技観戦を行うということは、この学習の中で積み重ねている子どもたちが、世界のトップアスリートの最高峰の競技を繰り広げるその姿を目の当たりにすること、それはその後の人生の糧となる貴重な経験であると私どもは考えて捉えております。  そのことについては、東京都教育委員会からもそういった趣旨の説明があったところでございます。その上で、東京都教育委員会を通じてチケットの配券があるということで、私どもはオリンピック・パラリンピック教育の一環ということで、教育課程に位置づけて、教育活動として、授業として行うと位置づけているものでございます。  したがいまして、教育活動でございますので、今、動員という言葉もございましたが、そういった趣旨で都教委から私どもに通知があったということではございません。以上でございます。 【菅谷教育長職務代理者】  分かりました。 【教育長】  よろしいですか。  ほかの委員の方はいかがでしょうか。  塚田委員、どうぞ。 【塚田委員】  この陳情の扱いですけれども、先ほど学校連携で行くということは中止すると決めたわけですので、これを審議する意味がもうないんじゃないかなと思います。 【教育長】  先ほどの協議の中で、この観戦は中止と決まった段階で、これをあえて審議するのかということでございますが、事務局から何かございますか。  庶務課長。 【庶務課長】  この取り扱いですけれども、今日、同日ということもありましたので、最終的には継続審議するか、本日決めるかということにはなると思いますけれども、採択か不採択かというところを再度、意思表示をしてもらえれば、当日の話ということになりますので、一旦の審議というか、結論を出していただければと思っているところでございます。 【教育長】  子どもたちは行かないということは決まっているんだけれども、陳情が出ているので、その採択・不採択はしましょうということになろうかと思います。  お2人の委員の方はいかがでしょうか。よろしいですか。  それでは、先ほど協議の場面でもう既にいろいろと御意見を頂戴しておりますので、まずは本陳情の取り扱いについて決定したいと思います。継続にする、あるいは、結論を出す。そのどちらかでまず御発言を願います。そして、その次に結論を出すのであれば、採択・不採択と、その結論についても御発言ください。その理由についても述べていただいて結構です。よろしいでしょうか。  それでは、順番にまいりたいと思います。菅谷教育長職務代理者。 【菅谷教育長職務代理者】  それでは、申し上げたいと思います。陳情の中身について、実態と合わないことが一番問題だと思いますし、行かないということは決まっていますので、不採択としたいと思います。 【教育長】  結論を出すということで、不採択ということでよろしいでしょうか。  それでは、冨尾委員。 【冨尾委員】  私も本日結論を出すということで、不採択でお願いします。先ほど、中止されることが決まっておりますので、陳情を取り上げて議論するということはしなくても大丈夫と思います。 【教育長】  海沼委員。 【海沼委員】  決定を出すということで、やはり、不採択ということでお願いいたします。 【教育長】  よろしいですか。  塚田委員。 【塚田委員】  本日結論を出して、不採択でよろしいと思います。 【教育長】  最後に私でございますが、私も本日結論を出す、不採択と考えます。既に私どもの協議で中止と決まっている内容ですから、これは陳情の内容がやめてもらいたいという内容ですので、あえてこれについての審議を重ねる必要はないと、そのように考えております。  それでは、本陳情につきましては、結論を出すの方向でまとまりまして、そのような取り扱いをしてまいりたいと思います。先ほど、皆さんに御意見を伺いましたので、本件について採決を行います。「子どもたちを東京五輪・パラリンピックに動員すること」の中止を求める陳情についてお諮りいたします。本件は、不採択とすることに意義ありませんか。 (「異議なし」の声あり) 【教育長】  それでは、異議なしと認めまして、不採択とすることに決定いたします。  次に、日程第4 報告事項1、令和2年度品川区立学校における体罰等の実態把握について。事務局からの説明をお願いいたします。  指導課長。 【指導課長】  それでは、私から、日程第4 報告事項1、令和2年度品川区立学校における体罰等の実態把握についてを説明させていただきます。資料4でございます。  まず、本調査の概要でございます。1調査の概要の、調査の趣旨がございますが、本調査につきましては、体罰や体罰の疑いのある事例を見逃さず迅速に対応するため、区立学校における実態を的確に把握することを目的としたものでございます。都教育委員会が全区市町村を対象に調査を実施しているもののとりまとめが内容でございます。  (2)にございますように、調査対象でございますが、小・中学校、義務教育学校合わせた全52校となります。52校といいますのは、その中には義務教育学校前期課程、後期課程それぞれを含んでいるために52校となるものでございます。  (3)調査内容でございますが、令和2年度内に発生した体罰、不適切な指導、あるいは暴言等及び行き過ぎた指導、またはその疑いのある事案の実態でございます。  (4)調査方法でございますが、これまで同様、教職員は校長による聞き取り調査、また、必要に応じて指導課による聞き取り調査。また、児童・生徒には質問紙の調査を実施し、必要に応じて校長、副校長による聞き取り調査を行っているところでございます。  (5)にございます、調査対象期間でございますが、令和2年4月1日から令和3年3月31日までに発生した体罰等を対象としているものでございます。調査につきましては、各学校におきまして、令和2年12月1日から12月18日までの間に実施をしております。なお、この調査期間以後に発生した案件につきましては、順次追加をするということになっているものでございます。  続きまして、2番、報告数でございます。(1)学校別の報告数でございます。学校別の報告数で、まずはこの3段ございますが、一番下、本調査への報告数を御覧いただければと存じます。本調査の件数でいきますと、小学校は36件、中学校が7件ございました。あわせて43件の報告があったところでございます。  続いて(2)申告者別の報告数でございますが、こちらにつきましては、教員本人による申告は小学校が1件、中学校が1件。他の教員からの申告は、小学校が2件、中学校が0件。児童・生徒本人によるものは小学校が35件、中学校が5件。他の児童・生徒からの報告は、小学校2件、中学校1件。保護者、地域住民からの申告は、小学校はともに0件、中学校は保護者から1件でございました。これらを合わせますと、小学校では40件、中学校では8件、合計48件ございました。  1枚おめくりいただきまして、1枚目の裏面でございます。報告の内容でございます。まず、体罰等の有無でございます。(1)体罰につきましては、小学校、中学校ともに0件でございました。次に、不適切な行為、これに該当いたしますのは、ア、イ、ウ、不適切な指導、暴言等、行き過ぎた指導とございますが、分類例につきましては、この表の下にございますので、御覧いただければと存じます。  では、表に戻りまして、不適切な行為のうち、ア、不適切な指導でございますが、こちらは小学校で3件、中学校は1件でございました。イの暴言等でございますが、小学校は1件、中学校は1件でございました。ウの行き過ぎた指導につきましては、小学校中学校ともに0件でございました。  指導の範囲内以下は記載のとおりでございます。御覧いただければというふうに存じます。  続いて、この2ページの下(2)報告のあった事案のうち体罰以外と判断した事案の例でございます。こちらは、本区で発生した不適切な指導の事例、暴言等の事例を記載させていただいておるところでございます。不適切な指導につきましては、授業中に指示を聞かないため、胸をノックする程度で軽くついたというものでございます。また、指導の範囲内については記載のとおりでございます。  続いて、3ページでございます。こちらにつきましては、体罰の根絶を図るための取り組みを記載しているところでございます。これまでも(1)学校への指導にありますように、通知、また、校長連絡会などにおきまして学校への指導を行うとともに、学校組織としての意識向上、教職員研修の充実、通報システムの活用・周知徹底、体罰根絶のためのDVD「STOP体罰」の活用促進など、こうした活動を含めて取り組んできたところでございます。これからもこれらの取り組みを継続していきたいと考えてございます。  ページの下段に、取り組み事例ということで、学校における具体的な取り組み事例を紹介させていただいております。そのうちの、一番上の一点御紹介いたしますと、体罰根絶宣言ということで、スローガンとして「まず6秒落ち着いてから指導しよう」を合言葉に、折に触れ教職員に意識づけをしているという学校がございます。  今回、体罰の発生件数は先ほど申し上げたとおり0件となっておりますが、その一方で不適切な指導、あるいは暴言等についてはいまだなくならない現状がございます。引き続き不適切な行為を含めた体罰等根絶するよう、全力で取り組んでまいります。説明は以上でございます。 【教育長】  説明が終わりました。  例年、報告していただいている体罰の実態、昨年度分の報告ということになります。何か御質疑あればお願いしたいと思います。  冨尾委員。 【冨尾委員】  昨年はコロナの影響でかなり子どもたちの心理的な変化が多かったんじゃないかと思うんですけれども、その前の年と比べると、この報告数というのはどうだったんでしょうか。増えているんでしょうか。減っているんでしょうか。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  報告数でございますが、例えば、先ほど小学校40件でございましたが、昨年度は小学校が43件でございました。中学校8件のところ、一昨年度、中学校は10件でございました。あわせると53件ということで、53件に対し、令和2年度48件ということなので、それほど大差はなかったか、若干下がったということはありますが、私どもとしてはそれほど大きな変化はないと捉えております。 【冨尾委員】  ありがとうございます。 【教育長】  よろしいですか。  一昨年度は体罰としてはやはり0ということだったということでよろしいですか。  指導課長。 【指導課長】  体罰については、一昨年度も、令和元年度も0件でございます。また、参考までに申し上げますと、平成27年度以降は0件ということが続いているところでございます。 【教育長】  ほかにいかがでしょうか。  どうぞ、冨尾委員。 【冨尾委員】  報告があった学校数ということで書いてありますけれども、こういった体罰等の不適切な指導等がなかった場合には、0件ということで報告していただいてはいないんでしょうか。 【教育長】  0件でも報告するんでしょうかということですよね。 【冨尾委員】  そうです、すみません。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  全ての学校から報告いただき、本調査におきましても報告いただきますので、0件であれば0件ということで報告をいただいております。 【冨尾委員】  そうなんですね。では、全部の学校から回答をいただいているということなんですね。ありがとうございます。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  そのとおりでございます。 【教育長】  いいですか。 【冨尾委員】  ありがとうございます。 【教育長】  ほかにいかがですか。  ございませんか、よろしいですか。  冨尾委員、まだございますか。 【冨尾委員】  ちょっと伺いたいのは、先生方から生徒児童に対してはなくても、子どもたちの気持ちが荒れていると、子どもたちからちょっと心の乱れじゃないですけれども、そういった先生方への攻撃じゃないけれどもふいに手が当たってしまうとか、そういったような、先生方へのそういうことは報告として集約されているんでしょうか。 【教育長】  指導課長。 【指導課長】  本調査におきましては、やはり体罰等の実態把握調査ということで、基本的には教員から児童・生徒に対してのという調査ではございます。ただ、そういったことは、例えば、子どものいろいろな要因から対教師に対する、例えば暴言・暴力等というのは指導上も教育活動上も実はあることでございますが、それはもう全て児童・生徒の心の変化と受け止めて教員は受け止めて指導するというのは研修等を通じても教員に指導しているというところはございます。 【冨尾委員】  分かりました。 【教育長】  子どもたちの心情を見る中で、そういうふうにストレスを感じているという場面は多いですか。 【冨尾委員】  私が、昨年度はかなり学校で暴れてしまってというような御相談があり、学校に相談のお電話もするという件数が前の年より増えたなという印象だったので、先生方もそれを受け止めるのも大変なんじゃないかなということもありました。 【教育長】  これは、体罰とはずれますが、センターで情報収集している虐待の状況ですとか、そういったものも増えてきているという部分がありますので、引き続き子どものケアには務めていく必要があるかなと思います。  今の質問にも若干関連するんですが、今年のデータの中で、体罰はなかったんですけれども、不適切な行為というのは、小で4件、中で2件出てきているという状況ですね。ただ、教員本人からの申告は、小は1件、中も1件しかないということで、残りの3件と中の1件は別の人間から、もしくは子どもからの申告、自分からの申告になっていない。この辺の数値は、指導課としてはどのように考えておりますか。  指導課長。 【指導課長】  今御指摘のありましたことは、私ども指導下において、その当該教員、また、その当該所属校長に、私ども、話や聞き取りをする段階においてはかなり厳しく問いかけをしているところでございます。つまり、怒りに任せた指導を行ってしまうケースというのもありますが、その際、それを体罰、または体罰等その関連行為、不適切な行為だという認識がないなかで行っていたりするということがございますので、その認識も含めて改めるようにということで指導をしているところでございます。 【教育長】  引き続き、よろしくお願いしたいと思います。理解していても、意識として継続しなければ、やはり事故は起きるということだろうと思いますので、意識をどのように継続させていくかがやはりポイントになっていくのかなと考えています。  それでは、令和2年度品川区立学校における体罰等の実態把握について、よろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件も了承いたします。  次は日程第4 報告事項3、令和3年度水泳授業についての説明をお願いいたします。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  私から、令和3年度水泳授業について口頭で御報告いたします。資料はございません。  水泳指導につきましては、昨年新型コロナウイルス感染予防の観点から実施をしておりません。そのことから、今年度は、5月14日の時点で区立学校版感染症予防ガイドラインに基づきまして、方法を工夫して実施する旨、学校に通知していたところでございます。  しかしながら、6月21日からのまん延防止等重点措置、また、昨日7月12日には緊急事態宣言が発令されたことを受けまして、1学期の水泳授業は中止といたしました。学校の水泳授業につきましては、学習指導要領におきましても水泳運動などの心得については必ず取り上げることとされておりますので、1学期中に全児童・生徒を対象に入水の仕方をはじめとするプールでの安全な利用について指導をするとともに、夏季休業に向けた水難事故防止等の指導も行います。  なお、9月以降は緊急事態宣言の発令されない限りは方法を工夫して実施できるようにしたいと考えております。私からは以上です。 【教育長】  説明が終わりました。質疑があればお願いします。  特にございませんでしょうか。水泳指導、特に2年生においては、まだ学校に入ってから1度もプールを利用したことがないというケースもありますので、できるだけセンター長の話にもありましたように、夏休み前に水というものに対しての慣れという時間をつくりたいと思っているのではありますが、宣言下ではなかなか難しい。宿泊行事と同じように、どうしても密になる場面がたくさん出てきてしまうということで、体育の授業はできているんですが、水泳はなかなか実施ができていないというのが現状です。まん延防止措置の場合には、センター長、できますか。  教育総合支援センター長。 【教育総合支援センター長】  まん延防止のときは実施する方向で考えております。 【教育長】  十分安全に気を付けて、そのときには実施していただきたいと思いますが、9月に期間を長くしてでも実施できるようにお願いしたいなと思います。  それでは、令和3年度水泳授業につきましてはよろしいでしょうか。 (「はい」の声あり) 【教育長】  では、本件も了承いたします。  そのほか、事務局から何かありますか。 【庶務課長】  特にございません。 【教育長】  それでは、先ほど決定いたしましたとおり、これからは非公開の会議を開きたいと思いますので、傍聴の方は御退室をお願いいたします。 ―― 了 ――