第3回品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会 日時:令和5年8月30日(水)10:00〜12:00 場所:品川区役所 第二庁舎5階253会議室 出席:8名(うち、委員会設置要綱に規定する 「テレビ電話装置等」による出席1名)                 欠席:2名                 傍聴:3名                 1.区民意見公募手続き(パブリックコメント)について 2.その他 ■事務局  おはようございます。皆さまお揃いになりましたので、これより始めたいと思います。  会議の次第に入ります前に、事務局より、本日の配付資料の確認をさせていただきます。 (資料の確認)  それでは委員長、会議の進行をよろしくお願いいたします。 ■委員長  それでは、第3回品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会を開催いたします。  本日は、委員1名がオンラインでの参加となります。また、委員2名がご欠席ということでございます。  次に、本日は3名の傍聴者の方がいらっしゃいます。  そのうち1名から公共報道のため、という理由で写真撮影の申請が出ておりますので、これを許可いたします。  傍聴者の方は会議の冒頭のみ、自席から撮影を行ってくださいますようお願いします。  それではどうぞよろしくお願いします。 (傍聴者写真撮影)  よろしいでしょうか。写真撮影はこれで終了といたします。  傍聴者の皆様にあらかじめ申し上げますが、会議の妨げとなりかねないため、これ以降、会議中の写真撮影はご遠慮いただきますよう、お願いいたします。  それでは、議事に入ります。 1.区民意見公募手続き(パブリックコメント)について ■委員長  次第の一番、(仮称)女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会をともに実現するための条例に盛り込むべき考え方について、事務局よりご説明をお願いいたします。 ■事務局  本日ご用意いたしました資料につきましては、第1回と第2回でいただきました皆様のご意見、それから、ご意見を踏まえて区の内部でも意見交換を行いましたので、その結果をお手元の資料に反映をさせていただきました。  こちらの資料をもとに、区として、パブリックコメントに進めていきたいと考えておりますが、本日またご意見をいただければと思います。  それでは、資料2をご覧ください。  資料のタイトルですが、(仮称)女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会をともに実現するための条例に盛り込むべき考え方についてとしております。  こちらのタイトルですが、第2回でいただきましたご意見に、区のほうから女性と多様な性に加えて、男性という表記も入れさせていただきました。赤字の部分が区として追加した部分、緑の部分が委員会からご意見をいただいた部分になります。  その下の1番、区として目指す姿につきましては、以前ご提案した4つの項目を、女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会が実現された姿として書いております。  その下、2番の基本理念につきましては、前回から変更になったところを主に説明させていただきますが、まず「(1)人権侵害の根絶」というところです。  こちらにつきましては、前回、「人権の尊重」のような肯定的な言葉に置き換えてはどうかというご意見をいただきました。区として改めて検討いたしましたが、第1回でご説明したとおり、区においても、DV相談件数がなかなかこう下がっていかない、増加傾向にあるという中で、人権侵害を根絶していくという強い姿勢を表していくためにも、あくまでここは根絶という言葉を使いたいと考えました。  また、配偶者暴力のところですが、配偶者暴力等と新たに追加しました。配偶者暴力防止法の定義では、婚姻の届出がある配偶者の方、また事実上婚姻関係がある方を定義しておりますが、区のほうでそこにパートナー、また、交際相手からのデートDVによる身体的、精神的、社会的、経済的または性的な暴力を入れるということで定義したいと考えております。  1つとびまして、「(3)公平で平等な参画機会の確保」ですが、こちらは以前は「平等な参画機会の確保」となっておりました。「公平で」と赤字で追加しましたが、公平と平等の並べ方、使い方に実は正直まだ迷いがございます。その迷いの内容としては、公平と平等については、場合によっては両立することもありますが、常に両立するわけではないというところで、理想として掲げていくにしても、とても高い目標だと考えております。この条例ができた暁には、理念条例としてその理想を目指していく、みんなで一緒にここを目指して歩いていきましょう、と目標として掲げていくのがありなのかどうか、また区条例としてその姿勢がどうかというのは、今法務部門とも検討を行っているところなのですけれども、まだ明確な結論が出ておりません。本日、改めてこの部分について、ご意見をいただけたらと考えております。 その下、「(4)生活と職場、学校、地域活動の調和」ですが、家庭という言葉をとりまして「生活と職場、学校、地域活動の調和」としております。こちらの修正の意図としましては、施設等で育った子どもたちについて、家庭という言葉に対して抵抗感を抱いている子どもがいるということも、施設の勤務経験がある職員と話した中でわかってまいりましたので、そういったことも含めた表現となるよう、生活という言葉に置き換えました。  その下の(5)から(8)につきましては、条例の名称案にあわせて「女性および男性ならびに多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会」という言葉に置き換えております。  2枚目をご覧ください。3番、「品川区の責務」から始まっている資料です。  こちらは、大きく変えた部分はないのですけれども、項目名を変更しました。以前は「区民等の理解」「教育関係者の役割」「事業者等の協力」と銘打っておりましたが、こちらを「区民等の責務」「教育関係者の責務」「事業者等の責務」に改めたいと考えております。責務という言葉を持ち出してきた経緯ですが、こちらも法務部門と協議した結果、この内容であれば責務になるのではないかということで、改めて所管のほうでも調べてみました。この条例の出発点が男女共同参画と性の多様性の尊重というところから始まったのですけれども、男女共同参画社会基本法の法律の中でも、国民の責務という形で条文がございまして、条例の考え方も責務として改めたほうがよいのではないかと考え、訂正をしたところでございます。  7番の「禁止事項」の配偶者暴力等につきましては、先ほどと同じ理由で追加をしました。  9番の「基本的施策」につきましては、こちらは以前(1)から(8)までの項目を羅列していましたが、誰が何をするのかという主語が抜けていましたので、区が行うものだということ、区が行動計画に基づき施策を行うということを新たに記載いたしました。  3枚目をご覧ください。左側の10番「行動計画」以下から13番「拠点の整備」につきましては、大きく変更したところはございません。  右側の14番「推進会議」ですが、第2回の資料で会議体の設置として提案をしておりました。こちらの「推進会議」ですが、他区の状況等も参考にしまして、区長の附属機関として条例名称を会議名称に掲げた会議体を設置することを記載しております。こちらの会議体につきましては、10番「行動計画」にありますように、区が行動計画を策定する際にご意見を聞いたり、また、14番「推進会議」の丸の2つ目、区における女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会の推進に関することなどについて調査審議し、答申を行う会議体にしたいと考えております。また、推進会議につきましては、委員数に法的な定めがあるわけではなく、品川区行動計画推進会議の委員数15人というのを横引きしております。  15番「苦情の申出 対応」につきましては、前回、苦情という名称について報告等のやわらかい言葉に置き換えてはどうかというご意見をいただきました。今、あえて苦情と出しましたのは、苦情イコールクレームというような認識が広くありますが、苦情の意味するところとしては、苦しい事情を聞く、その方が抱えている苦しい事情を聞くということと、また、これは行政側のアンコンシャスバイアスかもしれないのですが、報告というと、一方通行のやりとりで終わってしまうのではないかという懸念がございました。苦情という言葉を用いることによって、双方向のやりとりが生じるようにという意味でも、この言葉を残しているところでございます。  1つ目の丸、区民等、教育関係者および事業者は、区に対して、区が実施する女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会の推進に関する施策に係る苦情を申し出ることができるとしています。2つ目の丸につきましては、区はその申出に対し、適切に対応することを記載しています。3つ目の丸につきましては、申し出に対応するにあたって、申し出た方の情報を保護すること、公平かつ適切に行うことを記載しております。また、専門的見地から話を聞く必要がある場合も想定されるため、名称は仮称ですけれども、苦情調整委員を置くことができる形を想定しております。  最後に、16番「変化への対応」ですけれども、こちらは特に前回と内容の変更はございません。  第2回から内容を変えたところ、追加記載をしたところを中心に、本日説明をさせていただきました。本日がパブリックコメントに向けて最後に皆様にご意見をいただく機会となりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ■委員長  以上で説明が終わりました。  本件について、ご質問ご意見ございましたら、自由に挙手をしていただいて、ご発言をお願いいたします。 ■委員  はい。課長の説明、とてもよくわかりました。  それで、逆からになりますが、15番の苦情の申出のところで、苦情という言葉を説明されると、まさにそのとおりかなということと、この条例の何でしょう、こう心を表しているような気持ちがいたしました。  なので、適切かどうかは僕にはわからないのですけれども、苦情ってこういうことだよという説明をどこかに書かれると、苦情を出す人も出しやすいのかなという気持ちがしました。  やはり日本語で今、一般的には苦情ってすごく強い言葉なので、ためらう方もいるのかなと思いますけれども、自身の苦しい胸の内を訴えるということに関して言えば、そんなに抵抗はないかなというところで、そんなことができればいいなというふうに感じました。 ■委員  説明ありがとうございます。形式的なところかもしれないのですけども、14の推進会議は、これは常設するという趣旨ですかね。 ■事務局  ただいまご質問いただいた委員会の設置の仕方ですけれども、条例を根拠として区長の附属機関として設置しますので、常設という形になります。 ■委員  ありがとうございます。続けて、もう一つ、15番の丸の4つめの苦情調整委員ですけれども、これ1人ないし2人とか、複数ということを想定されていらっしゃるのであれば、むしろ苦情調整委員会みたいな形にしておいたほうが、いいのかなと思いました。 ■事務局  ご意見ありがとうございます。委員会という形で置いている区もありますし、苦情調整委員という形で、監査委員のような独任制の委員を置いて必要に応じて合議するというような形で置いている区もございます。  モデルとしたのは独任制の形というところでこの案を出しましたが、ご意見があれば、ぜひ伺えればと思っております。 ■委員  苦情の調整等、もちろん外部委託でいいと思いますし、独立性を保つのは大事なことなのですけれども、やはり話す側としては、対面よりは、例えば2人3人入ってもらって、聞いてもらったほうがいいのではないか、心の安心というのもありますし、聞く側としても、複数いた方が話もしやすいし、権限の分配もできるので、原則委員会のほうがいいのではないかなというのは、私の勝手な意見なのですけれども、なかなか人選も大変かもしれませんが、委員会として2人3人とかというふうにしたほうがいいのではないかなと思いました。 ■事務局  委員会で複数でというのは、確かに一対一よりもというところはメリットかなというふうに思います。  独立して置いているところについても、全く独立でやっているというわけではなくて、先ほど申し上げたように、必要に応じて合議を持つという形にして、皆様でお話をするというような形をとっているところもございますので、そこは区のほうで調査研究させていただければと思います。ありがとうございます。 ■委員  今の苦情調整委員もしくは委員会についてなのですが、要は、対面というのはきっと理想だとは思うのですが、今の世の中ですからSNSみたいな活用というのも当然想定できるのかなあというふうに考えたときに、受ける相手の存在というのをどうキャラクターづくりするかというところが課題なのかなというふうに感じました。 ■事務局  苦情のところですが、条例ではこういう表現になっていますが、今いただいたご意見を踏まえて、いろいろ修正すべきところですとか、今男女共同参画センターで相談を受け付けているとか、そういうのも含めて広くいろいろな形でお話をお聞かせいただいて、これからこの条例ができた暁には施策をさらに広げていきたいというふうに思っているところです。  苦情調整委員は、小さい字で書いてあるのですが、例えば学識経験者の方ですとか、弁護士の方ですとか、区が主体でいろいろな施策を打っていきながらも、客観性というのですかね、客観性とか、第三者性を確保して、安心して相談できるというところ。  区は一生懸命やっているつもりで、何かこう、隠したりとかそういうことをするつもりは全くないのですけれども、ご安心いただくためにはそういうのが必要だということで、それを独任制でやるのか、それとも区がスタッフとして入るのか、あとは委員会形式でやるのかというのはもう少しリソースの観点からも調整して、ただ、実際に相談しやすいようにというのは考えています。 ■委員  条例のタイトルについて、僕も読みながらどうしたらいいのかなと考えたのですが、女性および男性ならびに多様な性と言われたときに、女性、男性とくるので、多様な性というのは何か、女性、男性以外にある多様な性みたいな感じに聞こえて、そういう性、第三の性的なものに非常に聞こえるかなと思いました。  こちらのリーフレットだと、性の多様性と書いてあるので、例えば、性的特徴とか、性的指向とか、性自認とか、そういう性の多様性も含めて包含できるかなと思ったので。ちょっと細かいことなのですけれど、性、性、性と続いてしまうのですが、多様な性よりは性の多様性を尊重し合いというふうにしたほうがよいかなと。例えば、僕の場合、ゲイなのですけど、男性でもあるので、女性、男性ならびに多様な性となったときには、自分はどっちに、どう捉えればいいのかなとふうに少し迷ってしまったので。言っていることわかりますかね。女性、男性、そしてこういう性があるように聞こえてしまうので、もちろんそういう方もいらっしゃると思いますし、ノンバイナリーの方もいらっしゃると思うのですけれど、だけではなく、性的指向とか、性的特徴とか、表現の話も含めて入れるなら、性の多様性というふうに言葉を逆転したほうがいいのかなと思いました。これは皆さんのご意見も聞いてみたいなと思いました。 ■委員  委員のご意見よくわかりました。  多様な性を性の多様性というふうに逆転するかどうか、わからないのですけれども、この「ならび」にという言葉を、例えば「含む」みたいな言い回しにすれば、多様な性の中に男性も女性も含まれるという形で少し緩和した表現になるのかなというふうに感じました。 ■委員長  例えば、女性および男性を含む性の多様性といった感じですか。 ■委員  包含するというようなニュアンスを作ることができれば、タイトルとしてよりいいのかなというふうに感じました。 ■委員  私も全体を拝見しまして、事務局の皆様のいろいろな苦心の跡を感じ取ってですね、拝聴しておりました。  個人的に感じたことを、最初に述べさせていただくと、女性および男性ならびにということで、この言葉を苦心しながら紡いでいただいたと想像しつつ、私はずっと冒頭から割とここではお伝えしているつもりなのですけれど、この会議体のそもそもの目的は何だろうと考えたときに、男女雇用機会均等法という法律が80年代半ばに成立し、それ以前は憲法が保障するすべての人の差別の禁止というのはあるのだけれども、現実社会においてはそれが実現しないから、80年代半ばに男女雇用機会均等法という名前の法律が施行されて、もっと女性の平等を進めなければいけないのだということで進めてきて、それからもう40年近く経っているのですけれども、まだどうもあらゆる指標が足りないということで、簡単に言うとですね、女性のエンパワーメントをしなければいけないのだということが、少なくとも先進諸国および中心国と言われる国際社会における共通認識としてある中で、日本はやっぱりそれでも非常に遅れているということが、いろんな指標が示しているということでやっている。  もちろん、男性を入れることに必ずしも反対ではなくて、もちろん女性だけを優遇しろとか、セクシュアルマイノリティを優遇してほしいとかということではなくて、そもそも同じような土俵でみんなが参画できる社会にしましょうということが、目指すべきある種の理想像として、これは共有しているはずだと私は思っているのですね。  そのときに、やはり男性と入れると、何というか私が個人的に感じたのは、女性や性の多様性、セクシュアルマイノリティ、簡単に言うとマイノリティ、声の大きいマイノリティに配慮をして優遇しているのだという一部の批判が出てきます。出てきています。そういう行為にものすごく配慮した印象を私は受けます。それはそれでもいいのかもしれない。それはある種今の時代というのを反映していると思うのですね。  つまり、セクシュアルマイノリティの、理解増進法等に伴うですね、いろんな議論を拝見して、より広く、簡単に言うと、マジョリティにちゃんと配慮しましょうという1つの方向性が今示された、今ですよ。こういう表現になるのは非常に理解もできますし、ある意味で時代を移しているなという気もします。  ただ、少なくとも区が1つの独立行政にあってですね、めちゃくちゃ遅ればせながら独自のこうした条例を、新しい女性の区長をトップに据えられた新体制が生まれた中で、やはり1番すばらしい条例を作ろうと思って、この会議体があると思いますし、その1つの議論の結晶として、事務局の皆さん、いろんな方々、区民の皆様と協力しながら1番いいものにしていければいいと思います。  議論の結果、男性も入れるのだと、最近はレディースデーとかが男性差別だろうみたいなことも、よく聞きます。  そんなことはさておきですけれども、そもそも社会の中における、今の女性およびセクシュアルマイノリティ、あるいはそれを含めたあらゆるマイノリティという存在をやはりこう今までこぼれ落ちていた、社会のある種のセーフティーネットとなり、最前線の活躍の場から必ずしも機会の平等を与えられてこなかったことも含めて、こういうのをつくるというふうに私は思っていますけれども、そのタイトルがこれでいいのかというのは、私はもう1回議論を提起したいと個人的に思いました。ジェンダー イクオリティ アンド ウィメンズエンパワーメントと一般的に言いますけれども、前回、事務局の皆さんに作っていただいた大変な労作である各区の条例の名前を改めて見直したのですけれども、こういう形で男性と入っているのはないですよ。ただ、これも新しいので、これはこれでいいのであると。  女性、マイノリティということによって、男性の、この条例の趣旨がやはりちょっと気持ちが離れているかもしれない。これを入れて、12番目に女性のエンパワーメントというのを入れているので、これはこれでいいのであるという考え方もあると思います。  そこってものすごく重要な、やはりどういう看板を背負うかって一番重要だと思うんで、そこはもう1議論があった上で、次の段階に進むのがいいのかなと個人的には思いました。  理念法なのでということで、冒頭にありましたけれども、であればこそ、そこは理念を掲げるものなのではないのかなという気は個人的にはしますけれども、そこは議論すればいいのではないかなと思いました。 ■委員  拝見していて、いくつか質問と意見をさせていただきたいことがあって、1つは、前回いろいろなお話が、過去2回含めてあった結果、全部を盛り込もうとすると、やっぱりこうぼやけてしまうというか、では、品川区の一番のポイントは何ですかとなったときに、何かモヤッとなってしまうのが難しいなと。私も何があるかと考えて、バシッと、あ、じゃ品川区としてはこれを主に示したいのだというのが、どうあったら言いやすく、誰もが納得しやすい内容になるのだろうなというのがすごく難しいなと思って伺っていました。今のご意見にあったように、例えば男性も入れることが品川区としての回答ですという形なのか、それともジェンダー ギャップ指数とか諸々含めて、ジェンダー平等と多様な性というのはやはり主張したいですというところにスティックするのか、そこが難しいなと思ったりしました。  個人的には何をしたいかなと思うと、ポジティブな方向ではなく、ちょっとネガティブなところにはなってしまうのですが、7番の禁止事項は、やはり強く言うべきところなのかなと思って、多分前回の資料の中で禁止事項はもっと上、基本理念の後に入っていたかなと思うのですけど、7番のほうに、後ろに下がってしまうことによって若干主張が弱くなってしまうみたいな印象を受けたので、個人的にはではどこをどう変えますかとなったときに、多様な性だったり、ジェンダー平等だったりを推進していきたいです。  ただ、それにあたっていろいろな意見があるから、その意見は取り入れたいけども、ハラスメントになってしまったりとか、差別発言になってしまうようなことに関しては、断固禁止したいというのはやはり入っているほうがいいのかなと思うと、7番の禁止事項は基本理念の後とかに、強い形で大きくだといいのかなと個人的に思ったりしました。  あと、4番、5番、6番の各責務というところが、区民、教育関係者、事業者とそれぞれ、自分が指差されている、それに対してやらなきゃいけないというのもありつつ、内容が結構かぶるところが多いので、ここら辺がモヤッとふんわりさせてしまうポイントなのだとすると、まとめたり、例えば、教育関係者だけ出したいところがあるのだとすれば、それだけ別枠で変えたりとかすると、より全体としてかぶりが少なく主張が強めになったりするのかなと思ったりしました。  ただ、すみません、私も最適がなくて悩んでいる中で思ったことが、禁止事項を強くとなったとき、ギュッとすることによって、もしかしたら全体としての主張が強くなったりするのかなと思った次第でした。  最後に1点、前回はこの基本的施策のところに例みたいな形で、今後あり得る施策の例をいくつか列挙していただいていたと思うのですけども、それは前回議論しやすいように挙げてくださっていたもので、実際に条例として出すときにはこの例は載せないという形ですかね。  この施策は多分、この後、例えば推進会議とかで実際に具体的に議論されるか、その中で決定していくから、ここでは出さないという形ですかね。最後のは質問です。 ■事務局  第2回で基本的施策のところに説明として出した事業の例なのですけれども、施策の具体的内容が、皆様にイメージしやすいようにということで記載させていただきました。  ただ、条例に記載されないからといってそれがポロポロ抜け落ちていくということではなくて、このあと条例をもとに計画の、今現在「男女共同参画のための品川区行動計画」というのがありますが、その内容の充実を図ってまいりますので、そういったところに具体的に反映されてくるものだというふうに受け止めていただければと思います。 ■委員  前回いただいた資料の中で、人権侵害の根絶が一番先に来ていたのですけれども、結構、私ども相談を受ける立場にあって、「DVを受けているんです」とか、あるいは「相手にされなくなって困っているんです」と。聞くと、ほとんどが女性からしか来ていないというのが今わかっています。  人権擁護委員会の会長会議なんかですと、男性からも来ているということも、他区ではあると聞いているのですが、実際に、私ども以外に、男女共同参画のほうにはどんな相談が行っているのかもちょっと知りたいかなと。  自分たちのテリトリーである人権相談となると、女性の方のほうが非常に多いので、その辺もはっきりしておいたほうがいいのかなと思っており、お聞かせいただければと。わかる範囲で結構です。 ■事務局  概略としてのお伝えになりますけれども、男女共同参画センターにDV相談がありますが、統計を見る限りやはり女性からの相談が多いです。  ただ、コロナで在宅勤務の関係ですとか、家庭にいる時間、家に在宅している時間が増えたことなどによって、夫婦関係に関する相談というのは男性からもございます。割合としては約1割で、やはり圧倒的に女性の方が多いという状況になっております。 ■委員長  この回答でよろしいですか。 ■委員  あるということがわかれば、はい。 ■委員長  他にいかがでしょうか、何かご意見ございますか。 ■委員  前回欠席で、今回もオンラインで申し訳ないのですけれど、区として目指す姿の黒い丸4つの順番なのですが、差別や暴力を受けることのない社会というのは、マイナスのことをなくすという観点だと思うのですけど、区として目指す姿については、プラマイゼロをもっとプラスにするところから書いてもいいのではないかと思いました。だから、差別や暴力を受けることのない社会というのは、1番下に持っていってもいいのではないかなと少し思いました。  ただ、前回その点について話し合われているのであればとも思いました。 ■委員長  この順番について特に前回話をしてなかったですよね。確かにおっしゃるように、より一般的なテーマを上にもっていって並べたほうが、おさまりがいいかもしれませんね。順番については確かに検討する必要があるかもしれないですね。  この点について、事務局から何かご意見ございますか。 ■事務局  区として目指す姿の順番についてご意見いただきました。委員長がおっしゃるとおり、この順番については第1回、第2回でも、特段ここにフォーカスしてのご意見はなかったかと思いますので、ただいまご意見いただけるのであれば非常にありがたいと思っております。  委員おっしゃるように、差別や暴力を受けることのない社会というのはマイナスをゼロにしていくという動きになりますので、それよりはプラスの方向に持っていこうという言葉を前に持ってくるというのは、こちらのほうで十分検討できることかなというふうに考えております。 ■委員  他の委員の話をお聞きして確かにそうだなと思ったのですが、この「および男性ならびに」というのが加わった経緯とか、その背景とかを少しお聞きできれば、良い表現方法が見つかるのかもしれないなと思いました。いかがでしょうか。 ■事務局  男性が加わった経緯ですが、まず、女性や多様な性を尊重し合いとなったときに、この社会を構成しているのは、女性と性的マイノリティの方々、それから男性がいますので、すべてを条例の名称の中で包含できたらいいのではないかというふうに考えたのが1つ、それから第1回のご意見の中で、社会のあり方を変えていくには、女性だけの力ではなくて男性の力も必要だというご意見があったので、安直だったかもしれませんが、男性も含めていくのがいいかなというふうに考えました。  他区の条例を見たときに、最近改正した墨田区が「墨田区女性と男性および多様な性の共同参画基本条例」というふうに、令和4年に条例の名称を変えておりましたのと、あとは国立市の条例のほうも、女性と男性および多様な性と条例名称に掲げておりましたので、もしかしたらこの「および」とか「ならびに」とかの接続詞を変えることによって、もう少し皆様にご賛同いただけるような名称にしていけるのかなというふうに考えているところでございます。 ■委員  ありがとうございます。先ほど他の委員が、ジェンダー イクオリティとウィメンズエンパワーメントとおっしゃっていたのですが、12番に女性のエンパワーメントが入っているので、例えば、女性のエンパワーメントおよび性の多様性の尊重をしてみたいなことにしたときに、性の多様性の尊重となると、性的マイノリティの尊重ということではなく、男女も、性別としての男女もそうですし、性的指向とか性自認に含めてもそうですし、その4つの性の多様性ということがそこに全部含まれるのであれば、そこで尊重し合うとか、男性のことも含まれてくるのかなあと思いました。  なので、目的として、手段としてかわからないですけど、「女性のおよび男性ならびに」にせず、女性のエンパワーメントというところと、性の多様性の尊重という2つを通して実現するということも1つのやり方かなと今お聞きしながら思いました。 ■委員長  そうですね。この「および」と「ならびに」は法的にはワンセットなのです。ただ、ここだと多様な性ですが、それを結びつけるのは、やはり違和感があります。前回の最後にまとまったテーマは、どういうものだったでしょうか。 ■委員  「女性や多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会をともに実現するための条例」です。 ■委員長  そこに男性が入ったので、ちょっと座りが悪くなってしまったという感じでしょうか。 ■委員  そうですね。課長の話を伺って今、他の自治体においても、男性を入れていくというのは、やはりある種の流れなのだと思いました。今までの何て言うのかな、男女平等、マイノリティの権利を拡大しよう、ちゃんと保障しようという動きに対する、ある部分で揺り戻しみたいなものがあって、男性もだろうって。実際、確かに女性問題は男性問題なのですよね、本当によく言われているとおり。  男性が変わらないと女性が変わらないし、男性らしさを掲げた男性自身があるわけだから、男性問題でもあるというその知見にのっとって、両方併記というのは今ある種一部トレンドになっているというのは、理解できたのですけれど、それを踏まえてどうするかということかなというのは感じました。 ■委員  皆様それぞれが最もな感じで、特に他の委員がおっしゃっていた、今例えば、多様な性とか女性の座標で考えたときに、位置がゼロよりもマイナスになっているから、その対応策として、そこをゼロに戻す、もしくはゼロより上に持ってくるみたいな論議になっていて、これって狩猟民族的な発想なのかなというふうに思って、僕はまだちょっと古い人間なので、日本はもうちょっといい加減でみんながなあなあで暮らしていく社会かなというふうに思っています。ちょっと的外れなことを言っているかもしれませんけれど、女性差別とかそういう問題を語るときに、いつも僕が感じるのはゼロ、もちろん今までさんざん虐げられてきた人たちがゼロに戻っただけで心が満足するかと言ったらきっとしない、敵を討ちたいと思うかもしれない。わからないですよ。損得で考えればそういうことになるのですけれども、例えばマイノリティであるために余計な出費がかさんだとかといったら、そのお金返してよというふうに思うのは当然だと思うのです。 ただ、未来の安寧な社会を考えるといったときに、敵討ち的な概念というのを入れるよりは、なるべくゼロに戻すところでよしとするという許容みたいなものが、そのなんでしょう、ちょっと理想論すぎるかもしれませんけど、公平で平等な社会を実現するときの、大切なみんなの心なのかなというふうに思いました。  なので、基本理念の(3)番の公平と平等で悩ましいといったところは、まさにそのゼロに戻すのか、プラスまで振るのかというところ、場面、場面によってそれが違うので悩ましいのかなというふうにも感じたのです。  最初の会議で僕が言ったように、やはり心を入れなければこういう条例は意味をなさないと考えれば、ゼロに戻すのか、そうじゃないのかというところで、皆さんの共通認識みたいなものがここで得られるといいのかなというふうに感じました。 ■委員長  はい、ありがとうございました。  前回と少し違ってきた、このタイトルの部分について、いろいろご意見を伺えればと思います。 ■委員  3つ目の公平で平等なというところで、冒頭、事務局からも両立するのかといったところを法務的な面からも検証されているということですけども、割と英訳してみるとわかりやすいときが結構あると個人的には思っていまして、英語に訳したらなんて訳すのだろうと。当然海外にも発信していくということは、国際社会に向けて積極的に推進していくということを書かれているわけですから、それを考えたときに、日本語のフワッとした表現を英語に訳すと訳せないことが結構あるのですね。それって何を言っているか、よくわからないからなのです。  考えてみると、これはフェア アンド イクオリティでポジティブに訳せるので、綺麗に。そこは個人的には違和感はないなと思ったのですけれど、その辺は委員長が知見をすごく持っていらっしゃると思うので、ご意見をぜひ伺いたいと思うのですけれど、個人的には全然これで整理できるのではないかなと思いました。  また、先ほどの議論に戻って恐縮なのですけれど、この条例を当然英訳すると思うのですけれど、区の皆様はこれをどう訳すのだろうと思ったのですよね。これは多分訳せないですよね。結局、訳すときはジェンダー イクオリティというのですよ、たぶん。そうするしかないから。  なので、そんな視点も入れると、意外と考え方の転換になっていいのではないかなと思いました。それで言いますと、3番目の公平、平等というのは、ある意味で野心的な目標かもしれないですけれど、いいのではないかなとは思いました。 ■委員長  あと、今回変わったところで言えば、「家庭生活」から「家庭」を削除しています。この部分についても、ご意見ございましたらお願いいたします。   ■委員  他の委員のおっしゃる男性が、もしそのこともきちんと意識した条例ということであれば、この1番から12番の中にも、その視点があったほうがいいかなと思ったのですよね。  女性および男性ならびに多様性を尊重し合いは手段で、誰もが公平で平等な社会をというところはゴールだと思うのですけれど、そのゴールに向かって取り組む手段みたいなところに、男性が実は置いてきぼりになっているという視点をすごく強調していったほうがいいのであれば、そこの部分が、基本的な施策の部分とかにあるべきなのかなと思っていました。  女性のエンパワーメントは、決して男性を排除しているわけではなくて、今、社会的にも弱い立場にある女性をエンパワーするために、男女含めてみんなでやらなければいけないことだと思うのです。  そこが整理できれば、もしかしたら「男性ならびに」は要らなくなるのではないか、すべての人ということは、そのあとの「誰もが公平で平等な」に含まれてくるので、男女含めてすべての人が、公平で平等な社会をゴールにしていて、そこを目指すための手段を何にするかという整理かなと。  今の状況だと、女性のエンパワーメント、裏返せば男性のエンパワーメントということかもしれないですけど、そのあたりが今まだ施策的に書いていないし、本当にそういう施策をやろうとしているのかということともつながってくるし、答えはないのですけれど、整理を自分の中でしてみました。 ■事務局  今年の男女共同参画白書の中でも、女性への支援だけではなく、男性の活躍というのも、社会を進めて発展させていく上での両輪というようなことが、確か冒頭の大臣挨拶の中で触れられていたかと思います。それに付随して、男性への支援というのも、国のほうで今年から強く打ち出してきていたと思います。  そういう意味で施策に書いていくというのは、ご意見の一つとしてありだなと思いましたし、これまでのご意見を承っていて、そもそものスタートのところはマイノリティとされる方々を支援していこう、社会の中でそこを支援していくことによってもっとよりよい社会に、みんなが尊重し合い、誰もが自分らしく生きられる社会にしていこうというところが議論のスタートだったと思いますので、それを振り返ってみれば、今の「男性ならびに」というのは、もしかするとちょっと行き過ぎてしまっているのかなというふうにも、ご意見を聞いていて思ったところです。 ■事務局  議論をいただいてありがとうございます。  前回、我々も名称の案をいただいて、すごくいい案だなと思い、内部で検討して、今の国の情報とかを踏まえて検討しました。また、別の目からもチェックという形でしたつもりでいます。  最初に私からも説明させていただいたのを覚えていますが、やはりジェンダー ギャップ指数が遅れているとかさらに下がったとか、今やらなくてはいけないことをはっきりさせてというふうな趣旨を申し上げたのですけれども、いろいろ見ていくと男性という言葉があったりとか、あとこれはもう議論にならないかもしれないのですが、感覚的に、女性活躍や男女共同参画という言葉に対して、あまりそういう言葉が好きではないという方もいらっしゃって、ただ、今時代が、ジェンダー ギャップ指数が下がってきてというところと、女性の区長が就任し、新しいものを作っていこうというところで、そういうところをいろいろ整理して、女性のエンパワーメントという項目を入れさせていただいたというのは、もうそれが一つの理由になっているのですね。  その他で「変化への対応」とあって、マイナスをなくしてプラスにするという、考え方がどんどん変わっていくと思いますので、そのときにはまた条例を改正するような、そういう含みを残している項目も入れているところです。なので、いろいろ考えたときに、みんなで頑張るというときにどうなのだというところで、男性というのが復活してきてしまって、今日を迎えるにあたって課長とも相談したのですけれど、悩みながらも出させていただいたというのがこの考え方でございますので、答えになっていないのですけれども、ただ思いはありますし、エッジを利かせたというか、そういう出し方をするにはどうするかというのはいろいろ考えたいと思います。いろいろ議論しながらということはご理解いただければ幸いです。よろしくお願いします。 ■委員長  区の中でいろいろなご意見もあるでしょうし、そういうところを集約していくとどうしても薄まってしまうところはあるのかなという気はいたします。  ほかに何かご意見ございませんでしょうか。 ■委員  本当におっしゃるとおりで、例えば、女性活躍というのも、私も背中を押される側の人間として、聞いていて何かこうモヤっとする部分がやっぱりあるので、時代遅れ感なのか、片方とか一部の人だけを擁護している感に対する違和感とか、すごく共感するので、何がベストなのかなと思うのは一緒だなと思いました。  題名というところに関して申し上げると、例えば「誰もが公平で平等な」の「誰もが」のところに、私たちとしては、男性も含めて、今マジョリティとなっている人たちも含めて、誰もが公平で平等になれるようにというのを込めたのであれば、もしかしたら「女性および男性ならびに」というところは、ちょっと元に戻ってしまうのですけれど、ジェンダー平等と多様な性の尊重のもと、誰もが平等なとかという形にしてしまうとか、ありなのかなと思いました。  私は、最初に他の委員がおっしゃったように、女性および男性ならびに多様な性というふうにパッと聞くと、多様な性の議論の中ではそもそも女性 男性の二言論ではないとかという話が多いときに、女性 男性が思い切りこう2つ出てくるのが何か違うなと思う方も多いのではないかなと思うと、ジェンダー平等とかのほうがふんわりしてしまうけどもフィットしているのかなと思ったりしました。ベストじゃないですし、戻ってしまうのですけど、それも1つの案としてありで、気持ち的には「誰もが」に込めてますみたいなのもいいかなと思ったりしました。それが1つです。  あと、目次のところでこういうまとめ方はどうなのかなと思ったのが、今16項目並列であるのを、もしかして8項目ぐらいにできるのかなと思ったりして、1番、区として目指す姿、2番、基本理念、7番の禁止事項をその次に持ってきて、8番を禁止事項の中に含めてもいいのかなと思ったりしたので、もし可能なのであれば7番と8番をまとめて禁止事項としてしまう。  その次に基本的施策があって、基本的施策の中で結局私たちがこの条例の中で推し進めたいのは主に2つですと言ったら、女性のエンパワーメントと、もう1つが多様な性への尊重だとすると、女性のエンパワーメントが1つで、もう1つとして多様な性の項目を加える。  最後に、責務として今3番から6番になっているものを1つにまとめてしまって、各○○の責務みたいな感じで、区民等、教育関係者、事業者等としてまとめてしまって、あと10番から16番、女性のエンパワーメント以外の10番から16番に関しては、今後のあり方というか、今後進める方向性みたいな形でまとめてしまってもいいのかなと思いました。  また、そういった形で目次をまとめると、この条例では何を言ってくれるのだろうとパッと見たときに、区として目指す姿とかがあって、でもやはり目はサラサラっと読み飛ばしてしまうものだと思うので、読み飛ばさない文言はこの中で何だろうとかとなると、女性のエンパワーメント、性の多様性、禁止事項みたいのが浮かび上がってくるのだとすると、ある程度私たちが強めに伝えなくてはいけないことがギュッとなったりするのかなと思った次第でした。  1番から16番までそのまま見てしまうと、パッと見たときに目につくのが禁止事項と女性のエンパワーメントと苦情になってしまって、やはり苦情がすごく目立つなと思ってしまいました。さっき最初にお話してくださったように、苦しい事情をお話しするとか、双方向のものであり続けるために苦情というのを聞くとすごく納得はするのですけれど、苦情と目にすると、そう思わない方もやはり多くいらっしゃるのかなと思ってしまって、例えばLGBT法整備とかの関連で出てくる反対意見とかって、「やっぱり苦情として捉えているのだ、品川区は」みたいな意見につながりかねないかなとか、ちょっと心配してしまったりしたので、目次からは出して、今後の施策としてまとめてしまって、苦情を残すのであれば、先ほどおっしゃったようにその心をもう少し書き砕くとかがあったほうがいいかなと思った次第でした。 ■委員  今の委員のご意見を聞いて、「女性および男性ならびに」のところを、ジェンダー平等というのも「あ、それいいかも」と思ったのですけれど、その後ろがまた平等な社会になっているのでちょっとあれかなと思って、例えばですけども、全然変えて、女性のエンパワーメントとか女性活躍とかというのはちょっとモヤっとするけど、ジェンダー ギャップという言葉は結構みんな受け止めるのではないかなと。今課題だぞというので。なので、例えば「ジェンダー ギャップを意識し」とか「ジェンダー ギャップに取り組む」とかで、「性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会を総合的かつ計画的に推進していく」みたいなことだとどうかなと、今一瞬思いつきました。  そうすると、区の中で初めて条例名にジェンダー ギャップという言葉が入るのは、新しさもあるかなと。 ■委員長 確かに言いたいことはすっきり反映されるような気がしますよね。 この条例のタイトルについて、何かご意見ございますでしょうか。 ■委員  ジェンダーという言葉を入れるかどうかという点は、ジェンダーという言葉は皆の理解が進んでいる言葉とはあまり思えないので、ジェンダーという言葉は入れないほうがいいのではないかなとは思います。  今まで出たご意見は確かにそうだなと、それもいいなと思うのですけれど、全部の人にジェンダーという言葉がスッっと入るということではないかなという気はちょっとしています。  確かに「女性および男性ならびに」というところは微妙ではあるのですけれど、あと、多様な性を性の多様性にというご意見だったので、そっちのほうがいいかもしれないと思うのですけれども、この女性とか男性というのは、皆さん何をこう、浮かぶものがあるので、はい。 ■委員長  ありがとうございました。今いろいろなご意見が出ましたので、事務局のほうで少しまとめていただきたいのですが、このタイトルでパブコメを出すのでしょうか。  これがパブコメになるわけですから、この段階である程度まとまっていたほうがいいのでしょうか。 ■事務局  そうですね。10月にはパブコメに入っていきたいと考えております。途中の説明が飛んだのですけれども、本日の次第のところに、区民意見公募手続き(パブリックコメント)についてということで、公募期間につきましては、10月11日から11月10日の30日間を考えております。公募の対象は区内に在住、在勤、在学の方で、盛り込むべき考え方についてご意見を承っていきたいと考えております。失礼しました。  本日いただいたご意見を踏まえて、最終的にどのようにパブコメにかけていくかというのは区の中で決定手続きが必要になりますので、その過程でお戻しする時間がなかなかないのですけれども、例えば、区としてこのような形でかけることにいたしましたというご連絡は、第4回の前にできるかと思いますので、今日いただいたご意見をもとに区のほうで整理する時間をいただければありがたいなと考えております。  ただ、ご意見を伺う中で、みんなで公平で平等な社会を目指していくために、マイナスになってしまっている部分、マイノリティとされる方々に対して、区として何ができるかというところが最初の出発点だったと思いますので、そこを大切にしながら改めて検討したいと考えております。 ■委員長  ありがとうございます。タイトルの問題だけではなく本日の議論を聞いて、今日まだご発言のない事務局のほうからご意見がもしあれば、聞かせていただければと思います。いかがでしょうか。 ■事務局  総論的なところは、事前に事務局内で調整させていただいているので、この場では特に私から申し上げることはございません。 ■事務局  まずタイトルについてですけれども、説明のあったとおりだと思います。今日様々な意見を聞きながら、確かに「および」「ならびに」とつなげてしまうと、3つが分かれたものというような見え方になってしまうので、そこは工夫の余地があるのかなと思いました。  男性が入ることで、男性も意識できる条例になるのではないかという思いは、私個人的にはあります。学校でも女子も男子もということで取り組んでいるところなので、タイトルに男性と入ることで、意識がより高まるのではないかなというような印象を持っています。  あともう1つ、基本理念の(4)で家庭生活から家庭をとったというお話で、冒頭説明があったとおりなのですけれども、そのあとに職場、学校、地域活動とつながっていく中で、職場とか学校とか場所を表しているものかなと。地域も場所を表している中で、生活というと、並び方が、いや改めて見たときに、生活と書いてあると、何の生活なのだろうという印象も持ちましたので、そこも工夫ができるといいのかなと。生活の場なのか何か、ちょっと説明が足りなくなってしまったような印象を持ちました。そんなところを今日は意見として持ちました。 ■委員長  家庭という言葉自体に対するいろいろなご意見があって、ジェンダー法でも親密圏という言葉が使用されます。  ただ、親密圏はあまり一般的ではないので、親密圏というと「これは何だ」ということになりがちで、なかなか使用は難しいかなとは思います。 ■委員  おっしゃるとおり悩ましいところなので、説明的表現になりますけれど、例えば家庭など安定的な生活の場とかと説明してしまうというのはあると思うのですよ。  実際、家庭ということが一部の人を傷つけてしまうということは、やはりこうした条例だからこそ配慮しなくてはいけないと思うので、そこはちゃんと反映させたほうがいいと思います。簡単に言うと、家庭のような安定的な、子どもの安全を確保する場所というのは、養育里親かもしれないし、養子縁組かもしれないし、施設かもしれないしというのは、いわゆるパーマネンシーと言われる、安定的な場所というふうに社会的養護で言っていますけれども、それをうまく表現するものはきっと多分ないと思うので、そこは本当に皆さん大変なご苦労をされていると思いますけれども、あえてそういう説明的な表現にするというのも1つあるのかなと思ったりもしました。 ■委員  (4)のところですが、例えば、生活と仕事、学び、地域活動みたいにすると、家庭を入れなくても、大丈夫じゃないかなと思いました。 ■委員  今の家庭生活のところは、生活でもいいし、例えば暮らしという言葉でもいいのかなと思いました。 ■委員長 生活ではなくて暮らしですね。この辺りは言葉の工夫があるとわかりやすいでしょうか。  ほかにご意見ございますか。 ■委員  今後のパブリックコメントのことなのですが、意見公募の対象者は、区内に在住、在勤、在学する者等の「等」は何が含まれるのでしょうか。  というのは、いろいろなパブコメが日本全国の自治体で行われているのですけど、その自治体ではないところに住んでいらっしゃる方々が、ワーッとネガティブなことを書こうみたいなキャンペーンを張ることも結構あって、「等」に何が含まれているのかなというのがちょっと気になりました。 ■事務局  区民意見公募の手続きの規定がございまして、その中では、区内在住、在勤、在学する方以外に、区内の法人、その他の団体、またその他このパブリックコメントの対象について直接的な利害関係のある方としています。  意見募集の方法なのですけれども、「窓口に持ってきてください」だけではなくて、ホームページからもできますので、実際は区外にお住まいの方で仮に無関係の方がご意見を投稿しようとした場合にも、ご意見としていただくような形になっているということです。 ■委員  細かいところで恐縮なのですけれども、基本理念の2番「多様な生き方の選択」について、これはすごく重要な、まさにこの条例そのものの骨格を担う重要な項目だと思うのです。ここで「すべての人が性別による固定的な役割分担意識に基づく」とありますけども、性別という表現がありますが、性別による固定的な役割分担意識は時代や社会によって変わっていくので、例えば、いわゆるジェンダー、社会的な性別というのを入れると、まさに今の日本のことを含めたニュアンスが出せるので、より良くなるのではないかなと思いました。 ■委員長  この性別というのは、社会的な性別も含むニュアンスなのでしょうか。この部分の意図として、事務局からご説明いただけますか。 ■事務局  性別については、(1)のところに「生まれた時に割り当てられた性をいう」としています。「性別による固定的な役割分担意識に基づく社会制度や慣行」というところですが、性別に対して社会が及ぼす影響というのは非常に大きいので、文化的 社会的に形成されてきた性別を含めて役割分担に及ぼす影響を中立にしていこう点について、どうかけ合わせるか今答えられないのですけれども、ここは工夫できるのかなというふうに考えておりました。 ■委員  今のところ、もしも「性別による」というところが気になるのであれば、固定的な性別役割分業意識というふうにしてしまうといいのではないかと思いました。性別役割分業意識というのは、普通の言葉としてわりと使われていると思います。 ■委員  同じく基本理念の7番ですが、前は見落としてしまったのかもしれないのですが、性的指向やジェンダーアイデンティティに関する自己決定権というのは、もともと入っていましたか。 ■事務局  はい。入っていました。 ■委員  例えば、自分がゲイであるときに、自己決定しているかなとちょっと考えてしまったのです。決定、選択するという意識ではなかったので。選べるものというような、決定できるものという印象をちょっと持ってしまうかなあという懸念を感じました。  あまり自分で使わない言葉なので、自己決定権というのは。なので、ここに何かあの特別な思いがあれば教えていただきたいなと思いました。 ■事務局  これは所管としての思いなので、現実に違う部分があるのかもしれないのですが、先日8月26日に品川区のほうで講演会を行いまして、ご本人がご自身の性のあり方を意識されて以来、幼少期からどのような葛藤を抱えてきたか、また、女性として生まれてきたけれども、自分は女性でも男性ではないというお話を聞きました。その時に思いましたのが、女性として生まれてきたけれども、自分の意識の中では女性でも男性でもない、でも社会からはどちらかに所属すべきことを求められる場面というのが非常に多いかと思うのです。  そこでどちらかの枠に今まで押し込められてきたけれども、いや自分は女性でも男性でもないというのをはっきりと認識したときに、「自分はそうではないんです」というのをきちんと社会に対して主張できる、「自分のあり方というのはこうなんです」というのを、もちろん言う言わないの自由はあるのですけれども、そういった姿勢を持つことができるというのを、この自己決定権の尊重という言葉に込めました。選択、決定するものではないと言われて、確かにそうだと思いますので、言い換えがあったら、ぜひアドバイスいただけたらありがたいと思っております。 ■委員  例えば、こなれてはいないですけれど、今のままだと、性的指向やジェンダーアイデンティティの自己決定に聞こえるので、性的指向や性自認に基づく生活上の自己決定権とか。こなれてはないですよ。  性的指向とか、性自認というのは決定するものではないのだけれど、自分のそれはもう決まっていて、それに基づいて日常生活とか社会生活をするときに、そうではないものだというふうに押し付けられて、強要されてしまうことがあるけれど、生活上の自分の決定を尊重するというようなニュアンスなのかなというふうに感じました。生活上の決定なのかもしれないですけれど、SOGIの決定に聞こえてしまうのかなと思いました。 ■事務局  ありがとうございます。確かに、性的指向やジェンダーアイデンティティそのものの自己決定権というふうに誤解されてしまうというところですね。  今、委員のお話を伺って思いましたのが、条例の名称そのものにも関わってくる部分ではあるのですけれども、先ほどの原点に立ち返ってというのを考えたときに、マイノリティとされている方々を支援していくというのであれば、「すべての人の性的指向やジェンダーアイデンティティを尊重し」というふうな形で言い換えていくのもありなのかなと考えました。 ■委員  目次に関してなのですけども、2点質問があります。女性のエンパワーメントを入れるというのは、個人的にはすごくいいのかなと思うので、最初の経緯のところにもジェンダー ギャップ指数というのがあるので、それに基づいて女性のエンパワーメントも施策の大きな要素として入れるというのは、すごくいいなと思います。  それに並列して、性の多様性がないのは、女性のエンパワーメントを特に入れたいとかなのか、それとも性の多様性は他のところに含まれているから、別個でなくてもいいかなという意図があったのか。ここに並列でおいてもいいかなと個人的には思うので、置いてない理由があれば伺いたいなと思ったのが1点です。 2点目は、前回も同じような議論が多分あったと思うのですが、ちょっと私の記憶が定かでなく申し訳ないのですけども、15番の苦情の申出 対応というのは、やっぱり入れたほうがいいのでしょうか。というのも、やはりまだ腑に落ちるところまでいっていなくて、これを書く意図もすごく理解できて、いろいろな意見があるので、それをこちらとしても受け止めたいし、議論していきたいっていう気持ちはありつつも、これを一般の方が見たときに「自分たちの意見というのは苦情なんだな」みたいに思われてしまう、ネガティブな側面がすごく想像できてしまうので、これを項目として入れないというのも手としてあるのか、やっぱり入れるべきなのかというところを、今一度聞かせていただけたらと思います。 ■事務局  性の多様性について、もう1つ個別の考え方をというところです。こここそまさに原点に立ち返りますと、3枚目の女性のエンパワーメントのところをご覧いただけたらと思うのですが、女性を支援する、エンパワーメントする対象としての女性を「性別またはジェンダーアイデンティティに基づく女性をいう」としておりまして、すべての女性という言葉につながるような形にする、この考え方の中ではそのように捉えていきたいと考えています。  そういう意味では、性の多様性を今特出しはしていないですけれども、性の多様性を含めた観点から、女性のエンパワーメントをどうしていくかというのを表せるよう工夫をしたところです。  苦情の申出につきましては、他区の状況では、今現在、委員を設置している区が12区で、独自に委員を選任はしていないけれども、区が直接対応している区が6区です。体制自体がない区もあります。  区では、これまで区の所管事業について、それぞれの課、部門の中で、区民からのご意見や厳しいご指摘をいただいたり、また、広報広聴課のほうでも「区民の声」という形でお声をいただいているところです。今回、女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会の推進に関する施策ということで、区民から今このような厳しい苦しい状況にあるんですというのをお話しすることができるチャンネルをもう一つ増やしたいという思いで、苦情の申出 対応という項目を追記いたしました。  自治体としての判断が入ってくるところですので、体制を用意してない区もございます。 ■委員  ちなみに、イメージとして、こういった条例を考える委員会で、例えば子育て系とかの委員会とかで出す条例とかにも、こういった苦情の申出みたいなものが同じように設置されている形ですか。他とも同列なのか、ここだけが特別に苦情の項目を入れているのでしょうか。 ■事務局  子ども 子育てに関して同じような窓口があるかという点については、特別に特出したものはないというような状況になっています。 ■委員  この議題においては、苦情の申出 対応というのを特別に置いたほうがいいし、やはり設置したほうがいいからこれを入れたという形ですかね。 ■事務局  これまでの区民の声ですとか、所管でご意見を受けるという形でも、もちろんご意見をいただくということはできるのですけれども、他区の状況を見たときに、区として条例を整備する今、お声を聞いても、区としてこう対応していくというのを表すものがないと、結局これまでと何も変わる部分がないのではないかというふうに考えたのが、この苦情の申出体制が必要なのではないかというふうに考えたきっかけになります。 ■委員長  もしかすると、苦情という言葉に引っかかりがあるのかもしれませんね。先ほど出たみたいに苦情とは何かという説明を入れることによって、少し不安は解消されるのかなという気はします。条例をつくる際の実効性を高めるという意味でも、苦情の申出 対応については、12の区が独立した委員会とか委員を設けているのです。 ■事務局  あとは、例えば、特段体制を設けないとした場合、男女共同参画センターでは、法律相談ですとか、生き方等に関するカウンセリング相談、DV相談を行っておりますのと、区民相談室では、もっと幅広く人権に関する相談ですとか法律相談も行っていますし、そういったものを使って、その方が抱える苦しい事情をどういうふうに解決していきますかとコンタクトをとることができるので、特段これがなくても機能はしているのではないかという状況ではあります。苦情の申出はなくてもいいのではないかというのも1つのご意見かとは思うのですけれども、区として、すみません、ジェンダー平等と略して言わせていただきますけれども、ジェンダー平等を推進していこうとする中において、例えば、職場でマタハラにあったとか、埼玉県で公立の女子高、公立の男子校があって、それが女性差別撤廃条約の趣旨に反しているのではないかというような苦情が出てきたりですとか、そういった細かい声を受け止める場所というのが、今だと区民の声というふうになるのですけれども、1つチャンネルを設けることによってより早く動けるようになるのではないかなというふうにも考えています。 ■委員  今のお話を伺ってなるほどと思って、例えば、職場でマタハラにあったとかとなったときに、苦情と書かれると、自分はそこの相談窓口に行くに適した相談事なのかというのが、いまいちまだ違うのかなと。  苦情と言われると、区がやっていることに対する文句みたいにどうしても捉えられることが多いので、ご意見が双方向にならないのであれば、例えば、ご相談とか何か2つぐらい並列で置いてみるとかのほうが、今想定している苦情のいろいろなものができるのかなと思ったりしました。 ■委員  タイトルに戻るのですけども、ずっと議論されている「女性および男性」で、男性という表現を入れないと、男性が自分たち以外のことを言っている、ある種の疎外感みたいなことも含めて感じてしまうという。事務局のご意見も伺って考えたのですけれど、ここは、例えば男女平等と言ってしまうというのは1つあるのかなという気がしました。つまりジェンダー イクオリティですよね。それって何かというと、男女平等なんですよね。 男女雇用機会均等法とか、どこかでジェンダー イクオリティというのを男女共同参画ですというふうに、当時の日本の人が訳したのですよね。  つまり、これによって男性の共同空間は侵されませんと、共同に参画するんですと非常にうまく日本的な発想を持ってやったと思うのですけれど、これによって抜け落ちたのは、本来の目的というのは、女性のエンパワーメントだったと思うのですね。ということを考えると、今あえて男女平等と性の多様性を尊重し合いっていうと、男女ともに尊重し合いましょうというニュアンスも含まれるので、逆に何かいいのかなと思ったりもしました。  そして、男女と、男が先にくると男は気持ち良いので、そこに対する声があまりないのですよ。なので、ごめんなさい、ちょっと過激な発言をしましたけれども、そういったことも含めて言うと、もう一度グルっと回って男女平等と性の多様性を尊重、多様な性よりも性の多様性というのがいいのかなと思いましたが、他の委員もこの辺り知見がおありだと思うので、ご意見を伺いたいと思います。 ■委員  今のご意見がいいのではないかと思ったりもします。 ■委員長  今のご意見に賛成です。頭のところに「男女平等と多様な性を尊重し合い」ですね。確かにそれもありかもしれません。   ■委員  聞いてみたいだけなのですが、基本理念の7番、先ほど自己決定権というのが話題になったのですけれど、これは自己表現というと全然違ってしまうのですかね、と思いました。 ■委員  自己表現も含まれるかなあと思うのですけれど、それ以外にも多分表現だけではない、いろいろなものがあるので、もうちょっと広い言葉のほうが良いかなあとも思いました。 ■委員  ありがとうございます。 ■委員  自己決定権というのは、よく憲法論とかで出てくる法律的な用語だというふうに思います。自己実現、自己決定権というのは並列して使われることが多いので、例えば、憲法14条の平等のところで、平等を追求していく幸福追求権のところで、自分が思っていることを実現する、実現することを決定できる権利というような意味で使っていることが多いと思うので、この言葉を使われたということは、条文上はいいと思うのですけれども、おそらく自己実現まで入れてもいいのかもしれないなと思いました。 ■委員長  そうですね、自己決定権は憲法13条が根拠規定とされますよね。 ■委員  この懸念をなぜ言ったかというと、昨今の理解増進法の議論の中で、性自認とか、性同一性とか、ジェンダーアイデンティティというものは、「はい、じゃあ自分は女性です」と自分で決めてしまえばそうなるのかみたいなことを結構言って、本来は性自認、ジェンダーアイデンティティは男性なのだけれど、自分は女性だというふうに言い張って、女性のスペースに入ってくる人がいるのではないかみたいな言説が結構広がったことがあるので、今も広がっていますけれど、性的指向とか、性自認、ジェンダーアイデンティティが決定するものというふうに聞こえてしまうこと自体がその懸念があるかなあと思ったのですね。  なので、おそらく幸福追求権も、性自認とか性的指向とかはもう決まっていて、それをベースに、どういう幸せを実現していくかの自己決定だと思うのですけれど、その手前のところは別に決定するものではないかなと思ったので、ちょっと言葉を変えたりとか、足せば、その不安感がぬぐわれるかなと思いました。 ■委員長  このあたり少し工夫して今の懸念を払拭できるような表現にしていただければと思います。 ■委員  題名のところに戻ってもいいですか。男女平等にする、回り回っていいなとすごく思います。他の委員がさっきおっしゃったように、そうすると平等が2回出てくるので、2個目の公平で平等な社会の平等をなくすのか、このまま2つある状態にするのか、どちらがいいのかなと。私としては公平な社会にしてしまってもいいのかなと思うのですけども、やはり平等を入れたほうがいいという意見があれば、伺いたいなと思いました。 ■委員長  平等が二重になってしまうので、男女平等と前に出てくるならば、後の平等は取ってもいいのではないかというご意見ですね。 ■委員  今手元のメモでは誰もが公平で公正な社会の実現と書いてあるのですけれど、公平と公正は同じかなと思ったりもしたので、公平だけでもいいのかなという気もします。公平と公正は同じですものね。フェアであると。あえて、そこでもう1度平等を入れるというのも考えとしてはあるかもしれないですが。 ■委員  私個人だけの印象かもしれないのですが、男女平等とか男女という言葉が、男女共同参画もそうだし、結構言われてきた言葉で、新鮮さがないからスッと通り越してしまうかなという言葉で、どうしても「女性および男性」って、女性が最初に来ているから、すごく女性を意識すると思うのですけれど、男女となった瞬間に、すごく平坦な言葉に聞こえてしまう印象を少し受けるなと思いました。  例えばですが、先ほど言ったジェンダー ギャップという言葉を活用して、「ジェンダー ギャップを解消し、性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等」なんていう言い方をしたら、ジェンダー ギャップを解消するには、もちろん女性のエンパワーメントもあるけど、男性の活躍ももちろん必要だし、どちらを優遇するかという言葉をあまり感じさせない。  解消すべきものがジェンダー ギャップというのはすごくわかりやすいかなと思いつつ、このジェンダー ギャップってメディアで結構出てくるので、その言葉は少し浸透してきたのかなとか、世界におけるジェンダー ギャップ指数が結構ニュースに出てくるから、そこにフォーカスを当てているという印象をもつかなと思って、1案として提案したいと思います。 ■委員長  検討の経緯の1番最初のところにも出てきていますから、それも1案だと思います。ただ、この目的のところにSDGsのジェンダー平等とか、そういうものも引用されていますよね。ジェンダー平等という言葉が直接的にはなかなか中に出てきていないですよね。 ■委員  先ほど他の委員からジェンダーがどこまで浸透しているのかという話もありましたけれど、言っていることは一緒なのですが、男女平等よりはジェンダー平等のほうが古臭くない感もあるかなと。感覚的な話で申し訳ないのですけれど思いました。 ■委員  本当におっしゃるとおりで、古い言葉に聞こえるのですけれど、でもやっぱり誰もがわかる言葉で語ることも大事かなという気もします。私も本当はジェンダーという言葉を使ったらどれだけ楽になるかと思うのですけど、でも本当に事務局の皆さんが苦労されて、ジェンダーってわからないよねというところで、女性のエンパワーメントもわからないよねとか、日本語は便利なので、英語をそのまま導入してうまくやるというのもあるのですけれど。  ただ、私も歴史的に考えたときに、多分ジェンダー イクオリティという言葉を男女共同参画に訳したことが発明でもあり、一方、失われてきた面もあると思っています。昨今言われているような、男性が自分事として捉えられないがゆえに、今のこの女性を取り巻くエンパワーメントが実現していないことの1位になっているという見方をするのであれば、ここでひるまずに、ジェンダー イクオリティ、ジェンダー平等というのは、つまり男女平等なんですというのを言うのは、グルっと回って一周回って、それもいいのではないかなと。それだけ男性が疎外感を感じるということであれば、そういうのも座りはいいのではないかなというふうに思ったので、ご提案した次第でございました。 ■事務局  ちょっと話がそれるかもしれませんが、この「女性および男性ならびに多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会をともに実現するための条例」というのを、もう少し短くまとめることができますかとAIに聞いてみたのです。  そうしたら、AIが提示した答えは「ジェンダー平等を実現する条例」で出てきたのですね。方向性としては合っているのかなというのは思いました。 ■委員  AIとかチャットGPIとか、それを活用したというのはすごく事例としてはいいのではないかなと思いました。 ■委員長  今いろいろなご意見をうかがいました。タイトルはなかなか難しいですね、本当に。どうすれば一番スッキリするのかというのがなかなかすぐには解決できない状況です。 ■事務局  あともう1つ、これは変更しようと決めているわけではないのですけれども、今わかりやすいように条例の名称を仮称という形で資料の方に記載しております。例えば、これを一旦「女性や多様な性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会を実現するために必要な考え方について」ということで、条例をつくっていくときにこれらが要素になりますということをきちんと区民の皆様にお示ししながらパブコメにかけていって、条例の名称については、また第4回、第5回も踏まえてというのも1つできるのかなと考えていたところです。 ■委員長  パブコメもありますので、それの結果で最終的に名称にも影響があるかもしれませんね。名称については結論も出ませんので、いろいろ案が出たところで検討していただくということで、本日はこのぐらいでとどめたいと思います。ほかに最後に言っておきたいということがございましたら、ご発言お願いします。 ■委員  意見とかではなく質問なのですけども、プロセスはあまりわかっていないので、今日のお話をもとに10月に一旦の条例の仮案を出して、パブリックコメントをいただいて、それをもとに12月にまた2回集まって、最終案にしていくという形ですかね。その間に、例えばメール上でのやりとりとかが可能であればするみたいな形ですか。 ■事務局  本日までにいただいたご意見をもとに、区のほうでどのようにまとめていくかというのを検討させていただきます。  それをもとにパブリックコメントを行いますが、パブコメにかける内容をどのようにしたかというのは、委員の皆様に情報提供が必要かなと考えております。  パブリックコメントにかけた考え方をもとに、最終的に条例の形にして提案するのは議会に対してということになります。  なので、委員会のほうで最後に答申をいただくにあたっては、条例に盛り込むべき考え方はこれとこれとこれですというような形の答申が考えられるのではないかというところです。 ■委員長  それではたくさんのご意見をありがとうございました。  本日いただいたご意見は、区のほうで整理をして、パブリックコメントを実施していくことになります。パブリックコメントの結果については、第4回の検討委員会でご報告していただくことになると思います。  第4回の日時は既に決まっておりまして、12月4日の月曜日午後3時からとなります。  場所については、まだ調整中ということですけれども、開催通知を送付する際にご案内を申し上げますので、よろしくお願いいたします。  それでは、最後に事務局を代表して、ご挨拶お願いいたします。 ■事務局  ご意見、どうもありがとうございました。 やはりタイトルが非常に大事だなというので、様々なご意見いただいたので、できるだけ反映させていきたいというふうに思っています。  あとは、概ねの考え方、目次についてもいろいろなご意見等もいただいたのですけれども、盛り込むべき考え方については、これまでご議論いただいた内容で今後パブリックコメントにかけさせていただいて、違うご意見があれば、必要な修正を行って、またこの委員会で検討していただくという形を考えています。最後にもう1回、名称ですとか、いろいろな言葉の定義ですとか使い方の部分については確認をさせていただきながらということで、ご意見をいただいて、最後は条例にするときには区のほうで決定をして、議会に諮ってというふうなスケジュールで考えてございます。  あと2回ですが、ぜひ引き続きどうぞよろしくお願いいたします。本日はありがとうございました。 ■委員長  ありがとうございました。それではこれで本日の委員会を終了といたします。  皆様本日はお忙しい中ご出席ありがとうございました。次回もどうぞよろしくお願いいたします。