デートDVって何 デートDVは大切な人の心や体を傷つけて、二人の関係を壊してしまう暴力のことです DVとは、相手を自分の思い通りにしようと、夫婦や恋人などの間(Domestic 家庭の、家庭的な)で起きる暴力(Violence)のことです。 最近は、高校生や大学生などの若いカップルの間でも暴力による支配が起きていて、「デートDV」と呼ばれています。 品川区男女共同参画センター 品川区東大井5-18-1 きゅりあん3階 電話03-5479-4104 FAX03-5479-4111 デートDVチェックシート 大切な彼氏 彼女にこんなことを していませんか? ひどく嫉妬したり、独占しようとしている 何をしているか確かめるために、しつこくメールをする 教育するつもりで、常に批判したり、バカにしたりしている 「別れるなら自殺する」と脅した 怒って相手を殴ったり、突き飛ばしたり、蹴ったり等の暴力行為をしたことがある 相手が嫌がるのに無理やりセックスしようとした お金の貸し借りがルーズになっている 自分のモノと思っている されていませんか? 携帯の通話履歴 メールを勝手に見られた 勝手にメールアドレスを消された メールにすぐに返信しないというるさく言われる 「別れるなら自殺する」と脅された お金や高価なプレゼントを要求された 他の異性と話しただけで、相手からしかられた いつも監視されているように感じている ストーカー行為された この冊子を読んで、これって、デートDV? そう疑問に思ったら、一人で悩まず相談してみませんか 裏表紙の相談窓口までお気軽にお問合せください。 リプロダクティブ ヘルス ライツをご存じですか 簡単に説明すると 性や出産に関し、本人の意思が尊重され、身体的にも健康でいられることです。 そのために、自分のからだのことは自分で決めたり、自分を守ったりすることができるように、心身と健康に関する正しい知識を学習しましょう。 性や出産に関する正しい知識は、性暴力やデートDVなどの被害の防止や妊娠 出産を含め、障害にわたる健康につながります。 不安なことがあるときに相談できる医療機関を見つけておきましょう。 どんなことがデートDVになるの? デートDVをする人は、相手を自分の思い通りに動かすための手段として、次のようなさまざまな「力」を選択します。 身体的暴力 叩く、殴る、蹴る 突き飛ばす 相手に向かって物を投げる など 精神的暴力 行動の制限 相手に向かってバカにした言葉や汚い言葉を使う 友だちの前で侮辱する 壁などに物を投げつける、壁などを叩く 携帯電話をチェックして、相手の行動を細かく監視する 行動や服装などを制限ないし強制する など 経済的暴力 借りたお金を返さない お金を貢がせる バイトをさせたり、反対にやめさせたりする お金の使い道を勝手に決める など 性的暴力 相手が嫌がるのに、性行為を無理強いする 無理やりわいせつな写真や動画を見せたり、撮影したりする 避妊に協力しない など デートDVはどうして起きるの? デートDVは、考え方の間違えや、偏りが原因で起こります。 デートDVを生み出す要因には、主に次の3つがあります。 1 力(暴力)で支配しようとしている さまざまなな力を使って怖がらせたりして、相手を自分の思い通りに動かそうとするために起こります。 2 ジェンダー バイアスにとらわれている ジェンダーとは、「男らしさ」「女らしさ」といった社会や文化によってつくられた性別 性差のことで、バイアスとは偏見 偏った見方のことです。 ジェンダー バイアスとは、「男のくせに泣くな」「女は素直でやさしく、控えめに」などと決めつけることで、この考えが根本にあるとDVが起こりやすくなります。 3 暴力を容認する背景がある 世の中には、「相手が悪ければ」「しつけのためなら」「愛情があれば」暴力をふるってもよいという、暴力を容認する文化や風潮があります。 このため、恋人への暴力が軽く考えられている傾向があります。 力(暴力)で支配すること、ジェンダー バイアスにとらわれること、暴力を容認することは、間違った考えだということに気づきましょう! どうしてデートDVはなくならないの? 暴力をふるわれたらすぐに別れることができればいいのてすが 加害者はいつもひどいことばかりするわけではなく、暴力をふるったことを泣きながら謝ったり、やさしくしてくれることもあります。 デートDVにはサイクルがあると言われています。 そのサイクルの中で暴力は繰り返され、だんだんと激しくなり、周期も短くなっていくことが多いと言われています。 第1段階 イライラ期 イライラ ビクビク 第2段階 バクハツ期 ムカツク ユルシテ 第3段階 ラプラブ期 ゴメンナ イイノヨ ケース1 殴ったり蹴ったりしてくる      どんな理由であれ、暴力は絶対に許されません。      自分より力の強い相手から暴力を振るわれる恐怖や、痛みを想像してみて。      大好きな恋人から暴力を振るわれる悲しさを想像してみて。      思い通りにならないからって暴力を振るっていい理由にはならないよ。      まずは、自分の気持ちをきちんと相手に「言葉」で伝えようね。 ケース2 イヤなことを言われる      相手をバカにする言い方や否定することも暴力です。      言葉の暴力は、心に消えない傷を残すことだってあるんだよ。      付き合っている二人の間に、どちらかがどちらかを見下してよい理由なんて絶対ないんだから。      お互いの気持ちを話し合うことでお互いに理解し、平等な関係を築いていくことが出来ると思うよ。 ケース3 24時間、束縛 監視されてるようで      恋人同士とはいえ、別々の人間。干渉するのはNGです。      自分の知らない彼の一面を見ると、仲間はずれにされたような気持ちにもなるよね。      でも好きな人が異性と話やメールをすることまで制限をすることはよくないよ。      相手にもあなた以外の人たちとのつながりがあるよね。      そうしたことを制限することも暴力になるよ。 ケース4 ケータイも勝手に見られる      あなたが「イヤだ」と思うなら、それは「ダメなこと」です。      相手のケータイを勝手に見るのは、プライバシーの侵害だよ。      何か気になることがあるときは、相手を疑ったり攻撃したりせずに、まず自分の気持ちを伝え、それから相手の気持ちを聞こう。      こういう話し合いの積み重ねが、信頼関係につながるんだよ。 ケース5 すぐ「死んでやる」とか言う      「死んでやる」という脅迫では相手の心はつなげません。      「こんなに好きなのにどうして応えてくれないの?」 「自分の思い通りに相手がしてくれない」からと言って、相手を脅すような言葉を使うことも暴力のひとつです。      好きな相手だから、何を言ってもいいという決まりはありません。      相手と長く付き合っていくためにも相手の立場や気持ちを考えて行動や発言ができるといいですね。     ケース6 彼のためにバイトと部活をやめた      あなたの意思を無視している以上、それは「愛」ではありません。      「いつも一緒にいたい」という気持ちはわかります。      けど相手には相手の世界があります。      相手の意思を無視して自分の都合に合わせるのは、愛情ではなく独占欲です。      それは本当の愛ではなく支配の始まりです。      相手がどうしたいのかという気持ちを大切にして尊重していくことも二人のよりよい関係のためには必要なことです。 ケース7 男がオゴるのが当たり前      男だから、女だから、という決まりはありません。      デートの費用を負担させたり相手の経済的自立をさまたげたりすることもデートDVになります。      付き合っているからといって一方的に役割をおしつけてしまうと、相手を傷つけ関係が崩れてしまうこともあります。      お互いの価値観、気持ちを尊重しあえる、二人にあった関係を作っていきましょう。 ケース8 エッチはしたくないよ      相手の嫌がることはやらないのが付き合いのルール。      「付き合う」=「性的行為をする」と思っている人は多くいます。      相手のことを大切に思っていたら、体だけが目的じゃないなら相手の意思を無視して無理やりにしてはいけません。      お互いのことを考えると事前に避妊や感染症について話し合える関係にしたいですね。 デートDVをされている(かもしれない)あなたへ NO  私が悪いんだよね 我慢しなくちゃ       GOOD  こんなことがあったのどう思う?  一人で抱え込まずに、誰かに相談しましょう! NO  こういうことされるのいやだな         GOOD  そういうことされると悲しいから、しないでほしい!  自分の気持ちを正直に相手に伝えましょう! 友だちがデートDVをされている(かもしれない)、あるいはしている(かもしれない)のを見たあなたへ 友だちが悩んでいるようだったら、「二人の間のことだし」などと思わずに、積極的に声をかけて話を聞いてあげてください。 また、相談窓口もたくさんあるのだということを教えてあげてください。 そして、友だちのことが心配だと思うやさしいあなたも、ひとりで抱え込まないで、誰かに相談しましょう! デートDVをしてしまった(かもしれない)あなたへ NO  女のくせに生意気な口をきくな!        GOOD  君はそう思ったんだね  「女らしさ」「男らしさ」を押し付けず、「相手らしさ」を尊重しましょう! NO  ふざけんな!むかつく!             GOOD  一緒に遊びに行くのを楽しみにしていたのに  気持ちは暴力でなく、言葉で伝えましょう。 NO  (お前は)何で友だちとばっかり遊ぶんだ?!    GOOD  (俺は)最近会えなくて寂しいよ  気持ちは「相手」ではなく「自分」を主語にした言葉で伝えましょう! これをIメッセージといいます! 自分の気持ちを伝えるとき「相手」を主語にすると、攻撃 命令する言葉になりがち。 「自分」を主語にして、自分の思いを伝える言葉=Iメッセージにしよう! 相談窓口 DV相談 品川区男女共同参画センター 事前予約制 電話03-5479-4104 午前9時から午後5時 土 日 祝日 年末年始を除く 毎週金曜日(第2を除く)午後1時から4時 第2金曜日午後5時30分から8時30分(祝日 年末年始を除く) その他にも、女性相談員による法律相談やカウンセリング相談などがあります。お問い合わせください。 東京ウィメンズプラザ 電話03-5467-1721午前9時から午後9時(年末年始を除く) 男性のための悩み相談 電話03-3400-5313 毎週月 水 木曜日(祝日 年末年始を除く)午後5時から8時 毎週土曜日(祝日 年末年始を除く)午後2時から5時 東京都女性相談センター 電話03-5261-3110 午前9時から午後9時 土 日 祝日 年末年始を除く 女性の人権ホットライン(法務省) 電話0570-070-810 午前8時30分から午後5時15分 土 日 祝日 年末年始を除く DV相談プラス(内閣府男女共同参画局) 電話0120-279-889 24時間 よりそいホットライン 電話0120-279-338 24時間 性暴力救援ダイヤル NaNa(ナナ) 電話03-5577-3899 24時間 警察相談専用電話 電話#9110 生活の安全に関する不安や悩みの相談。最寄りの警察署の生活安全課でも相談できます。 夜間 緊急の場合 警察(事件発生時) 電話110番 東京都女性相談センター 電話03-5261-3911 ストーカー行為等の規制に関する法律 略称 ストーカー規制法 つきまとい 待ち伏せ 押しかけ 監視していると告げる行為 面会 交際の要求 執拗なメール 乱暴な言動 無言電話 連続した電話、ファクシミリ 汚物などの送付 名誉を傷つける 性的羞恥心の侵害 これらの行為によって身の危険を感じた場合には、すぐにもよりの警察署に相談してください。 令和5年10月作成