大崎第一地域ニュース はなぐるま 第171号 令和6年6月20日発行 音声案内 編集  はなぐるま編集委員会 住所  西五反田3丁目6番3号 電話  03-3491-2000 FAX   03-3491-2002 発行元 大崎第一地域センター 1ページ 品川区に今も残る伝統工芸 漆工芸は、漆の木の樹液を塗料として使用した工芸のことを指します。 お椀、箸、重箱などの食器から、茶道具、櫛、仏具、家具など、 古くから日本人の生活に深くかかわりがあります。 今回は漆芸作家の田中勝重さんにお話を伺いました。 漆芸作家の道へ 学生時代から図工や美術が好きで、 描いた絵で賞を取ることもあったという田中さん。 良い大学に入り良い会社に勤めることが幸せとされていた時代に、 「一度きりの人生なのだから自分の好きなことをやりたい」と 東京芸術大学工芸科へ進学します。 「1、2年生はデッサン、模写、色彩などの基礎を幅広く学びましたが、 2年生の終わりに次年度からの専門分野を選択することになりました。 元々は就職を見越してグラフィックデザインを学ぶことを検討していましたが、 せっかく歴史ある美術大学に通っているのだから 伝統工芸について学ぼうと思ったのが漆工芸の道に進んだきっかけです。 木や土などの自然素材が好きだったことも影響しました」。 漆工芸は刃物の研ぎ方、木の性質、漆の性質を学ぶことからはじまり、 漆で描いた模様の上から金や銀の金属粉を付着させ装飾する「蒔絵(まきえ)」や、 貝殻を使った装飾の「螺鈿(らでん)」などの技法に至るまで習得する必要があります。 大学で2年間漆工芸を学んだ田中さんは、 大学卒業後に大学院で更に2年間学びました。 その後、自宅を工房にし漆芸作家として活動を始めました。 漆工芸はデザインすることが制作のスタートです。 作るものや柄によっては図面を描きます。 漆器の土台となる木材は「木地(きじ)」と呼び、 ろくろを使って削る「挽物(ひきもの)」、 薄くした木を曲げる「曲物(まげもの)」、 複数の木材を組み合わせる「指物(さしもの)」、 のみでくり抜く「刳物(くりもの)」があります。 このような木材の加工は木地師(きじし)と呼ばれる職人が行うことも多く、 自分の好みやクセに合う方を探すことは時間がかかるそうです。 木地が完成したら下地となる漆から順番に塗っていきます。 椀の場合、下地を含め30から50工程を必要とします。 塗りの最終工程である上塗りは、 漆の厚みにムラがないよう塗るごとに最低1週間は時間を置きます。 「漆は、乾くのではなく空気中の酸素を取り入れることで硬化します。 漆は生き物なので、温度や湿度も気を付ける必要があります」 と田中さんは教えてくださいました。 一つの作品を作るのに、多くの知識・経験・時間が必要なことがわかります。 曲線や絵柄は植物を参考に 作品に込めた自然の美しさ 田中さんの作品の多くは食器や茶道具です。 「私は、工芸は使ってこそ意味があると考えます。 使いやすさあ丈夫さを第一に、実用的なものを多く作ってきました。 漆器は軽くて丈夫なだけではありません。 持つと不思議と手に馴染みます。 まるで人の肌のように、水分を完全に弾くわけではないため、 口当たりや触り心地がいいのです。 更に、料理の油が漆器に馴染み、 使うほどに独特の風合いやツヤを出します」。 実際に漆器を使った食事会を開き、 漆の良さを体験してから購入してもらうこともあったのだそうです。 田中さんは漆芸作家として活動する傍ら、 美術予備校、中学校、高校、水彩画教室などで指導もしてきました。 「自然を観察することは芸術にとって基本的で大切なことです。 綺麗な形や美しい曲線は花が開く様子や種子から連想することが多いですし、 漆工芸に施す植物の模様を描く際にも参考になります。 また、写真や映像ではなく実物を見て描くこと、 感じることを作品で表現します」。 実際に体験し、自然の良さ、芸術の良さ、漆器の良さを感じることを大切にする田中さん。 水彩画教室では実際の自然を見て描けるようスケッチツアーも行うのだそうです。 田中さん本人も、まだ見ぬ自然や街並みを求め、 スケッチブックを片手に国内外を旅行します。 「今後も、漆工芸や水彩画、様々な形で芸術に関わり続けたいです。 作品や教室を通じて、 私が感じ、体験した芸術の楽しさや素晴らしさを伝えていくことが私の夢です」。 (編集委員 古郡) 2ページ 児童センターの親子ひろばに参加しませんか? 親子のひろばって?? 近い月齢・年齢のお子さんを育てる親同士で集まり、ふれあい遊びや運動遊びや季節行事など様々なプログラムを通して交流を行います。 親子のコミュニケーションはもちろん、親子同士のコミュニケーションができる場です。 お子さんの成長を喜び合ったり、子育て情報を交換し合ったり、楽しい時間を過ごすことができますよ♪ 中原児童センター 0歳児クラス チューリップ 黄 対象:令和5年10月1日から令和6年4月1日生まれ 日程:金曜日10時00分から10時45分 赤 対象:令和5年4月2日から令和5年9月30日生まれ 日程:金曜日11時15分から12時00分 ※0歳児クラスは月齢に合わせて時間を分けて実施していますが、 どちらでも参加していただけます。 ※令和6年4月2日以降生まれ対象の親子のひろばは9月スタートです。 1歳児クラス ひまわり 対象:令和4年4月2日から令和5年4月1日生まれ 日程:水曜日10時30分から11時30分 2・3歳児クラス さくら 対象:令和4年4月1日以前生まれ 日程:火曜日10時30分から11時30分 おしえて!スラックライン 日時:7月11日(木)・8月8日(木) 16時から17時30分 講師:我妻 吉信氏(アヅキャン) 対象:幼児親子~小中高生 定員:なし 毎週木曜日はスラックラインタイム! 第二木曜日は講師のアヅキャンが教えに来てくれるよ! 卓球Thursday 日時:毎週木曜日16時から17時30分(※第二木曜日を除く) 対象:小中高生 定員:なし 東五反田児童センター 0歳児クラス もも 対象:令和5年4月2日から令和6年4月1日生まれ 日程:火曜日10時30分から11時15分 ※令和6年4月2日以降生まれ対象の親子のひろばは9月スタートです。 1歳児クラス めろん 対象:令和4年4月2日から令和5年4月1日生まれ 日程:木曜日10時30分から11時30分 2・3歳児クラス すいか 対象:令和4年4月1日以前生まれ 日程:金曜日10時30分から11時30分 卒乳のお話 日時:7月2日(火) 10時30分から11時30分 講師:有馬祐子助産師(品川港助産師会) 対象:卒乳に興味のある方 定員:12組 申込:6月18日(火) 来館または電話受付 中原・東五反田児童センター 7月9日(火)から7月12日(金)の週が第一期終了日になります。 お問い合わせ 中原児童センター 03-3492-6119 東五反田児童センター 03-3443-1629 五反田駅前花壇 五反田駅東口駅前の花壇は夏場のひまわりでおなじみのことと思います。 秋から冬春にかけても花植えの活動をおこなっています。 2月から3月ころは花壇の縁を500株の黄色い水仙が彩を添えてくれています。 古い球根は10年前に植えたものですが、 毎年見事な花を咲かせてくれています。 花壇の中央部分には10月ころかあノースポール(和名は寒白菊)を植えます。 この花は縦に伸びて咲く性質なので円く毬のようにみえるように工夫して植えているそうです。 寒い冬の間黄色と白のコントラストで道行く人の目を楽しませてくれています。 ノースポールは6月ころまで咲いているのでお近くにおいでの節はどうぞご覧ください。 (編集委員 服部) 品川消防団について シリーズ<2> 今年は元旦の能登半島地震から、震度4をこえる地震が各所で起きています。 改めて防災について考えたいと思います。 前回に引き続き、品川消防団について品川消防署警防課防災安全係主任の若松敬さんのお話をお伝えします。 Q 品川区消防団の活動地域について教えてください。 A 品川区内には品川・多い・荏原と3消防団があり、 品川消防団の管轄地域は品川第一・二地区、大崎第一・二地区の全域となっており、 地域ごとに第一から第六分団に分かれて活動をしています。 大崎第一地区内では品川消防団第四分団と第五分団が活動しています。 Q 品川消防団の人数について教えてください。 A 品川消防団の定数は270名です。 令和6年2月1日現在では、現員が241名で定員充足率は89%となっています。 消防団を挙げて更なる充足率向上を目指して消防団員の確保に努めています。 Q 最後にお伝えしたいことはありますか。 A 消防団の活動は多岐にわたりますが、地域のために何かできることがあれば、 と考えている方がいらっしゃいましたら、是非、消防団も選択肢の一つに入れて頂き、 最寄りの消防署へお問い合わせください。 若松さんはお忙しい中、大変丁寧で熱意あるお話を聞かせていただきました。 このような方たちが私たちの日々の安全を守ってくださっていること、 また消防団のように自分たちも参加できる取り組みがあることを知りました。 上述のように団員は随時募集されています。 興味のある方は、是非ホームページをのぞいてみてください。 (編集委員 小林・清水) 五反田JPビルディングがオープン 旧ゆうぽうと跡地(品川区西五反田8丁目4番13号)に、 地上20階、地下3階建ての五反田JPビルディングが完成しました。 4月11日(木)には他施設に先駆けて、星野リゾートが運営するホテル 「OMO5 東京五反田」がオープンし、さっそく見学してきました。 14階ロビーホールは一般にも開放し、 カフェ&バルやテラス席も出入り自由。 五反田地域の飲食店の情報発信や連携に力を入れている印象を受けました。 高層階からの夜景もおすすめだそうです。 また、3階にオープンした品川区立五反田産業文化施設は、 会議やパーティなどができ、今後展示会などが行われるようです。 4月26日には1階のフードホール(10店舗)がオープンし、 人々が集まる五反田のランドマークとして目が離せないですね。 (編集委員 外山) 川柳・俳句 1.雨上がり 天にまぶしい 虹の橋 旗の台六丁目 松本 悦子 2.大トロを ちらり横目で タコの皿 南品川六丁目 田中 邦彦 3.名も知らぬ 子におはようの 通学路 大井三丁目 金輪 健 4.体形を 隠すゆとりの 服ばかり 旗の台六丁目 野村 美恵子 5.100点が 急がせている 子の家路 西五反田六丁目 久保田 公二 編集後記 6月10日は時の記念日でした。 これは遠く飛鳥の時代に日本で初めて時計(漏刻)が使われた日に由来しています。 時間は楽しい時には早く過ぎてしまいますが、 退屈な時間は長く感じられます。 時は使う人によって長くも短くもなるのかもしれません。 私たちの一生は目に見えない長い時間の連続ですが、 決して無限ではありません。 ここらで少し立ち止まって、 これまで歩まれたご自分の長い道のりを振り返ってみていただけませんか。 そしてこれから先のご自分の新しい時間の過ごし方を少しだけ考えて見られては 如何でしょう。 (編集長 久保田)              地域の方が協力し意見を出し合って「はなぐるま」を作成しております。 ご意見・ご感想や川柳・俳句などお気軽にお寄せください。 編集委員も随時募集中です!一緒に紙面作りをしましょう。 大崎第一地域センター(電話 3491-2000)までご連絡ください。 お問い合わせ 品川区地域振興部地域活動課大崎第一地域センター 電話 03-3491-2000 FAX  03-3491-2002