第5回品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会 日時:令和5年12月18日(月)15:00〜17:00 場所:品川区役所 第二庁舎6階 261会議室 出席:10名(うち、委員会設置要綱に規定する 「テレビ電話装置等」による出席1名) 傍聴:2名                 1.答申(案)について 2.答申 3.第4回 第5回議事録について ■事務局 本日はお忙しい中お集まりいただきまして、ありがとうございます。  会議の次第に入ります前に、事務局より、本日の配付資料の確認をさせていただきます。 (資料の確認) それでは、ここからの進行を委員長よろしくお願いいたします。 ■委員長 それでは、第5回品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会を開催いたします。 本日は2名の傍聴者がいますので、これを許可いたします。 1.答申(案)について ■委員長 それでは、次第の1、答申(案)についてを議題にします。  前回、委員の皆様からご意見をたくさんいただきましたが、具体的な修正については、正副委員長に一任するということになっておりました。そのため、正副委員長で修正箇所について協議をした結果を、皆さんにご説明いたします。  お手元の資料1、正副委員長案をご覧になっていただければと思います。修正の視点としましては、さまざまな考え方をお持ちの方がいらっしゃいますので、本検討委員会の答申がわかりやすいようにということで内容の整理をいたしました。 修正点に限ってご説明をいたします。 まず、答申の名称なのですけれども、こちらは、今年6月の第1回検討委員会で手交された諮問文の諮問事項に呼応する形となりますので、訂正をいたしました。この資料の後ろのほうに諮問文がついておりますので、ご確認いただければと思います。また、それに伴いまして、付録としてつけておりました「(仮称)ジェンダー平等を推進するための条例に盛り込むべき考え方について」というA3判の資料があったのですけれども、これにつきましては、答申書と重なる記述も多く、諮問事項との関連性などが初めて見る方にはわかりにくいというふうに感じたため、答申案の付録としては削除、取ることにいたしました。 これまで検討の際には、項目ごとに整理して議論したほうがわかりやすいということで、このA3横版の「(仮称)ジェンダー平等を推進するための条例に盛り込むべき考え方について」を用いていましたけれども、本検討委員会への諮問事項が考え方についてということですので、文章の形式に改めて記述をしているという形にいたしました。  そのA3横版の考え方にだけ記述があって、前回の答申案には記述がなかったものについては、漏れがないように答申案のほうにすべてまとめて記述するようにして、わかりやすく整理をしたということでございます。  では、これから内容について詳しく説明をいたします。 1ページ目、「基本理念」について条例に盛り込むべき事項というところですが、上から1行目、区が目指す姿については、前回の意見を踏まえ、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会」といたしました。 条例の名称や内容等は、具体的には区の判断に委ねることになりますけれども、区が目指す姿は本答申に記載した考え方の軸になるものですので、区は条例の制定にあたりまして、本検討委員会の趣旨をぜひ生かしていただきたいと思います。  それから、性別の定義については、条例上の定義と直結するためにここに明記をしておりませんけれども、前回の議論にもありました、生まれたときに割り当てられた性から「出生児に判定された性」に修正するよう事務局に申し送ります。  次に、同じく1ページ目の上から6行目、区が目指す姿の箇条書きの順番を変更しまして、自らの意思によって社会のあらゆる分野に平等に参画できる社会、その次に、その個性と能力を十分に発揮して、誰もが自分らしく生きられる社会を2番目に持ってきました。 ただ、この箇条書きにつきましては、条例では文章になりますので、文章を肯定的な表現で締める場合には順番を入れ替えることもございますけれども、答申案としては、このような形で提示をするということで、実際に条例に落とし込む際の記述については、事務局に一任をしたいというふうに思っております。  次に、同じく1ページ目の中段に人権の尊重という項目がございますけれども、前回の答申案では、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性というところに記載されていた「性別等を理由とした差別や配偶者暴力等、ハラスメントなどの人権侵害の禁止」という部分を、人権の尊重のほうに移動いたしました。また、過去の検討委員会でのやりとりを踏まえ、情報の発信 流通にあたっての配慮について、また書き以下に追記をしております。  次に、2ページ目の上から2行目、固定的な性別役割分担という表現を、固定的な性別役割分業としてはどうかというご意見がございましたけれども、男女共同参画社会基本法や国の男女共同参画白書等の表現に倣いまして、固定的な性別役割分担のままでいきたいと考えています。 次に、これまで議論してきたA3横版の考え方の基本理念の順番に倣って、女性のエンパワーメントの前に教育に関する項目を移動しました。位置を前回と変更しました。  次に、同じく2ページ目の下段、女性のエンパワーメントですけれども、「2023年6月に発表された」の部分から、次の3ページ目の2行目、「…との回答が6割を占めています」までを追記しております。  次に、同じく3ページ目、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性の項目ですけれども、この部分の最後の段落のところに、性自認に関する自己決定等の表現があったのですけれども、性自認に自己決定や選択という表現が馴染まないのではないかということで、関連部分を削除して、誤解がないように修正をいたしました。  次に、同じく3ページ目、複合的な視点という項について、これまで議論してきた基本理念の項目に倣い、「国際社会 国内での取組みに関する理解 促進」としまして、記述内容を整理いたしました。 次に、1枚めくっていただきまして、4ページ目です。区民 教育関係者 事業者の役割というところですけれども、各役割のところに記載されていた「区が実施するジェンダー平等の推進に関する施策に協力するよう努めることが必要です」という記述をそれぞれ削除し、全体のところにまとめて記載をするという形にいたしました。  最後に、性教育とか、男女の賃金格差等についての文言の追加のご意見がございました。これについては、重要な視点だと思うのですけれども、やはり条例という、法規範として施策を推進するための基本理念をまとめるものでございますので、条例には大元の基本的な考え方を記載したほうが良いのではないかと考えました。そのため、そのあたりの具体的な記述については、条例には必要ないのではないかということで、性教育とか男女の賃金格差に関する視点については、推進計画の策定の際に盛り込まれ反映されるように検討していただければというふうに思います。  それから、答申につきましては、考え方を列記していますので、図等の記載は入れておりません。  以上が正副委員長案の説明ということになります。  お気づきの点や修正をすべきだというご意見がある場合には、このあとの答申に向けて修正作業が必要になりますので、その時間を見込んで、いったん15時50分までを目途に意見交換をしたいと思います。  それでは、今の正副委員長案について、ご質問やご意見ございましたら、挙手をお願いしたいと思います。 ■委員  前回のお話から2週間しか経っていないのに、すごくアップデートしていただいて、まず、ありがとうございます。もしかしたら、このあとまたコメントが出てくるかもしれないのですけども、今思ったところとしては、すごくわかりやすくなっていて、読みやすくなったのかなと全体的に思っています。  その中でいくつか細かい点も含めて思ったのが、性教育とか賃金の格差は、条例を制定するタイミングでは今回ここに入れ込みませんというお話だったのですけども、線引きが私の中でまだわからないので教えていただきたいなと思いました。例えば、この中で話に出てきたけれど、まだ言及されてないかなと思ったのが、性教育とか、男女の賃金格差とか、あるいは、ジェンダーギャップ指数が低い理由が、結局教育とかはいいのだけれども、政治参画だったりとかになるとすごく数値が下がって、結果、日本は低い順位になると思うのですけれども、政治参画とかも入っていないかなと思ったら、そういったものが入らずにワーク ライフ バランスとか、性の多様性のところでアウティングとかが入るというところで、条例をつくる段階において何を入れ込めばよくて、何はこの段階で入れておけばよくてというのが、その線引きが私の中でまだわからなかったので教えていただければと思います。 ただ、個人的な考えとしては、最終的に条例に全部入れば、全然いいと思っていて、なのでここの段階で入れておかなければいけないことを、取りこぼしがないようにできたらなというふうに思った次第でした。 ■委員長  申し上げたのは、条例ではなくて、推進計画ですね。具体的なものなので、今回の諮問を反映させるような形で計画のほうにより落とし込んでいくのが良いのではないかということで、それについては、今回は、条例に盛り込むべき考え方というところについては入れないほうががいいのではないかというふうに思ったということなのです。なので、条例ではなくて、推進計画のほうで検討してもらいましょうということにしました。 ■委員  ここではなくて推進計画のほうに入れるべきものは、性教育とか男女の賃金格差とか政治参画とか、具体的な事象をそっちに入れるということですかね。 ■委員長  そういうイメージでは整理をいたしました。 ■委員  わかりました。ありがとうございます。 ■委員長  ほかに何かご意見ございますか。  そうしましたら、コメントや感想でもいいのですけれども、皆様に一通り伺ってみようかなと思いますので、お願いします。 ■委員  今までの議論を踏まえて、いろいろと整理していただいたという印象を持っております。 先ほど別の委員がおっしゃっていたポイントとアクションプランというのが重要になってくると思いますが、あくまでこれは条例ということで、理念法ということで、大きな考え方のよりしろになるものを提示するものだという認識をしておりますので、今後、アクションプランの策定およびその遂行というのがより重要になってくるのだろうなとは思いました。  大きなところで言うと、条例のタイトルですよね。意見が非常に割れているということだったので、どういうタイトルがいいのかなと思って、注目していたのですけれども、ジェンダー平等や性の多様性の尊重を推進し、誰もが自分らしく生きられる地域社会の実現に向けた基本的な考え方ということで、ジェンダー平等という言葉を採用されたということは、非常に苦心の跡が伺えるなと思いました。  ジェンダーという言葉を条例に入れるということがある種、今の時代を投影しているのかなという気もしますし、逆に言うと、苦労したことと思うのですけれども、そこはいろいろな議論を経て、事務局の皆さんの非常に細やかなご検討があってのことだと思いますから、そこは尊重したいなと思っております。  あとは、大きな柱で言いますと、教育が出てきますけれども、このあたりが条例においてどこまで書き込まれていくのかというところがポイントになるかと思いながら、やっぱり教育は本当に大事だと思っていまして、私の個人的な体験を踏まえて話したいのですけれども、まずはトランスジェンダーとして生きております。あるときですね、こんなことがあったのです。  私は、電車に乗って仕事に向かっていました。すると、目の前におそらく高校生だと思うのですけれども、高校生のちょっとやんちゃそうな男子2人が座っていまして、私は吊革につかまって立っていたのですね。前に座っている男子2人がしばらくしたらフッと私の存在を見て、1人の少年が隣の男子に何かを言ったのですね。「見てみ」みたいな感じでこう何か言ったのですね。つまり、違和感か何かがあって、彼はその友達に話し掛けた。その時に、もう1人の話し掛けられたほうの高校生がですね、フッと自然な形で私を見まして、隣の彼に一言言ったのです。 「お前それはさ、人それぞれなんだよ、いいんだよ」  それに結構感動しましてですね。その前の青年に、君は本当に偉いと、立派な人間になるというのをですね、本当に伝えたかった。  なぜこんな話を今皆さんに差し上げているかといいますと、まさに教育、いわゆる社会としての、義務教育、あるいはそれ以上の高等教育も含めての教育、家庭教育もありますけれども、あらゆる教育の場において、そういうことはよくないのだと。つまり、いろいろな、セクシャリティやセクシュアルオリエンテーション、出自、民族、宗教、人種、性別、何らかの一つの属性によって、特徴によって、人を笑う、馬鹿にする、差別するということはよくないのだという、本当にそういった社会共通認識を持つような教育をすることが本当に大事なのです。 でも、ややもすれば、私はまさしくロスト世代、団塊ジュニア世代のど真ん中ですけれども、どうやら我々の世代はですね、非常に社会に厳しくされてですね、競争を勝ち抜いていったはずが、就職も大変だったり、日本自体が衰退していく中で、どうやら我々世代は世界をあまり変えられなかったのではないかという気がちょっとしております。なぜかというと、やはり我々の世代というのは、非常に古い昭和の価値観を色濃く残した教育を、あるいは価値観を刷り込まれてきたがゆえに、大きな社会変革を起こすようなダイナミズムやある種のエネルギーみたいなものを、社会にもたらすことができていないのではないかという反省にも立っています。  そんなときに、新しい世代にこの条例が非常に大事なものになってくると思いますので、もう古い価値観というものは乗り越えなくてはいけない、上書きされなければいけない、アップデートされなければいけない、そういうことを私は個人的にすごく思った出来事だったのです。 なので、教育のところは、意識を醸成するということで、非常にふんわりした表現になっていますけれども、アクションプランの中でより踏み込んだものになることに、私は強く期待したいです。 また、同時に今、いわゆるLGBTQ理解増進法といわれる法律ができて、ややもすれば、 日本において男女平等が全く実現してないという現状を棚に挙げて、欧米諸国での極端な事例をですね、すぐそこにある日本の危機であるかのように喧伝をして、分断を煽り、簡単に言うと、トランスジェンダーが非常に生きづらく感じるような言論といいますか、そういう意見がネット空間等々を中心に、あるいは現実世界でも吹き荒れているというような状況を感じるわけです。  でも、そういう社会を目指すのが、本当にこれからの世代、私が出会った高校生たちの世代、あるいは、そのさらに下の世代にいいのかどうかということを、今一度、胸に手を置いて考えるべきだと思うのです。そうではなく、より他者を受け入れて、他者に思いを寄せて、みんなでお互い寄り添いあう社会、そういう社会を目指していくための品川区における大きなよりしろがこの条例だと思うので、アクションプランというところには非常に期待をしたいなと、改めて思いました。 ■委員  すごく細かい点が1つと、あと2つは少し大きな話なのですけれど、細かい点は、3ページ目に「なお、この法律を巡っては、性自認についての議論が巻き起こりましたが、性自認を詐称しての…」というところで、いろいろな議論があって、性自認や性同一性という言葉ではなく、一応、ジェンダーアイデンティティという言葉を使用しようということになったのですが、ここに唐突に性自認と言葉が出てきたので、どこかに性自認と性同一性という言葉と、いろいろあってジェンダーアイデンティティといった言葉が選ばれたので、括弧書きでどこかに書いておくとか、そういうことがあったほうがいいかなと思ったのが1つ目です。  もう一つが、別の委員もおっしゃっていたタイトルの件なのですけれど、最終的には区のほうにお任せするという一言があったのですが、ここはみんなで相当議論していたので、この条例のタイトルがどんな感じで今後決まっていくのかなと。結構もう変えると大変だと思うのですけれど、何かの力が働いてここが変わる可能性があったりする、そういう可能性があるのかは少しお聞きしたいなというふうに思いました。 最後に、3点目が、大きな話なのですが、別の委員がご自身のパーソナルストーリーをお話しされていたので、僕も今年何があったかなということを考えていたら、すごく仲の良い年下のゲイの友人が今年がんで亡くなったのですけれど、葬式に行って、みんなでお送りして、そのあと棺を担いで、車に乗せて送り出して、家族が皆さんタクシーで乗って行ったあとに、そこに泣き崩れている1人の男性がいて、後で話を聞いたら、その人が亡くなった方のパートナーだったとお聞きして、最後の最後の場所で結局、パートナーの方は亡くなる直前まで病室にも行っていて、ご家族にももちろん存在は知られていたのだけれど、葬式では、親族席にも座らず、友人席にいて、最後に送り出す焼き場にも行けず、棺を持つときにパッと最初に持った方で、そのシーンを見て、まだこういう状況だし、結局こういうことが、性的マイノリティの方々には起きてしまうのだなということを今年すごく感じた1年でした。 もちろん品川区の中では、結婚の平等、婚姻というものに関する平等は実現できないのですけれど、日本の中でそれを実現するしかないと思うのですけれど。今、この品川区の中で、この条例ができれば完璧なのですということではないのではないかなと思ったので、よりよい日本社会になっていくために、品川区が、この条例ももちろんちゃんと推進していくのだけれど、そのリード役になってくださったらいいなというふうに思いました。最初に皆さんとここに集まったときに、品川区がこれまでこの条例がほとんどいろいろな区でやってきたけれど、何週回か遅れでやってきて、ようやくできるという、そういう立場だとしたら、2周遅れでついてくのではなくて、一番先進的で、一番トップ歩くものがいいね、みたいな議論をしていたことを今日思い出しまして、その思いの部分というか、気合いの部分というか、この条例もそうだけれど、より品川区が引っ張っていく立場になっていくみたいなことが、どこかに書いてあったらうれしいなと思いました。どこに書くかはちょっとわからないですけど、そういう区になってほしいなというのを心から思いました。 ■委員長  もし修正をする場合には、このあと答申がありますので、まずここで修正をしなくてはいけません。今の委員のご意見は修正提案ということでよろしいでしょうか。 ■委員  性自認のところは突然出てきたので、どこかにコメントが入っていないとわからないなと思ったのですけれど、ほかの2つに関しては、例えば、区長に届けるときにそういった言葉を添えるとか、もしくはこのあとのアクションプランのときに、何かしらそういうことが加わればいいかなと思いました。 ■委員長  条例名については、「ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会を実現するための条例」という、前回4つのうちの一番下のものをジェンダー平等に直して、本検討委員会の案として出すということで確定している、そういうことでよろしいのですよね。 ■事務局  前回欠席の方も含めて、条例名称についてご意見を承りまして、あの中で一番合致するところが、基本理念1ページ目の1行目にある「ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会」という条例名称でした。なので、正副委員長との打ち合わせの場で、区が目指す姿として、条例名称案に準ずる軸の部分に入れております。これを受けとめて、区として条例名称をどうしていくかというのは、今後協議を重ねて決定していくことになります。  それから1点、委員長からも冒頭ご説明があったのですけれども、答申案の名称ですが、これは6ページ目の1番に諮問事項の名称が入っておりまして、答申の名称はこれに呼応する形、諮問事項に対する答申という形になっています。そのため、こちらの答申の名称は、必ずしもこれが条例名称というわけではなく、前回承った委員の意見を踏まえて、区のほうで条例名称を決定してまいります。  それから、打ち合わせの場に同席していましたので、事務局の立場からお答え申し上げますと、3ページ目の性自認という単語なのですけれども、法律が制定される前は性自認という言葉が一般的に使われていたかと思いまして、法律の制定に至るまでの過程において、今も現在進行形ですけれども、そのような議論がおきたということで、あえて性自認という言葉をここで使っております。もし注釈が必要ということであれば、委員会の意見の一致をもって、修正が必要になるかと思います。 ■委員長  修正して注釈をつけたほうがよろしいでしょうか。それとも、このままでもよろしいですか。 ■委員  今お話を聞いた感じだと、そのプロセスの中で性自認ということだったので、このままでいいかなと思いました。 ■委員長  法律を巡って、ということですよね。では、修正ということではなくてよろしいですね。  では、もし修正を提案したいという方がいらしたら、早めにお手を挙げていただければと思います。オンラインの方もおられますが、いかがでしょうか。修正提案はございますか。 ■委員  ありません。 ■委員長  大丈夫ですか。ありがとうございます。  それでは、他にいかがでしょうか。 ■委員  別の委員が仰っていた、教育についてということで、先週は人権週間でして、きゅりあんで、子どもたちの人権に関する作文だとか、絵だとかをずっと見て、当番で座っていたので、全部見たのですね。そうしたら、低学年のお子さんたちの書いた絵の中にですね、地球儀の周りに人がいて、いろいろな色で顔を書いたり、学校も努力して、その辺はしていただいていると思うのですけれど、もうちょっと大きくなってから、この性自認だとかということがきちっと伝えられるチャンスがあったら、おっしゃるような教育も入れていただけるといいかなと。  先生方も何か触れられない年代みたいなのがあって、小さいうちに教えておけば、大人になっていくときに「あ、そうなんだ」と、「そういうことは言ってはいけないんだ」と。あるいは「一緒に悩んであげたらいいんだ」というような指導が学校でできるのではないかなと思いました。  ですから、どこで教育をしたらというとやはり学校しかなくて、我々家庭でとなるとなかなかね。私ですともう孫ですから、小学生はね。なかなか伝えることは指示しづらいけれど、学校でこういう絵を書きましたということで、4年生の子が私のところに持ってきたのですね。それで、貼り出されなかったのだけれど、こういうことを考えるだけでも、少し成長したのではないかなといえる雰囲気づくりを学校のほうでもしていただく、教育委員会でもしていただけると、もうちょっと一歩一歩進んでいくような気がいたします。 ■委員  特に修正動議とかは全然ないです。  教育というと、まるでこう答えがあってそれを教えるみたいに思うのですけれども、私は経営をしていますが、これだけ多様性の時代の中で、価値観が多様化していく中で、そこにきちんと響くようにやるには、会社自身が多様性を許容していなかったら、ありえないのですよね、結果が出ない。  そういうことから気づいていくということもあるし、本当にこれをどう直してほしいとかというわけではないですけれど、経営している中でも、例えば「中身はおっさんですから」とかと女性の社長が言ったりするのですよ。無意識によかれと思って、私はよく「あなたは本当に女に生まれてきて、男にしたらよかったのに。もったいなかった」とか、年長の方に言われたりするのですよ。向こうは褒めているつもりなのですね。でも、そういうときにですね、すかさず「それって、ちょっと違うかも」とニコニコしながら言うというのをすごく大事にしていてですね。そこをスルーしないみたいなことを、自分に違和感があったときに「それは私ちょっと嫌だったわ」とかということをスルーしないような、そういう市民としての生き方というか、そういうこと自体もすごく大事なのではないかなと。これが条例になっていく中でそういうものが醸成されていく、1つの土壌になるといいなと思いながら、読んでいました。 ■委員  特に修正する部分はありません。  本校は人権教育を比較的進めている学校です。研究ということで、本校のテーマとしては、自分も大事、友達も大事にと認め合う児童の育成というのを掲げて進めています。  どちらかというと、低学年だと思いやりであるとか、助け合うとか、力を合わせるとか認め合うという普遍的な視点で見た取組みを進めています。あわせて、高学年になると、東京都が掲げている人権課題のいくつかを取り上げて、具体的に子どもたちが知る、または自分が判断してどう行動していくかというようなことを学び合っているところです。  具体的には、これまでは同和問題、部落差別について随分取り上げてきました。品川区が非常に深く関わっている部分だということです。それ以外に、今年度に改めて自分らしさ、性の多様性を認めようという形で、6年生が授業をしてきました。4年生では障害者を、差別であるとか、お互いに知る、多様性を感じる。5年生で同和問題。6年生で今回この学習を進めてきました。  そのときに大事にしたことが2点ありました。  1つは、正しく知るということです。これは5年生で同和問題を扱ったとき、講師の方から授業を受けた後に、必ず子どもたちから出てくる感想として、正しく知ることの大切さというのが挙がってくるのですね。本とかテレビとかインターネットで知ると同時に、この授業を進めていく中で、さらに当事者から直接お話を聞く中で、正しく知ることができるというふうに我々は考えています。  2点目が、これからの自分の行動言動を考えていくというところで、ここが一番、本校では目指したいなと思っているところなのです。少なくとも2つを押さえたいなと思っています。相手を傷つけてはならないと。アウティングという言葉が出ています。排除してはならないということなのだろうというふうに思います。または、自分の言動に責任をとる。社会人になって、責任にも関わってくるということも踏まえて、ということです。  そのために、我々教師は、まずはジェンダー、多様性について正しく理解しているか、実際に行動できているかということを常に意識して、ブラッシュアップしていきたい。あとは、将来の社会を視野に入れて、理想、あるべき社会を思い描くことが重要であると。  学校で適切な体制がとれているかということを問いながら、可能な限り改善していきたいなということで、授業の中で、市民科という学習で取り扱っていて、知って、さらに自分たちで調べて、どんな困難を抱えているのかというようなこと、どんな問題があるのかということを調べて、さらに自分たちができそうなことを話し合ってみようということで、子どもたちから私に提案がいくつかありました。例えば、整列をするときに、今は男女で並んでいますけれども、背の順なのだから、男女関係なく並んだらいいのではないかとか、あと、男女で色分けされているカードなんかも統一されたほうがいいのではないかなどということが取り上げられていて、少しずつなのですが、自分が考えたり、実践を通して、将来社会人になったときに、それが生かされていくといいなという希望を持ちながら授業をしています。そのようなことに取り組んでおります。これが各校に広がっていくといいなというふうに考えて、微力ながら努力してまいります。 ■委員  当初から、先週も申し上げたのですけれども、変化への対応というところが、内容を見渡すと、見直すことが重要ですということで、ここでは期限を切っていないのですけれども、先ほどのアクションプランみたいなものを作るというようなお話があったと思うので、このアクションプランで見直しみたいなものを決めるのか。  誰がいつ気づいて、どこで見直すのかというのは、今回の条例にはそういうことは入れないのかもしれないのですけれども、誰がどこでそれを見守るのかなというのを教えてもらいたいと思います。  ここをさぼると、また2周遅れの、さっきの話ではないのですが、別にさぼったから遅れたわけではないと思うのですけれども、現状を認識して、大変な思いをして見直しをするということは、なかなか心情的にも辛いことだと思うので、辛いことこそ誰かが決めなければいけないのかなという思いを感じたところです。直せとかそういう話ではもちろんないです。  それと、こういう答申の文章にしてしまうことの功罪というか、いいところと悪いところがあります。ここで話された皆さんの思いみたいなものを、全部紙に落とすと、誰も読まなくなってしまいます。なので、客観的に紙に落としたもので、エッセンスだけを提示するということの大切さはもちろんそのとおりだと思うのですけれども、ただ、仮に先ほどのアクションプランに落とすというときに、関わった身としては、紙の字面だけではないところにも言及して、プランを作るほうがですね、作っていただければありがたいなというふうに感じる次第です。 ■委員長  そうすると、修正提案はないですが、変化への対応についてきちんと留意をして、誰が主体になっているのかというところを明確にしてほしいということでしょうか。ここに推進会議を設置し、推進計画を策定するというふうになっていて、ちょうど見直しになるので、10年計画ですよね、その見直しのときに、この条例ができた後の落とし込みというのをやっていこうということなのですよね。事務局のほうで、一応その腹づもりでよろしいのでしょうか。 ■事務局  ただいま委員長がおっしゃっていただいたことがもうほぼすべてなのですけれども、くり返させていただきますと、推進会議を設置して推進計画の改訂を練る中で、例えば、条例の考え方や基本理念ですとかを踏まえ、検討する必要があると思っております。また、人権啓発課で5年に1回なのですけれども、人権に関わる意識調査を行いまして、男女共同参画ですとか、性自認 性的指向に関する項目等について、区民意識の変化を経年で捕捉しておりますので、そういったものから、この項目については考え方や表現を変えたほうがいいのではないかということを、区から提案することもあるでしょうし、推進会議からご提案いただくこともあるかと思います。 ■委員長  はい、わかりました。よろしいでしょうか。 そうしましたら、他に何かコメントございますか。 ■副委員長  条例ということはやはり基本理念なので、例えば、アクションプランはすごく大事だとは私も思っているのですけれど、例えば、ここに教育と入れてしまうと、教育のためだけの条例という誤解を生んでしまって、そこだけやればいいのかとなってしまうのはよろしくないので、やはり具体的な施策については、行動計画に落とすのがいいでしょうということをまとめさせていただきました。感覚として語弊を恐れずに言いますと、これは憲法であって、各国の施策は法律なのだよ、具体的にやるものはそうなのだよというような、すみ分けがあるのかなというふうに思っております。  ここの皆さんだけでもすごくいろいろ活発な意見が出て、いろいろな考え方があるのに、例えば、他の区民の方とか、また、議会のほうの意見もどんなことが出てくるだろうと思うのですけれども、まず第一歩として、これを制定させて、そこからスタートするということが一番大事かなと思いましたので、これで進めたいなというふうに、正副でこの間決めさせていただきましたので、賛同いただけたようで良かったなと思っております。 ■委員長  私も最後に申し上げたいのが、私は品川区行動計画推進会議の会長のほうが今2期目なのですけれども、前回の諮問が、LGBTQの人たちを取り上げようという諮問だったのですね。それで、そのときに一番感じましたのは、品川区には条例がないのですよね。男女共同参画条例もないし、それから多様性を含めたようなものもないのですよね。だから、そういう法規範というのですかね、区の中では条例が最高になりますけれども、国の憲法があるではないか、法律があるではないかというのですけれど、やはり区の中での法規範というのですかね、条例があるかないかというところが、前回の諮問に対応するときに委員の皆さんと話し合ったところでした。  なので、条例がほしいですねというのは、その当時から話に出ておりまして、今回こういうお話で、条例に向かって、制定に向かって動き出したというところが本当に第一歩ではないかと、とても希望を持っています。今回、このたった6枚の紙に私たちの意見が全部載るのかというところは、皆さんすごくもやもやしたところがあるかと思うのですけれども、議事録も残っていますし、いろいろな意味で皆さんのご活躍というか、ご貢献というのがね、きっと生かされてくると思いますし、ぜひこれ、ぜひというか、これをとにかくベースにして、できればそのままぐらいで通していただければ一番いいのですけれども、議会に配慮となって、いろいろなご意見もあるでしょうからね。とにかく根幹の部分というのを、大事にしていただきたいなというのは、非常に強く思っているところです。  また、このあと区長がお越しになって諮問をお渡しするときに、また皆さんから一言ずつコメントをいただきますので、ぜひそのときにも気持ちを、お伝えしたいことをぜひ伝えていただければというふうに思います。  それでは、特に修正はないということですので、よろしいでしょうか。このまま進めさせていただいて、そうしますと、答申手交のための準備にこのあと入りますので、16時40分まで、一旦休憩ということでよろしいですか。 ■事務局  時間が空いてしまって大変申し訳ございません。  区長がただいま別の公務に出ておりまして、今すぐこちらに来ることが難しいと聞いております。そのため、区長がこちらにお越しになれる16時40分まで、いったん委員会を休憩させていただければと思います。  机を移動したりするのでガタガタしますけれども、委員席のほうは動かしませんので、こちらにお掛けになっていただいても構いませんし、息抜きに外に出ていただいても大丈夫です。16時40分の5分前までに、この261会議室にお戻りいただければと思います。  委員長からもご案内ございましたが、答申終わりましたあと、区長はしばらくこちらに着席いたしますので、ぜひ皆様から携わっての感想等一言いただければと考えておりますので、よろしくお願いいたします。 ■委員長  それでは、いったん休憩とさせていただきます。 (休  憩) (再  開) 2.答申 ■委員長  それでは会議を再開いたします。  本検討委員会より答申をお渡しするため、ただいまより、区長にご出席をいただいております。 では、区長への答申を行います。答申については、事務局に進行をお願いいたします。 ■事務局  それでは、ここからは事務局が進行させていただきます。  まず初めに、答申にあたりまして、委員長からご挨拶をお願いいたします。 ■委員長  それでは、私からまずご挨拶をさせていただきます。  品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会は、今年6月に品川区長から、ジェンダー平等や性の多様性の尊重を推進し、誰もが自分らしく生きられる地域社会の実現に向けた基本的な考え方および条例に盛り込むべき考え方について、という諮問を受けておりました。  本検討委員会は、ジェンダー平等や性の多様性の尊重を推進し、誰もが自分らしく生きられる地域社会の実現を目指し、新たな条例に盛り込むべき考え方について、半年で5回にわたり、活発に議論を重ねてまいりました。これまでの委員の皆様のご協力とご貢献に感謝をいたします。  人は誰もが固有の尊厳を持ち、人として尊重される権利を持ち、性別等により差別されない、平等な存在です。  これまで品川区では、男女共同参画を推進してきてはいるものの、今なお性別等による人権侵害や固定的な役割分担意識、それに基づく慣習、慣行が存在しているということは、品川区の人権に関わる意識調査を見ても明らかです。  性別や性的指向、ジェンダーアイデンティティに関わりなく、すべての人が平等に権利や責任、機会を共有し、個々の個性と能力を十分に発揮できる社会を形成するためには、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合い、誰もが公平で平等な社会の実現が今こそ必要になってきます。  そうした社会の実現のための法的な指針となる新たな条例に盛り込む基本的理念や推進体制について、この答申にまとめ、区長にお渡ししたいと思います。  具体的な部分については、品川区の判断に委ねることもございますけれども、新しい条例の制定にあたっては、その名称や内容、そして今後の施策の実施に際して、私たちの答申を十分に生かしていただくということを心よりお願いし、私のご挨拶とさせていただきます。 ■事務局  ありがとうございました。  それではただいまから答申を行います。  委員長、区長におかれましては、職員が誘導いたしますので、どうぞ中央へ移動をお願いいたします。 (答申手交) ■事務局  写真撮影を行いますので、少々お待ちください。 (写真撮影) ■事務局  ありがとうございます。どうぞお席にお戻りください。  それでは、森澤区長より、皆様にご挨拶を申し上げます。  区長、よろしくお願いいたします。 ■区長  改めまして、品川区長の森澤です。  本日は、品川区ジェンダー平等の推進に関する検討委員会の最終回ということでお集まりいただきまして、師走のお忙しいところありがとうございます。  ただいま委員長から答申をしっかりと頂戴いたしました。6月から5回にわたって検討を重ねていただいたことに心から感謝を申し上げます。  本答申につきまして、固定的な性別役割分担意識の解消や、公平で平等な参画機会の確保、多様な生き方の選択など、さまざまな視点から熱い議論をいただいたというふうに聞いております。  取りまとめていただいたこの答申をしっかりと読ませていただいて、先ほどお話がありましたように、今後、本答申の内容をしっかりと踏まえまして、区として改めて条例に盛り込むべき考え方を整理し、区議会に提案を行ってまいります。  本検討委員会の名称であり、検討にあたっての考え方の軸となるジェンダー平等について、先ほどからありますけれども、やはり一人ひとりの人間が性別にかかわらず、平等に公平に、そして責任や権利や機会を分かち合い、あらゆる物事を一緒に決めることができる。本当はそうあるべきなのですが、現実はなかなかそうではなく、選択肢や機会が性別等によって、狭められてしまっているということも少なくないというのが現状としてあります。  性的指向やジェンダーアイデンティティの多様性についても、条例の施行によって、区としてもより一層の意識啓発を行って、区民の理解を深めていく必要があると思っております。  皆様にご検討いただいた考え方を踏まえまして、そして、啓発や広報、教育等を通じまして、区内におけるジェンダー平等を推進し、誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていけるしながわの実現に努めてまいりたいと思っております。  改めまして、本検討委員会の委員の皆様に厚く御礼を申し上げまして、私のご挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 ■事務局  ありがとうございました。  以上で答申を終了いたします。  それでは改めまして、委員長に進行をお願いいたします。 ■委員長  それでは、ただいま答申が終わりました。  委員の皆様からもぜひ一言いただきたく、よろしくお願いいたします。 ■副委員長  一般から申し上げますと、半年で5回の検討というのは短いかもしれませんが、毎回とてもとても熱く、しかも各委員の皆様の深い人生経験や考えにも裏付けられた、すごく深くて適切な議論を続けてきたと、皆さん自負していらっしゃると思います。また、言葉に関しましても、1字1句ものすごく検討を続けてきたと思っておりまして、すごく質の高い答申ではないかというふうに思っております。ぜひ、可能な限りこのまま通していただければいいなと思っています。ぜひよろしくお願いしたいと思います。 ■区長  ありがとうございます。しっかりと思いを受けとめさせていただきました。 ■委員  まず一区民としてこういったものをやろうというのに参加できたことにすごく感謝しています。個人的な思いを伝える場がたぶんここで最後かなと思うので、2つお伝えしたいなと思います。1つが、題名であるジェンダー平等という言葉にも出ているかなと思うのですけれども、やはり未来志向でありたいなと思っていて、大きな歴史の流れの中で人類がどうあるべきなのか、本当に大きなところでいくと、例えば、女性が選挙権を勝ち取ったときとか、黒人もみんなと同じトイレを使えるようになったときとか、いろんな歴史の変遷があったと思うのですけれど、その中で人類がどうあるべきなのか、日本人がどうあるべきかというときに、品川区としてはどうありたいのかというところを発端にして考えていけたらなというふうに思います。  私は南アフリカで働いていたことがあって、アパルトヘイトとかでいろんな経験をしてきた人たちと一緒に働く機会があって、例えば、今トイレってこのエリアでもすごく話題になりますけれど、当初白人も黒人も同じトイレを使うとかとなったときに出た意見としては、犯罪率が増えるとか、黒人がそこで何か悪いことをするとかという意見が出て、でも、結果としてみんなが同じトイレを使うようになったという。今から振り返ると、黒人と白人が同じトイレを使うのは当たり前なのに、その当時はそういった議論があったとかというのを同僚から聞くことがあったので、今の議論と同じ文脈で、全くこう一緒にすることはできないかなと思いつつも、やはり大きな歴史の流れの中でどうあるべきかという未来志向で常にやりたいなと思うので、ぜひそういった形で考えていただけたらなという、一個人の意見です。  もう1つは、教育がやはりすごく大事だなと思いつつ、若い子たちのほうがすごく敏感に知っていたり、感受性が豊かでわかっていたりすることがすごく多いなというふうに思っています。それは小さいときから見ているアニメとか、いろいろなものの中で、ゲイの子とかが普通に出てきたり、いろいろな子たちが出てきているのを普通に見ているから、感覚がアップデートされていることも多いなと思う中で、大人が教育し直されるということはなかなかないので、そういう場がないと、どうしても自分のそれまでの経験に基づいた意見になりがちなときに、それこそこれを議会に持っていただくときとか、これをアクションプランにしていくときとかに、対話の中で新たな視点に気づくということでしか、なかなか変わることができないのかなと思うので、今後大変かなと思いますが、ぜひよろしくお願いしますという個人的な思いでした。ありがとうございました。 ■区長  ありがとうございました。 ■委員  これが本当に第一歩で、そのあと、議会を通って条例になるというのがみんなの望みです。そこで初めて僕たちはスタートラインに立つのかな。もちろん区にもご助力いただく形になると思うのですけれども、まずは区民として自分たちがそれを進めていくという意識がないと、だめだと思う。そういう人たちが、ちょっとずついいなと思って増えていってくれるというところに、未来の品川区があって、過ごしやすいまちになるのだろうなというふうに思います。  なので、みんなも頑張らなければいけないし、僕も頑張らなければいけないのですけれど、区も頑張ってねという形です。よろしくお願いいたします。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  いつもお世話になっております。  私も、いろいろな方々との意見交換で、メモをとったりしていましてね。どこで今の若い人たちに教えていったらいいのかとか、あるいは、私にしてみれば、孫の世代ですけれど、子どもたちに伝えていったらいいのかとか、これだけ立派な答申ができたのであれば、ぜひ一緒に、まだ何年か生きていきますのでね、いろいろな場面で教えていけたらいいなと思っています。おうちの中で話すことだけではなくて、学校でもいろいろやっていただいているみたいで、ぜひ一緒になってやっていけたらと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  各委員の皆様から、特に本日、教育の重要性についてのお話がありまして、非常に重く受けとめて、非常に責任を感じている次第でございます。  基本理念の中に、推進を支える教育という項目があって、最初に「「知らないこと」は、差別や偏見を生む要因です」と記載がございます。学校としても、しっかりと子どもたちに正しく知るということと、さらに自分事として考えて行動することができる、また、多様性を認め合える社会になるように、子ども自身が寄与できるような、そんな子どもたちを育んでいきたいなというふうに思いました。各校において、この条例の制定をまず周知していきたいというふうに思います。  また、思いやりとか親切だけではなく、具体的な人権課題がいくつかございますけれども、その取組みについても共有して、さまざまな学校、すべての学校で取り組めるような体制をつくっていきたいというふうにも考えました。  あわせて、教職員の正しい理解を常にブラッシュアップしていくということ、また、将来あるべき社会を思い描く、そういう議論というか、意見交換や研修、また、自ら学べる、考えられるようなライフ ワーク バランスの中で、社会との接点にもっともっと興味を持っていかなければいけないのだなというのも考えました。  学校の中においても適切な対応を、児童や保護者の悩みを受けとめる、または理解を促進するための啓発をしていくようなこともしていけたらなというふうに思いますし、施設や設備の面でも改善が必要なところもあるのではないかなというふうにも考えさせられました。  決意表明みたいな感じになってしまいましたが、今後とも頑張ってまいりたいと思います。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  中小企業の経営者で、今回参加させていただいているのですけれども、諮問文をお読みしたときに、トップとしての心意気というか、私これやるわよというのを感じて、そこに一番共鳴しました。  1年目で、そういうふうにやるわよと言ってもなかなかついてこない、後ろを見たら「あれ?」みたいなこともきっとここからたくさん、自分は社長を19年やっていて、最初の頃はそんなだったなというふうに思うのですけれど、やはり区長がマイボトルを持っているのもすごく胸がキュンとしました。SDGsとか口で言っていたって、みんなペットボトルを普通に飲んでいるのですよ。けれど、そうやって自分が目指している、バッチをしていたら、それはどういうことなのだということを、きっと内外一致というか、言っていることとやっていることが離れないようにされている。そこできっともがくこともたくさんおありだと思うけれども、この会議って、私は全部出席できたわけではないのですけれど、本当に率直でしたよね。皆さんでこんなにいろいろな考え方や視点があるのだ、こういう傷つき方をされる方がいるのだとか、たくさん勉強させていただきました。  知ることによって近づいたと思うし、それによって、答えは1つじゃないけれども、受け入れ合える幅が広がるという時間も持てたので、そういう品川区を長い年月をかけて作っていってください。よろしくお願いします。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  この委員に声掛けいただきまして、本当にありがとうございます。5回にわたって話をする中で、LGBTQプラスの活動をしている人間として関わってはきたのですけれど、都度、1人の当事者としてということをすごく感じる、考えさせていただくような機会でした。  子どもの頃に自分はゲイかもしれないと気づいたときの絶望感みたいなことをたまに思い出して、そういう気持ちを子どもたちがまだ持っているだろうなというふうに思うので、そういうことがなくなると、この条例をもとに、品川区が変わればいいなと本当に思いますし、教育の話が皆さんから出てきたのですけれど、結局は大人たちが変わらないと、教職員室が変わらないと、子どもたちは変わらないので、やはりそこがどれぐらい変わるかということが、これから品川区の見せどころかなと思っております。  あとは、品川区のこの条例がちゃんと通ったとしても、日本社会はまだ変わっていないので、品川区を一歩出れば違う区ですし、品川区の中のいろいろな社会のサービスとかにだけ触れているわけでもないですし、やはり日本社会が変わるということがすごく大事だと思うので、ぜひ日本社会が変わるためのリードをしていただけるような区になってほしいですし、そういう区民の方々がたくさんこの品川区に育ってくるといいなと心から思っています。ありがとうございます。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  こういった行政の検討委員会といったものに、このような立場で参加するということがまず初めての経験だったので、非常に毎回、緊張感もありながらの出席でした。  先ほど委員長がおっしゃったように、今日提示した何枚かの紙ですけれども、我々の5回にわたる議論の1つの到達点が示されていると思いますので、まずこれを無事に通していただき、かつ、先ほども別の委員からお話がありましたけれども、アクションプランが今後策定されていくと思うので、むしろそここそがおそらくより現場に変化を起こす上での具体的な法律として動いていくものだと思っています。  ですので、どういったものを策定し、そしてそれを遂行していくかということに、ぜひ目を光らせていただいてですね、そこをすばらしいものにしていただいて、現場に落とし込んでいくということを切にお願いしたいと思っています。  先ほど別の委員がおっしゃいましたが、区長が区民の負託を受けて新しく誕生したわけですけれども、この委員会ができたこと自体ですね、まさに新しい風がすでに吹いていると思っているのですね。  ただ、風というのはやめば止まる。そこにいろいろな澱んだ空気が残ってしまうと思うのですね。おそらく区民がどんなものを期待するかというと、風を起こすだけではなくて、風によって空気を変え、古いものを一新し、全く新しい理想的なものに向かっていく姿、そういう区のあり方というのをたぶん期待して、区長に負託したと思っています。  なので、この条例案は一つのきっかけだと思いますし、やはり信じる、ですね。目指すべき区の姿というのを信念に持ってですね、昭和の成功法則によってがんじがらめにされている我々世代、さらにその下ですね、もっと下の世代という、未来の世代が生きやすくなるために、何ができるのかということをこの条例をぜひ活用いただきながら、区を変えていってほしい。そういったことを期待しながら、この会に参加しておりました。  一委員として、また一区民として、私も区長に大変期待していますので、ぜひよろしくお願いします。 ■区長  ありがとうございます。 ■委員  オンラインから失礼します。今回、ジェンダー平等という言葉が入ったのは、本当に画期的なことだと思いました。やはりトップが変わるということが、こういうことをもたらしてくれるのだなと思いました。  私は常々やり続けることと言い続けることがすごく重要だなと思っているのですけれども、やはりこれからも、これに関わってきた人たちみんな、もしくは関心のある区民の人たちと一緒に言い続けてやり続けるということをやっていきたいと思いました。  どうか区長には、この内容を続けてやっていっていただければ大変ありがたいです。今回、どうもいろいろありがとうございました。 ■区長  ありがとうございました。 ■委員長  私も最後に一言申しそえますが、私も品川区行動計画推進会議の会長の2期目をやっておりますけれども、その活動の中で、条例がほしいなというのは、委員の皆さん方とずっと話してきたことだったのですね。ただ、まあしょうがないね、みたいなところで来ていたのですけれど、新しく区長が変わられたら、すぐにこういう話が出てきたというのが、やはりトップが変われば、本当に風も変わってくるのだなというのを実感しております。  ですので、私は品川区内にある大学の法学部の教員なのですけれども、大学の学生たちに教育を通じながらこの条例を浸透させていきたいと思いますので、ぜひいい条例をですね、私たちの答申に配慮していただいてですね、いい条例をつくっていただくということを心よりお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ■区長  ありがとうございました。  本当に皆さんの一人ひとりの熱い思いを受けとめさせていただきました。そして、今お話があったように、風によって空気を変えて、澱んだものをという、今までの価値とは違うところというのをしっかりと根付かせていく。まさにここがスタートのスタートというところなのかなというふうに改めて実感をいたします。  しっかりと条例という形にして、区民の皆さんにも理解していただき、共感いただいて、自分たち一人ひとりの身になって、それが実践されるように、アクションプランも含めて今後ともしっかりと取り組んでまいりたいと思います。本当に皆さんの思いを受けとめさせていただいて、これからも改めて頑張っていこうというふうに思いました。  引き続き見守っていただいたり、関わっていただいたりすることがあると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。 ■委員長  ありがとうございました。  それでは、会議の進行について、事務局から発言ございますか。 ■事務局  恐れ入ります。お手元の次第ではまだ一つ議題が残っているところなのですけれども、大変申し訳ございません。区長が公務の都合で、ここで退席とさせていただきたいと思います。恐れ入ります。 (区長退席) 3.第4回 第5回議事録について ■委員長  それでは次第に戻ります。  次第の3番、第4回と第5回の会議録要旨についてなんですけれども、第4回につきましては、前回から間がなかったということで、校正作業が完了しておりません。  それから、今回第5回につきましても、本日が皆様にお集まりいただく最後の機会ということになりますので、事務局確認のみで校正作業および公開の手続きを進めさせていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。 (異議なし) ■委員長  ありがとうございます。 それでは、議事録についてはそのようにさせていただき、事務局は校正および公開の手続きをよろしくお願いいたします。  他に特になければ、事務局を代表して、総務部長からご挨拶をお願いいたします。 ■事務局  委員の皆様からお話をいただきまして、本当にありがとうございました。事務局のほうも精一杯頑張らせていただいて、このような形で実りある委員会が運営できたと思っています。簡単ですが挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。 ■委員長  ありがとうございました。  今後、条例の制定に向けて無事に進んでいくことを祈念しております。  それでは皆様、どうもありがとうございました。  以上をもちまして、検討委員会を閉会といたします。  どうもお疲れ様でした。