資料H 品川区障害福祉計画策定のための基礎調査報告書要点・まとめ版 ------------------------------------------------------------------------ 本報告書を読む際の注意 ○ 在宅票(障害者対象)、施設入所者票、18歳未満票(障害児対象)、発達障害者票、高次脳機能障害者票のうち共通する質問の結果をまとめて掲載している。 ○ 図・表中の表側で「その他」「無回答」等は掲載していないため、各表側括弧内の人数の足し上げはTOTALと一致しない。     (1)ご本人について ○年齢(当事者)について、身体障害者は約4割が75歳以上、知的障害者は約5割が40歳未満、精神障害者は約5割が40歳以上60歳未満、難病患者では約3割が75歳以上となっている。 (在宅:問3、施設:問3、18歳未満:問3、発達障害:問3、高次脳機能障害:問3)    在宅票(障害者)をみると、身体障害者の43.6%が75歳以上となっている。また、40歳未満は身体障害者では1割未満であるのに対し、知的障害者では51.0%となっている。精神障害者は、40歳未満が32.3%、40歳以上60歳未満が47.8%となっている。難病患者では27.7%が75歳以上となっている。   ○同居者は、身体障害者、難病患者では「配偶者」、知的障害者、精神障害者では「母親」が最も多い。精神障害者は約4人に1人が「ひとり暮らし」となっている。 (在宅:問5、18歳未満:問5)    同居者について在宅票(障害者)をみると、身体障害者では「配偶者」が最も多く48.8%、続いて「子」が28.1%となっている。知的障害者では「母親」が71.9%となっている。精神障害者では「母親」が41.3%と最も多く、また約4人に1人が「ひとり暮らし」となっている。難病患者は「配偶者」が41.5%となっている。  18歳未満票(障害児)をみると、「母親」「父親」が全体で9割台となっている。       (2)障害・疾病について ○知的障害者・知的障害児の約2割、難病患者の8割以上が身体障害者手帳を所持している。施設入所者は約8割が愛の手帳を所持している。 (在宅:問9、施設:問5、18歳未満:問6、発達障害:問5、高次脳機能障害:問5)    手帳の種類について在宅票(障害者)をみると、知的障害者では22.2%、難病患者では85.1%が身体障害者手帳を所持している。  18歳未満票(障害児)をみると知的障害児では19.8%が身体障害者手帳を所持している。  施設入所者では79.4%が愛の手帳を所持している。     ○受けている医療的ケアについて、障害者では「服薬管理」が最も多く、「透析」、「ストマ」と続いている。身体障害児では「服薬管理」、「吸入」、「吸引」が2割以上となっている。 (在宅:問14、施設:問6、18歳未満:問11、発達障害:問8、高次脳機能障害:問9)    在宅票(障害者)をみると、全体の44.1%の人は「医療的ケアは受けていない」と回答しているが、受けている医療的ケアとしては、「服薬管理」が12.7%と最も多く、次いで「透析」、「ストマ」と続いている。なお、難病では、33.0%の人が「透析」を受けている。  18歳未満票(障害児)をみると、身体障害児では未就学児、就学児ともに医療的ケアを受けている割合が高くなっている。  (3)介助や援助について ○介助や援助を受けている障害者は約4割、身体障害児は8割台、知的障害児は7割台となっている。 (在宅:問16、18歳未満:問12、高次脳機能障害:問11)    在宅票(障害者)をみると、毎日の生活の中で、介助や支援を「受けている」人は42.9%となっている。介助や支援を「受けている」人の割合は、知的障害者では69.3%、難病では62.8%と、身体障害や精神障害に比べて高くなっている。  18歳未満票(障害児)をみると、身体障害児では86.7%、知的障害児では78.5%が介助や支援を「受けている」。    ○主な介助者について、身体障害者では「配偶者」が最も多く3割台、「ホームヘルパー」、「子」が2割台となっている。知的障害者、精神障害者、難病患者では「母親」が最も多い。障害児では「母親」が9割台となっている。 (在宅:問16-2、18歳未満:問12-2、高次脳機能障害:問11-2)    在宅票(障害者)をみると、主な介助者は、身体障害者では「配偶者」が35.6%と最も多く、次いで「ホームヘルパー」(22.7%)、「子」(21.9%)となっている。知的障害者、精神障害者、難病患者では「母親」が最も多く、それぞれ65.1%、37.6%、33.9%となっている。難病患者では「配偶者」(23.7%)、「子」(22.0%)も多い。  18歳未満票(障害児)をみると、全体で「母親」が95.0%と特に多くなっている。 ○介助者の年齢は、身体障害者では約半数、知的障害者では約4割が65歳以上、障害児では30代後半〜40歳代が約8割となっている。 (在宅:問16−3、18歳未満:問12−3、高次脳機能障害:問11−3)  主な介助者の年齢について在宅票(障害者)をみると、身体障害者では65歳以上は50.4%、75歳以上は22.9%となっている。  知的障害者では65歳以上は41.6%となっている。  18歳未満票(障害児)をみると、全体では35歳〜49歳が約8割を占めている。    ○介助者が介助・援助できなくなった場合は、「施設入所希望」、「どうしたら良いかわからない」がそれぞれ約4人に1人となっている。 (在宅:問16-4)  主な介助者が介助・支援できなくなった場合には、「施設に入所したい」と回答した人が26.5%と最も多いが、「どうしたら良いかわからない」との回答も23.8%みられる。  障害の種類別にみると、知的障害では「施設に入所したい」が34.6%と最も多く、次いで「グループホームに入居したい」(27.9%)、「一緒に住んでいる家族に頼みたい」(23.0%)と続いている。また、精神障害では「どうしたら良いかわからない」が36.3%と最も多くなっている。   【介助者が介助・支援できなくなった場合】     ◆介助者が介助・支援できなくなった場合(障害・介助者の年齢別) 【身体障障害】グラフ 【知的障害】グラフ 【精神障害】グラフ  (4)日常生活について ○障害者では約半数、施設入居者では約6割が現在の生活に満足している。 (在宅:問15、施設:問17、高次脳機能障害:問10)    現在の生活の満足度について在宅票(障害者)をみると、現在の生活の満足度については、「非常に満足している」人が14.6%、「やや満足している」人が38.5%となっており、合わせると約半数の人は満足している。  障害の種類別にみると、知的障害者では「非常に満足している」と回答した人の割合が24.2%と、他の障害に比べて高い。  施設票をみると、「非常に満足している」「やや満足している」の合計は59.5%となっている。      ○障害者では約4割が「将来に不安」、身体障害児では6割が「災害時の避難に不安」、「障害のため身の回りのことが十分できない」、知的障害児では約6割が「将来に不安」と回答している。 (在宅:問18、施設:問18、18歳未満:問13、高次脳機能障害:問13)    日常生活で困っていることについて在宅票(障害者)をみると、「将来に不安を感じている」ことをあげる人が40.7%と最も多くなっている。  障害の種類別にみると、半数以上の人が困っていることや不安に思うこととしてあげているのは、精神障害では「将来に不安を感じている」(62.9%)、「経済的に不安がある」(50.7%)の2項目、難病では「将来に不安を感じている」(51.1%)の1項目となっている。  18歳未満票(障害児)をみると、身体障害児では、「災害時の避難に不安がある」と「障害のため、身の回りのことが十分できない」がそれぞれ60.0%、知的障害児では、「将来に不安がある」が61.2%で、最も多くなっている。       (5)日中活動や外出について ○外出に関して困っていることは、身体障害者では「歩道の段差や傾斜」、知的障害者、難病患者では「外出するのに支援が必要」、精神障害者では「疲れたときの休憩場所」が最も多くなっている。 (在宅:問27、高次脳機能障害:問22)    外出に関して困っていることについて在宅票(障害者)をみると、全体で約3割の人が「特にない」(29.0%)と回答しているが、困っていることとしては、「建物の段差や階段」(25.9%)、「歩道の段差や傾斜」(25.8%)、「疲れたときの休憩場所」(24.4%)をあげる人がそれぞれ2割以上みられる。  身体障害者では「歩道の段差や傾斜」(33.0%)が最も多く、知的障害者と難病患者では「外出するのに支援が必要である」(知的 34.0%、難病 40.4%)が最も多く、精神障害者では「疲れたときの休憩場所」(25.9%)が最も多くなっている。     (6)仕事について ○障害者で現在働いているのは約3人に1人で、知的障害者と精神障害者では「福祉的就労」が最も多い。精神障害者で就労経験がない割合は他の障害に比べ低い。 (在宅:問22、高次脳機能障害:問17)  在宅票(障害者)をみると、全体で現在働いている人は35.8%(正社員12.5%、パート・アルバイトなど10.3%、自宅4.4%、福祉的就労8.6%)となっている。  障害の種類別にみると、知的障害者と精神障害者では「福祉的就労をしている」人が最も多くなっている(知的障害 33.0%、精神障害 17.9%)。また、精神障害者では「働いたことはない」割合が6.7%と、他の障害に比べて低くなっている。    ○現在働いていない者のうち、身体障害者では約2割に就労意向がある。知的障害者では「福祉的就労」の希望が最も多い。精神障害者では就労意向があるのは約6割と特に高くなっている。 (在宅:問22−3、高次脳機能障害:問17−3)    現在働いていない者の今後の就労意向について、在宅票(障害者)をみると、身体障害者では、「正社員として働きたい」と回答した人が4.3%、「パート・アルバイトなどで働きたい」が7.3%、「自宅で働きたい」が5.6%、「福祉的就労をしたい」が2.4%で、合わせると約2割の人には就労意向がある。  知的障害者では、「福祉的就労をしたい」と回答した人が22.7%と最も多くなっていいる。精神障害者では、特に就労意向が高く、「正社員として働きたい」(30.5%)、「パート・アルバイトなどで働きたい」(17.6%)、「自宅で働きたい」(12.3%)、「福祉的就労をしたい」(4.3%)を合わせると6割を超える。  (7)相談について ○障害者、障害児ともに8割近くは相談できているが、十分に相談できていない者も1割以上いる。「相談する相手はいない」も5%未満いる。 (在宅:問20、施設:問8、18歳未満:問15、発達障害:問10、高次脳機能障害:問15)    相談状況については、在宅票(障害者)、18歳未満票(障害児)ともに「十分に相談できている」「ある程度は相談できている」を合わせると8割近くは相談できているが、「あまり相談できていない」「相談は不十分である」を合わせると1割以上の人が十分に相談できていない状況がうかがえる。一方、「相談する相手はいない」と回答した人も5%未満いる。         (8)サービス利用状況・利用意向(在宅票(障害者)) ○在宅票(障害者)の各サービスで「今後利用したい」が15%以上なのは、訪問系では「居宅介護」、日中活動系では「短期入所」、施設系では「施設入所支援」、地域生活支援事業では「相談支援事業」、「地域活動支援センター事業」、「日常生活用具給付事業」、「移動支援事業」、「日中一時支援事業」、その他のサービスでは「地域定着支援」となっている。  (在宅:問32) @ 訪問系サービス  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@居宅介護(ホームヘルプ)』17.6%、『A重度訪問介護』10.4%、『B行動援護』13.5%、『C同行援護』11.2%、『D重度障害者等包括支援』10.4%となっている。  【各グラフ】  1居宅介護(ホームヘルプ)  2重度訪問介護  3行動援護  4同行援護  5重度障害者等包括支援    A 日中活動系サービス  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@生活介護』14.3%、『A療養介護』13.3%、『B自立訓練(機能訓練・生活訓練)』12.2%、『C就労移行支援』7.3%、『D就労継続支援(A型・雇用型)』8.0%、『E就労継続支援(B型・非雇用型)』6.4%、『F就労定着支援』8.5%、『G自立生活援助』12.7%、『H短期入所(ショートステイ)』15.3%となっている。   【各グラフ】    1生活介護  2療養介護  3機能訓練(自立訓練・生活訓練)  4就労移行支援  5就労継続支援(A型・雇用型)  6就労継続支援(B型・非雇用型)  7就労定着支援  8自立生活援助  9短期入所(ショートステイ)  B 居住系サービス  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@共同生活援助(グループホーム)』11.8%、『A施設入所支援』16.2%となっている。  【各グラフ】  1共同生活援助(グループホーム)  2施設入所支援    C 地域生活支援事業  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@相談支援事業』21.8%、『Aコミュニケーション支援事業』8.7%、『B地域活動支援センター事業』16.0%、『C日常生活用具給付事業』15.4%、『D移動支援事業』16.0%、『E日中一時支援事業』18.5%となっている。   【地域生活支援事業利用意向】各グラフ    1相談支援事業  2コミュニケーション支援事業 3地域活動支援センター事業  6日中一時支援事業    D その他のサービス  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@自立支援医療』12.9%、『A補装具』10.7%、『B地域定着支援』19.6%となっている。   【その他のサービス利用意向】グラフ    (9)サービス利用状況・利用意向(18歳未満票(障害児)) ○18歳未満(障害児)の各サービスで「今後利用したい」が2割以上なのは、障害福祉サービス等では「短期入所」、「移動支援事業」、「日中一次支援事業」、「自立支援医療」、障害児通所支援サービス等では「医療型児童発達支援」、「放課後等デイサービス」、「保育所等訪問支援」となっている。 (障害児:問22)    @ 訪問系サービス  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@居宅介護(ホームヘルプ)』11.6%、『A行動援護』19.6%、『B同行援護』6.6%、『C重度障害者等包括支援』6.1%となっている。   【訪問系サービス利用意向】各グラフ    1居宅介護(ホームヘルプ  2行動援護            3同行援護                 4重度障害者等包括支援      A 障害福祉サービス等  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@短期入所(ショートステイ)』23.2%、『Aコミュニケーション支援事業』11.0%、『B日常生活用具給付事業』12.2%、『C移動支援事業』26.0%、『D日中一時支援事業』25.1%、『E自立支援医療』25.4%、『F補装具』3.6%となっている。   【障害福祉等サービス等利用意向】各グラフ    1短期入所(ショートステイ)  2コニュニケーション支援事業  3日常生活用具給付事業  4移動支援事業  5日中一時支援事業               6自立支援医療  7補装具      B 障害児通所支援サービス等  「現在は利用していないが、今後利用したい」と回答した人の割合は、『@児童発達支援』9.9%、『A医療型児童発達支援』23.2%、『B放課後等デイサービス』40.1%、『C居宅訪問型児童発達支援』12.2%、『D保育所等訪問支援』24.0%となっている。      【障害児通所支援サービス等利用意向】    1児童発達障害                  2医療型児童発達支援  3放課後等デイサービス             4居宅訪問型児童発達支援  5保育所等訪問支援    (10)障害理解・権利擁護について ○差別や偏見を感じているのは障害者全体では約3人に1人となっている。また、精神障害者では約5割と高い。障害児では約半数が差別や偏見を感じていると回答している。 (在宅:問28、施設:問10、18歳未満:問18、発達障害:問14、高次脳機能障害:問24)    在宅票(障害者)をみると、全体で障害に対する差別や偏見、誤解や理解不足を「常に感じる」人は10.7%、「ときどき感じる」人は22.4%となっており、合わせると3人に1人は差別や偏見等を感じている状況がうかがえる。  障害の種類別にみると、差別や偏見等を感じていると回答した人(「常に感じる」+「ときどき感じる」)の割合が最も高いのは精神障害の50.5%、最も低いのは身体障害の28.4%となっている。  18歳未満票(障害児)をみると、差別や偏見等を感じていると回答した人(「常に感じる」+「ときどき感じる」)の割合は、身体障害児では57.8%、知的障害児では66.9%となっている。             (11)災害対策について ○災害対策で困ることは、知的障害者では「一人では避難できない」、身体障害者、精神障害者、難病患者では「薬や医療的ケアが確保できるか不安」、身体障害児、知的障害児では「一人では避難ができない」が最も多い。 (在宅:問37、18歳未満:問26、高次脳機能障害:問33)    災害対策で困ることについて在宅票(障害者)をみると、知的障害者では「一人では避難できない」(54.1%)、精神障害者では「薬や医療的ケアを確保できるかどうか不安」(61.2%)、難病では「薬や医療的ケアを確保できるかどうか不安」(64.9%)が最も多くなっている。  18歳未満票(障害児)をみると、身体障害児では「一人では避難できない」(66.7%)、知的障害児では「一人では避難できない」(63.6%)が最も多くなっている。         (12)暮らしやすさ ○障害者の半数が、品川区が「暮らしやすい」と答えている。 (在宅:問43、18歳未満:問32、施設:問26、発達障害:問21、高次脳機能障害:問39)  障害のある人や家族にとって、品川区が「とても暮らしやい」と考えている人は障害者全体で12.4%、「どちらかというと暮らしやすい」と考えている人は42.6%となっている。  障害の種類別にみると、「とても暮らしやすい」と回答した人の割合が最も高いのは、知的障害の19.3%となっている。