大崎第一地域ニュース はなぐるま 第158号 令和4年4月20日発行 音声案内 編集  はなぐるま編集委員会 住所  西五反田3丁目6番3号 電話  03-3491-2000 FAX   03-3491-2002 発行元 大崎第一地域センター 1ページ 五反田の今昔(後編) 五反田一丁目町会・前会長の伊與田正志さんと、新会長の川野惠三郎さんに伺う五反田の街の移り変わり。風情ある昔の街並みについてお届けした前編に引き続き、後編では街の現在と未来に焦点を当てて語っていただきました。 地域活性化を促す街づくりが大切 伊與田さん(以下、伊與田):私は平成10年から23年間、町会長を務めました。川野さんは約20年にわたり副会長をしていましたが、一昨年の4月に会長を引き継いでくれました。本当に助かっています。 川野さん(以下、川野):町会は何をしているのかと聞かれますが、活動は多岐にわたります。防犯や防災の活動をしたり、区の行事を知らせたりするので、町会とのつながりがないと区の活動や情報から離れてしまいます。だから、まずは催し物に出てみてほしいですね。 伊與田:雉子神社で歳旦祭、節分、新嘗祭などの行事がある時は、町会の人にもお知らせしています。ほかにも町会のお祭りやバス旅行を開催するなどしてきましたが、新しく来た人とはつながりがないので、なかなか参加してもらえません。とても寂しいですね。 昔には戻れませんが、私は日本家屋が大好きです。木造だった頃は、「防災訓練をするから集まって」と大きな声で呼び掛けると、上の階から住人が顔を出して返事をしてくれました。時代とともに街が変化するのは仕方がないけれど、ビル街になってからは人間関係がどんどん薄れて、みんなが遠くへ行ってしまったように感じます。 【町会イベントの画像】 川野:この辺りは開発の話も出ていますが、駅から離れた場所にただビルを建てても人が集まらないですよね。五反田駅東口のロータリー周辺の広場をどう活用するかなどを含め、街全体で考えていかないと五反田の価値は上がらないのではないでしょうか。 この辺のマンションに住んでいる人の多くは、地元の五反田で買い物をせずに赤坂や六本木、銀座などへ出てしまいます。だから彼らのニーズを満たすお店を増やし、子どもが遊べる核となるスポットをつくれば、人が集まってくれるのかなと思います。 駅前の開発の場合、ビルに人を集めて利益を出さなければなりません。地域活性化を促すような街づくりのコンセプトがないと、良い方向へ進めるのは難しいのではないでしょうか。 目黒川の桜 伊與田:とはいえ、目黒川の桜やイルミネーションがメディアで紹介されたり、観光船が発着する船着場ができたりと、五反田もがんばっているなと感じています。五反田フェスティバルなどのイベントを通じて、若い世代が街を盛り上げようと活動しているのも心強いですね。 今後ビルが増えても、駅から少し離れたところに樹木や花があって、ベンチで休んだり噴水を眺めたりできるような環境にしてほしいです。 私は、五反田の将来像は明るいと思いますよ。 不動前川柳コンテスト 2021年11月に、不動前駅通り商店街の主催にて、不動前川柳コンテストが初めて開催されました。まず商店街では、コロナの感染防止が徹底され、かつ街の皆様がこの鬱々とした時期に少しでも笑顔になって頂けるイベントを、模索しておりました。そこで川柳コンテストをやりたいと、案が出たのですが大きな問題が1つ。商店街のスタッフに川柳の知識を持った者がいませんでした。そんな主催者に対して多くの支援の手が届きました。品川シルバー大学うるおい塾講師村田先生、品川支え愛ほっとステーションの皆様、町内会の皆様、東急電鉄株式会社の皆様など、多くの街の方々の支援により、川柳コンテストを開催することが出来るようになりました。そして179句もの沢山の応募があり、小さな子供たちから90歳代の幅広い年代の方々に参加をして頂く事が出来ました。「人と人との繋がりを大切にする」をモットーに活動を行っている商店街としては、いろいろな意味で大成功なイベントとなりました。本当にありがとう御座いました。 不動前駅通り商店街理事 滝澤 1. 流行は 季節外れの 服に見え・・・・旗の台六丁目 野村 美恵子 2. モヤモヤは 終わり良ければ 全てよし・西五反田三丁目 大島 道子 3. アマビエの 降臨願い 天仰ぐ・・・・大井三丁目 金輪 健 4. 散る桜 チラリ彼女の 髪に散る・・・旗の台三丁目 松本 悦子 5 春雷の 音すさまじく 子はおびえ・・小山三丁目 石田 喜一郎 6. 登る者 だけが出会えた 峰の花・・・西五反田六丁目 久保田 公二 編集後記 人に歴史あり街に歴史あり。前回と今回と二回にわたって、お二人の町会長さんのお話を中心に五反田の街の今昔をとりあげてきました。如何でしたでしょうか。大崎第一の地域は大別して西五反田・東五反田・上大崎と3つの地域からなっていて、それぞれ異なった顔をもっています。これからもそこに住む人・出来事を中心に街の顔をお伝えしていきたいと思っております。今年は、目黒川に船をだして川から桜をみるイベントも再開されるようです。いろいろと騒がしい世の中ですが、一日も早く平穏な日常が戻ってきてほしいものです。 編集委員 服部 お問い合わせ 品川区地域振興部地域活動課大崎第一地域センター 電話 03-3491-2000 FAX  03-3491-2002