表紙 品川区自転車活用推進計画 概要版 令和6年度から令和15年度 品川区 1ページ目 1章、計画の概要 1の1、計画の背景と目的 区内では日常生活を支える身近な移動手段として自転車が多く利用されており、これまでも自転車通行空間の整備を進めるなど、自転車に対する様々な取り組みを行ってきました。 一方、自転車が関連する交通事故や歩行者とのトラブル、子育て世帯を中心とした大型自転車の増加、駅周辺等における自転車の放置とこれによる景観の悪化等、対応・対策が求められる社会情勢の変化や課題が生じています。また、区内には活気のある商店街が多く、区内外から多くの人が訪れることから、自転車の事故や放置、通行ルール等への対応が求められています。 区では、このような自転車を取り巻く現状や課題を踏まえつつ、自転車活用推進法の基本理念を勘案し、SDGsにも配慮しながら、自転車の活用を総合的かつ計画的に推進します。 (1の1、計画の背景と目的、終わり) 1の2、計画の位置づけ 本計画は、国や東京都の自転車活用推進計画の内容を勘案しつつ、区の上位計画である品川区基本構想、品川区長期基本計画、品川区まちづくりマスタープランとの整合を図り、区のその他関連計画や関連条例とも整合、連携して策定します。 (本計画の位置づけの図を掲載しています) (1の2、計画の位置づけ、終わり) 1の3、計画の期間 本計画の期間は令和6年度から令和15年度の10年間とします。 (1の3、計画の期間、終わり) 1の4、計画の対象地域 計画の対象地域は、品川区全域とします。 (1の4、計画の対象地域、終わり) (1章、計画の概要については、以上です) 2ページ目 2章、自転車利用等の現状 全国および品川区における自転車利用等の現状を整理しました。一部抜粋 自転車を取り巻く近年の社会情勢 自転車対歩行者、自転車単独事故の増大。 自転車乗車時のヘルメット着用の努力義務化。 チャイルドシート付電動アシスト自転車のような大型自転車の普及。 電動キックボードの普及と自転車通行空間における安全確保の必要性増大。 コロナ禍での自転車通勤増大、業務用自転車による交通事故の社会問題化。 自転車事故の発生状況 近年は、四輪車の死傷者数が減少傾向にある一方で、自転車の死傷者数は増加傾向。 (品川区の状態別交通事故死傷者数の推移のグラフを掲載しています) 駐輪場利用・駅乗り入れ実態 乗入台数は、令和元年まではおおむね増加傾向にあったが、令和2年以降は減少傾向。 (収容可能台数、実収容台数、放置自転車台数の推移のグラフを掲載しています) 3ページ目 シェアサイクルの利用状況 ドコモバイクシェアの利用回数は、令和元年度までは大幅に伸び、ポート等の整備が一段落した令和2年度以降も年々増加傾向。 (品川区におけるドコモバイクシェアの1日当たり利用回数の推移のグラフを掲載しています) 自転車通行空間の整備状況 国道、都道のほか、一部区道でも自転車通行空間が整備されているものの、内陸部の密度が低く、連続していない区間も多い。 (令和5年2月時点の区内の自転車通行空間の整備状況の図を掲載しています) (2章、自転車利用等の現状については以上です) 4ページ目 3章、課題の整理、計画の目標 3の1、課題の整理 品川区の自転車利用における課題を以下のとおり整理しました。 交通安全環境 課題1、ハード施策による事故の抑制、事故危険箇所等における交通安全対策の推進が必要 課題2、自転車利用のルール、マナーの周知徹底、交通安全教育、各種啓発活動等の推進が必要、新たな法改正等の周知、徹底が必要 課題3、自転車損害賠償保険の周知、加入促進、自転車利用者、自転車を使用する事業者の保険加入促進が必要 自転車駐輪環境 課題1、買物等短時間駐輪への対応、買物等の需要に対応した駐輪スペースの確保が必要 課題2、駐輪場の運用方法の改善、大型自転車等、車種に対応した駐輪スペースの再配分が必要、需要特性に応じた駐輪場の運用方法の改善が必要 課題3、駐輪場の利便性、快適性の向上 駐輪場の利用環境の改善が必要 課題4、放置自転車の排除、歩行等の障害となる放置自転車の排除が必要、利用しやすい駐輪環境の確保が必要 自転車通行環境 課題1、自転車ネットワークの整備推進、安全で快適な自転車ネットワークの整備が必要 課題2、通行しやすい自転車通行環境の形成、自転車通行空間における路上駐車の排除が必要、自転車の通行位置を示す路面標示が必要 課題3、地域と共存した自転車利用、抑制策の検討、地域の特性に応じた自転車利用または抑制策の検討が必要 自転車活用環境 課題1、地域特性に応じた自転車活用策の検討、地域特性を踏まえた自転車交通の役割、活用策の検討が必要 課題2、シェアサイクル利用環境の充実と利用者の拡大、ニーズの高いエリアにおけるポート整備の促進が必要、シェアサイクルの利用方法等の教育、啓発等が必要 課題3、観光等他分野と連携した自転車の活用策の検討、観光振興、商店街振興、環境対策、健康づくり、子育て支援、高齢者の移動支援、防災等のための自転車活用策の検討が必要、他分野と連携した自転車ネットワークの周知、活用の促進が必要 課題4、自転車を含めた区内交通サービスの充実、シェアサイクルと公共交通の連携強化が必要 (3の1、課題の整理、終わり) 3の2 計画の目標 本計画の目標を以下のとおり設定します。 地域と共存し、暮らしを支え、にぎわいを創出する、安全で快適な自転車利用環境の創出 (3の2、計画の目標、終わり) (3章、課題の整理、計画の目標については以上です) 5ページ目 4章、実施すべき施策、計画の推進目標 4の1、施策体系 本計画の目標を踏まえ、4つの視点、基本方針、8つの個別方針、23の施策を設定します。 視点、基本方針1、まもる ルール、マナーの周知、徹底を図り、安全、安心な自転車利用環境の創出 個別方針1、交通安全意識の向上と行動の徹底 施策1、世代に応じた交通安全教育、啓発活動の推進 施策2、事業者による自転車安全利用の促進 施策3、新たな法改正等の広報啓発 具体的な内容、電動キックボードの安全利用について、広報啓発を実施 施策4、自転車安全利用指導員の配置 具体的な内容、交通事故多発地点等への自転車安全利用指導員の配置による、交通ルールやマナーの指導、啓発を実施 個別方針2、事故への備えの充実 施策1、安全な移動環境の確保 具体的な内容、保育園、幼稚園の送迎ルート等、歩行者や自動車との錯綜が懸念される路線において、安全対策を実施 施策2、自転車利用者への注意喚起 施策3、自転車損害賠償保険の加入促進 視点、基本方針2、とめる 自転車を適切に止められる環境の創出 個別方針1、地域特性に応じた自転車駐輪環境の整備 施策1、地域需要に応じた駐輪場の整備促進、利用方法の検討 具体的な内容、再開発事業等に際し、施設需要以外にも、地域需要に応じた地域貢献に資する駐輪場の整備を事業者と協議し促進 施策2、駐輪場の状況を踏まえた利用料金の再設定 具体的な内容、屋根の有無、階層等の施設の利用条件や利用状況に応じた料金の見直しを行い、利用率の向上を図る 施策3、利用実態を踏まえた駐輪空間の再配分 具体的な内容、電動アシスト自転車等の大型自転車の需要拡大を踏まえた駐輪ニーズに応じた駐輪場整備を推進 施策4、駐輪場施設の改修、充実 個別方針2、自転車放置対策の推進 施策1、放置自転車の撤去活動、指導啓発の推進 施策2、買物等短時間駐輪スペースの確保 具体的な内容、商店街等と連携し、商店街内等における小規模分散型の駐輪スペース、軒先駐輪スペース等の確保を検討 6ページ目 視点、基本方針3、はしる 安全で快適な自転車通行環境の創出 個別方針1、安全、快適な自転車通行空間の整備促進 施策1、自転車ネットワークの整備推進 具体的な内容、品川区自転車ネットワーク計画に基づき、安全で快適な自転車通行空間の整備を推進 施策2、安全で走りやすい自転車通行空間の整備 個別方針2、地域の実情に合わせた自転車利用方針の検討 施策1、地域ごとの自転車利用方針の検討 具体的な内容、道路の幅員や歩行者交通量等を踏まえ、地域の実情に合わせたメリハリのある取り組み等について検討 視点、基本方針4、いかす 地域と共存しながら自転車を活用できる環境の創出 個別方針1、生活を豊かにする自転車利用の促進 施策1、自転車による周遊環境の充実 具体的な内容、自転車通行空間の整備や、シェアサイクルポートの配置を進めることで、自転車で快適に周遊できる環境を創出 施策2、サイクルイベントによるにぎわいの創出 施策3、自転車を活用した他分野との連携 具体的な内容、災害時に、職員の緊急移動手段としてシェアサイクルを活用し、初動およびその後の復旧活動の効率化を図る 施策4、放置自転車のリサイクルの実施 個別方針2、シェアサイクルの普及促進 施策1、シェアサイクルポートの整備促進 具体的な内容、鉄道駅周辺やポートの密度が低いエリア、区西側の住宅地等を中心に、シェアサイクルポートの整備を促進 施策2、シェアサイクルの広報啓発 施策3、シェアサイクルと公共交通の連携促進 具体的な内容、シェアサイクルと鉄道、バス、舟運等の公共交通との連携策を検討 (4の1、施策体系、終わり) 7ページ目 4の2、重点施策 本計画においては、先に示した23の施策のうち、以下に示す5つの施策を重点施策に位置付け、取り組んでいきます。 括弧1、交通安全教育の推進、まもる 子どもから高齢者まで、幅広い年齢層に応じた交通安全教育を実施。 警察署や公共交通機関等と連携し、自転車安全利用キャンペーンや情報発信など様々な取り組みも併せて実施。 括弧2、交通安全対策の実施、まもる 自転車ネットワークの整備と併せ、交通安全施設の整備により、自転車や歩行者が安全に通行できる環境を確保。 自転車の通行位置や歩行者優先等の注意喚起看板を設置し、自転車の安全利用を促進。 括弧3、通園の安全対策の実施、まもる 保育園、幼稚園等の子育て施設に接続する道路を対象とした仮称、子育て送迎ルートの設定を検討。 上記のうち、自転車利用者が多い路線や安全上対策が必要な路線を抽出し、路面標示や案内サイン等による自転車や自動車への注意喚起等の試験的な実施を検討。 括弧4、商店街対策の実施、とめる、はしる 地域特性に応じて、商店街等における買物等短時間駐輪スペースの確保により、放置自転車を抑制。 ルールの周知啓発やマナー向上のため、地域と連携して商店街等における自転車利用者への啓発活動を実施。 括弧5、自転車通行空間の整備、はしる 品川区自転車ネットワーク計画に基づき、安全で快適な自転車通行空間の整備を推進。 上記計画に基づき、国道、都道の幹線道路や隣接区道と接続する、広域的な自転車ネットワークの形成を図る。 (4の2、重点施策、終わり) 8ページ目 4の3、計画の推進目標 計画の推進に向け、視点ごとに指標と目標値を以下のとおり設定します。 視点1、まもる 指標1、自転車関連事故死傷者数 現況、405人、令和4年 目標値、220人以下、令和15年 指標2、自転車損害賠償保険等加入率 現況、57.1%、令和4年度 目標値、75%、令和15年度 視点2、とめる 指標1、放置自転車台数 現況、980台、令和4年度 目標値、792台、令和15年度 指標2、駐輪場利用者の総合的な満足度 現況、60.5%、令和4年度 目標値、70%、令和15年度 視点3、はしる 指標1、自転車通行空間整備延長 区道 現況、19.4キロメートル、令和4年度 目標値、59.3キロメートル、令和15年度 指標2、自転車通行空間の整備状況に対する満足度 現況、14.4%、令和4年度 目標値、40%、令和15年度 視点4、いかす 指標1、シェアサイクルの利用経験の有無 現況、14.1%、令和4年度 目標値、30%、令和15年度 指標2、シェアサイクル利用回数 現況、1日当たり3149回、令和4年度 目標値、1日当たり6500回、令和15年度 (4の3、計画の推進目標、終わり) 4の4、推進体制 本計画の推進にあたっては、区民および町会、自治会、商店街、国、都、近隣自治体、警察、公共交通機関等を含む関係機関、団体および商業施設、開発事業者、自転車販売店等を含む民間企業と相互に連携、協力を図り、自転車を活用したまちづくりに取り組みます。 (推進体制のイメージの図を掲載しています) (4の4、推進体制、終わり) 4の5、実施スケジュールと計画の見直し 本計画の実施5年目となる令和10年に中間見直しを実施します。 また、本計画の期間が終了する令和15年には次期計画の策定を実施し、令和16年以降も取り組みを継続していきます。 (実施スケジュールと計画の見直しの図を掲載しています) (4の5、実施スケジュールと計画の見直し、終わり) (4章、実施すべき施策、計画の推進目標については、以上です) 9ページ目 5章、品川区自転車ネットワーク計画 自転車ネットワーク計画とは、安全で快適な自転車通行空間を効果的、効率的に整備することを目的に、自転車ネットワーク路線を選定し、整備形態等を示した計画のことで、6ページの施策体系、視点3、はしるの個別方針1、施策1、自転車ネットワークの整備推進に関わる計画です。 5の1、自転車ネットワーク整備の基本方針 1、自転車利用者の利便性を高める自転車ネットワークの形成 2、自転車利用者の安全性を高める自転車ネットワークの形成 3、自転車と歩行者の錯綜が危険である路線への自転車利用抑制策の適用 4、他自治体と連携した自転車ネットワークの形成 (5の1、自転車ネットワーク整備の基本方針、終わり) 5の2、自転車ネットワーク整備対象路線の選定の流れ 基本方針を踏まえ、4つのステップにより自転車ネットワーク路線を選定します。 ステップ2の多くの利用が見込まれる路線、ステップ4の安全性に配慮すべき路線の内容については、下表のとおりです。 (選定の流れのフローチャート図を掲載しています) 多くの利用が見込まれる路線の抽出基準等 視点、利用状況 具体的な選定方法 下記について、3項目以上重なる路線を選定 アンケート調査結果による、普段自転車でよく利用する路線  以下に示す施設へのアクセス路線 駅および駐輪場 シェアサイクルポート 商業施設 高校、大学 主要公共施設 医療機関 観光等拠点 安全性の観点からの検討 視点、交通安全対策 具体的な選定方法 下記について、3項目以上重なる路線を選定 自転車関連交通事故が発生している路線 アンケート調査結果による危険を感じる路線 保育園、幼稚園、小学校、中学校へのアクセス路線 歩行者との錯綜が懸念される路線として、商店街内の路線 対応 自転車通行空間としての整備により安全性の向上を図る 通行空間整備に併せて交通安全対策を検討 商店街内については、自転車通行の抑制も検討 (5の2、自転車ネットワーク整備対象路線の選定の流れ、終わり) 10ページ目 5の3、自転車ネットワーク整備対象路線の選定結果 ネットワーク密度や安全性に配慮すべき路線、自転車ネットワーク整備済み路線等を考慮し、自転車ネットワーク路線を以下のとおり選定しました。 (自転車ネットワーク路線と安全性に配慮すべき路線の図を掲載しています) (5の3、自転車ネットワーク整備対象路線の選定結果、終わり) 11ページ目 5の4、整備優先度の設定 選定した自転車ネットワーク路線について、自転車利用が多く見込まれる路線、安全性に配慮すべき路線等の関係から、整備優先度を設定しました。 安全性に配慮すべき路線かつ自転車利用が多く見込まれる路線、優先度A 安全性に配慮すべき路線または自転車利用が多く見込まれる路線、どちらか一方に該当する路線、優先度B 安全性に配慮すべき路線、自転車利用が多く見込まれる路線どちらにも該当しない路線、優先度C (路線ごとの整備優先度を示した図を掲載しています) (5の4、整備優先度の設定、終わり) 12ページ目 5の5、整備形態の検討 自転車通行空間の整備形態は、自転車は車両であるという大原則を踏まえ、基本的に車道通行を前提として検討します。 ただし、現況においては自転車が通行する位置に歩道も含まれていることから、現況における自転車通行空間の整備形態、通行位置としては、以下の6パターンが考えられます。 現況における自転車通行空間の整備形態、通行位置、6パターン 自転車道 自転車通行帯 歩道のある道路における車道混在  歩道がなく、路側帯のある道路における車道混在  普通自転車の歩道通行部分の指定のある歩道  普通自転車の歩道通行可の歩道 (車道通行の3パターンについて、具体的な整備形態のイメージの図を掲載しています) (5の5、整備形態の検討、終わり) (5章、品川区自転車ネットワーク計画については、以上です) 奥付 品川区自転車活用推進計画 概要版 令和6年3月発行 発行、品川区 編集、品川区 都市環境部 都市計画課 郵便番号、140の8715 住所、東京都品川区広町二丁目1番36号 電話、03の3777の1111 代表番号 ホームページ、https://www.city.shinagawa.tokyo.jp 裏表紙 品川区自転車活用推進計画 概要版 令和6年度から令和15年度 (品川区自転車活用推進計画 概要版は、以上です)