大崎第一地域ニュース はなぐるま 第169号 令和6年2月20日発行 音声案内 編集  はなぐるま編集委員会 住所  西五反田3丁目6番3号 電話  03-3491-2000 FAX   03-3491-2002 発行元 大崎第一地域センター 1ページ 品川区に今も残る伝統工芸(仏像彫刻) 仏教の尊像(仏様の姿をうつした像)を表現する仏像彫刻。仏像と聞くと大仏を想像してしまいますが、小さい仏像なら初心者でも彫ることができます。今回取材した仏師(ぶっし)の榎本宣道さんは、会社員として働きながら24歳のときに趣味で仏像彫刻をはじめました。その後、国内外の寺院に作品を納め、現在では都内および埼玉の各所で仏像彫刻教室を開催しています。榎本さんに仏像を彫りはじめたきっかけやその魅力についてお伺いしました。 仏像彫刻と必然の出会い 会社勤めの傍ら作品を寺院へ納める 幼い頃からお祖母様が毎朝仏壇に手を合わせている姿を見ていた榎本さんにとって、神仏について考えることはごく自然なことでした。10代で僧侶を志したことがあり、少林寺拳法に夢中になるなど、仏像彫刻を始める前から、榎本さんは仏教との関わりの多い人生を送ります。専門学校に通いながら会計事務所に勤めた後、メーカーに経理として入社すると、多忙な日々が続きました。「このまま時間が過ぎていって、燃え尽きてしまう人生はもったいないと思いました。そんなある日、本屋へ行った際に仏像彫刻の本を目にしたんです。仏像の表情を見て、とても穏やかな気持ちになりました。その体験が忘れられず、仏像彫刻に興味を持ちました。知人から、この世には“偶然”というものはなく、出来事や出会いは全て“必然”だと教えてもらったことがあります。本屋で仏像彫刻の本を見かけたのも必然だったのだと思います」。幼少期から図画工作が好きだった榎本さんは、まずは仏像の絵を描くことから始め、次に粘土を使い見よう見まねで仏像を作りました。その後、独学で仏像彫刻を始めました。 仏像彫刻を始めて1年経った頃、参考にしていた本の著者であり憧れの大仏師である松久朋琳(まつひさほうりん)氏を尋ねて京都を訪れました。早朝に松久氏の自宅へ向かうと、ちょうど朝の散歩に向かう松久氏本人に出会いました。「一緒にどうですか?」と声をかけられ、京都の大日山を歩いた後、榎本さんが制作途中だった仏頭(仏像の頭部)を見せると、5分足らずで左反面を修正してくれたそうです。そのときの仏像は、今でも榎本さんの宝物です。 その後も53歳で早期退職するまで、会社員として仕事をしながら、限られた時間で仏像彫刻を続けました。展示会への出展や教室の開催だけでなく、会社勤めの傍ら仏像彫刻を行う榎本さんの活動は新聞でも取り上げられました。その間、依頼を受け、平成元年には渋谷区祥雲寺に釈迦如来座像を、平成五年に品川区相慈寺に阿弥陀如来座像を納め、退職後、平成二十年にはハワイホノルル市天台宗ハワイ別院に観音立像を納めました。 仏教の哲学を形にする これからも“できることをやる” 仏像彫刻では、柔らかく粘りがあって彫りやすい木曾檜(きそひのき)が主な木材として用いられます。仏像の大きさ、彫る面積や角度によって様々な種類の彫刻刀を使い分け、仕上げでは薄さ0.02mmをコントロールしながら制作をするのだそうです。厚さ0.04mmのコピー用紙であれば、紙に印字された文字だけ削ることができる精密さです。大きい仏像は鑿(のみ)と木槌を使って彫ることもあります。図面を参考に木材に書き写してから彫るのが一般的ですが、榎本さんの教室では、印刷した展開図を円柱に彫った木材に貼り、その紙の上から彫ります。木材に直接書き写すより正確で簡単な方法です。(著書「あなたも作れる小さな仏さま」に展開図あり) 榎本さんは自身の活動について「自分のやれることをやっているだけ」と話します。「仏像彫刻を始めたきっかけは穏やかで優しい仏像の表情に魅了されたからですが、今でも続けられているのは様々な方との不思議なご縁のお陰であり、何より、彫ることは私にとってワクワクすることなんです。私は学者ではないので、仏教哲学を学んで突き詰めることはできませんが、仏像づくりを通して、人を深遠な仏教にいざなうことができるかもしれない、とも思っています」。 最後に、榎本さんに今後の目標を聞いてみました。「こうして仏像彫刻に専念できる今が私にとって一番幸せなので、特別な夢や目標はないんです。現状維持というのは実は難しいので、今の自分ができることを継続するようにしています。続けることが新しい発見や出会いに繋がると思います。ただ、私が自分の作品を作ることや、受賞することで喜んでくださる生徒さんがいらっしゃるので、この先も、体が動く限り仏像彫刻の道をこのまま続けたいと思っています」。 (編集委員 古郡) ※第163号の表面1行目にありました「品川区で唯一の」という内容については誤りでしたので、お詫びして訂正いたします。 大崎第一地域センターでは、「はなぐるま」のほかにもSNS やサイトで、地域の様々な情報を発信しています♬ ぜひご覧ください! ※後日、地域共創メディア「大崎×五反田LINK」にカラーの記事が掲載されます♪ Twitter @ osakidai1 Instagram @ osakidai1 地域共創メディア 『大崎x 五反田LINK』 2ページ 中原児童センター 03-3492-6119 パパのベビーマッサージ 日 時:令和6年3月2日(土)10:30~11:30 対 象:おおむねハイハイ前までのお子さんとその父親 定 員:15組   講 師:助産師(一般社団法人 品川港助産師会) 内 容:助産師によるパパのベビーマッサージ講座です。 持ち物:大きめのバスタオル ※授乳直後は吐き戻しの恐れがあるので、お気を付けください。 申 込:2月1日(木)~来館または電話受付 親子のひろばに参加しませんか? 親子のひろばは、ふれあい遊びや運動遊び、季節行事などを通して親子が交流する場です。一緒に楽しい時間を過ごしましょう!! つくしんぼ【0歳児】対象:R5.4.2以降生まれ~ 日程:2月22・29・3月7日 13:30~14:15 ちゅーりっぷ【0歳児】対象:R4.4.2~R5.4.1生まれ 日程:3月1・8日 10:30~11:15 ※終了時刻は状況により遅くなることもあります。 ひまわり【1歳児】対象:R3.4.2~R4.4.1生まれ 日程:2月21・28・3月6・13日 10:30~11:30 さくら【2、3歳児】対象:R3.4.1以前生まれ 日程:2月20・27・3月5・12日 10:30~11:30 ※4月以降の日程はお問い合わせください。 東五反田児童センター 03-3443-1629 パパのベビーマッサージ 日 時:令和6年3月9日(土)10:30~11:30 対 象:おおむねハイハイ前までのお子さんとその父親 定 員:15組   講 師:助産師(一般社団法人 品川港助産師会) 内 容:助産師によるパパのベビーマッサージ講座です。 持ち物:大きめのバスタオル ※授乳直後は吐き戻しの恐れがあるので、お気を付けください。 申 込:2月1日(木)~来館または電話受付 「ドリームジョブツアーin五反田バレー2023」 令和5年12月2日、日野学園で、8年生を対象とした「ドリームジョブツアーin五反田バレー」の市民科の授業が行われました。 今年で7回目を迎えたドリームジョブツアーは、地域の企業で働く方との交流を通し、将来や進路を考える事を目的とされています。今年度は五反田・大崎のベンチャー企業23社にご協力いただきました。子どもたちはオリジナルの自己PRカードを作成し、各ブースを回り、企業の方の話しに熱く耳を傾けていました。 「地域で働いている方のお話しを直接聞くことが出来てよかった!」や「自分のやりたいことを仕事に出来るのは素敵だなぁ!」など、子どもたちは働くことの大変さと楽しさを地域の方から学び、将来へ向けての夢を描いていました。 (編集委員 田邉・外山) 区内一斉防災訓練の実施 令和5年12月2日に区内一斉防災訓練を実施しました。各学校に避難所を開設する訓練を通して、区民の防災に対する意識や災害時の行動力を高めることができました。 (事務局) <夕陽会町会・防災訓練> 11月19日に実施された夕陽会町会・防災訓練の責任者となりました。災害は皆に起こりますが、防災訓練は健常者しか参加していないと気づきました。 地域催事でも障がい者はほとんど見かけません。普段からの接点がなければ、実際に災害が起きた時、どう対応して良いのかわからないと思い、まずは顔合わせからと考えて、障がい者とご家族が気軽に参加できるよう【保存食試食会】を企画した結果、当事者ご家族の参加が一名でした。 想像以上に地域の無関心と古い考え方があり、双方の溝は大きかったです。 一部の障がい者ご家族からの「気にかけていただけたことは大変嬉しく思います。」この言葉を忘れてはならないと思います。 自分と家族がその立場なら…多くの人に考えていただきたいです。 (夕陽会町会・元役員 佐藤直子) 1. 川柳・俳句 1.栗ごはん おしゃべりタイム 十三夜・・・西五反田3丁目 大島 道子 2.俺だよと 言ったばかりに すぐ切られ・・・南品川6丁目 田中 邦彦 3.尾で返事 ポチの調子は 良くわかる・・・大井3丁目 金輪 健 4.駅伝の タスキつながる 箱根路・・・・・旗の台6丁目 野村 美恵子 5.二分咲きに 風が寄り添う 春はそこ・・・旗の台4丁目 泉 喜久雄 6.週一の 禁酒なかなか 遠い道・・・・・・西五反田6丁目 久保田 公二 編集後記 先日、数年ぶりに演劇を観に行きました。俳優、原案、脚本も魅力的で期待通りの面白さに深く感動しました。 コロナ禍で演劇や音楽の鑑賞など、以前まで楽しんでいたものが制限されていましたが、生のものに触れる良さを改めて感じました。 何かとデジタルに頼る生活が便利ですが、そこからは味わえない人との繋がりを感じ、このような体験もやはり大切にしていきたい、と思ったひとときでした。 (編集委員 小林) 地域の方が協力し意見を出し合って「はなぐるま」を作成しております。 ご意見・ご感想や川柳・俳句などお気軽にお寄せください。 編集委員も随時募集中です!一緒に紙面作りをしましょう。 大崎第一地域センター電話3491-2000までご連絡ください。 お問い合わせ 品川区地域振興部地域活動課大崎第一地域センター 電話 03-3491-2000 FAX  03-3491-2002