品川区 水辺利活用推進計画(素案) 2025(令和7)年月 品川区 目次 はじめに…………………………………… 2 1 計画の概要 1.1 計画の目的…………………………… 4 1.2 計画の位置づけ……………………… 4 1.3 計画期間……………………………… 4 1.4 対象エリア…………………………… 4 2 水辺を取り巻く品川区の現状 2.1 社会情勢の変化……………………… 6 2.2 水辺の利活用ニーズ………………… 7 2.3 エリア別の水辺の特性……………… 8 2.4 これまでの取組状況………………… 11 3 品川区の水辺利活用の方向性 3.1 水辺利活用の視点…………………… 17 3.2 水辺利活用に向けた取組方針……… 18 4 水辺利活用に向けた取組 4.1 取組の体系………………………………………………………………………………… 20 4.2 水辺利活用を支える基盤となる取組(ベースの取組)……………………………… 22 4.3 日常利用からイベントまで多様な体験ができる水辺をつくる取組(方針1) …… 26 4.4 水辺とまちの回遊性を高める取組(方針2) ………………………………………… 30 4.5 誰でも使いやすい水辺利活用の仕組みをつくる取組(方針3) …………………… 36 5 目標達成に向けた進め方 5.1 目標達成に向けた進め方…………………………… 41 5.2 リーディングプロジェクト………………………… 42 5.3 天王洲エリアにおける展開………………………… 43 5.4 目黒川エリアにおける展開………………………… 45 5.5 勝島・京浜運河エリアにおける展開……………… 47 6 計画の実現に向けて 6.1 計画推進に向けたロードマップ…………………… 50 6.2 計画の目標設定……………………………………… 51 6.3 計画の評価・検証…………………………………… 51 はじめに 品川区水辺利活用推進計画の策定にあたって 品川区は、東側に東京湾を望むことができ、目黒川、立会川、品川浦、京浜運河、天王洲運河および勝島運河等の多くの運河や河川を抱えており、季節や時間によってその表情を変える多様で豊かな水辺が存在します。これら区の特徴である豊かな水辺空間の活用を図るため、区では、2020(令和2)年5月に「水を感じ、楽しみ、憩える水辺の賑わいの創出」を目標に定めた「品川区水辺利活用ビジョン」を策定し、水辺の未来像や方針を示してきました。 このたび、「品川区水辺利活用ビジョン」を上位計画とし、ビジョンで示された水辺の未来像や方針を実現するため、今後10年間に実施する水辺に関する具体的な取り組みを示した、「品川区水辺利活用推進計画」を策定しました。 本計画は、官民連携により水辺利活用の取り組みを推進する中で、その担い手を行政主体から地域主導へ移行し、水辺エリア全体ひいては区内外まで、にぎわいを波及させていくことに主眼をおいています。 本計画に基づき、品川区の観光資源である“魅力ある水辺” を活用し、水辺のみならず“まち”と一体となったハードおよびソフト施策を推進することで、水辺空間の質を向上させ、地域の活性化や都市ブランドの構築とより一層の水辺のにぎわいを創出していきます。 計画の策定にあたっては、学識者や地域の活動団体の皆様へのヒアリング、パブリックコメントの実施など、幅広く皆様のご意見をいただきながら進めてまいりました。ご協力いただいた皆様に対して、この場を借りて厚くお礼申し上げます。 最後に、本計画を実現していくためには、区だけではなく、区民、まちづくり団体、エリアマネジメントなど皆さんとの連携・協働の取り組みが必要となります。品川区のより良い水辺空間の活用とにぎわいの創出に向けて協働して取り組んでまいりたいと思いますので、ご協力のほどよろしくお願いいたします。 2025(令和7)年月 品川区 1. 計画の概要 1.1 計画の目的 1.2 計画の位置づけ 1.3 計画期間 1.4 対象エリア 1.1 計画の目的 品川区では、今後さらに水辺の利活用を推進していくため、「水を感じ、楽しみ、憩える水辺の賑わいの創出」を目標に「品川区水辺利活用ビジョン」(以下「ビジョン」という)を2020(令和2)年5月に策定し、区のみならず、区民や事業者、地元団体等 多様な主体により取り組みを推進してきました。 本計画は、ビジョン策定から5年程度が経過したことから、より一層の推進を図るため、ビジョンの目標実現に向けた「行動計画」として、具体的な取り組み内容をまとめたものです。 本計画の策定を契機として、品川区の観光資源である“魅力ある水辺” を活用し、水辺のみならず“まち”と一体となったソフトおよびハード施策を推進します。取り組みを進めることで、「水辺空間」と「歴史・文化・アート」などの魅力的な地域資源を有機的につなぎ、地域の活性化や都市ブランドの向上・構築を目指します。 1.2 計画の位置づけ 本計画は、区における最上位の行政計画である『品川区長期基本計画(2020(令和2)年4月策定)』に即するとともに、『品川区まちづくりマスタープラン(2023(令和5)年3月改定)』と整合を図るものとします。 また、ビジョンで示した水辺利活用の方向性を踏襲しつつ、本計画と関連が深い「水とみどり」「観光」「景観」「地域交通」等の計画とも整合・連携した計画としています。 1.3 計画期間 計画期間2025年度〜 2034年度までの10年間(令和7年度〜 令和16年度) 本計画で示す取り組み内容は、区や区民、および事業者や地元団体など各主体の連携・協働による推進を重視することから、これらの団体による連携・協働の体制づくりから定着に至るまでの期間を考慮し、策定から10年間を計画期間として設定します。 1.4 対象エリア 本計画は、品川区内にある水辺のうち、河川や運河を対象とします。 ビジョンでは天王洲エリア、目黒川エリア、京浜運河エリア、勝島エリアの4つのエリアに区分していましたが、本計画では京浜運河から入江状に接続する勝島運河および立会川については、京浜運河と一つのエリアとしてとらえ、天王洲エリア、目黒川エリア、勝島・京浜運河エリアの3つのエリアに区分しました。エリアごとの特性を整理し、取り組み内容を示していきます。 2.水辺を取り巻く品川区の現状 2.1 社会情勢の変化 2.2 水辺の利活用ニーズ 2.3 エリア別の水辺の特性 2.4 これまでの取組状況 2.1 社会情勢の変化 近年、公共空間の柔軟な利活用に向けた法制度等の見直しをきっかけに、全国的に官民連携による公共空間のにぎわい創出がすすめられています。河川や運河等の水辺のみならず、道路や公園等でも進められ、多様な利活用を生んでいます。 これまで河川敷地の占用主体は原則として公共性を有するものとされてきましたが、河川空間の民間活用に関する規制緩和(河川敷地占用許可準則の改正)が行われ、地域の合意等の一定の要件を満たす場合には、特例として民間事業者等によるオープンカフェなどの営業活動が実施できるようになりました。このような取り組みを『河川空間のオープン化』と呼び、全国で137か所(2023(令和5)年時点)実施されています。 東京都でも、河川管理者が指定した区域において、民間事業者等が特例占用許可を受けて川床設置・飲食営業を行うことで、水辺の更なる魅力向上と地域の活性化を図ることを目的として『かわてらすR』を推進しており、現在は隅田川を中心に6か所整備されています。 運河においては、東京都港湾局によって、運河の役割に観光資源という視点を取り入れ、新たな運河利用や周辺環境の整備を推進し、水辺の魅力向上や周辺地域の活性化を目指す取り組みとして『運河ルネサンス』を推進してきました。品川区でも「品川浦・天王洲地区(2005(平成17)年)」「勝島・浜川・鮫洲地区(2006(平成18)年)」の2地区が運河ルネサンス推進地区に選定されたことをきっかけに、運河周辺の活性化につながっています。 公共空間のオープン化は、水辺のみならず道路や公園などの公共用地でも行われ、多様な利活用を生んでいます。 河川空間・運河のオープン化 河川敷地内では法制度の改正により民間事業者による営業活動等が可能になり、運河でも地元主導の取り組みが進んでいます 公共用地における民間事業者による利活用の活発化 道路や公園などでも法制度(ほこみち制度、まちなかウォーカブルPark−PFI)等の改正により、公共空間の利活用が活発化しています。 2.2 水辺の利活用ニーズ 近年、生活様式の変化により、身近な自然環境やオープンスペースの重要性が再認識され、ゆとりある屋外空間の充実が求められています。 ここでは水辺空間における新たなニーズについて整理します。 東京都実施の世論調査からは、河川空間に対して「ゆとりや居心地よさ」を求める人が約85%いることがわかります。 区内在住者を対象に、現在の水辺の利用目的ついて調査すると、通勤・通学に伴う通行や、散歩での利用が多く、通過利用が多いことがわかります。 一方で、今後の水辺に求めるニーズを見ると、水辺の快適性を高める取り組みへのニーズが高いことがわかります。 区内に実際に訪れた来訪者を対象に、区内の観光行動について調査をすると、「水辺」や「商店街」に係る観光が実際の訪問率も、将来的な観光ニーズも高いことがわかります。 観光情報の入手方法は、ホームページ・SNSを活用した情報収集の割合が高いことがわかります。 水辺の快適性を高める 現在の利用形態は通過利用が多いため、休憩施設の設置や水質改善など、滞在したくなるような快適性を高める取り組みを推進する必要があります 水辺とまちの回遊性向上により観光資源をつなぐ 人気の観光資源である「水辺」と「商店街」を結ぶ仕組みづくりや、まちの回遊性向上による区内の観光ニーズへの対応が求められます SNS等を活用した多様な情報発信 観光情報の発信や都市ブランディングの展開は、SNS等を活用するなど、多様なコンテンツの活用が求められます 2.3 エリア別の水辺の特性 品川の水辺空間は、エリアごとに特性が異なることから、「天王洲エリア」「目黒川エリア」「勝島・京浜運河エリア」の3つのエリア別に水辺の特性について整理します。 (1)天王洲エリア 【水辺の概要】 幅が広く、直線的で開放感のある天王洲運河と舟だまりとなっている品川浦(しながわ百景)が位置しています。その中で多様な船舶(動力船・非動力船)の航行があります。 水辺の多くはボードウォークや遊歩道が整備され、にぎわいを感じるエリアとなっており、水辺を活かしたイベントが年間を通じて開催されています。 壁面や立体のパブリックアートや、アートギャラリーが多数点在し「アートの街」としてのにぎわいを形成しています。 【水辺へのアクセス】 ボードウォークや遊歩道が整備され、水辺を身近に感じることができます。 【水辺景観】 運河の幅は広く、直線であるため全体に開放感があり、緑も配置され、高層ビルと緑と水辺が調和した東京でも代表的な水辺景観となっています。 まち全体にパブリックアートが点在し、水辺景観とアートが融合した、特徴的な景観を形成しています。 運河沿いの遊歩道や、水辺に顔を向けた建築も多く、憩いの場を形成しています。 【主な地域資源】 パブリックアート 天王洲アイル第1〜5水辺広場(ボードウォーク等で整備) 東品川二丁目船着場 品川天王洲船着場 東品川海上公園 水辺を活かしたレストラン等の商業施設 橋梁ライトアップ 東品川海上公園船着場 アイルしながわ 旧東海道 民間施設ライトアップ 天王洲エリアにおける水辺の特性と課題 利活用の拠点となる水辺広場や船着場が点在し、各所で拠点が形成されています パブリックアート等の地域資源のさらなる活用のため、エリア内外との回遊性向上が求められます これまで行ってきたイベントと併せて、日常的な水辺利活用につなげる取り組みの推進が必要です (2)目黒川エリア 【水辺の概要】 両岸が見通せる程の川幅で、程良い閉塞感がある河川が特徴的なエリアです。 目黒川沿いは上流から続く桜並木となっており、都内でも人気のスポットとなっています。 五反田駅や大崎駅が位置しており、周辺には集合住宅をはじめ、オフィスビルや商業施設が多く立地しています。 【水辺へのアクセス】 親水護岸が整備されている区間では河川空間のオープン化も図られ、水辺を近くに感じることができます。 遊歩道が整備されている区間があるものの、道路と水面との高低差が大きく高い柵も設置されているため、日常生活で水辺を感じにくい箇所も存在します。 【水辺景観】 多くの区間では、直立護岸が連続し、人工的な眺めを呈しています。 民間施設の公開空地創出により沿川の遊歩道等にゆとりが生まれ、日常的に人々が行き交っています。 春の桜並木や冬のイルミネーションが地域を代表する景観となっています。 【主な地域資源】 目黒川沿いの桜並木 五反田リバーステーション(五反田船着場・大崎橋広場) 五反田ふれあい水辺広場 東海橋船着場 旧東海道 御成橋(再生水散水) 民間施設の公開空地 橋梁ライトアップ 目黒川エリアにおける水辺の特性と課題 河川空間のオープン化によりイベント等も開催され、水辺の拠点が形成されています 水辺空間の快適性を高め、まちと水辺を回遊したくなる取組の推進が求められます これまで行ってきたイベントと併せて、日常的な水辺利活用につなげる取組の推進が必要です (3)勝島・京浜運河エリア 【水辺の概要】 勝島エリアには入江となっている勝島運河と立会川が位置しています。 勝島運河沿いは、しながわ花海道として季節ごとに花を楽しむことができます。 沿川には坂本龍馬像や浜川砲台跡などの歴史・文化資源も点在しています。 京浜運河は、幅が広く、直線的で見通しが良く、開放的な運河が特徴のエリアです。 【水辺へのアクセス】 勝島運河周辺は、水辺にアクセスが可能で遊歩道も整備されていることから、非常に親水性が高いことが特徴です。 立会川沿いは建物が隣接し、水辺にアクセスできない場所が多くなっています。 京浜運河の西側は水辺にはアクセス出来るものの、高速道路、モノレール、建物により、まちと分断されている一方、東側は公園や緑道が整備され、親水性の高いエリアです。 【水辺景観】 勝島運河は京浜運河から屈曲した入江の中で船溜まりとして利用されており、季節の花が楽しめる景観がしながわ百景に選定されています。 立会川は船では入ることができず、コンクリート護岸となっており、無機質な印象をあたえています。 京浜運河は運河の幅も広く、広大な水面を有しており、直線的で見通しが良好です。 【主な地域資源】 しながわ花海道(再整備予定) しながわ水族館(再整備予定) しながわ水族館船着場(再整備予定) 橋梁ライトアップ 民間施設ライトアップ 大井競馬場 品川シーサイド水辺広場 都立大井ふ頭中央海浜公園 坂本龍馬像 浜川砲台跡 旧東海道 勝島・京浜運河エリアにおける水辺の特性と課題 しながわ花海道やしながわ水族館の再整備により、一層魅力的な水辺拠点が形成されます しながわ花海道における地域主体の取組やイベントが地域活性化の起点となっています エリア内に点在する地域資源とこれまで行ってきたイベントや取組との連携強化が求められます 2.4 これまでの取組状況 ビジョン策定後、区や各種団体により水辺利活用を図る取り組みを推進し、水辺の魅力向上に努めてきました。 ここでは、これまで区が取り組んできた水辺を整える・結ぶ・使う取り組みのうち主要な6項目について整理します。また、近年エリアマネジメントや地元団体等によって、区が整えてきた水辺空間を活用し、多くのイベント等が企画・実施されており、水辺における取り組みは広がりを見せています。 1.船着場整備の推進 防災機能の確保や舟運など、にぎわいの拠点創出を目的として7か所の区有船着場および船着場の案内サインを整備 令和5年度は東品川二丁目船着場や五反田船着場を中心として年間900回程度利用 2.橋梁ライトアップの充実 令和2年度までに目黒川や運河にかかる13の橋でライトアップ施設を整備 毎日日没〜22時まで点灯し、イベントや社会運動への支援・賛同を示すアウェアネスカラーによる特別演出も実施 3.河川空間のオープン化 平成30年度に目黒川沿川の「五反田ふれあい水辺広場」と「大崎橋広場」を『河川空間のオープン化』を実施する区域に指定 エリアマネジメントと連携し、五反田ふれあい水辺広場等を会場としたイベントを実施 イベント時にはキッチンカー等の商業・飲食サービスの提供を実施 4.舟運の推進 令和4年度に東京都と連携し舟運通勤社会実験を実施し、約1,000人が乗船 東京都では社会実験の結果を踏まえ、舟運事業者による事業化に向けた補助制度を令和5年度より開始 令和4,5年度に短期間の「観光舟運-しながわクルーズ‐」を実施し、令和6年度には通年の運航を実施 5.水辺活用に向けたルールやマナー周知 舟運関係者等と連携した河川や運河における航行マナー啓発活動を実施 令和4年度に目黒川の航行マナー向上を目的に啓発標識を6か所設置 非動力船の安全航行のためのルールを東京都や地元協議会等と協働して検討 6.河川等の水質改善 目黒川・立会川ともに水質調査を継続実施 目黒川では障害物撤去工事や東京都と連携した下水再生水の導水を実施 立会川では高濃度酸素溶解水による水質改善やしゅんせつ工事の実施ならびにJR地下水の導水を継続実施 関係区と連携し、東京都への継続的な水質改善に向けた要望活動を継続実施 ハードの環境整備は充実 船着場や船着場の案内サイン、橋梁ライトアップなどのハードの環境整備を推進することで水辺を楽しむ拠点整備は充実しました。 イベント等に活用できる水辺空間を創出 河川空間のオープン化や、運河等における水辺のオープン化、および公園整備等によって水辺に地域イベントや商業・飲食サービスを提供できる空間を創出しました。 水辺の安全性・快適性を支える取組の継続 水辺利活用の推進には水辺に親しむことができる環境を整えることが大切で、施設の維持管理や水質改善等の取組を継続していくことが重要です。 滞在を促す日常的な取組へのシフト 水辺空間を活用し様々な“単発の”イベントが実施されていますが、今後は日常的かつ持続的な取組へのシフトが求められます。その活動を支える団体等の体制の強化・育成も重要です。 水辺とまちとの回遊性向上 舟運社会実験や橋梁ライトアップにより形成した水上ネットワークを活用できるよう、今後は船着場と背後地の一体利用など、まち・水辺・水面を魅力的につなぐ取り組みや仕組みづくりが求められます。 1.船着場整備の推進 防災機能の確保や舟運などにぎわいの拠点創出を目的として、2021(令和3)年度までに7か所の区有船着場の整備を完了し、案内サインについてもすべての船着場で整備しました。 緊急時の使用に備えて日々施設の管理をする一方で、平常時は、区で定めた管理運営要綱に基づき区内の舟運事業者や区主催のクルーズイベント等で利用しています。2023(令和5)年度には7か所の船着場で合わせて年間900回程度利用されています。また、船着場を起点とした水辺のイベント等が企画され、船着場周辺において水辺のにぎわい拠点が形成されています。 2.橋梁ライトアップの実施 『ヒカリの水辺プロジェクト』 区内の水辺が多くの人でにぎわい、観光・交流の軸となることを目指して、2018(平成30)年度から施設の整備を開始し、現在は目黒川や京浜運河等に架かる13の橋でライトアップを実施しています。 毎日日没から22時まで点灯し、アウェアネスリボン運動やイベント等と連携した特別演出等も実施しており、区内の水辺に彩りを与えています。 今後はライトアップ施設の活用や、取組を周辺の民間施設に波及させるなど、さらなる夜間の魅力ある拠点創出が期待されています。 3.河川空間のオープン化 2018(平成30)年に目黒川沿いの「区立大崎橋広場」および「区立五反田ふれあい水辺広場」において河川敷地占用許可準則に基づく区域指定を実施し、河川空間のオープン化が図られました。 これにより、二つの広場においてキッチンカーによる飲食の提供や、イベントおよびイルミネーション等の民間による実施が可能となりました。占用主体である大崎エリアマネージメントや、河川空間のオープン化に向けて発足された目黒川利活用協議会を中心として、年間を通じて様々なイベントが実施されています。 4.舟運の推進 水辺の回遊性を向上させ、水辺のにぎわい・活性化を図るため、東京都の舟運活性化に関する取り組みと連携しながら舟運の推進を図ってきました。 2022(令和4)年度には、東京都と連携して「通勤舟運」の社会実験を実施し、通勤時における船の移動の有効性について検証を行いました。10、11月の平日の朝夕14日間実施した結果、品川区内の天王洲〜五反田間の航路に約1000人が乗船し、乗船後アンケートによってニーズを把握するとともに、実施に向けた課題を抽出しました。 また、水辺の活用として、クルーズ事業を推進しており、2022・23(令和4・5)年度と短期間の「観光舟運‐しながわクルーズ‐」を実施し好評を得たことを受け、 2024(令和6)年度は通年運航を実施し、区民や周辺住民、関係事業者に対して、しながわクルーズの知名度向上やイメージ醸成を図るとともに、ニーズの把握や課題・ノウハウを抽出しました。 5.水辺活用に向けルールやマナー周知 舟運活性化に伴い往来する船舶の数が増加傾向にあるため、河川や運河における水上利用のルール作りや、航行ルール、マナーの周知等に取り組んでいます。 目黒川では「目黒川航行マナー向上委員会」を設置し、目黒川の航行が増える桜の時期における「目黒川航行マナー啓発イベント」の実施や、航行マナーの啓発標識設置を行いました。 また、東京都の運河利用のルール・マナー検討会で作成した「東京湾運河利用のルール・マナー」と整合を図りながら、地元協議会等と協働して非動力船の航行ルールの検討を天王洲エリアで進めています。 6.河川等の水質改善 水質改善に関する様々な取り組みを、東京都や周辺区と協力・連携し、推進しています。水辺に親しみやすい環境づくりのため、これらの取り組みは今後も継続していくことが重要です。 (1)目黒川における主な取組 障害物等撤去工事を実施し、臭気や白濁化※1の抑制と船舶航行の安全性確保を行っています。 東京都と連携し、「城南河川清流復活事業」による再生水※2導水や御成橋からの再生水散水を実施し、河川の水量を維持しています。 周辺区と連携し、継続的に都に対して計画的なしゅんせつの実施など水質改善の要望活動を実施しています。 (2)立会川における主な取組 2008(平成20)年度から高濃度酸素溶解水※3による水質浄化を実施し、臭気や白濁化の抑制を行っています。 JR総武線東京駅周辺の地下水を導水し、河川の水量を維持しています。 河川内の堆積物等の撤去工事を実施し、臭気や白濁化の抑制行っています。 (3)その他の取組 水質の状況把握のため、水質調査を両河川で継続的に実施しています。 目黒川において小学生を対象とした河川環境学習による水質改善の啓発活動を実施しています。 立会川において地元団体と連携し、立会川・勝島運河環境美化運動による啓発活動を実施しています。 ※1 白濁化:水質悪化により水が白く濁った状態 ※2 再生水:通常の下水処理に加え、さらに高度な処理を行った水 ※3 高濃度酸素溶解水:通常よりも多い量の酸素を溶かし込んだ水 ※4 スカム:川底に堆積した汚濁物質が水面上に浮上したもの 3.品川区の水辺利活用の方向性 3.1 水辺利活用の視点 3.2 水辺利活用に向けた取組方針 3.1 水辺利活用の視点 2章「水辺を取り巻く品川区の現状」を踏まえ、品川区の水辺利活用検討における視点を整理します。 3.2 水辺利活用に向けた取組方針 本計画の目標はビジョンの目標である『水を感じ、楽しみ、憩える水辺の賑わいの創出』を踏襲するものとし、取組方針はビジョンの方針を『水辺利活用4つの視点』により見直し、各取組をレベルアップすることで、さらなる水辺のにぎわい創出を目指します。 4.水辺利活用に向けた取組 4.1 取組の体系 4.2 水辺利活用を支える基盤となる取組 (ベースの取組) 4.3 日常利用からイベントまで多様な体験ができる水辺をつくる取組(方針1) 4.4 水辺とまちの回遊性を高める取組(方針2) 4.5 誰でも使いやすい水辺利活用の仕組みをつくる取組(方針3) 4.1 取組の体系 ビジョンで示した取り組みをベースとして、今後も継続していく取組(継続)、ビジョンの取組を踏まえ内容を発展させる取組(発展)、今回設定した取組方針を踏まえ新たに対応すべき取組(新規)を設定し、今後10年間で行っていく取組として整理します。 4.2 水辺利活用を支える基盤となる取組 (ベースの取組) (1)水辺利活用の安全を支える 分類 継続 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 区有船着場などの施設の適切な管理 施策内容  【施策の方向性】 区有船着場について、平常時・災害時にいつでも利用できるよう、水辺の拠点施設として適切に整備・管理する。 河川管理用通路や水辺沿いの公園等を適切に管理し、回遊時の安全性や水に親しむことのできる空間を整える。 【主な取組】 @船着場の日常点検や維持管理および改修を実施するとともに、今後の管理・運営の効率化を図るため、将来的に地元団体等へ委託するスキームを検討する。?重点? A「港湾の施設の技術上の基準・同解説」に基づき区有船着場の定期的な施設点検を実施する。 B日常の巡回点検を実施するとともに河川管理通路、道路および公園等の維持修繕や清掃作業を実施する。 CICTやAIを活用したサービスを利用して、区民サービスの向上に資する効率的な河川や運河沿いの通路等の管理を実施する。 D船着場について、利用実態等を踏まえ、防災上や観光上の観点で必要となる改修を適宜検討・実施する。 所管部署 河川下水道課(@AD) 道路課(BC) 公園課(B) 分類 継続 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 東京都などと連携した浸水・震災対策の推進 施策内容 【施策の方向性】 地域一体となり、総合治水対策や防災訓練等に取り組むことで、災害に強いまちづくりを進めるとともに水辺を利用する人たちの災害に対する意識の向上を図る。 【主な取組】 E品川区総合治水対策推進計画に基づき、東京都と連携し区内の治水対策を計画的に推進する。 F浸水被害を軽減するため個人住宅等に利用できる雨水利用タンク設置等への助成事業を促進する。 G区有船着場や東京都が管理している防災船着場(大井ふ頭中央海浜公園など)の活用と周辺地域の防災機能強化について東京都と連携して検討・実施する。 H東京都主催の「発災時における水上ルートの確保に向けた検討会」や「水上輸送訓練」に参加し、災害時の水上交通路の確認・検証を行う。 I東京消防庁等と合同で、職員の風水害時における技能向上を目的とした実践的な訓練を実施する。 所管部署 河川下水道課(EFG) 防災課(GHI) (2)水辺利活用の快適性を高める 分類 継続 エリア 目黒川/勝島・京浜 施策名 河川や運河の水質改善 施策内容 【施策の方向性】 東京都や周辺区とも連携し、多角的な水質改善の取り組みを継続することで河川や運河において水に親しむことのできる環境の創出を目指す。 【主な取組】 目黒川の取組 J東京都や目黒区と連携し効果的なしゅんせつ方法等を検討し、検討結果に基づく取組を実施する。?重点? K障害物撤去工事を実施する。(2025(令和7)年度完了予定) L東京都と連携し、城南河川清流復活事業および御成橋からの散水事業を実施する。 M小学生を対象とした河川環境学習など様々な機会を捉え、啓発活動を実施する。 N周辺区と連携し、東京都に対して継続的な水質改善の実施に向けた要望活動を実施する。 立会川の取組 O高濃度酸素溶解水の供給による水質浄化を実施する。 PJR総武線東京駅周辺の地下水導水を実施する。 Q地域活動団体と連携した立会川・勝島運河環境美化運動による啓発活動を実施する。 R水質改善に有効な立会川幹線雨水放流管の早期完成を東京都に要望する。 その他の取組 S水質改善の取組状況について区ホームページ等を活用し、情報発信する。 ?河川の水質状況を把握するため水質調査を継続的に実施する。 ?勝島運河における水質改善を東京都へ要望する。 所管部署 河川下水道課(J〜?) 分類 継続 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 水辺のみどりの適切な維持管理 施策内容 【施策の方向性】 河川管理用通路や公園等のみどりを適切に保全する。 【主な取組】 ?「品川区水辺千本桜計画」等に基づき整備された目黒川沿いの桜の維持管理を実施する。 ?河川管理用通路や公園における樹木の適切な維持管理および害虫駆除等を実施する。 所管部署 道路課(??) 公園課(?) 水辺利活用を支える基盤となる取組 (ベースの取組)の主な取組位置図 4.3日常利用からイベントまで多様な体験ができる水辺をつくる取組 (方針1) (1)多様な使い方を試行・実施する 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 日常的な水辺利活用の推進 施策内容 【施策の方向性】 地元団体等が実施する取組を支援し、水辺の“日常的”な利活用を推進する。 【主な取組】 @各エリアにおける桟橋や水辺広場等を活用した社会実験等の検討・実施を支援する。 A五反田ふれあい水辺広場等の河川沿いで実施する水辺の魅力を創出するイベントを支援する。 B公共空間におけるエリアマネジメント実施の取組について、財源確保等の取組の自立化に向けた新たな仕組みづくりを支援する。 C東品川海上公園船着場を活動拠点とする団体が実施する、都市型アクティビティの活用において、今後の自主的運用を支援する。 D地元団体による東品川海上公園船着場での非動力船(SUP・カヌー等)の検証利用を通じて、管理・運用スキームを検討し、船着場利活用の推進や非動力船活動の定着化を図る。?重点? E利用実態等を踏まえ、水辺利活用に資する施設整備を検討する。 所管部署 河川下水道課(@〜BDE) 文化観光戦略課(C) 都市開発課(AB) 分類 継続 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 地域と連携したイベント(非日常的な水辺利活用)の充実 施策内容 【施策の方向性】 地元団体等と連携し、水辺イベントの充実を図ることで、水辺の“非日常的”な利活用を促進する。 【主な取組】 Fエリアマネジメント等が主催の水辺イベントなどを支援する。 G商店街と水辺イベントとの連携の検討や実施・支援を行う。 H観光地域づくり法人(DMO)の取組と連携した舟運の活用を検討する。 I地域の実行委員会との共催による水辺イベントを継続的に実施する。 Jしながわ観光協会やNPOと連携した水辺利活用事業やまち歩き、出前授業、環境学習等を実施する。 K目黒川沿いにおけるイルミネーションを継続的に実施する。 所管部署 河川下水道課(FG) 地域産業振興課(G) 文化観光戦略課(FHIJK) 都市開発課(K) (2)より水辺を使いやすくする 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 水辺沿いの公園などの整備・機能向上 施策内容 【施策の方向性】 水辺沿いの公園整備等の機会を捉え、水辺のオープンスペースと周辺のみどりとの連続性を持たせることで良質な水辺空間の創出を図る。 【主な取組】 L「子どもの森公園」の整備に合わせ目黒川の河川管理用通路と一体となった空間整備を実施する。 M水辺沿いの開発事業において、水際への公開空地(公共空間)の整備に努めるよう開発事業者へ働きかけるとともに、その有効活用を図る。 N水辺沿いの開発事業において、事業区域内のみどりの創出を指導する。 所管部署 河川下水道課(M) 都市開発課(MN) 公園課(L) 分類 新規 エリア 天王洲 施策名 旧東品川清掃作業所跡地と連携した水辺拠点の形成 施策内容 【施策の方向性】 旧東品川清掃作業所跡地の活用に合わせた東品川二丁目船着場の改修や、地元企業等との連携により、まち・水辺・水面をつなぐハブ拠点の形成を目指す。 【主な取組】 O民間による定期舟運など、東品川二丁目船着場の活用促進に向け、船着場の改修や周辺環境の整備を行う。 Pアイルしながわとして暫定的活用を行っている旧東品川清掃作業所跡地の今後の在り方を検討する。 Q旧東品川清掃作業所跡地の活用に合わせた船着場改修の検討・整備を実施する。 R旧東品川清掃作業所跡地の利活用に向けて商工会議所などを通じて地元企業等への連携を働きかける。 所管部署 河川下水道課(OQ) 企画課(P) 地域産業振興課(R) 分類 発展 エリア 勝島・京浜 施策名 しながわ水族館を中心とした水辺拠点の形成 施策内容 【施策の方向性】 しながわ水族館やしながわ水族館船着場のリニューアルを契機として、周辺の観光資源も活用した企画の充実を図り、しながわ水族館を中心とした水辺拠点の形成を目指す。 【主な取組】 Sしながわ水族館のリニューアルを実施する。 ?水族館のリニューアルに合わせた船着場のバリアフリー化を含めた改修を実施する。 ?水族館と船着場および周辺観光資源が連携した新たな水辺活用企画を検討・実施する。?重点? 所管部署 河川下水道課(?) 文化観光戦略課(?) 公園課(S?) 日常利用からイベントまで多様な体験ができる水辺をつくる取組 (方針1)の主な取組位置図 4.4 水辺とまちの回遊性を高める取組 (方針2) (1)まちと水辺をつなげる 分類  新規 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 公共交通との連携 施策内容 【施策の方向性】 まちと水辺の回遊性を向上するため、シェアサイクル等の公共交通との連携を図る。 【主な取組】 @水辺への新たなシェアサイクルポート設置など運営事業者との連携によりエリアを拡大するとともに、災害時の応急活動に活用するなど連携体制の強化を図る。 A自転車等の交通手段と連携し、まちと水辺を快適に回遊できる環境の整備を検討する。 B水辺の日常利用やにぎわい創出に資するシェアサイクルの活用PRを継続的に実施する。 C旧東海道と天王洲アイルをつなぐ新たなモビリティの導入を検討するとともに、他のエリアへの展開についても検討する。 所管部署 河川下水道課(A) 文化観光戦略課(B) 地域交通政策課(@AC)道路課(A) 分類 新規 エリア 天王洲/目黒川 施策名 まちと水辺を歩いて楽しめる取組の推進 施策内容 【施策の方向性】 地域と連携したイベント等の実施や、案内サインの充実により、まちと水辺の回遊性向上を図り、歩きたくなる(ウォーカブルな)水辺空間の創出を目指す。 【主な取組】 D目黒川エリアにおいて、エリアマネジメント等と連携し、水辺の装飾等楽しめる仕組みについて検討・実施、支援する。?重点? E目黒川の河川管理用通路において回遊性向上に向けた新たな案内サインの設置を検討する。 F天王洲エリアにおいて、エリアマネジメント等を通じて、地元企業などとの水辺の利活用に向けた新たな連携を検討する。 所管部署 河川下水道課(DE) 都市開発課(DF) 分類 発展 エリア 勝島・京浜 施策名 しながわ花海道の再整備によるまちの回遊性向上 施策内容 【施策の方向性】 都市再生整備計画(立会川・勝島地区)に基づく「しながわ花海道」の再整備等の実施により、立会川地区や勝島地区において回遊したくなるまちづくりを目指す。 【主な取組】 G都市再生整備計画(立会川・勝島地区)を推進するため適切に進捗を管理する。 H水辺の回遊性および利便性向上に向けて、しながわ花海道周辺を再整備((仮称)勝島人道橋、しながわ花海道、新浜川公園)する。?重点? I水辺の回遊性向上に向けた案内サイン等を新たに整備する。 J樋門・排水機場の周辺整備と合わせた立会川周辺のにぎわい創出方法について検討し、必要に応じて東京都と協議・調整を実施する。 KNPOが実施するしながわ花海道プロジェクト(地元小学生や企業等による花の種まき)を支援する。 所管部署 河川下水道課(J) 都市計画課(G) 公園課(GHIK) 道路課(H) (2)水辺を魅力的につなげる  分類 発展 エリア 天王洲/目黒川 施策名 水辺に顔を向けた建築物の誘導 施策内容 【施策の方向性】 水辺沿いやその周辺における建物の建替えや開発の機会を捉え、広場や店舗等の水際への配置促進や、水辺に顔を向けた建築物の誘導を図る。 【主な取組】 L水辺沿いやその周辺での開発事業において、水辺へのアクセス向上(貫通路の整備等)を図るなど、回遊性を高め水辺に顔を向けたまちづくりへの新たな取組を検討する。 M再開発事業に合わせた船着場の整備やそれに伴い必要となる施設等について検討する。(大崎駅東口第4地区) N再開発事業の事業敷地と一体となった河川管理用通路の整備や転落防止柵の改修について検討する。 O再開発事業の事業敷地と一体となった親水護岸(空間)の可能性について検討する。 所管部署 河川下水道課(LNO) 都市開発課(L〜O) 分類 新規 エリア 目黒川 施策名 河川管理用通路および転落防止柵の整備改善 施策内容 【施策の方向性】 河川管理用通路において、地域の特性や景観に配慮した再整備を行うことで、水辺を歩きたくなる(ウォーカブルな)まちづくりに資する取り組みを推進する。 【主な取組】 P適切な維持管理に資する河川管理用通路台帳を作成する。 Q滞在型利用を促す休憩施設等の整備について検討する。 R歩きたくなる水辺空間創出のため、転落防止柵が基準値(1.1m)よりも高い区間については、安全性や景観性を兼ね備えた水辺を視認しやすい柵に改修する。 S歩行者等が安全に通行できる空間の確保に向け、河川管理用通路の通行ルール等の改善について検討する。 所管部署 河川下水道課(PQR) 道路課(S) 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 水辺を活かしたライトアップ空間の充実 施策内容 【施策の方向性】 これまで整備したライトアップ施設を活用するとともに、新たなライトアップ等の演出や手法について検討・実施することで、夜間における水辺のにぎわい拠点充実を図る。 【主な取組】 ?アウェアネスリボン運動やイベントなどと連携した橋梁ライトアップを実施する。 ?水辺のにぎわい創出に向けた橋梁ライトアップの新たな演出を検討する。?重点? ?だれもが楽しめる舟運の展開や歩きたくなる水辺の創出に向けた、護岸・樹木へのライトアップや、ライトアップ以外の演出方法等について検討する。 ?広報しながわや区のSNS等を通じたライトアップ空間PRを継続的に実施する。 ?(仮称)勝島人道橋における橋梁ライトアップ実施を検討する。 ?さらなるライトアップ空間創出を目指して、国や東京都が管理する橋梁や、 民間施設等のライトアップ実施・連携を促進する。 所管部署 河川下水道課(?〜?) 道路課(?) (3)河川と運河をつなげる 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 水辺を回遊できる舟運の推進 【施策の方向性】 【主な取組】 ?観光クルーズ事業の実施と支援を行う。?重点? ?民間事業者による定期的な舟運事業を支援する。?重点? ?日常的な交通手段としての舟運の可能性を検討する。 ?舟運事業実施等に伴い、船着場および船着場周辺の案内サイン等の機能充実を図る。 ?ライトアップと連携した取組を検討する。 ?船着場の利用促進につながる背後地の機能拡充や施設の整備について検討する。 所管部署 河川下水道課(????) 文化観光戦略課(?) 地域交通政策課(?) 水辺とまちの回遊性を高める取組 (方針2)の主な取組位置図 4.5 誰でも使いやすい水辺利活用の仕組みをつくる取組 (方針3) (1)水辺への関心を高める 分類 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 発展 水辺に関する魅力の情報発信 施策内容 【施策の方向性】 品川区の水辺の魅力に関する情報発信強化はもとより、来訪者やインバウンドをターゲットとした都市ブランディングを広く展開する。 【主な取組】 @水辺に特化した「水辺観光マップ」を定期的に更新し、水辺の魅力を発信する。 Aしながわ水辺の観光フェスタや目黒川みんなのイルミネーションなどの水辺のにぎわい創出に向けたイベントについて、各種メディアや地元団体等と連携する。 B多様なツールを活用した情報発信の在り方を検討するとともに効果的なPRを行う。?重点? 所管部署 戦略広報課(@AB)文化観光戦略課(@AB) 都市開発課(A)河川下水道課(B) 分類 新規 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 水辺利活用の効果の計測・情報共有 施策内容 【施策の方向性】 水辺利活用の取組の効果については、EBPM※1やKPI※2等による数値を用いた定期的かつ定量的な分析・評価を行い、取組の見直し・改善を推進する。 ※1 EBPM(エビデンス・ベースト・ポリシー・メイキング:エビデンスに基づく政策立案) ※2 KPI(キー・パフォーマンス・インジケーター:重要業績評価指標) 【主な取組】 C水辺のにぎわいや回遊性向上の取組についての効果計測(人流計測等)や検証を行う。?重点? Dエリアマネジメントなど地元団体に対して計測結果の情報共有を行うとともに、効果計測の協働を働きかける。 所管部署 河川下水道課(CD) (2)日常利用を支える仕組みをつくる(収益性を考慮した水辺利活用) 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 舟運事業活性化に向けた運航ルール化 施策内容 【施策の方向性】 舟運事業活性化に向けて、河川や運河における運航ルールの検討や啓発を推進する。 【主な取組】 E目黒川における船舶の航行ルールについて、目黒川航行マナー向上委員会による啓発活動を支援する。 F非動力船・動力船が共存した安全な水辺空間の利用に向けて、地元団体やエリアマネジメントと検討を行い、目黒川や天王洲運河における運航ルールを策定する。 G各エリアにおける非動力船の利用時など、機会を捉え、利用者や地域の子ども達に水辺の安全利用ルールの周知・啓発を図る。 所管部署 河川下水道課(EFG) 分類 発展 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 河川・運河のオープン化の推進 施策内容 【施策の方向性】 河川沿いのオープンスペース活用を推進するとともに、運河におけるオープン化について調査・検討し、水辺空間のオープン化をより一層推進する。 【主な取組】 H五反田ふれあい水辺広場周辺が一層活用されるよう、今後の在り方について整理する。 Iエリアマネジメントや地元団体等による、目黒川沿いにおけるオープンカフェやケータリング等の商業・飲食サービスの充実に向けた検討と活動を支援する。 J天王洲運河や勝島運河沿いの護岸や水辺広場などの柔軟な利用について港湾局と協議を行うとともに、エリアマネジメントや民間等による新たな取組について協力する。?重点? 所管部署 河川下水道課(HIJ) 都市開発課(HI)土木管理課(HJ)公園課(HI) (3)多様な主体を巻き込む  分類 新規 エリア 天王洲 施策名 まちづくり計画との連携 施策内容 【施策の方向性】 まちづくりにおける水際の魅力向上を目的として、良質な水辺空間や歩行者ネットワークの創出をまちづくり計画等に取り入れるよう連携する。 【主な取組】 K品川浦周辺地区におけるまちづくりとの連携による新たな水辺の魅力づくりを検討する。 L「天王洲アイル未来ビジョン」などにおける公共空間利活用に向け、社会実験と連携した水辺利活用の取組を支援する。?重点? M連携が想定される既存ビジョンや計画の取組等を取入れ、多角的な視点からにぎわい創出に向けた検討を行う。 所管部署 河川下水道課(KM) 都市開発課(KL) 分類 新規 エリア 天王洲/目黒川/勝島・京浜 施策名 持続的かつ発展的な組織体制の検討 施策内容 【施策の方向性】 商店街やエリアマネジメント、および地元団体等と持続的で発展的な組織の体制づくりを検討する。 【主な取組】 N水辺のにぎわい創出に向けた各種取組を推進するとともに実務者レベルでの意見交換会を適宜実施し、情報の共有化を図る。?重点? Oエリアマネジメント等が主体となった水辺利活用のための新たな仕組みづくり(占用手続きなど)を支援する。 Pエリアマネジメント等の地元団体による多様なニーズに応える柔軟な体制づくりを支援する。 所管部署 河川下水道課(NOP) 都市開発課(OP) 土木管理課(O) 誰でも使いやすい水辺利活用の仕組みをつくる取組 (方針3)の主な取組位置図 5.目標達成に向けた進め方 5.1 目標達成に向けた進め方 5.2 リーディングプロジェクト 5.3 天王洲エリアにおける展開 5.4 目黒川エリアにおける展開 5.5 勝島・京浜運河における展開 5.1 目標達成に向けた進め方 本計画は、水辺利活用を支える基盤となる取り組みを継続するとともに、水辺利活用に資する取り組みを3年程度ずつの3段階に分け、官民連携により推進する中で、取り組みの担い手を行政主体から地域(民間)主導へ移行していくことを目指します。 最初の3年程度をフェーズ1として区とまちづくり組織等が連携しながら、社会実験など先行的な取り組みを推進します。 ※徹底した進行管理のもと、前倒し可能な取組については、早期に次のフェーズへ移行していきます。 次 の3年程度をフェーズ2としてまちづくり組織等が主体となり、区が支援をしながら先行的取り組みの検証・改善を進め、取り組みを本格化します。 最後の3年程度をフェーズ3としてまちづくり組織等が主導し、水辺エリア内だった取り組みを陸域エリアまで連携し、取り組みを区全体へと波及させていきます。 5.2 リーディングプロジェクト 本計画では、水辺利活用の推進に向けて、「リーディングプロジェクト」を設定し、段階的に取組を推進します。 品川区の水辺は地域の特性に応じて様々な顔を持っています。 本計画では、「活動の多様性」と「地域の回遊性」という2つの軸から、特性の異なる3つのタイプに分類します。それぞれのタイプごとにリーディングプロジェクトを設定し、対象エリアを決めて、「官民連携」「ハード・ソフト」が一体となった取組を実施します。 リーディングプロジェクトを通じて地域が一体となって取り組むノウハウを蓄積し、将来的には、品川区全体の水辺のにぎわいづくりにつなげていくものとします。 水上ネットワーク等によりエリア間の連携も図っていきます。 リーディングプロジェクトとは 水辺利活用推進計画全体を進める上で、核となる先導的なプロジェクトのことを指します。 エリアごとに、それぞれの主体が「将来目標」や「ブランドイメージ」および「将来展開イメージ」を共有して取り組みを実施し、効果・検証を踏まえてにぎわいづくりに有効な取り組みをハード・ソフト両面から実行・改善していきます。 5.3 天王洲エリアにおける展開 エリアの将来目標 舟運の活性化や運河沿いの商業施設と連携した景観形成による賑わいの創出 これは、「品川区水辺利活用ビジョン」の天王洲エリアにおける水辺利活用の方針を元に将来目標を設定しています。 本計画における目標 −ブランドイメージ− 品川区の水辺の玄関口となる広域交流拠点づくり −水辺とアートの映えるまち− 【リーディングプロジェクトの概要】 エリア内外の回遊性向上を図るため「東品川二丁目船着場周辺」「天王洲アイル第3水辺広場周辺」および「東品川海上公園周辺」で一体的な取り組みを推進し“広域交流拠点” を形成します。 「アートになる島 ハートのある街」をテーマにしたエリアであり、資源を活用した魅力的なまちを目指します。 展開に向けた取組内容 先行的取組の効果・検証を踏まえ実行・改善するとともに、4章で示した様々な取組を推進します 品川区の主な取組 拠点形成 旧東品川清掃作業所跡地の活用検討 東品川二丁目船着場の改良 回遊性向上 定期舟運事業の支援 案内サイン等の機能充実 新たなモビリティ等の導入による回遊性の向上 にぎわい創出 水辺に関する魅力の情報発信 取組の効果・検証を踏まえ実行・改善 まちづくり組織等の主な取組 拠点形成 非動力船の新たな活用(SUPなど都市型アクティビティの展開) 日常的な水辺利活用の推進(天王洲アイル未来ビジョンとの連携) 回遊性向上 観光クルーズ事業の実施 民間等と連携した水辺を活かしたライトアップ空間の充実 にぎわい創出 運河沿いの護岸や水辺広場のオープン化による柔軟な民間利用の促進 将来展開イメージ さらなる水辺のにぎわいを創出し、水辺とアートを核にした新たな水辺文化が感じられるエリアになります 水辺のにぎわいがまち側にも波及しています 主な取組 しながわ観光協会と連携した水辺のまち歩きや環境学習 新たなモビリティ等の導入による水辺のにぎわい創出 水辺に関する魅力の情報発信 品川浦周辺地区におけるまちづくりとの連携 まちづくり組織の取組と連携して水辺の日常利用が盛んです 主な取組 日常的な水辺利活用の推進 (天王洲アイル未来ビジョンとの連携) 護岸や水辺広場などのオープン化による民間利用の促進 水辺とアートを使ったエリアの回遊性が向上しています 主な取組 水辺を活かしたライトアップ空間の充実 案内サイン等の機能充実 都内随一の船着場として区内外の多くの人に利用されています まち、水辺、水面をつなぐハブ拠点としての機能が強化されています 主な取組 旧東品川清掃作業所跡地の在り方検討 東品川二丁目船着場の改良 観光だけでなく通勤などの日常利用も行われています 主な取組 観光クルーズ事業の実施 定期舟運事業の支援 地元団体の主導により、様々な水上アクティビティが行われています 主な取組 非動力船の新たな活用 (SUPなど都市型アクティビティの展開) 5.4 目黒川エリアにおける展開 エリアの将来目標 水辺を活かした回遊性の向上と観光・交流軸の形成 これは、「品川区水辺利活用ビジョン」の目黒川エリアにおける水辺利活用の方針を元に将来目標を設定しています。 本計画における目標 −ブランドイメージ− 日常と非日常を彩るにぎわいのある空間づくり −おしゃれで楽しい水辺のまち− 【リーディングプロジェクトの概要】 目黒川沿川に住む人や働く人が、日常的に利用したくなる水辺としてにぎわい空間の創出を目指します。 居心地が良い水辺と沿川景観が楽しめる舟運により、まちと水辺の回遊性向上を図り、地域全体でおしゃれで楽しいまちを目指します。 展開に向けた取組内容 先行的取組の効果・検証を踏まえ実行・改善するとともに、4章で示した様々な取組を推進します 品川区の主な取組 回遊性向上 橋梁等ライトアップの新たな演出方法の検討 景観性などに配慮した水辺を視認しやすい転落防止柵への改修 水辺とまちの回遊性を高める案内板、誘導サインの設置 目黒川の水質改善(障害物撤去や効果的なしゅんせつの検討実施) にぎわい創出 五反田ふれあい水辺広場周辺の今後の在り方を整理 非動力船と動力船の共存に向けた運行ルールの策定 取組の効果・検証を踏まえ実行・改善 まちづくり組織等の主な取組 にぎわい創出 五反田ふれあい水辺広場等における商業・飲食サービスの充実 日常的な水辺の魅力発信イベントの実施 JR大崎駅近くで船着場の整備を推進 回遊性向上 水辺の回遊性を高める水辺への装飾などの実施検討 目黒川クルーズの継続実施(舟運の日常化) 商店街と連携した水辺利活用の推進 将来展開イメージ 日常的なおしゃれ空間として、いつ訪れても笑顔と笑い声が絶えないエリアとなります ランチを楽しむ人、水辺を眺めながら会話を楽しむ人、会議やヨガ、体操、散策など、それぞれの利用を満喫しています 主な取組 五反田ふれあい水辺広場等における商業・飲食サービスの充実 日常的な水辺の魅力発信イベントの実施 水辺の魅力を感じ、周辺の商店街からの来訪者や健康づくりのウォーキングを行う人が増加しています 主な取組 水辺とまちの回遊性を高める案内板、誘導サインの設置 商店街と連携した水辺利活用の推進 水面を眺めながら散歩やウォーキングを楽しむ人が増加しています 散歩の途中でベンチに座り、語り合う、笑い合う風景も日常のものになっています 船着場が拠点となり、他交通機関との人の流れが活発になっています 主な取組 水辺の回遊性を高める水辺への装飾などの実施検討 護岸や樹木へのライトアップの新たな演出方法の検討 景観性などに配慮した転落防止策の改修 大崎駅近くに船着場の整備を推進 四季を通じて、日常的に船が行き交うようになっています 主な取組 目黒川クルーズの継続実施 (舟運の日常化) 目黒川の水質改善 (障害物撤去や効果的なしゅんせつの検討実施) 非動力船と動力船の共存に向けた運行ルールの策定 5.5 勝島・京浜運河エリアにおける展開 エリアの将来目標 地域資源等と一体となった回遊性の向上と水に親しむことができる環境づくり これは、「品川区水辺利活用ビジョン」の勝島エリア、京浜運河エリアにおける水辺利活用の方針を元に将来目標を設定しています。 本計画における目標 −ブランドイメージ− 郷土の魅力を感じる水辺づくり −ふるさとの魅力再発見− 【リーディングプロジェクトの概要】 子どもからお年寄りまで、楽しみながら地域のことがより一層好きになり地域から愛される水辺拠点の形成を図ります。 エリア内に点在する歴史資源やしながわ水族館、およびしながわ花海道の取組と、まちの探求学習などの新たな取組とを融合させることで、水辺のさらなる魅力向上を図ります。 展開に向けた取組内容 先行的取組の効果・検証を踏まえ実行・改善するとともに、4章で示した様々な取組を推進します 品川区の主な取組 拠点形成 しながわ水族館のリニューアル しながわ水族館と船着場が連携した水辺活用企画検討 回遊性向上 しながわ花海道の再整備((仮称)勝島人道橋・しながわ花海道・新浜川公園) 魅力向上 立会川および勝島運河の水質改善 民間施設のライトアップと合わせた護岸・橋梁のライトアップの検討 取組の効果・検証を踏まえ実行・改善 まちづくり組織等の主な取組 拠点形成 しながわ花海道プロジェクトの推進(地元小学生や企業などによるコスモス・菜の花の種まき) 小型浮桟橋を拠点とした地域による水上アクティビティ活動の実施 魅力向上 鮫洲入江広場を活用したイベント等の開催 小中学校への出前授業・フィールドワークなどのまちの探求学習の取組推進(NPOしながわ花海道作成のお散歩案内の活用) 将来展開イメージ 子どもからお年寄りまで誰にでも愛された、より一層誇りを持てるエリアになります 花海道の魅力がさらに向上することで、花海道プロジェクト参加者が増加しています 本エリアを核として地域の人に愛される憩いの場になっています 主な取組 しながわ花海道プロジェクトの推進 しながわ花海道の再整備 案内板・誘導サインの設置 子どもたちを中心にEボートやカヌーを楽しんだり、自然観察をする姿が増えています 主な取組 小型浮桟橋を拠点とした水上アクティビティ活動の実施 立会川および勝島運河の水質改善 水辺の魅力と地域の歴史・観光資源を結びつけた活動を通じて、地域のよさを、みんなが実感しています 主な取組 しながわ水族館のリニューアル しながわ水族館と船着場が連携した水辺活用企画検討 子どもたちが生き物や水質を学ぶ機会が増えています ライトアップにより水辺を歩く人が増加しています 主な取組 小中学校への出前授業 フィールドワークなどのまちの探求学習の取組推進 民間施設のライトアップと合わせた橋梁ライトアップの検討 花の鑑賞や生き物観察などを通じて水辺への理解を深める場所として活用されています 水辺の拠点として様々なイベントが開催され、子どもたちの声がこだましているのが印象的です 主な取組 鮫洲入江広場の活用 6.計画の実現に向けて 6.1 計画推進に向けたロードマップ 6.2 計画の目標設定 6.3 計画の評価・検証 6.1 計画推進に向けたロードマップ 今後10年間の取組について、概ね3年程度の3つのフェーズに分けて推進を行うものとします。 なお徹底した進行管理のもと、前倒し可能な取組については、早期に次のフェーズへ移行していきます。 6.2 計画の目標設定 本計画における取組の効果や妥当性を区民に客観的かつ定量的に提示するとともに、実効性のある計画として推進していくため、目標達成に向けて期待する効果を定量化することが重要です。 そのため、本計画においては、10年後の2034(令和16)年度に達成すべき目標を以下のように設定します。計測にあたっては、隔年で実施する「品川区世論調査」を活用し、その達成状況についてモニタリングを行っていくものとします。 6.3 計画の評価・検証 計画の評価・検証にあたって、フェーズ1では、区が主導し実務者レベルの意見交換会の中で進捗管理を実施します。フェーズ2以降では、実務者レベルの意見交換会を(仮称)水辺利活用推進会議として民間主導の評価・検証へ移行することを想定しています。 フェーズ1 水辺利活用の実務担当者がフラットな形で意見交換を行える場づくり 取組内容の共有 連携可能性の検討 取組効果の評価・検証を踏まえた、取組の提案・実施 フェーズ2以降 活動の評価・検証の結果を踏まえて居心地のよい水辺をつくっていく実行組織 (年度当初) 年間活動計画の共有 評価・検証の取組方針の共有 (年度終わり) 活動のフォローアップ 計画・検証のフォローアップ 水辺利活用の課題や改善等の検討 次年度以降の活動計画立案