品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための計画(概要版) 男女共同参画のための品川区行動計画(第6次) 品川区配偶者暴力対策基本計画 品川区女性活躍推進計画 品川区困難女性支援基本計画(新) 令和8(2026)年3月 品川区 1ページ 1 計画策定の趣旨 品川区では、令和6(2024)年4月に「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例」を施行し、9つの基本理念のもと、性別等にかかわらず、一人ひとりがその個性を大切にし、その人らしさを発揮しながら、互いに尊重し合い、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に向けて取り組んでいます。 平成31(2019)年に策定した「マイセルフ品川プラン〜誰もが自分らしく〜」は、「男女共同参画のための品川区行動計画(第5次)」に「品川区配偶者暴力対策基本計画」および「品川区女性活躍推進計画」を包含した計画ですが、この間の「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」の改正、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」の延長・改正および「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」の制定がありました。 条例制定と法改正等を踏まえ、新たな「男女共同参画のための品川区行動計画(第6次)」として、条例の基本理念を具現化し、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会の実現に関する施策およびジェンダー主流化を総合的かつ計画的に推進していくための計画を策定します。 2 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例 基本理念 「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例」では、すべての人が、性別や性的指向、ジェンダーアイデンティティにかかわらず @自らの意思によって、社会のあらゆる分野に参画できる社会 A個性と能力を十分に発揮して、誰もが自分らしく生きられる社会 B多様な個人として尊重される社会 C差別や暴力を受けることのない社会 の実現に向け、9つの基本理念を掲げています。 2ページ 1 人権侵害の根絶 性別等に起因する差別、配偶者暴力等、ハラスメントその他の性別等に起因する人権侵害が根絶されること 2 多様な生き方の選択 すべての人が、固定的な性別役割分担意識に基づく社会制度や慣行にとらわれることなく、その個性と能力を発揮し、自らの意思責任において多様な生き方を選択できること 3 平等な参画機会の確保 すべての人が、性別等にかかわりなく、社会の平等な構成員として、あらゆる分野の活動方針の立案および決定に平等に参画する機会が確保されること 4 生活と仕事、学び、地域活動の調和 すべての人が、家事、子の養育、家族の介護その他の生活における活動および職場、学校、地域等における活動の調和の取れた暮らしを営むことができること 5 リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の尊重 すべての人が、妊娠、出産等のリプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)を認め合い、生涯にわたり健康で自分らしい生き方を選択できること 6 ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を支える教育 学校教育、社会教育その他の教育の場において、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を支える意識の形成およびメディア・リテラシーの育成に向けた取組が行われること 7 女性のエンパワーメント 女性のエンパワーメントの推進により、女性が尊厳と誇りをもって自分自身の生活と人生を決定する権利を保障し、あらゆる参画の機会において、女性個人が持つ力を十分に発揮できること 8 性的指向やジェンダーアイデンティティに起因する日常生活上の困難の解消 すべての人の性的指向およびジェンダーアイデンティティが尊重され、性的指向およびジェンダーアイデンティティに起因する日常生活上の困難等が解消されること 9 国際社会・国内での取組に対する理解・推進 国際社会および国内におけるジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会の実現に係る取組を積極的に理解し、推進すること 3ページ 3 計画の位置づけ 図 4 計画の推進体制 計画の推進にあたっては、目標ごとに指標を設け、各施策についての進捗・効果を定期的に検証、評価し、事業の実施や見直しに反映させます。 各施策を総合的かつ計画的に推進するため、学識経験者、区内関係団体の代表者、公募区民で構成する「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会推進会議」において、計画の策定、評価を実施します。評価については、毎年度実施し、区ホームページにて公表します。 また、区民等、教育関係者、事業者等などと連携し、区全体の取組として推進していきます。 4ページ 5 計画の期間 本計画は、令和8(2026)年度から令和12(2030)年度までの5年間を計画期間とし、毎年度進捗を確認します。令和11(2029)年度に区民・事業所調査を実施し、令和12(2030)年度に見直しを行います。 6 ジェンダー主流化 平成7(1995)年に北京で開催された第4回国連世界女性会議で「ジェンダー主流化」という概念が国際的に提唱され、「北京宣言」と「行動綱領」に盛り込まれました。会議以降、ジェンダー主流化は国際的な規範となり、多くの国で国内政策や法制度に反映されるようになりました。 「ジェンダー主流化」とは、社会のあらゆる分野において、政策立案や意思決定の全過程にジェンダーの視点を取り入れ、ジェンダー平等を実現しようとする包括的な戦略です。この概念は、女性の地位向上だけでなく、社会全体のジェンダー平等を目指すものです。本計画においても、「ジェンダー主流化」を中核に据え、あらゆる分野・段階において、ジェンダーの視点を取り入れた施策を推進します。 7 区民のウェルビーイング向上 品川区では、「誰もが生きがいを感じ、自分らしく暮らしていけるしながわ」の実現に向けて、「区民の幸福(しあわせ)の向上」すなわち「区民のウェルビーイング向上」という視点でさまざまな取組を進めています。 本計画の推進にあたっても、年齢や性別、障害の有無等にかかわらず、誰もが自分の望むように生き、幸せを感じることができる社会、また、人がつながり、支えあうことができるやさしく寛容な社会の実現をめざし「区民のウェルビーイング向上」という視点とともに「ジェンダー主流化」を基本とした取組を進めていきます。 5ページ 8 SDGsへの取組 SDGS(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)は、平成27(2015)年に国連サミットで採択された、令和12(2030)年を年限とした、誰一人取り残さない持続可能でよりよい社会の実現を目指す国際目標です。経済、社会、環境の3つの側面から捉えることのできる17の目標(ゴール)と169のターゲットで構成されています。 品川区は、SDGSの達成に向けて優れた取組を提案する都市として、令和6(2024)年度の「SDGS未来都市」に選定されるとともに、その中でも特に先導的な取組を行う「自治体SDGSモデル事業」にも選定されました。 SDGS未来都市しながわとして、SDGSの誰一人取り残さないという理念のもと、性別等にかかわらず、一人ひとりがその個性を大切にし、その人らしさを発揮しながら、互いに尊重し合い、誰もが自分らしく生きられる社会の実現に向けて取組を強化します。 DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン) 「DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)」は、組織や社会において多様性を尊重し、公平性を確保し、すべての人々を包摂することを目指す概念です。DE&Iの推進は、社会の持続可能な発展や組織の競争力向上にも寄与すると考えられています。 DE&Iの枠組みを通じてジェンダー平等と性の多様性を推進することで、すべての人が自分らしく生きられる、包摂的で公平な社会の実現を目指すことができます。 6ページ 9 計画の体系図  ※条例の基本理念詳細はP2.〜P4.に掲載 基本目標T ジェンダー平等と性の多様性を尊重するまち(条例基本理念 @AEGH) 施策(1)ジェンダー平等意識の醸成 取組の方向性 @ジェンダー平等意識啓発の強化(広報・啓発活動の充実)(重点) Aジェンダー平等教育の推進 Bメディアにおける差別の防止 施策(2)多様な性のあり方に対する理解促進と支援 取組の方向性 @性の多様性に関する理解促進に向けた教育(重点) A地域・事業所等への啓発の推進(重点) B性の多様性に関する相談体制の整備・支援(NEW) C区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実 施策(3)共生社会の理解促進と支援 取組の方向性 @多様性を認め合う意識啓発・居場所づくり A多文化理解に関する取組・外国人向け情報提供 基本目標U ジェンダー主流化体制の推進(条例基本理念 BCFH) 施策(1)ジェンダー視点による区政運営の推進 取組の方向性 @品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例の推進(重点) A計画推進体制の充実と評価体制の確立 B区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実 C国際社会・国内での取組に対する理解・促進、国・都・大学・企業・NPO等との連携の強化 施策(2)地域活動におけるジェンダー平等の推進 取組の方向性 @地域活動への参画のための活動支援 A地域活動におけるジェンダー平等意識の醸成 施策(3)ジェンダー視点に立った防災対策の推進 取組の方向性 @ジェンダー視点に立った災害時対応(重点) A防災対策における女性等の参画拡大(重点) 施策(4)ジェンダー平等推進センターの機能強化 取組の方向性 @ジェンダー平等推進センターの活用の推進 Aジェンダー平等推進センターの相談事業の充実 基本目標V あらゆる暴力の根絶と誰もが安心して暮らせる社会の整備(条例基本理念 @D) 施策(1)配偶者等からの暴力の未然防止と被害者に対する包括的支援【品川区配偶者暴力対策基本計画】 取組の方向性 @配偶者等暴力の防止に向けた周知・啓発(重点) A早期相談・早期発見体制の充実、関係機関との連携 B被害者の安全確保と自立支援 C区の体制整備と関係機関との連携 施策(2)ハラスメントや性暴力等の防止【品川区配偶者暴力対策基本計画】 取組の方向性 @ハラスメント防止のための意識啓発 A性暴力防止のための意識啓発 B性教育の実施と相談体制の充実 施策(3)困難な問題を抱える女性への支援【品川区困難女性支援基本計画】(NEW) 取組の方向性 @女性に関する相談体制の強化 A課題を抱える女性への自立支援 B関係機関との連携を強化するための取組 施策(4)生涯を通じた健康支援 取組の方向性 @リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の啓発・支援(NEW) Aライフステージに応じたこころと体の健康づくりの推進・支援 基本目標W 女性活躍とエンパワーメントの支援、ワーク・ライフ・バランスの実現(条例基本理念 ABCF) 施策(1)政策・方針決定過程への女性の参画拡大【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @区の審議会等における女性の積極的な参画・登用促進 A区職員における女性の活躍推進 施策(2)女性の就労・起業・創業の機会拡大【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @女性活躍推進のための就労・起業・創業の支援 A事業所等への働きやすい職場環境づくりの支援(重点) B区における働き方の変革 施策(3)ワーク・ライフ・バランスの推進【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @ワーク・ライフ・バランスに関する意識啓発 A事業所等への支援・啓発(重点) B子育て支援の充実・男性の育児参画支援 C高齢者・障害者への支援と介護を支える環境整備の推進 (NEW)男女共同参画のための品川区行動計画(第5次)から新たに追加した項目 (重点)重点取組 7ページ 基本目標T ジェンダー平等と性の多様性を尊重するまち(条例基本理念 @AEGH) (1)ジェンダー平等意識の醸成 固定的性別役割分担意識や性差による偏見・無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)は、性別・年齢にかかわらず存在しています。令和6年3月に実施した「品川区人権・ジェンダー平等に関わる意識調査」(以下「意識調査」という。)によると性別役割分担の賛否について、「男性は仕事、女性は家庭」という考え方に対して「そうは思わない」がこれまでの意識調査と比較しても増加しています。しかし、日常生活の家事対応では女性の家事負担が大きいほか、「政治の場」、「社会通念・慣習・しきたり」、「職場」、「法律や制度の上」において男性優遇であると感じる割合が5割以上を占めています。 男女間の不平等は解消されておらず、社会のあらゆる場に根深く残っています。 ジェンダー平等社会の実現に向けて、子どもから大人のあらゆる世代に対して、ジェンダー平等に関する意識啓発を強化し、家庭や職場、政治の場等あらゆる場面におけるジェンダー平等の取組を促していく必要があります。 施策 ジェンダー平等意識の醸成 取組の方向性 @ジェンダー平等意識啓発の強化(広報・啓発活動の充実)(重点) Aジェンダー平等教育の推進 Bメディアにおける差別の防止 (2)多様な性のあり方に対する理解促進と支援 令和5年6月に「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」が公布・施行されました。すべての人の性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性を尊重し、理解を深め、差別や偏見をなくしていくことが求められています。 意識調査によると性的マイノリティの人への意識として、「性のあり方には様々な形があるということを理解して公平に接するべきだ」は、平成26年調査以降、6割台で推移していますが、性の多様性を認める考え方は、女性よりも男性、そして年代が上がるほど低くなる傾向がみられます。また、性的マイノリティに関する言葉について『SOGI(ソジ)』や『アライ(Ally)』を「知らない」が7割台と高く、事業所での性的マイノリティへの配慮に関する取組は6割以上が取組を実施(検討)していないなど、理解促進に向けた周知啓発を強化する必要があります。 施策 多様な性のあり方に対する理解促進と支援 取組の方向性 @性の多様性に関する理解促進に向けた教育(重点) A地域・事業所等への啓発の推進(重点) B性の多様性に関する相談体制の整備・支援(NEW) C区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実 8ページ (3)共生社会の理解促進と支援 誰もが個人として尊重され、自分らしく生きられる社会を実現するためには、年齢・性別・人種・国籍・文化の違いにかかわらず、互いを尊重し、それぞれが有する多様性を認め合うことが求められます。 意識調査によると「外国人でも日本人と同じように人権を守るべきである」という考え方について、賛成(全面的に賛成+ある程 度賛成)は令和元年調査までは85%以上で推移してきましたが、令和6年調査では78.8%と8割を下回っています。 多様な人々が安心して暮らすことができるよう居場所づくりや支援をするとともに、日本人と外国人が互いに安心して地域で共に暮らせるよう、外国人の人権に対する区民の意識を高めるとともに、外国人の生活支援や相談・支援体制を充実させていくことが重要です。 施策 共生社会の理解促進と支援 取組の方向性 @多様性を認め合う意識啓発・居場所づくり A多文化理解に関する取組・外国人向け情報提供 写真 ジェンダー平等啓発誌マイセルフ 絵 かもめ 写真 高齢者多世代交流支援施設(北品川ゆうゆうプラザ) 写真 ライフ・イン・ハーモニー推進月間(かもめ橋ライトアップ) 9ページ 基本目標U ジェンダー主流化体制の推進(条例基本理念 BCFH) (1)ジェンダー視点による区政運営の推進 ジェンダー平等推進社会を実現するためには、施策、事業を計画・実施・評価するあらゆる段階で、男女それぞれのニーズや課題、影響を考慮すること(ジェンダー主流化)が重要です。性別等にかかわらず、子ども、高齢者、障害者などを含むすべての人々にとって暮らしやすい社会を実現するために、全庁的なジェンダー視点による施策への取組が必要です。 意識調査によると、「品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例」の認知度について、区民では6割台半ば、事業所では7割台が「知らない」と回答しています。区民・事業所への条例の周知・意識啓発とともに、区職員がジェンダー平等推進社会への理解を深め、業務の中で生かしていくことが求められます。 また、品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例に規定されている本計画を着実に推進するために、ジェンダー平等社会推進施策の進捗状況の把握、区民ニーズへの対応、評価体制づくりが求められます。 施策 ジェンダー視点による区政運営の推進 取組の方向性 @品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための条例の推進(重点) A計画推進体制の充実と評価体制の確立 B区職員・教職員への意識啓発・研修体制の充実 C国際社会・国内での取組に対する理解・促進、国・都・大学・企業・NPO等との連携の強化 (2)地域活動におけるジェンダー平等の推進 地域活動にジェンダーの視点を反映するためには、性別や年齢などにより役割を固定化しないことや区民一人ひとりが地域社会の一員としての自覚をもって、様々な活動に参画することが重要です。意識調査によると、地域活動・ボランティア活動への参加状況として、「取り組んでいる活動がない」人の割合は74.5%と高くなっています。また、参加した地域活動・ボランティア活動の場であったことは、「企画は主に男性がしている」、「代表者は男性から選ばれる慣例がある」など男性優位の傾向が見られます。 固定的な性別役割分担を基盤とした地域活動の在り方を見直すとともに、地域活動への積極的な参加を促し、誰もが活動団体の意思決定過程に参画し、企画立案に意見を反映できるようにする必要があります。 施策 地域活動におけるジェンダー平等の推進 取組の方向性 @地域活動への参画のための活動支援 A地域活動におけるジェンダー平等意識の醸成 10ページ (3)ジェンダーの視点に立った防災対策の推進 過去の災害時に、ジェンダーの視点が不十分であったために、授乳等の女性のプライバシーに配慮した場所がなかったり、女性向けの衛生用品が不足するなど、避難所運営等で様々な人のニーズに対応ができていなかった状況が発生しました。これは、国連安全保障理事会で提唱されたWPS(女性・平和・安全保障)アジェンダ実施のために、第3次WPSに関する行動計画が示すように、災害時の安全保障においても女性の参画と保護が重要です。災害時には、平常時における社会の課題が一層顕著になって現れるため、平常時から災害対策にジェンダーの視点を反映していくことが必要です。意識調査では、防災分野でジェンダー平等の視点を活かすために重要なこととして、「避難所の運営、設備の管理に女性を配置するなど女性の参画を促し、性別のニーズの違いや多様性に配慮する」が高く、以下「多様な視点に配慮した備蓄品を備える」「災害や防災に関する知識の習得をすすめる」となっています。 ジェンダーの視点に立って、防災対策に取り組んでいくためには、WPSアジェンダに沿って、企画立案から決定に至る意思決定の過程に女性が参画することや高齢者、障害者、性的マイノリティ当事者、外国人などの多様な視点を反映することが重要です。 施策 ジェンダー視点に立った防災対策の推進 取組の方向性 @ジェンダー視点に立った災害時対応(重点) A防災対策における女性等の参画拡大(重点) 写真 しながわ防災体験館  (4)ジェンダー平等推進センターの機能強化 ジェンダー平等推進センターは、ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会の実現に関する施策を推進していくための拠点施設として、ジェンダー平等推進フォーラムの開催、各種講座の実施、啓発誌の発行などを行っています。また、ジェンダー平等推進関係団体の活動支援や資料の閲覧、各種相談事業を実施しています。しかし意識調査によると、ジェンダー平等推進センターの認知度(「利用したことがある」と「知っているが、利用したことはない」の合計)は、区民・事業所とも1割台半ばと低く、「知らない」が8割以上を占めており、利用者・参加者が限られているのが現状です。 拠点施設として、認知度を図るべく、周知等の啓発を進めていくとともに、区民の様々なニーズを反映した事業を展開していくことが求められます。また、相談事業の周知を図り、誰もが相談をしやすい環境を整備するとともに、多様化する相談内容に適切に対応できるように相談機能の充実を図る必要があります。 施策 ジェンダー平等推進センターの機能強化 取組の方向性 @ジェンダー平等推進センターの活用の推進 Aジェンダー平等推進センターの相談事業の充実 写真 ジェンダー平等推進センター 11ページ 基本目標V あらゆる暴力の根絶と誰もが安心して暮らせる社会の整備(条例基本理念 @D) (1)配偶者等からの暴力の未然防止と被害者に対する包括的支援 配偶者やパートナー等からの暴力(DV)は、犯罪となる行為をも含む重大な人権侵害であり、ジェンダー平等社会の実現を妨げるものです。DVは深刻な社会問題となっており、DV被害者だけでなく、児童虐待も発生している可能性も考慮しながら、適切に対応していくことが求められています。意識調査によると、DVの経験について、「自分が直接経験したことがある」人は1割を占めており、女性では1割台半ばと男性よりも2倍近く被害経験が多くなっています。被害としては、「精神的暴力」が7割以上と多く、「身体的暴力」も5割以上となっています。 DVはいかなる理由があろうと許されるものではなく、重大な人権侵害であるとの認識を十分に浸透させるとともに、被害者が相談しやすい体制の整備や様々な支援機関が連携し、被害者の早期発見・保護・自立までの切れ目のない支援を行う必要があります。 施策 配偶者等からの暴力の未然防止と被害者に対する包括的支援 【品川区配偶者暴力対策基本計画】 取組の方向性 @配偶者等暴力の防止に向けた周知・啓発(重点) A早期相談・早期発見体制の充実、関係機関との連携 B被害者の安全確保と自立支援 C区の体制整備と関係機関との連携 (2)ハラスメントや性暴力等の防止 ハラスメントや性暴力は、決してあってはならない行為であり、重大な人権侵害です。様々な場面で、性別等を問わず誰もが被害者となる恐れがあることから、重大な人権侵害であるとの認識を広めていくとともに、被害の防止に向けた取組を進めていく必要があります。意識調査によると、ハラスメントの被害として、女性の特に20〜30代でセクシュアル・ハラスメントの被害経験が多くなっています。また、近年、男性のハラスメント被害も後を絶たない中、被害を相談しなかった人は男性でより多くみられます。ハラスメントは許されない行為であることの周知啓発や、防止に向けた教育・研修等を強化していくとともに、相談できる人・場所をつくることも重要です。 事業所においてもハラスメント対応について、「どこまでがハラスメントに該当するか、線引きが難しい」をはじめとする課題が見受けられます。事業所がハラスメントに関する正しい知識を付け適切な対応が取れるよう、周知啓発・情報提供を進めていく必要があります。 施策 ハラスメントや性暴力等の防止 【品川区配偶者暴力対策基本計画】 取組の方向性 @ハラスメント防止のための意識啓発 A性暴力防止のための意識啓発 B性教育の実施と相談体制の充実  12ページ (3)困難な問題を抱える女性への支援 令和6年4月に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」が施行されました。この法律の基本理念の一つに、「困難な問題を抱える女性が、それぞれの意思が尊重されながら、抱えている問題、その背景、心身の状況等に応じた最適な支援が受けられるようにすることにより、その福祉が増進されるよう、発見、相談、心身の健康の回復のための援助、自立して生活するための援助等、多様な支援を包括的に提供する体制を整備すること。」と掲げられています。 本法律は、令和4年5月に公布され、それ以降、相談件数が伸びてきています。年齢や障害、国籍等も問わず、すべての女性の人権が尊重され、安心して、かつ自立して暮らせる社会の実現のために支援を構築していく必要があります。 施策 困難な問題を抱える女性への支援(NEW) 【品川区困難女性支援基本計画】 取組の方向性 @女性に関する相談体制の強化 A課題を抱える女性への自立支援 B関係機関との連携を強化するための取組 (4)生涯を通じた健康支援 生涯を通じた健康づくりを推進するためには、性差や年代に応じた健康の維持・向上に関する施策を充実する必要があります。特に女性においては、妊娠・出産期、更年期等、ライフステージにより女性特有の病気や心身の健康状態の変調があることから、リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の観点からも、若年期から誰もが性と生殖について正しい知識や情報を得ることが求められます。意識調査によると、「自分の健康を守るために必要なこと」に対して、「健康に関する情報提供・相談体制の充実」が最も高く、次いで「年代や性別の特性に応じた各種検診受診の実施」となっています。 性別による性差を理解し互いを尊重することや、各年代に応じた適切な健康支援が重要です。 施策 生涯を通じた健康支援 取組の方向性 @リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(性と生殖に関する健康と権利)の啓発・支援(NEW) Aライフステージに応じたこころと体の健康づくりの推進・支援 写真 パープルリボンの木 絵 ユースヘルスケアしながわほけんしつ しなわかチャット 13ページ 基本目標W 女性活躍とエンパワーメントの支援、ワーク・ライフ・バランスの実現(条例基本理念 ABCF) (1)政策・方針決定過程への女性の参画拡大 ジェンダー平等推進社会を実現するためには、意思決定過程への女性の参画拡大が重要です。 意識調査によると、政策・方針決定過程の場に女性が少ない理由として「男性優位の組織運営であるから」、「家庭・職場・地域において性別役割分担意識が強いから」が多くなっています。区においても、審議会・委員会等における女性委員の割合を40%以上にすることを目標としてきましたが、令和6年度(2024年度)末時点で35%と目標には達していません。 ジェンダーの視点を施策に反映させるためには、審議会等の委員の構成比が一方の性別に大きく偏らないよう、女性委員の積極的登用に努め、男女が共に政策・方針過程に参画することが必要です。 施策 政策・方針決定過程への女性の参画拡大 【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @区の審議会等における女性の積極的な参画・登用促進 A区職員における女性の活躍推進 (2)女性の就労・起業・創業の機会拡大 誰もが様々な働き方や生き方ができる社会を実現するためには、多様な働き方の選択ができ、自分の望むとおりに働ける環境の整備が必要です。意識調査によると理想とする女性の働き方としては「ライフステージにかかわりなく、一生職業をもつ」が平成20(2008)年調査以降、増加傾向にあり、5割を占めているものの、男女間には差がみられます。女性が多様な働き方の選択ができ、その個性と能力を十分に発揮して職業生活において活躍できる社会の実現のために、就職や起業、キャリア形成など、就業環境の整備が重要です。さらに、女性の健康上の特性にも配慮した取組が必要です。 また、管理職への女性の登用の促進、賃金等における男女間格差の是正などを推進していくために、事業者等への支援や意識啓発に取り組むことが必要です。 施策 女性の就労・起業・創業の機会拡大 【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @女性活躍推進のための就労・起業・創業の支援 A事業所等への働きやすい職場環境づくりの支援(重点) B区における働き方の変革 14ページ (3)ワーク・ライフ・バランスの推進 ジェンダー平等社会の実現に向けては、性別や年齢にかかわらず、誰もが仕事、家庭生活、社会生活、学習生活、自分生活においてバランスのとれた活動ができること(ワーク・ライフ・バランスの実現)が不可欠です。意識調査によると、ワーク・ライフ・バランスの実現のためには「夫婦や家族間でのコミュニケーションをよくはかること」、「多様な働き方への制度(時短勤務・テレワーク等)のしくみが整うこと」、「育児・介護などの休業・休暇等を取得しやすくすること」が必要とされています。また、男性の仕事中心のライフスタイルの見直し、家庭参画が重要となります。男性が育児休業を取得しやすくするために必要なことは「職場に取得しやすい雰囲気があること」、「上司や同僚などの理解や協力があること」が求められています。安心して家庭や育児、仕事の両立が図れるよう、事業所等に対する職場の理解促進や環境づくりの必要性の啓発のほか、子育てや介護の支援の充実が必要です。 施策 ワーク・ライフ・バランスの推進 【品川区女性活躍推進計画】 取組の方向性 @ワーク・ライフ・バランスに関する意識啓発 A事業所等への支援・啓発(重点) B子育て支援の充実・男性の育児参画支援 C高齢者・障害者への支援と介護を支える環境整備の推進 写真 武蔵小山創業支援センター 裏表紙 ジェンダー平等推進センター ジェンダー平等施策を推進していくための拠点施設として、講演会や講座の開催、ジェンダー平等の推進にかかわる団体の活動支援、各種相談事業などに取り組んでいます。 ジェンダー平等推進センターの各種事業についてはホームページをご覧ください。 ホームページはこちら しあわせ多彩区 Shinagawa City 品川区ジェンダー平等と性の多様性を尊重し合う社会を実現するための計画(概要版) 令和8(2026)年3月 (編集・発行) 品川区区長室人権・ジェンダー平等推進課 品川区東大井5-18-1 品川区立総合区民会館(きゅりあん)3階 品川区ジェンダー平等推進センター 電話 03(5479)4104   FAX 03(5479)4111