ウツシ 品監発第43号 令和8年9月1日 品川区長 品川区議会議長 品川区教育委員会 品川区選挙管理委員会 品川区監査委員 品川区監査委員 コウチ ユタカ アリガ ヤスコ コシバ アラタ ワカバヤシ ヒロキ 令和8年度前期一般監査の結果について(報告) 地方自治法および品川区監査基準の規定に基づき実施した一般監査の結果について、下記のとおり報告する。 記 第1 監査の主眼点 地方自治法第199条第3項の規定に基づき、各事務事業が同法第2条第14項(最少の経費で最大の効果)および第15項(組織及び運営の合理化)の趣旨にのっとり執行されているかどうかに特に意を用い、以下の観点を主眼として監査を行った。 1 収入の確保が適正に行われているか。 2 予算が適正かつ効果的に執行されているか。 3 契約の締結および履行の確保が適正に行われているか。 4 事務事業の執行および管理運営が計画的かつ合理的に行われているか。 5 財産の管理が適正に行われているか。 6 私費を含む現金の管理が適正に行われているか。 7 従前の指摘事項が是正されているか。 第2 定期監査(所管別監査)の実施 1 実施期間 令和8年4月6日(月)から同年8月21日(金)まで 2 対象期間  (1)令和7年度 (2)令和8年度(監査実施日まで) 3 対象部局 (1)区長部局 (2)教育委員会事務局 (3)区議会事務局 (4)選挙管理委員会事務局 (5)監査委員事務局 第3 監査委員の関与 現監査委員 コウチ ユタカ、アリガ ヤスコ、コシバ アラタは、令和8年4月6日から同年8月21日までに実施した監査に関与した。 前監査委員 アクツ ヒロオは、令和8年4月6日から同年5月26日までに実施した監査に関与した。 現監査委員 ワカバヤシ ヒロキは、令和8年5月27日から同年8月21日までに実施した監査に関与した。 第4 定期監査(所管別監査)の結果 監査の結果、各事務事業は概ね適正に行われていた。 なお、次に述べる指摘事項については、今後の事務事業の執行において十分に留意されたい。 《区長部局》 1 収入事務について (1)「収入事務の手引き」によれば、「歳入の調定は、その収入に対する請求権が生じたとき、すなわち収入の発生の原因となった事実が生じたとき、そのつどタダちに行わなければならない」とされているが、次のとおり不適切な処理事例が見受けられる。同手引きにのっとり、適正な収入事務の執行に努められたい。 ア 行政財産使用許可(総合庁舎等)に伴う使用料等について、令和7年4月1日付けで調定すべきところ、令和8年3月31日付けで調定を行っている。 イ 行政財産使用許可(品川健康センター)に伴うコウ熱水費について、調定が行われていない。 ウ 公害健康被害補償給付支給事務費交付金(変更交付分)について、令和8年3月4日付けで交付金変更交付決定通知書を受領したことから、増加額9,794,000円に係る調定更正を直ちに行うべきところ、同年5月26日に調定更正を行っている。 エ 大井保健センター保健所使用料(令和7年11月分)26,560円について、令和7年11月30日までに調定すべきところ、令和8年2月27日付けで調定を行っている。 (ア経理課、イウ健康課、エ大井保健センター) (2)母子生活支援施設「品川区ひまわり荘」の入所者(北区)の母子生活支援施設(広域利用)措置費について、北区に対する令和5年4月分から令和6年10月分までの請求額を誤ったことから、令和7年10月17日付けで北区に対し469,806円の返還を行っている。適正な収入事務の執行に努められたい。 (子ども家庭支援センター) 2 契約事務について (1)次の主管課で締結した契約について、複数の事業者から見積書を徴シュした際、事業者が提出した見積書の内容に相違がある。契約締結に際しては、正確な仕様内容および同条件に基づく見積書を徴シュし、適正な契約事務の執行に努められたい。 ア 令和8年3月23日付け契約「電動自転車他」について、2者から見積書を徴シュした際、落札した事業者の見積内容は仕様に従い2項目154,000円であるものの、落札しなかった事業者の見積内容は6項目185,130円である。 イ 令和7年5月21日付け請書「サスペンダー」について、2者から見積書を徴シュした際、落札した事業者の見積個数は仕様に従い205個270,600円であるものの、落札しなかった事業者の見積個数は200個270,600円である。 ウ 令和7年9月18日付け請書「Autoキャドライセンス調達」について、2者から見積書を徴シュした際、落札した事業者の見積本数は仕様に従い2本147,400円であるものの、落札しなかった事業者の見積本数は1本75,900円である。 (ア品川保健センター、イ品川区清掃事務所、ウ河川下水道課) (2)「契約事務の手引」および令和2年2月14日付「随意契約における見積書の徴シュについて(通知)」によれば、「�@(1件予定価格)10万円超かつ�A特定の1者にしか履行できない契約ではない場合は必ず2者以上から見積書を徴シュ」するものとされているが、次の主管課で締結した契約について、1者の見積書により契約が締結されている。同通知にのっとり、適正な契約事務の執行に努められたい。 ア 令和7年7月1日付け請書「音声受話器ほか」148,060円 イ 令和7年7月3日付け請書「デスク用補助棚」124,600円 (ア デジタル推進課、イ生活衛生課) (3)「契約・業者管理マニュアル」によれば、契約依頼確定後に事業者の選定および見積書を徴シュし、支出負担行為により事業者の決定を行うものとされているが、次の主管課で締結した契約について、契約依頼確定前に見積書を徴シュし、契約依頼によって事業者を決定している。同マニュアルにのっとり、適正な契約事務の執行に努められたい。 ア 令和7年8月20日付け請書「荏原ほっとサロン玄関庇修繕工事」499,400円(見積依頼日 同月12日、契約依頼日 同月20日) イ 令和7年11月25日付け請書「旧東品川清掃作業所ホクナンシャッター防鳥ネット設置工事」1,298,000円(見積依頼日 同年9月25日、契約依頼日 同年11月18日) ウ 令和8年2月18日付け請書「トナーカートリッジ」293,700円(見積依頼および契約依頼日 同月16日) エ 令和8年2月24日付け請書「視力聴力検査キット」160,050円(見積依頼および契約依頼日 同月20日) (ア福祉計画課、イ スポーツ推進課、ウ高齢者福祉課、エ品川保健センター) (4)「契約事務の手引」によれば、主管課契約の契約締結についての注意事項として、「事前に十分な調査をして誰が見ても同じ認識がもてる内容で仕様書を作成」するものとされているが、契約書の作成に当たり次のとおり工事仕様および内訳書には詳細な規格および数量等の記載がなく、工事内容が明確となっていない。同手引にのっとり、仕様書の作成に際しては、現状を適切に把握した上で仕様内容および施工条件を具体的かつ正確に記載するよう徹底されたい。 ア 令和7年7月17日付け請書「ヤシオ地域センター玄関ロビー土間タイル改修工事」497,200円ほか6件の工事契約について、仕様書には「工事を実施する」との記載があるのみである。 イ 令和7年12月17日付け請書「中延保育園テラス改修工事」498,300円ほか7件の工事契約について、契約書には工事仕様(内訳書)の添付があるものの、「本体工事」、「仮設工事」および「諸経費」等について各1式との記載があるのみである。 (ア地域活動課、イ保育施設運営課) (5)令和7年8月4日付け契約書「青色防犯パトロール車両(軽四輪自動車)」2,995,550円について、入札時に下取りを予定していた車両(初度検査年月 平成27年9月、車検有効期間満了ビ 令和8年9月24日)を事業者決定後の令和7年9月8日付けで同型式の車両(初度検査年月 平成26年9月、車検有効期間満了ビ 令和7年9月28日)へ変更し、変更契約が締結されている。入札においては、仕様書に基づき事業者が積算を行うことから、仕様内容の変更は契約の公平性に影響を及ぼすおそれがある。仕様書の作成に当たっては事前確認を徹底し、適正な契約事務の執行に努められたい。 (地域活動課) (6)主管課で締結した令和7年11月27日付け請書「風しんの第5期定期予防接種委託」10,974円について、請書の作成に当たり次のとおり不適切な処理事例が見受けられる。契約事務の手引等を改めて確認し、適正な契約事務の執行に努められたい。 ア 契約書用(委託)の約款(契約条項)が綴じられている。 イ 契約金額の内訳書が綴じられていない。 ウ 仕様書の「秘密保持の義務」の項目で規定する法令の名称が誤っている。 (保健予防課) 3 支出事務について (1)地方自治法第208条の規定によれば、「各会計年度における歳出は、その年度の歳入をもってこれに充てなければならない」とされているが、次のとおり事務処理の遅れにより翌年度以降の会計年度により支払を行っている事例が見受けられる。法の趣旨にのっとり適正な支出事務の執行に努められたい。 ア 令和6年4月1日付け契約書「国民健康保険国保保健指導業務委託(単価)」に係る令和7年2月21日実施の卒煙セミナー分の委託料121,000円の支払について、令和6年度の業務に係る委託料であるにもかかわらず、令和7年度予算により支払を行っている。 イ 品川区不燃化特区まちづくり専門家派遣に係る令和5年2月20日および同年4月27日派遣分52,964円の報償金の支払について、令和4年度および令和5年度の派遣に係る報償費であるにもかかわらず、令和7年度予算により支払を行っている。 (ア国保医療年金課、イ木密整備推進課) (2)政府契約の支払遅延防止等に関する法律第6条第1項の規定によれば、「対価の支払の時期は検査を終了したノチ相手方からの適法な支払請求を受けたヒから30日以内の日」とされており、会計管理室では、請求の遅れに伴う支払遅延を防止する観点から、検査日から60日以内に着金できるかの確認を行っているが、次のとおり事務処理の遅れにより支払が遅延している事例が見受けられる。法の趣旨にのっとり適正な支出事務の執行に努められたい。 ア 令和7年4月1日付け契約書「基幹事務管理システムサービス利用契約」4〜6月分25,984,200円(検査検収日 同年7月1日、支払請求日 同年11月25日、支払希望日 同年12月4日) イ 令和7年4月1日付け契約書「品川保育園ホカ布団乾燥委託(単価)」第3回追加分150,381円(検査検収日 同年10月1日、支払請求日 令和8年2月6日、支払希望日 同月16日) ウ 令和7年4月1日付け契約書「結核患者服薬支援業務委託(単価)」品川区薬剤師会令和7年4月分3,000円(検査検収日 同年5月1日、支払請求日 同年9月10日、支払希望日 同月24日) エ 令和7年4月1日付け契約書「サイ街路等拡幅整備工事(小規模)(単価)」 第1の1号(検査検収日 令和7年5月13日、支払請求日 同年7月8日、支払希望日 同月18日)965,028円 第1の2号(検査検収日 令和7年5月14日、支払請求日 同年7月8日、支払希望日 同月18日)1,327,588円 第1の3号(検査検収日 令和7年5月15日、支払請求日 同年7月8日、支払希望日 同月18日)1,458,103円 第1の5号(検査検収日 令和7年5月21日、支払請求日 同年8月8日、支払希望日 同月22日)1,871,702円 第1の29号(検査検収日 令和7年6月5日、支払請求日 同年8月1日、支払希望日 同月7日)1,514,086円 (ア デジタル推進課、イ保育施設運営課、ウ保健予防課、エ建築課) (3)次の支払については、同一の請求内容により2回支払を行ったことから二重払となり、過払分の戻入処理が行われている。適正な支出事務の執行に努められたい。 ア 令和8年3月4日に実施した「消費生活教室(3月4日)の講師謝礼」21,000円の支払について、同月5日に支払を決定したのち、再度同月6日に支払を決定したことで二重払となり、同月26日に戻入処理を行っている。 イ 令和7年4月1日付けで負担行為を行った「大気環境データ処理システムのインターネット回線の使用料(GBモバイル)」7月分13,200円の支払について、令和7年8月1日に支払を決定したのち、再度同月18日に支払を決定したことで二重払となり、同年11月19日に戻入処理を行っている。 ウ 令和7年4月1日付け契約書「クラウド版被災情報管理システム運用保守委託」8月分1,096,326円の支払について、同年9月1日に支払を決定したのち、再度同月25日に支払を決定したことで二重払となり、同年12月10日に戻入処理を行っている。 (ア地域産業振興課、イ環境課、ウ防災課) (4)次の支払については、支出処理を行う際、事業者からの請求に誤りがあったことから過払となり、過払分の戻入処理が行われている。適正な支出事務の執行に努められたい。 ア 令和7年4月1日付け契約書「オンラインMy助産師事業運営委託(単価)」令和7年4月分から7月分までの支払について、請求書に添付された名簿に重複者が1名いたことから41,230円が過払となり、同年9月19日付けで戻入処理を行っている。 イ 令和7年4月1日付け契約書「0歳児見守り・子育てサポート事業運営委託(単価)」4月分の支払について、事業者から請求のあった単価に誤りがあったことから50,000円が過払となり、同年7月29日付けで戻入処理を行っている。 (ア子ども育成課、イ品川保健センター) (5)令和7年6月1日付け契約書「品川区高齢者歯科健康診査委託(単価)」7月分(ナナサン歯科健診分)115,500円の支払について、誤って115,550円を支払ったことから50円が過払となり、同年9月8日付けで戻入処理を行っている。適正な支出事務の執行に努められたい。 (国保医療年金課) (6)令和7年7月11日付け決定「高額療養費支給ナンバー10」の支払について、令和7年3月診療分47,016円の口座情報を誤って入力したことから誤払となり、誤って支給した高額療養費の戻入処理を行った後、正しい債権者へ再度支給している。適正な支出事務の執行に努められたい。 (国保医療年金課) (7)報酬・料金等に係る源泉徴収所得税について、次の支払においては債権者が源泉徴収の対象であったにもかかわらず、合計35,530円の源泉徴収が行われていなかったため、後日債権者から徴収している。支払内容および源泉徴収の要否の確認を徹底し、適正な支出事務の執行に努められたい。 ア 令和7年11月17日付け支払「シャボン玉ショー委託(西五反田、北品川)」115,000円 イ 令和7年11月21日付け支払「運動遊び委託(五反田第二保育園)」100,000円 ウ 令和7年12月23日付け支払「劇委託(フタバ保育園)」33,000円 エ 令和8年1月9日付け支払「音楽指導委託(五反田第二保育園)」100,000円 (保育施設運営課) (8)職場派遣研修(レジオネラ症対策)の参加費について、徴収する必要のない所得税4,380円を源泉徴収したため、後日不足分4,380円を追加で支払っている。支払内容の確認を徹底し、適正な支出事務の執行に努められたい。 (生活衛生課) 4 事務事業の執行方法について (1)令和7年6月2日付け請書「音声受話器・ACアダプタ・ケーブル」136,030円について、予定価格10万円ゴエの随意契約であることから、2者以上から見積書を徴シュすべきところ、1者の見積書による契約締結がなされていた。内容を確認したところ、当該契約は、令和6年4月1日付け契約書「クラウド型通訳サービス利用契約」(履行期間 令和6年4月1日から令和7年3月31日まで)において貸与された機器類の紛失に伴う買取りであることが判明した。紛失した機器類の取扱いに当たっては、当該契約書の特記事項における協議事項に基づき、受注者との協議の結果、機器類を買取ることとしていたが、契約依頼に当たり当該協議結果について記載されていない。適切な物品管理および事務処理に努められたい。 (デジタル推進課) (2)庁有自動車に搭載されたカーナビゲーションシステムに係るNHK放送受信料について、約40台分の契約を締結していなかったことから、平成23年12月分から令和8年3月分までの受信料3,960,476円を令和8年1月6日に支払っている。適正な事務執行に努められたい。 (経理課) (3)広報しながわ(令和7年5月11日号)について、掲載した二次元コードに有効期限が設定されていたため広報シ納品後に利用できないことが判明し、追加で刷り直しおよび再配布を行っている。掲載情報の内容の確認について徹底するなど、適切な事務処理に努められたい。 ア 令和7年5月2日付け契約書「(印刷)広報しながわ5月11日号刷り直し」1,378,546円 イ 令和7年5月2日付け請書「「広報しながわ」5月11日号再納品仕分け委託」32,760円 (戦略広報課) 5 現金管理について 令和7年度の有料駐車場使用料および災害対応従事職員交通費に係る前渡金について、前渡金の残額が不足したことで職員の私費による立替払が行われている。毎月の所要額を適切に見積もり、計画的な前渡金の支出処理に努められたい。 (防災課) 6 指定消耗品・備品の管理について (1)令和8年5月12日付けで購入した郵券(100円切手200枚)について、消耗品受払簿へ誤って100枚と記帳している。品川区物品管理規則に基づく適正な指定消耗品管理に努められたい。 (国保医療年金課) (2)「新財務会計システム操作マニュアル」によれば「購入価格が10万円以上のものは備品」とされているが、備品登録がなされていない事例が見受けられる。新公会計におけるストック情報の正確な把握および区の適正な資産管理を行うため、備品は適切に管理されたい。 ア 令和7年10月30日付け請書「小型家電回収ボックス」660,000円 イ 令和7年5月1日付け請書「集会テント」182,787円 ウ 令和7年8月25日付け契約書「ウォーターステーション」968,000円 (ア品川区清掃事務所、イウ公園課) 《教育委員会事務局》 1 支出事務について 政府契約の支払遅延防止等に関する法律第6条第1項の規定によれば、「対価の支払の時期は検査を終了したノチ相手方からの適法な支払請求を受けた日から30日以内の日」とされている。「マイスクール八潮(旧八潮北小学校)熱料金」高温水・3月分742,138円の支払について、事業者から令和8年4月1日に請求されたものの、同年5月14日に支払を行っており、請求から30日を経過している。また、それに伴い事業者が指定する払込期限である同年4月27日を超過したことから、延滞利息キン3,327円が生じている。法の趣旨にのっとり適正な支出事務の執行に努められたい。 (教育総合支援センター) 2 現金管理について (1)修学旅行実地踏査に要する旅費については、事前に各学校が指導課に対して前渡金支給に係る連絡を行うべきところ、当該手続を怠ったため、スズガモリ中学校修学旅行ジットウのための旅費29,900円について、前渡金の受領日がジットウ終了後である令和7年5月2日となり、学校職員の私費による立替払が行われている。改めて各学校に対し旅費の支払方法について周知徹底し、資金ゼントによる支払を徹底されたい。 (指導課) (2)品川区会計事務規則第85条第1項第1号の規定によれば、前渡金の精算は用件終了後5日以内に行うこととされているが、参加費5,000円について、前渡金として令和7年11月7日および同月27日に受領したところ、その精算が令和8年2月10日および同月12日まで行われていない。速やかな精算処理に努められたい。 (教育総合支援センター) (3)データベース等プリント料に係る現金について、監査日時点における現金出納簿残高が0円と記帳されていたところ、720円の現金が金庫に保管されている。品川区会計事務規則および品川区公金等の管理に関する取扱基準にのっとり、適正な現金および金庫の管理に努められたい。 (品川図書館) 《区議会事務局》 指摘すべき事項は認められない。 《選挙管理委員会事務局》 指摘すべき事項は認められない。 《監査委員事務局》 指摘すべき事項は認められない。 第5 意見 (1)「第1 監査の主眼点」における「3 契約の締結および履行の確保が適正に行われているか。」の観点から意見を述べる。 定期監査(所管別監査)においては、見積条件の不一致、1者見積による契約締結、契約依頼確定前の見積書チョウシュ、仕様書の記載不備、入札後の仕様変更および請書の作成不備など、契約事務に関する不適切な事例が多数見受けられた。これらは単なる事務処理上の誤りにとどまらず、契約事務に関する制度や手続への理解不足、確認体制の不十分さ、さらには事務処理の根拠となる要綱、要領およびマニュアル等の内容が十分に理解、共有されていないことに起因するものと考えられる。 重ねて、経理課で執行する契約と主管課で執行する契約との間で、バス借上げの際の契約形態や物品購入における見積書および内訳書の記載方法等の取扱いに相違が見受けられた。契約事務においては法令等に基づく適正な執行が前提であるが、従来の運用が現在の事業実態や民間の商慣行に即しているかについては継続的な検証が必要である。 契約事務は、区の財産および予算の適正な執行を確保する上で極めて重要な事務である。各所管においては、契約事務の手引や契約・業者管理マニュアル等の内容を改めて確認するとともに、過去の指摘事例を共有し、職員の知識向上と再発防止に努められたい。また、経理課においては、主管課契約における誤りの傾向や実務上の課題を分析し、契約形態、積算方法および見積チョウシュの取扱いについて必要な見直しを行うとともに、その考え方を要領およびマニュアル等に明確に示し、全庁的な事務処理の統一を図られたい。 また、今回の監査においては、私用光熱水費の負担割合など所管によって取扱いが異なる事例が見受けられた。継続的に実施される事務事業については、その内容やあり方等を全庁的な視点から定期的に検証し、必要に応じて見直しを行うことで、より適正かつ効率的な事務執行に努められたい。 (2)電子化に伴う確認体制の整備について、意見を述べる。 定期監査(所管別監査)においては、同一の請求内容に対する二重払が複数の所管において発生していた。いずれも後日戻入処理が行われているものの、本来であれば支払決定時の確認により防止できた事例である。 区においてはDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の取組の一環として事務処理の電子化が進められており、請求書についても紙媒体による決裁から、電子データを支出命令に添付する運用へ移行している。しかしながら、今回の事例は、紙媒体での決裁を前提とした確認手順が十分に代替されないまま電子化が進められた結果、重複支払のリスクが高まった可能性を示唆するものである。 DXは、単に紙媒体を電子データに置き換えることを目的とするものではなく、業務プロセスそのものを見直し、事務の効率化と正確性の向上を図る取組である。電子化によって従来の手続が失われる場合には、それに代わる確認方法や確認体制を整備することが必要である。 このため、電子化後の支出事務について改めて検証を行い、支払状況を確実に確認できる仕組みおよび確認体制の整備を図られたい。また、電子化に伴う業務フローについても継続的な見直しを行い、事務処理の正確性と実効性の確保に努められたい。