令和6年度第2回品川区国民健康保険事業の運営に関する協議会 議事録 品川区健康すいしんぶ国保医療年金か 協議会の概要 開催日時:令和7年2月18日 開会:午後2時、閉会:午後3時 開催場所 議会とう6階 第一委員会室 出席委員(けいしょうりゃく) 被保険しゃ代表 いちむら よしみ、ささき たけひと、ささき ゆたか、たもかみ かつよ、 はやし よしふみ 医師・薬剤師代表 おおき けんいち、かとう はじめ、きくち まゆみ、はやし ながなお、 まえだ たけあき、みぎた たみひこ 公益代表 えのもと けいすけ、こんの たかこ、すずき ひろこ、たじり しげき、にいみ まり、 にしむら なおこ、やなぎさわ さとし 被用しゃ保険代表 てらだ やすひさ、すぎうら けんいち 欠席委員(けいしょうりゃく) 被保険しゃ代表 はせがわ たいじゅん 医師・薬剤師代表 きうち しげゆき 区側出席しゃ もりさわ区長、あらい副区長、えんどう健康推進部次長、いけだ国保医療年金課長 書記 のぐち保険事業係長 議題 審議事項 1:品川区国民健康保険条例の一部改正について 報告事項 1:国保財政健全化計画について 2:令和7年度新規事業「ななさん歯科健診」(令和7年度予算プレス発表資料より) 議事の状況 1:開会 いけだ国保医療年金課長より開会の挨拶 2:区長挨拶 もりさわ きょうこ区長より 本日はお忙しい中、国民健康保険事業の運営に関する協議会にご参加いただき、また日頃からの品川区せいへのご理解、ご協力に感謝を申し上げる。 国民健康保険は、全ての区民が安心して医療を受けられるようにするための制度であり、その運営は、私たち地方自治体の重要な責務。本協議会では、皆様からの貴重なご意見やご提案を伺い、よりよい事業運営に生かしていきたいと考えている。 令和6年12月2日より保険証とマイナンバーカードの一体化が実施されたことは記憶に新しい出来事である。マイナ保険証を利用することで医療情報の共有が進み、より質の高い医療サービスを受けることが可能となる一方で、個人情報の取扱いやシステムの安全性についての懸念や不安のほか、特に高齢者やデジタルに不慣れな方々にとっては戸惑いを感じる場面も多いことと推察している。 品川区としては、この大きな制度改正が円滑に進むよう、区民の皆様に対して丁寧な情報提供を行うほか、共同保険者の東京都と連携しながら、安心して新しい制度を利用いただけるよう努めていく。 本日の協議会では、皆様のお力添えをいただきながら、国民健康保険が多くの人々の安心を支える制度であり続けるよう、様々ご議論いただきたい。 3:会長挨拶 にいみ まり会長より 本日は、この後、区長からの諮問を受け、令和7年度の品川区国民健康保険料に関する条例の改正について皆様にご検討いただく。 活発にご議論いただき、より多くのかたの意見を伺いたい、そして集約していきたいと考えている。議事進行にご協力のほど、お願い申し上げる。 4:議事 議長:にいみ会長 (1)議事録署名にんの指名 にいみ会長より 議事録の署名にんを指名したい。 たもかみ かつよ委員、まえだ たけあき委員にお願いする。 (2)諮問:品川区国民健康保険条例の一部改正について にいみ会長より 区長より諮問をお受けしたい。 (もりさわ区長より、にいみ会長へ諮問文を手渡す) それでは早速議事に入る。 国保医療年金課長より諮問文の内容の説明をお願いする。 (3)諮問内容の説明 いけだ国保医療年金課長より 諮問内容について、お手元の「品川区国民健康保険運営協議会資料」(以下「資料」)に基づき、ご説明をさせていただく。 (以降、一通り資料の説明が終わる) (4)諮問内容に関する審議 にいみ会長より 内容の説明が終わった。これより審議に入る。ご質疑をお願いする。 すずき委員より 何点か伺いたい。 まず、資料14ページに、国民健康保険料について年度ごとの推移が書かれている。このなかの3つ目の太枠の中に、品川区保険料率等とあるが、先ほど説明があったように、所得割が1.09%、均等割が6万5,600円から6万4,100円となり、1,500円引き下がるという提案になっている。これまでずっと国保料は上がり続けて、たか過ぎる国保料というのが問題になってきたわけだが、新年度は所得割も均等割も共に下がることになっている。これまでの値上げから考えると、下がり幅は一昨年の保険料にまでも行かない僅かなものだが、下がることは本当によかったと思っている。 資料12ページに、モデルケースの様々な試算が出されているが、これを見ると、全てのケースがマイナスになっているようにみえる。上がる人はいないのか、確認をさせていただきたい。また、今回なぜ下がることになったのかについても、その理由を伺いたい。それが1点目。 それから、2つ目に、東京都の国保運営協議会が開かれて、資料がホームページにも公開されているとご案内いただいた。2月6日の東京都の運営協議会の資料で令和5年度の決算が出されている。その資料によると、決算額の中で剰余きんが235億円出たということが書かれている。先ほどの池田課長の説明だと、156億円の剰余きんが令和7年度の保険料の引さげに活用されるということだが、その点を伺いたい。 235億円全額が保険料に活用されるといいと思うのだが、なぜ156億円なのかについても分かれば教えてもらいたい。 それから資料8ページ、保険料減額のための一般会計からの法定外くり入れを、毎年1%ずつ減らして、令和7年度は1%の減額措置ということになるわけだが、令和8年度には減額措置をなくしていくという説明があった。この1%分というのが特別区全体で21億円の減額になると説明があったが、区民1人当たりにすると、どれくらいの減額になるのか分かれば教えてもらいたい。 また、法定外くり入れをどんどん減らして保険料に転嫁したことが、たか過ぎる国保料の一つの原因になっていると思うが、法定外くり入れはなくすのではなく、元に戻していただきたいと要望しておきたい。 それからもう一点、子どもの国保料について、特別区長会で、去年は提言を国に出し、今年も国に対して要望書を出していると思うが、その要望書を見ると、軽減対象の年齢制限の撤廃と、子どもの軽減割合の拡大を早急に検討し、軽減措置の強化を図るということが出されている。子どもの保険料を徴収しているのは、健康保険の制度では国保だけ。収入のない子どもから保険料を取るのはやめるべきだというのは、特別区長会でも、全国知事会や市長会でも認識は一致していると思う。そういうことであれば、まずは23区で子供の国保料の無料化ができないのか、そういう議論にならないのか。ぜひ特別区長会や課長会でも提案していただきたいと思うが、その点についても伺いたい。 それから資料2ページ、5割減額と2割減額の対象が拡大するとあるが、これは毎年5,000円とか、1万円という形で拡大されてきている。このことによって、品川区でどれぐらい対象が増えるのか分かれば、その点についてもお聞かせいただきたい。 にいみ会長より 質問が5点ほどあった。要望もあったようだが、要望の部分は要望ということで、質問について答えていただく。それでは池田課長。 いけだ国保医療年金課長より まず、資料12ページのモデルケースで、保険料が上がるケースがあるかという質問について、基本的には今回の保険料については全てのケースがマイナスということになる。昨年は一部上がるところがあったが、今年は全てのケースがマイナスであろうと推測をしている。 次に、東京都の令和5年度決算の剰余きんについて、235億円とホームページに載っているということだが、東京都からの説明によると、国への精算きん等もあり、そういったものを含めると199億円が剰余きんになったと聞いている。実際には、この199億円から156億円を保険料に充て、残りの部分は財政安定化基金につみ立てるということだった。 それから、一般会計からの法定外繰り入れによる保険料の減額措置について、特別区全体で1%分が21億円ということだが、これによって区民1人当たり1,655円ほど安くなっている。単純に、これを品川区の被保険者の数で考えると、加入者約6万人で、1億円ぐらいになると思っている。 次に、子どもの保険料の均等割について、鈴木委員から話があったように、特別区長会を通じて、軽減対象の拡大について国に要望している。 23区独自でという点については、国民健康保険制度そのものは相互扶助の精神で運営されているもので、国への要望はしていくが、特別区という単位で一律てきに減額をするということについてはなかなか難しいと考えている。 それから、5割減額と2割減額の対象拡大について、のちほど資料を確認して回答する。 にいみ会長より 5点目については、のちほど答えるということで、鈴木委員よろしいか。 すずき委員より はい。 にいみ会長より それでは、ほかのかたでどなたか、質問でも構わない。池田課長、どうぞ。 いけだ国保医療年金課長より 先ほどの軽減対象の拡大について、5割軽減が1万円、2割軽減が1万5,000円、判定基準額を引き上げたことによって、どのぐらい変わるのかという点について、まず5割軽減については155世帯ほど増加する。 次に、2割軽減については68世帯が新たに該当する想定となり、両方合わせて223世帯が、判定基準額が上がることによって新たに軽減対象になる。 にいみ会長より それでは、ほかにご質問、ご意見があればお願いしたい。 まえだ委員より 品川区は保険料の徴収率がいつもベストファイブに入っているということで、大変ありがたいことだと思っている。担当の皆さんを評価しているところだが、最近はいかがか。 いけだ国保医療年金課長より 保険料の徴収について、まだ年度途中ということではあるが、職員が大変頑張っており、5位以内には入っている。 まえだ委員より 他区に比べてどんなところを努力されているのか。何か努力しなければ、この成績にならないと思うが。 いけだ国保医療年金課長より 特に独自のものではないが、保険料の徴収に当たっては、滞納しているかたの生活状況についてしっかりと話を聞く、それから計画的に納付を促す納付相談をしっかりやった上で、本当に支払いを拒否するようなかたについては、財産を調査させていただき、申し訳ないがその財産を頂くというようなことをおこなっている。 にいみ会長より 他にいかがか。それでは、えのもと委員。 えのもと委員より 社会福祉協議会のえのもとです。 資料1ページの介護納付きん賦課額について、令和7年度は賦課割合が59対41となっていて、ここだけ違っている点について、理由の説明があったと思うのだが、よく分からなかったので、もう一回お願いしたい。 それから、説明がなかったのだが資料18ページのナナサン歯科健診の実施と口腔内診査及びフレイル評価のことを解説してもらえればありがたいのだが。 にいみ会長より 2番目の質問は、この後、報告事項として説明があると思うので、この場では、1点目の介護納付きん分の均等割と所得割の率の割合についての質問に限ってよろしいか。 えのもと委員より はい。 いけだ国保医療年金課長より  資料1ページ目の、介護納付きん賦課額の所得割と均等割の賦課割合について、介護納付きん分は40歳以上65歳以下。 にいみ会長より 64歳以下では。 いけだ国保医療年金課長より  失礼しました。介護納付きん分は64歳までのかたにお支払いいただく形になる。国民健康保険の保険料については、加入しているかた全ての所得の推計から保険料の賦課割合を算出していくが、介護納付きん分については、40歳から64歳までのかたの所得の推計で計算している。 介護納付きん分も23区の統一保険料を導入しているが、品川区の40歳から64歳のかたの所得の推計で所得割と均等割を計算した結果、59対41となった。基礎分と後期高齢者支援金分とは若干違っているとご理解いただきたい。 えのもと委員より 承知した。 にいみ会長より 保険料を支払うかたの年齢構成が違うということか。基礎分と後期高齢者支援金分は74歳までの全年齢だが、介護納付きん分は40歳以上64歳までの一部の人のため、所得割と均等割の賦課割合に多少の差があるという理解でよろしいか。 いけだ国保医療年金課長より はい。 にいみ会長より それ以外、何か質問は。それでは鈴木委員、手短にお願いする。 すずき委員より 先ほどの質問で、今回なぜ保険料が下がったのかという理由についても伺ったが、回答がなかった。 また、令和5年度の東京都の決算で199億円の剰余きんがあった理由について、保険料を算定するに当たって医療費の伸び率を多く見積もっていたが、実際との乖離があったためかと思うが、もし乖離してしまった理由が分かれば教えていただきたい。 それから、令和6年度の保険料はこれまでにない大幅な値上げだったため、令和6年度決算でも同様に剰余きんが大幅に出てくることになるのではないかと思う。決算はまだ先の話だが、令和6年度の剰余きんの予想というあたりも、今の段階で分かることがあればお聞かせ願いたい。 いけだ国保医療年金課長より  東京都の令和5年度の決算剰余きんについては、鈴木委員のお見込みのとおり、保険料算定時の医療費と実績に乖離があったことが原因となっている。令和3年、4年については、医療費の伸びをマイナスに見込んでいたところ、実際には6%以上伸びてしまい、財政安定化基金から借り出しをしている。医療費の見積りというのは大変難しいところがあり、令和5年度を算定する際は医療費が6%程度上がると見込んでいたところ、それほど上がらなかったため、剰余きんが出たということになる。 令和7年度の保険料を算定するにあたり、同じような計算方法ではよくないのではないかということで、先ほど資料説明の中でお話ししたとおり、直近の実績まで見た形で、東京都が医療費を推計した。このため、令和6年度よりも医療費推計がかなり下がったことが、保険料の計算に反映されたということになる。 また、令和6年はまだ年度途中のため、医療費がどのくらいかかるか、剰余きんとしてどの程度予算が余るかについては、来年の今頃にならないとはっきりと分からないため、回答は控えさせていただく。 にいみ会長より それでは、そろそろ。やなぎさわ委員。 やなぎさわ委員より 先ほどの鈴木委員の質問にも重なるが、令和5年度の剰余きんなり医療費が想定より少なかったということが、令和7年度の保険料の減額に寄与したということだと思うが、そうなると、令和8年度は令和6年度の剰余きんや医療費の算定によって影響を受けるということになる。今回は保険料が下がって非常によかったという思いはあるが、一方で2年前の医療費の実績がどうなるかによって、2年後の保険料が影響を受けるということが続くことになる。 物価も上がり、区民の生活が非常に大変な中で、国保の加入者のかたが2年前の実績に影響を受けるというのは、タイムリーじゃないと思う。それであれば、2年前の見積りというか、そもそもある程度高めに設定していればいるほど余りが出やすいと思うが、どのような仕組みで決められていて、それに対して何か意見を言うことが可能なのか分かれば教えてもらいたい。 いけだ国保医療年金課長より 医療費が実際にどのぐらいかかるか推計するにあたり、実態に最も近く実績と乖離しない数字を、様々な方法から一番適当なものを東京都が算出しようとしている。2年後、2年前ということではなく、毎年毎年適正な方法で医療費を算出している。その点については誤解のないようお願いしたい。 にいみ会長より もう1点、推計の仕組みについての考え方は。 いけだ国保医療年金課長より 推計の考え方については、保険料率を算定する際にも、東京都から特別区もしくは市区町村に対して、こういう形でどうかと意見を求められている。もし算出方法等にご意見があれば、直接、私どもに話をいただければ、東京都に申出させていただく。 にいみ会長より よろしいか。西村委員どうぞ。 にしむら委員より 1件だけ。資料11ページの高額療養費制度に派生したところで伺いたい。高額療養費制度については国でも見直しが進んでいる中、品川区でも27億円ほど給付されていると思う。このうちの外国人のかたの利用額や、利用された外国人の方の日本に滞在されていた日数を把握しているか、今この場で実数が分からなくても構わないので、把握しているかどうかお伺いしたい。 いけだ国保医療年金課長より 外国人の方の医療費や高額療養費がいくらかというところまでは、把握していない。 にしむら委員より 国の制度ではあるが、今、様々話題にもなっているので、品川区としても実態は把握しておく必要があるのではないかと思う。どのように把握すればいいかなど難しい点もあると思うが、ぜひ検討いただきたい。 にいみ会長より 要望ということでよろしいか。 にしむら委員より はい。 にいみ会長より いろいろな意見も出たので、そろそろ今回の諮問について意見の集約をしていきたい。 諮問内容どおり答申をするということでいかがか。 すずき委員より 態度の表明をさせていただく。 これまで、たか過ぎる国保料というのは、特別区長会も認めているほどの問題になっているが、それにもかかわらず毎年値上げに次ぐ値上げということで、共産党としては反対の意見を述べてきた。 しかし今回は、僅かだが均等割、所得割共に引さげとなり、また、全員が下がるということなので、態度としては賛成をしたい。 ただし、その引さげ幅というのは一昨年の保険料にも届かないものであり、法定外くり入れは1%まで減らすということで、保険料に転嫁するというものになっている。 法定外くり入れを元に戻して、このたか過ぎる国保料を引さげていただきたい。先ほども申し上げたが、子どもの国保料の無料化も、ぜひしていただきたいと要望する。 また、資料11ページにある高額療養費について、この自己負担の限度額引あげはすべきでないということも申し上げておきたい。 鈴木委員は、今回の諮問については結論的には異議なしということでよろしいか。 すずき委員より はい。 にいみ会長より それでは、他のかたも異議なしということでよろしいか。 (「はい」の声あり) にいみ会長より よろしければ、異議なしということで、区長の諮問に対する答申をまとめていきたい。いただいた意見については、議事録にきちんと記録されるということでご承知おきいただきたい。 それでは、審議の結果を答申するが、答申文を事務局が整えるあいだ、しばらくお待ちいただきたい。 事務局で答申書を作成するあいだに、区から報告事項があるとのこと。池田課長、報告をお願いする。 いけだ国保医療年金課長より 報告事項の説明 5:答申 にいみ会長より それでは答申申し上げる。 にいみ会長からもりさわ区長へ、答申文を読み上げた後、手渡す 6:区長とう礼 もりさわ区長より 皆様のご尽力により、品川区国民健康保険条例の一部改正について、ただいま答申をいただいた。 国民健康保険は、地域住民の健康を守るための基盤であり、私たちの生活に欠かせない制度。本日の議論も真摯に受け止め、今後の国民健康保険の健全運営に精いっぱい努力していく。 引き続き、皆様と共に協力をしながら、国民健康保険事業がより一層発展するよう努めていくため、ご支援とご協力のほど、よろしくお願いしたい。 本日は誠にありがとうございました。 にいみ会長より これで本日の議事はすべて終了した。 7:閉会 あらい やすし副区長より 本日はご多忙のところお集まりいただき、感謝を申し上げる。多角的な議論の中、いただいたご意見一つ一つを今後の施策や区せい運営に生かしていきたい。 言うまでもなく、国民健康保険制度は、区民、国民の健康はもとより、安全・安心を支える重要な基盤だと考えている。区民の健康を守っていくためには、行政だけではなく、ここにお集まりの皆様がたとの連携、協力が不可欠。今後とも、引き続きのご支援、ご協力のほどよろしくお願い申し上げる。 本日は誠にありがとうございました。 令和6年度第2回品川区国民健康保険事業の運営に関する協議会議事録の音声読み上げデータは、以上で終了です。