アタマジラミに注意しましょう

更新日:令和3年4月1日

アタマジラミは集団発生します

保育園、幼稚園、小学校を中心に、一年を通じて発生します。
アタマジラミは常に子どもたちの間で寄生する機会をうかがい拡がろうとしています。
寄生を発見した時にはあわてることなく、対応してください。

アタマジラミってどんな虫?

成虫    体長        2~3ミリメートル  

                         灰白色    

                                                  アタマジラミ

                                                    (写真:名古屋市衛生研究所ウェブサイトから引用)  

卵     だ円形      直径0.5ミリメートル

         乳白色      (ふ化後は黄白色)  

                                                    シラミの卵2

                                                    (写真:名古屋市衛生研究所ウェブサイトから引用)  

卵の期間は約7日、幼虫は約3週間で成虫になります。成虫の寿命は一ヶ月ぐらいで、その間に約300個の卵を産みます。

卵は髪の毛の根元付近に産みつけられ、にかわ様物質でしっかりと付いているので、簡単にはとれません。

アタマジラミの見つけかた

アタマジラミの相談が増えるのは、6、7月からです。 しかし、一年を通して保健所などに相談が寄せられます。

 

  • 見つけ方1 かゆみなどがある

アタマジラミに吸血されるとかゆいことから寄生したことがわかります。しかし、寄生の初期のころや、数が少ないときなどは、かゆくない場合もあります。

子どもが頭をかくようなしぐさを繰り返すようであれば要注意!

               

  • 見つけ方2 髪の毛に卵が付いている

アタマジラミの成虫は動きが速いため、数が少ないうちは髪の毛の中で見つけ出すことは困難です。成虫を見つけるより卵を探すことで、寄生したかがわかります。

卵は、耳の後ろや後頭部の髪の毛に比較的多く産みつけられます。卵の殻は幼虫がかえって空になった後でも髪の毛にしっかり付着していて、手で触れても簡単にはとれません。

よく卵と間違えるものにヘアーキャスト(フケの一種)があります。これは手で触れればすぐにとれます。

    ヘアーキャスト

    (写真:名古屋市衛生研究所ウェッブサイトから引用)

髪の毛にアタマジラミの卵を見つけたら

髪の毛にアタマジラミの卵を見つけたら、成虫が見つからなくてもアタマジラミは寄生しています。ほかの子どもたちにも同様に寄生していることがあります。 関係者の方々はお互いに連絡を取りあい、一斉に対処することが大切です。

1.  最低10日間ほど、毎日洗髪を行う。

        
駆除に要する日数

子どもは大人の手で洗髪し、特にうなじや耳の後ろ側はていねいに行い十分にすすぐ。目の細かいクシ(シラミ用梳き櫛など)やブラシで髪の毛の根元から毛先までまんべんなくすく。

洗いやすいように、できれば髪の毛を短くする。(極端に短くする必要はありません)

親子、兄弟姉妹など家族内でうつし合いをして、いつまでも駆除できないことがあります。少し大変ですが、家族全員が洗髪しましょう。       

2.  卵が付いている髪の毛は切り取る。

  卵が付いている髪の毛をはさみで1本づつ根元から切り取り、卵を取り除く。
 (すべてを切り取ることは不可能です。行える範囲でかまいません。)

3.  枕カバー、シーツ、タオル、下着等は毎日取り替える。

  アタマジラミの場合は取り替えたものは、普通に洗濯を行えば大丈夫です。
 (衣服に付くコロモジラミの場合は、熱処理等が必要です。)

4.  ふとん、まくらなどの寝具は、日に当て、掃除機をかける。
5.  クシ、ブラシ、タオル、帽子などの共用を行わない。
6.  1~5の処置で駆除した後も、定期的に頭髪を調べる。
7.  プール水を介してうることはありませんが、更衣室でうつる可能性はあります。

  アタマジラミに寄生された子どもと一緒にプールで泳いだからといって、プールの水を介してうつることはありません。
  むしろ、更衣室できちんと衣類が管理されず、衣類を介してうつったり、タオルの貸し借りによってうつることがあります。

8.シラミ駆除剤(0.4%フェノトリン粉剤やシラミ駆除剤入りシャンプー)を使用する場合は、医師、薬剤師と相談する。

  説明書をよく読み、用法・用量をきちんと守りましょう。

アタマジラミは「不潔」とは無関係です

アタマジラミは、集団生活を行っている幼児や児童の中で、いつの間にか拡がってしまうやっかいな虫です。
また、アタマジラミは「不潔」といった誤ったイメージがつきまとい、保護者が「知られたら恥ずかしい」という気持ちから内緒にしていたために、集団全体に拡がってしまった例が多くあります。
感染拡大を防ぐために、そして、子どもたちの心を傷つけないために、保育園、幼稚園、学校関係者はもちろん保護者の方も、アタマジラミについての正しい知識を持っていただき、日ごろから子どもたちの髪の毛にも注意を払うようにしてください。
お問い合わせ

品川区保健所生活衛生課環境衛生担当
電話:03-5742-9138
FAX:03-5742-9104