日本手話で授業をする私立ろう学校「明晴学園」中学部設立

更新日:平成22年4月9日

入学式
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4月9日、私立ろう学校「明晴学園」(品川区八潮5-2-1)で入学式が行われました。

「明晴学園」は全国で初めて日本手話で授業をする私立ろう学校として平成20年に開校しました。日本手話とは日本語や英語と同じ言語であり、思考力の基盤となるもの言われています。「明晴学園」では、日本手話を使い、さらに第二言語として日本語の読み書きを学ぶ、バイリンガル教育(二言語教育)を行っています。

日本のろう教育では、手話を中心とした教育は認められていませんが、NPO法人バイリンガル・バイカルチュラルろう教育センターが平成11年4月、手話で授業を行う「龍の子学園」をフリースクールとして開設しました。平成19年3月、東京都が手話によるろう教育特区として認定され、品川区と東京都が相談し、平成20年4月に八潮地区小学校3校、中学校2校による品川区立小中一貫校八潮学園が開校することに伴って空く八潮北小学校の校舎などを貸し出し、開校しました。当初は、幼稚部・小学部のみでしたが、小学6年生が卒業する平成22年4月には中学部の設立が必要となっていました。関東ラグビーフットボール協会の東日本トップクラブリーグなどの協力により資金が集まり、今年4月中学部が設立されました。入学式では、中学部新1年生7人が入学し、さらに幼稚部3人、小学部3人の新入生が入学し、全校生徒は45人となりました。

式典では、新入生が入場すると会場は拍手の手話で温かく迎えました。お祝いの言葉を述べた米内山理事長は「この学園でいっぱい勉強をしてください」と手話で挨拶しました。小学部3・4年生が手話を用いてソーラン節「大聾」を踊りました。また小学部5・6年生が、中学部ができるまでの募金活動の様子の手話劇を披露しました。式典の最後には、風船と紙ふぶきも舞って、子どもたちは風船を追いかけて飛び回り、学べる喜びを体いっぱいに表現していました。