区立品川学園 3年がかりで蛍の羽化に成功~校内の人工池で雨水を利用して養殖~

更新日:平成29年6月20日

ほたる池で羽化したホタル
ホタル池ホタルの発光石の上で発光するホタルホタル池に幼虫を放流する環境委員の子どもたちカワニナを放流する環境委員の子どもたちカワニナを池に放つ環境委員の子どもたち

 区立義務教育学校 品川学園(北品川3-9-30)のビオトープ“ほたる池”で、ヘイケボタルが羽化し、舞い始めました。

 蛍を確認できた“ほたる池”は、同校内にある東海道本線のすぐ脇のコンクリート造りの人工池。学園の屋根などに降った雨水を池に引き入れ、ソーラーパワーで循環させています。

 3年前の児童の何気ない一言「ほたる池に以前、蛍は、本当にいたの?」が発端となり、環境委員(5~9年生)の取り組みとして、ほたる池を蛍が住める場所にしようと整備。カワニナを放ち、土盛りをし、今年初めて蛍の幼虫を放流しました。
 最初の蛍を確認できたのは6月11日。以降、毎晩1~3匹程度観察できています。

 環境委員の平田正幸教諭は「試験的に行ってみたのだが、水が蛍の生育に適しているのかと、土盛りが人工なので羽化できるかが心配だった。課題はまだまだあるが、これからさらに土盛り等を整備すれば蛍が乱舞する光景が見られるかもしれない」と今後に期待を寄せています。

 環境委員による【ほたる池の整備】

平成23年4月  開校。建設当初、コンクリート造りの「ほたる池」が設置された。 
 平成27年  児童より、昔は蛍が生息していたか尋ねられた教員が調べるも不明。池は、5年の間に落ち葉がたまり、カエルや様々な昆虫たちが生息するようになっていた。蛍が生息できる環境か確かめるために、蛍の幼虫の餌となる貝“カワニナ”を放す。
 平成28年  カワニナが増えているのを確認。蛍は土手に上ってサナギになるため、土盛りをして土手を整備。
 平成29年5月  ヘイケボタルの幼虫約200匹を放流。
 平成29年6月  ヘイケボタルの成虫を確認。