5月25日から31日は脳卒中週間

更新日:平成31年3月13日

脳卒中の対策はまだまだ必要です。

   脳卒中(脳血管疾患)は死亡原因でみると、昭和50年代はじめまでは第1位でしたが、その後減少し 現在は、悪性新生物、

  心疾患についで第3位となっています。 しかし、生活習慣の改善や危険因子となる高血圧、糖尿病などの治療の必要性など、

 脳卒中発症の予防に関する知識の普及啓発はまだ充分とはいえない状況です。

     また、後遺症があっても暮らし続けられるバリアフリーの環境整備の普及も必要です。

   米国においては,脳卒中月間(Stroke Awareness Month)が、英国においては,脳卒中週間(Stroke Awareness Week)が

  設定され、毎年特定の期間に集中的に啓発活動が行われ、減塩運動など予防活動が盛んになっています。

  日本では、平成14年から毎年5月25日から31日を脳卒中週間と定め、一般市民の脳卒中に関する知識を広め理解を高める

  ことを目的に啓発活動を行なっています。(日本脳卒中協会 主催 厚生労働省 後援)

脳卒中の後遺症は生活の質(QOL)を低下させ、認知症の原因ともなります。

   後遺症に悩む患者・家族が多く、寝たきり老人の4割、要介護者の3割を脳卒中患者が占めています。

  総医療費の8%、高齢者医療費の13%が脳卒中に費やされ、医療費・介護費という観点からも予防対策が重要な疾患です。 

 脳梗塞は夏に増加します。

  脳卒中のなかで多くの割合を占める脳梗塞の発症は、春に少なく6月から8月から増加することが明らかになっています。

     一般に、脳卒中は冬に多いというイメージがありますが、夏は脱水による脳梗塞が増加するので、実は夏から気を

  つけなくてはいけない疾患です。 そのため直前である5月の終わりが脳卒中週間となりました。

覚えておきたい脳卒中の初期の症状

脳卒中は、救発症が疑われたら速やかに適切な専門治療を受けることが命や後遺症の軽減を図る上で重要です.。

次のような症状が現れたらすぐに救急車を呼ぶなどして受診しましょう。

自分で気づく症状

片方の手足・顔半分の麻痺、しびれがおこる。

ロレツが回らない、言葉が出ない。

立てない、歩けない。

片方の目が見えない、物が二つに見える、視野の半分が見えなくなる。

激しい頭痛がおこる。

周囲の人が気づく症状

  歯を見せるように笑ってもらうと顔がゆがむ。

     両腕を挙げて目を閉じてもらうと片腕が挙がらなかったり、下がる。

脳卒中の予防

脳卒中を予防するためにはまず血圧の管理です。

高血圧は血管を知らず知らずのうちに痛めの脳出血だけでなく、脳梗塞も引き起こします。

まず手始めに、高血圧から治しましょう。

健診などで、血圧が高めといわれた方や高血圧で治療が必要な方は、家庭用の血圧計を用いて

日頃から血圧を測定するとよいでしょう。

高血圧の予防には、 減塩、禁煙、適切な睡眠、適度の運動、節酒、ストレス緩和の工夫が必要です。 

減塩運動は世界的にも盛んになっています。

 

糖尿病のコントロールも大切です。

糖尿病は血管病ともいわれます。糖尿病を放置してすると脳卒中の発症リスクが高まります。

糖尿病といわれたら、後で悔やまないように治療しましょう。生活習慣の見直しも必要です。

不整脈にも注意が必要です。

不整脈には、血栓をつくりやすいものもあります。見つかり次第すぐに受診して治療しましょう。

脳卒中の治療とリハビリテーション

脳卒中の治療

  脳梗塞の場合、最近では早期の治療開始(3時間以内に血栓溶解薬t-PA投与を行う)により回復を促進し、

 重症化を防ぐことができるようになっています。

脳卒中のリハビリテーション

  片麻痺などはリハビリテーションによりかなりの程度回復が可能です。

  飲み込みの障害(嚥下障害)についてもリハビリテーションの方法が開発され回復が図られています。

脳卒中の後遺症があっても住み続けられるまちづくり

    脳卒中の後遺症など身体に障害があっても住みつづけられるまちづくりも重要です。

物理的バリアフリーと心理的バリアフリー

    道路・建物など環境の整備、いうなれば物理的バリアフリーを進めることまず必要ですが、

   後遺症で言葉を話したり、動作か動作がし辛い方に健常者が心配りをするなど心理的バリアフリーも

   進めていきたいものです。

障害のある人もない人も皆が、輝く笑顔ですみ続けたいまちしながわ

     WHOの健康にあるように、健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、

    精神的にも、そして社会的にも、満たされた状態にあることをいいます。

     この定義にもとづけば、例え、後遺症で障害がある方でも、外出や交流ができ、いきいきと生活できるの

    ならば、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも満たされた健康な状態であるといえます。

   障害のある人もない人も皆が、輝く笑顔ですみ続けたいまちしながわでありたいものです。

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