ダニとアレルギー症の深い関係

更新日:令和3年4月1日

ダニが単に不快害虫とし、敬遠されるに留まらず、徹底的に嫌われているのは、ぜんそくやアトピー性皮膚炎などの厄介な病気を引き起こす主な原因となっているからです。

アレルゲンとしてのダニ

ヒョウヒダニはその死がいのかけら、脱皮殻、糞などがアレルゲン(アレルギーを起こす原因物質)になります。ヒョウヒダニが増えればこれらのアレルゲン量も増えることになります。
 ダニアレルゲンが始末に悪いのは「経皮性」であるとともに「吸入性」という点にあります。「食物性」のものならば食べないように、「接触性」のものならば触れないように注意することができます。しかし、細かいダニのかけらや糞は、屋内で生活する限りいつの間にか吸いこんでしまうことにもなります。

こんな症状がでたらダニの仕業?

アレルギー症の発症については、複雑な要素が絡んでいるために、ダニが単独で原因となっているとは言い切れません。しかし、血液検査や被曝試験から、アレルギー症の発症にヒョウヒダニがおおきく影響していることも知られています。次のようなアレルギー症状が通年にわたる場合は、ヒョウヒダニがアレルゲンとして関わっていることが疑われます。

アトピー性皮ふ炎発症する仕組みがまだ明確でないために、免疫グロブリン中のIgEが関係している他のアレルギー症状とは同列に扱えません。ただ発症者には乳幼児の時期に食物アレルギーがあり、成長後もダニアレルゲンによる他のアレルギー症状をもつ人が多いことから、ダニが発症に影響していることは確かなようです。
アレルギー性鼻炎 くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主症状。
アレルギー性結膜炎 眼のかゆみ、異物感、なみだ眼など。アレルギー性鼻炎を併発することもあります。
気管支ぜんそく 「発作性呼気性呼吸困難」な状態になります。発作がチアノーゼを引き起こした場合、生命が危ぶまれます。小児気管支ぜんそくは、ヒョウヒダニにより発作が誘引されることが多いのですが、気象の変化や大気汚染物質、運動に伴う激しい呼吸、不安や緊張により起こす人もいます。

ページの先頭へ戻る

お問い合わせ

品川区保健所生活衛生課環境衛生担当
電話:03-5742-9138
FAX:03-5742-9104