施政方針:健康づくりの推進と福祉の充実

更新日:平成20年2月20日

第3に、健康づくりの推進と福祉の充実について申し上げます。
20年度から、生活習慣病の予防に重点を置いた医療制度改革が実施されます。区民の健康長寿にとって、成人期から高齢期の疾病予防が不可欠であります。

疾病予防の推進

死亡の最大原因となっているがん対策としては、新たに、50歳代から増加する喉頭がんの検診を開始いたします。40歳代から50歳代の女性で増加する乳がんについては、受診機会の拡大を図ってまいります。
歯の健康については、80歳で20本以上の歯を有する区民に対する「8020(ハチマルニイマル)顕彰」に加え、19年度からは、60歳で24本以上の歯を有する区民に対する「6024(ロクマルニイヨン)顕彰」を実施しているところですが、90歳で16本以上の歯を有する方を顕彰する「9016(キュウマルイチロク)顕彰」を新設いたします。

なお、医療制度改革により、国民健康保険の保険者である区は、20年度から、40歳から74歳までの被保険者の特定健康診査および特定保健指導を行うこととなります。受診率の向上と区民の健康の保持増進を図り、医療費の適正化を総合的に推進してまいります。75歳以上の方を対象とする後期高齢者医療制度については、広域連合と連携して、制度の適切な運営に努めてまいります。

高齢者の社会参加

団塊世代が高齢者となっていくこれからの高齢社会に向けて、高齢者が住みなれた地域でいきいきと元気に暮らしていくためには、地域での支え合い、とりわけ高齢者相互の助け合いが非常に重要になってまいります。特に、高齢者が地域で行うボランティア活動は、生きがいや、健康づくりにもなり、手助けを必要とする高齢者の支えともなります。

そこで、積極的に社会参加していただくためのしくみとして、地域貢献ポイント事業をスタートいたします。高齢者向けボランティア活動参加者にポイントを付与して、区内共通商品券との交換や寄付に利用していただくことにより、地域における高齢者のボランティア活動の普及と社会参加の促進を図ってまいります。

高齢者福祉

高齢者施設の整備につきましては、前段で申し上げましたウエルカムセンター原に加えて、都南病院の跡地にケアホームやグループホームを整備いたします。
品川保育園の移転による複合施設としての特色を活かして、高齢者と乳幼児とのふれあい・交流などもあわせて展開してまいります。

やさしいまちづくり

バリアフリーの推進では、ユニバーサルデザインの考え方を基本として、高齢者や障害者に限らず、すべての区民が快適で安全かつ安心して暮らすことができるまちづくりを一層推進していくことが重要です。
そこで、重点地区を設定して課題の抽出と改善策を検討するほか、ユニバーサルデザインに関する普及啓発や事業者支援策などの検討を行ってまいります。また、駅舎のエレベーター等の整備についても引き続き助成を行ってまいります。
あわせて、83(ハチサン)運動や席譲り運動をさらに広げ、「困った時はおたがいさま」の意識をもつ「おたがいさま運動」を区民、関係機関、事業者と連携して推進し、ハード・ソフトの両面から、やさしいまちづくりを推進してまいります。

障害者福祉

次に、障害者福祉についてですが、障害者もさまざまなサービスや地域の社会資源を利用して、地域での生活を送ることができる環境を整えることが必要です。
そこで、グループホームやアパート等で単身で生活しておられる知的障害者あるいは精神障害者に対して、生活相談などの必要な支援を行い、地域で安心して暮らしていけるよう、24時間体制の地域生活サポート事業を実施してまいります。