21年度施政方針:「未来を創る子育て・教育都市」の実現に向けて

更新日:平成21年2月25日

「未来を創る子育て・教育都市」の実現に向けてでございます。
子どもたちが健やかに育つためには、成長段階に合わせた支援が必要でございます。若い世代の方たちが安心して、子どもを生み育てられる環境を整え、親と子がともに学び、育つことのできる社会をつくってまいります。
昨今問題となっております青少年の健全育成にも学校、家庭・地域だけでなく、各関係機関との連携も図りながらより充実させていくことが重要でございます。
また、学校教育におきましては、これまで取り組んでまいりました教育改革「プラン21」を通して、学校経営の改善や教員の資質の向上を図り、小中一貫教育を推進することで、学力向上と人間形成といった役割を十分に果たせる学校づくりを進めてまいります。

子育ち、親育ちの支援

具体的な施策といたしましては、児童センター、保育園、保健所の連携により、子育ち、親育ちの支援などの各施策を推進してまいります。
核家族化の進展や近隣関係の希薄化などにより、子育てに関し一人で悩みを抱え、孤立する親も多いと言われています。
そこでまずは育児への不安を取り除くことが大切ですので、区は、すくすく赤ちゃん訪問事業を実施し、早期に育児不安を解消する取り組みを進めてまいりました。
21年度からは、訪問を受けなかった家庭を対象に、4ヵ月健診の際に助産師による個別面談を新たに行い、要支援家庭の早期発見につなげてまいります。
虐待防止に向けた取り組みは、現在、子育て支援センターで虐待防止支援訪問を行っておりますが、件数が増加していることから体制の充実を図りつつ、各関係機関との連携を強化し、より適切な対応に努めてまいります。
また、子育てと仕事の両立を支援するため、子育てプランの作成や入園予約に加え、新たに病時保育室を地元の医療機関と連携し、大井地区に開設いたします。
自営業の方などからのニーズに応え、短時間保育室を1ヵ所増設し、子育て環境の充実も図ってまいります。
一方で、私は地域の子育て力にも期待をしておりまして、支援スタッフの育成講座や登録制度をつくり、地域の子育て力の向上に取り組んでまいります。
在宅子育て支援の充実も大切であり、児童センターと保育園との一体的な運営によるキッズ館を2館増やし、在宅子育て支援を充実させてまいります。
また、子育て世代向けのイベント「子育てメッセ」をNPO法人等と協働して開催し、交流のきっかけづくりを提供してまいります。
乳幼児の健やかな成長を守るため、発症すると死に至るケースもあると言われる細菌性髄膜炎に有効なHib(ヒブ)ワクチンの予防接種を助成してまいります。
さらに、児童センター館長などが区内の大学に講師として出向き、若い世代に子育ての楽しさや喜びを伝えてまいります。

青少年の健全育成

次に、次代を担う青少年の育成については、自立を促し社会性を育むために家庭・学校・地域の連携を推進することが大切であると考えており、これらの課題に総合的に取り組むため、青少年育成課を創設いたします。
自主的活動拠点の整備・充実を図るとともに、児童センターのティーンズプラザと連携しながら、健全育成のための地域づくりや指導者の育成等も推進してまいります。

学校教育の充実

続きまして学校教育でございます。
学校の耐震化には保護者だけでなく地域の方も強い関心をお持ちでございます。昨年末、学校の耐震化の状況を公表し、耐震への取り組みをお約束いたしましたが、全校の耐震化に向け早急に進めてまいります。
また、区独自採用教員についても、4月から5名が各学校に配属されます。小中一貫教育の指導的・中心的立場を担える教員として育成するとともに、児童・生徒との末永い交流も期待しているところでございます。
小中一貫校については、八潮学園の改築工事が夏には竣工し、2学期より新校舎にて授業が始まります。
品川地区についても23年度の開校に向け着工いたします。また、区内全校で展開しております小中一貫教育を今後も推進してまいります。
さらに、保幼・小の連携をより深めるための小学校における取り組みを強化いたします。
校舎改築では、第一日野小学校と第三日野小学校の本体工事が22年3月に竣工する予定でございます。

平和と人権の尊重

次に、平和と人権の尊重についてでございます。
区民の生活の中に浸透しております非核平和都市品川宣言が制定25周年を迎えますことから、非核・平和の意識をいっそう普及し、次代へと継承するため、記念事業を実施いたします。
また、人権尊重都市品川宣言の普及を図る中で、人権の尊重についてさらに啓発を進めるとともに、男女共同参画社会の推進をめざし、第4次行動計画も策定いたします。