区長メッセージ 第55号 平成24年2月3日 平成24年度品川区当初予算案のプレス発表を行いました

更新日:平成24年2月3日

「輝く笑顔 住み続けたいまち 品川」の実現を目指して」    品川区長 濱野 健

濱野区長
2月2日、「平成24年度品川区当初予算案」について、各日刊紙や専門紙、南東京ケーブルテレビなどおよそ20人余の記者にお越しいただき、プレス発表を行いました。

 24年度の予算案は、一般会計1,325億9千756万円、前年に比べて3.8%減の予算となりました。対前年比がマイナス予算となった大きな要因は、平成15年から着手した小中学校の建設・改築が一段落したこと、大崎地区をはじめとする再開発事業などの大規模プロジェクトが端境期にあたっているためです。
 予算規模は減少しましたが、防災対策をはじめとして緊急経済対策、待機児童対策、高齢者福祉の充実など、区民生活に対するサービスはこれまで以上に充実するような施策といたしました。

 2日のプレス発表では、主な事業をいくつかピックアップし、予算化にあたっての私の考え方をパワーポイントを使いながらお話しさせていただきました。
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最重要課題としての防災対策

東日本大震災の経験をふまえ、防災対策の見直しや強化、新たな課題に対応してまいります。
 まず、地域防災計画については、国・都の方針や計画との整合性もありますが、品川区にとってより実効性のあるものを策定してまいります。また、平成19年度に発行した「我が家の防災ハンドブック」についても改訂し全戸配布するとともに、防災区民組織などを対象に研修会を行うなどして普及に努めてまいります。
 
 大震災の経験を通して、より重要性を実感したのは「情報」です。区では、これまでも災害時には防災行政無線を中心に情報を発信してまいりました。24年度は、新たに防災行政無線を商店街の放送設備に接続したり、防災ラジオのあっ旋を行います。防災ラジオについては、区役所からの緊急放送ラジオとしても活用できるようにしていきたいと考えています。
 
 また、津波対策として23年度に行った地盤高調査を元に海抜標示板の設置、さらに区民の方たちと協働で津波ハザードマップの作成とマニュアルの作成も行ってまいります。
 防災対策について、区内の企業・事業所との連携も必要であると考えています。帰宅困難者対策として、発災時の従業員の帰宅抑制や備蓄物資の充実を求めていくとともに、CSR協議会や危機管理講演会などを通して情報提供や情報交換に努め、災害時の連携強化につなげていきたいと思います。
 
 区内には、約20haの防災都市の整備地域がありますが、都が進める「木密地域10年プロジェクト」の実施方針に基づき、不燃化特区制度先行実施地区の整備プログラムの素案を都に提案していく予定です。
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3つの緊急プロジェクト ~スピードをもって堅実に~

緊急プロジェクトのひとつに緊急経済対策を位置づけています。
 具体的な事業のひとつとして、雇用・就労対策のための「品川区就業センター」を開設します。これは、ハローワークの分室を中小企業センターに置き、そこに、区で行っている3つの就業支援 1.区内企業の求人支援 2.生活保護世帯への就労支援 3.「サポしながわ」 の事業を加え、品川区としての就業・就労支援を一体的、総合的に進めていくものです。
 
 また、中小企業事業資金融資あっ旋として、返済期間を10年以内と長期に設定した、区独自の「経営安定化資金」を新設し、返済の一本化も可能とすることで、中小企業の経営安定化の一助とします。

 総合的な待機児童対策としては、引き続き私立保育園・認証保育所の開設支援を行い、民間資源の受け入れをしながら、平成22年度から25年度までに2,040人の受け入れ拡大を行ってまいります。
 
 高齢者福祉の充実としては、平塚橋会館の老朽化にともなって、特別養護老人ホーム等の高齢者福祉施設の新設と区営住宅の建て替えを行います。
 また、区立としては初めてのサービス付きの大井林町高齢者住宅を6月にオープンするほか、22年度から国のモデル事業として実施してきた24時間対応の定期巡回・随時対応型訪問介護看護を本格実施いたします。

 これらは、24年度に予算化した施策のほんの一部です。ほかにも幼保小ジョイント期カリキュラムの実践としてスクールスティ事業の拡大、重症心身障害者通所事業の開始、水辺を活用した事業の展開 など長期基本計画を実現していくための事業を行ってまいります。

 今回のプレス発表の様子は、3月の毎週木曜日に、南東京ケーブルテレビの区民チャンネル「しながわホットほっと」で20分番組として放映される予定です。
 どうぞご覧ください。そして皆さんの率直なご意見・ご感想などをお寄せいただければ幸いです。