区長メッセージ 第71号 平成27年2月3日 平成27年度品川区当初予算案のプレス発表を行いました

更新日:平成27年2月3日

「住んでよし、働いてよし、学んでよし、訪れてよし」の品川区を目指して    品川区長 濱野 健

濱野区長
「平成27年度品川区当初予算案」について2月3日(火)、各日刊紙や専門紙、ケーブルテレビ品川などおよそ20人余の記者に区役所へお越しいただき、プレス発表を行いました。

 27年度予算案は、一般会計1,510億3890万円、前年に比べ3.3%増となりました。

 防災対策の強化を始めとして、待機児童対策や高齢者福祉を中心とした福祉施策の充実、2020年東京五輪・パラリンピックに向けた関連事業に重点を置きながらも、さらには改訂した長期基本計画にお示しした事業を着実に実現させ、「住んでよし、働いてよし、学んでよし、訪れてよし」の品川区を目指した未来志向の予算といたしました。

 プレス発表では、課題解消に向け27年度に取り組む主な事業について、私の考え方をお話しさせていただきました。
プレス発表の様子

最重要課題への取り組み

◇ 防災対策 ◇
 東日本大震災をきっかけに改めて災害や地震の恐ろしさを知ることとなりましたが、災害や地震に対応できるように、防災センターを体験型施設にリニューアルします。具体的には、煙にまかれないよう低い姿勢で避難する「避難姿勢体験」や、現在、各町会自治会に配備しているスタンドパイプを使った「初期消化訓練」ができるよう整備します。
 また、防災行政無線を商店街の放送設備と接続し、行政からの必要な情報を正確に伝えられるようにします。これまでもいくつかの商店街で実施していますが、27年度は、戸越銀座の商栄会商店街と銀六商店街の放送設備と接続します。


◇ 2020年東京五輪・パラリンピック関連 ◇
 商店主が英語を話せる店舗には「英語少し通じます」という英字看板を掲げてもらう「英語少し通じます商店街」をはじめ、青少年ボランティアガイド育成や外国人との交流を促進する事業を展開します。
 そして、今の子どもたちが様々な形で2020年東京五輪・パラリンピックに携われるよう、英語教育にも力を注ぎます。小学校4年生までは楽しむ英語を、5年生以降は使える英語を学んでもらいます。また、7年生からは、希望者が参加できるグローバル人材育成塾を開催し、そのうち80人に「イングリッシュ・キャンプ」で英語漬けの生活をし、さらに、そのうち15人をオークランドへ語学派遣するなど、体系的な英語教育を通じ世界に通用する人材育成を図ります。
 

◇ 待機児童対策 ◇
 待機児童の解消に向け、区立・私立を含め様々な体系の保育施設での受入数の拡大を図り、全体で709人分の受入枠を拡大します。さらに、平成28年度には、広町の区有地を活用して200人を超える規模の保育施設を開設する予定です。
 また、保育従事者の家賃補助をする他、結婚などを契機に離職した保育士が再び保育職に就職できるよう支援し保育士の人材確保に努めます。


◇ 福祉施策 ◇
 介護保険制度の改正に伴い、事業の枠組みが大きく変わることになりますが、区が独自に行う支援サービスにつきましては、きちんと提供できるよう予算を編成しました。また、品川児童学園は、障害児者の大型総合支援施設への改築に向けた設計を行います。
 その他、障害者がありのままの豊かな感性を生かし描いた絵画などの作品をしながわ水族館で展示する「アールブリュット展」を開催します。
プレス発表の様子

長期基本計画 5つの都市像の実現に向けた取り組み

長期基本計画 5つの都市像の実現に向けた取り組みにつきましては、次のとおりです。

【だれもが輝く にぎわい都市】
 近年、区内には、情報通信産業が多いことから、情報交換や人との交流ができるよう、平成27年6月に「品川産業支援交流施設『SHIP』」をオープンします。会員になりますと、同施設の住所で登記することも可能となります。
 ケーブルテレビ品川が開始する「プッシュ型生活情報配信サービス」では、緊急情報や生活情報などを強制的にテレビに表示させることができるようになります。このサービスの普及を図るため、初期投資の費用の50%を補助します。

【未来をつくる 子育て・教育都市】
 現在、教育の現場では、不登校問題をはじめ教育現場で扱う分野が複雑化かつ多様化しています。「品川区立教育総合支援センター」を開設し、専門的・多面的に支援できるよう指導主事や心理相談員などの人材を配置します。

【みんなで築く 健康・福祉都市】
 健診を受けない人、健診を受けてもその後のケアをしない人など様々です。「しながわデータヘルス計画」を策定し、40歳~74歳の方を対象にそれぞれに適したメニューを展開することで、健康保持と医療費の抑制につなげたいと思います。

【次代につなぐ 環境都市】
 しながわ水族館では、海外からの観光客にも楽しんでもらえるよう、スマートフォン等を使った多言語案内システムを導入する他、子どもにも大変人気のある水中カメラ「カメら君」の映像を3D にバージョンアップさせ「おもてなし」を充実させます。
 「水銀に関する水俣条約」に対応し、現在、約8,500基ある街路灯を、今後5年で蛍光灯からLED電球に切り替えます。27年度は、約1,500基を切り替える予定で、予算規模は約1億9,000万円となります。

【暮らしを守る 安全安心都市】
 近年、迷惑な客引き行為が目立つことから、客引き防止条例を制定し、新たに創設するパトロール隊が指導・取締りを行います。先ずは五反田を罰則適用地区として指定し実施します。
 再開発で整備された大崎駅西口交通広場に、中長距離の観光バスと路線バスが発着するバスターミナルを整備します。国内他都市と結び都市観光のインフラ拠点とすることで観光まちづくりを推進します。
 目黒川に船着き場「五反田リバーステーション」を整備し、有事の際には避難や物資の搬送に活用できるようにします。平時は、特に春などは船から眺めると桜のトンネルのように咲き誇っていますので、観光にも活用したいと思います。

 これらは、27年度に予算化した施策のほんの一部です。この他にも、町会・自治会との協働等に関する調査研究や、障害者グループホーム整備、認知症高齢者グループホームの家賃助成、そして、2020年東京五輪・パラリンピック関連の様々な取り組みなど長期基本計画を実現していくための事業を行ってまいります。

 今回のプレス発表の様子は3月に、ケーブルテレビ品川の区民チャンネル「しながわホットほっと」で20分番組として放映される予定です。どうぞご覧ください。そして皆さんの率直なご意見・ご感想などをお寄せいただければ幸いです。