戸越公園でクロマツの雪つり

更新日:平成26年11月18日

11月18日(火)、品川区立戸越公園(豊町2-1)で、クロマツに雪つりを行った。
雪つりは、雪の多い東北地方や北陸地方でよく見かける風景で、本来、その目的は、豪雪で枝が折れないように保護することである。樹木への雪害の少ない東京地方ではあまり見かけないが、同公園では古くから伝わる伝統技法を多くの方に理解していただくとともに、日本庭園の美を堪能してもらおうと、毎年、薬医門の前のクロマツ3本に雪つりを行っている。

雪つりづくりは、最初に「松」の中心となる幹近くに「竹」で支柱を立て、竹の頂から放射状に縄を張り、末端で固定させ、最後に頂にシュロで「梅」の形を結ぶ。縄の数は約80本。1本完成させるのに、現場作業だけで4時間から5時間の時間を要する。正月の縁起物といえば「松竹梅」。この雪つりには、すべての縁起物が凝縮されている。ただ、戸越公園では、梅に代わって品川区の紋章を形づくっている。

昨シーズン(平成26年2月)、東京では45年ぶりと言われる2回の大雪があった。その際、多くの樹木が雪害を被ったが、この3本のクロマツには被害がなかった。

【戸越公園】(交通:戸越公園駅、下神明駅から各徒歩約7分)
江戸時代、肥後国(熊本)藩主細川家の下屋敷の庭園跡を利用して造られた、区を代表する公園。池を中心に渓谷や滝、築山などの配置の中を一周する回遊式庭園で、薬医門(正門)、冠木門(東門)等、大名庭園の面影をとどめており、樹木はウメ、サクラ、シャクナゲ、イチョウなど、四季折々の花木が美しい公園として、区民に親しまれている。

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