冬を前に 戸越公園でクロマツに「こも巻き」

更新日:平成30年10月29日

 品川区立戸越公園で平成30年10月29日(月)、クロマツの「こも巻き」を行った。

 こも巻きは、松を害虫から守る伝統的な駆除方法の一つで、例年、寒さを感じるようになる立冬(11月7日)を前に行われる。松の木の幹にわらを巻きつけ、冬の間、寒さの苦手な虫をわらの中におびき寄せておき、冬を越えた3月上旬の啓蟄(けいちつ)を前に「こもはずし」を行い、わらの中で越冬した虫の中から害虫だけを焼却処分するもの。例年、松の葉を食べるマツカレハの幼虫であるマツケムシや、笹の葉を食べるタケノホソクロバといった害虫を処分している。農薬を使わずに害虫を駆除することから、環境にやさしい害虫駆除方法だといわれている。

 戸越公園は、肥後の国熊本藩藩主細川家の下屋敷跡。池を中心とした回遊式庭園で、大名式庭園の面影を残す区民の憩いの場になっている。公園内に植えられているクロマツは35本。すべてに、こも巻きを行った。
 わらを縛るひもは、虫が入るように上部を緩く、下部をきつく縛る。公園管理者は、「今年はまだ暖かい日が続いているが、急に気温が下がると、虫が地面に降りてしまうので、それまでにやらなければいけない」と手際よくこも巻きを行った。
 こもに巻かれたクロマツが、間近に迫った冬の到来を物語っている。

(戸越公園)
 住所:品川区豊町2-1
 面積:18,255平方メートル
 開園時間:終日開園(無休)
 入園料:無料
 電話:03-3782-8819
 交通機関:東急大井町線戸越公園駅徒歩7分

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