蘇った江戸野菜 第9回品川蕪品評会を開催 品川カブ入りの「品川汁」も3年ぶりに復活

更新日:令和4年12月25日

江戸東京野菜「品川カブ」の品評会「第9回品川蕪品評会」を令和4年12月25日(日)に品川神社(品川区北品川3)境内で開催した。

品川カブは江戸時代に品川宿周辺で栽培されていた長カブの一種。長さ20センチメートルほどで見た目は大根に近く、主に漬物などに加工されていたが、明治以降は生産が減り文献上のものとなっていた。この品川カブを復活させたのが「東海道品川宿なすびの花」代表の大塚好雄さん。以降、幼稚園、学校、区民農園、菜園愛好家などに種子を配布し、生育指導を行うなど品川カブの普及に尽力している。

品川カブの収穫を祝う、年に一度の祭典である品川蕪品評会は、子どもたちに植物を育てる楽しさと食べ物を大事にする心を育んでもらおうと平成24年に初開催。以後毎年行っており、平成30年には、開始以来最多の46団体・個人が出品するなど盛り上がりを見せていたが、平成31年・令和2年は不作や新型コロナウイルスの影響で中止になり、昨年に8回目が開催された。
9回目を迎える今回は、例年と異なり小学生の部・一般の部を分けず、会場で一括評価を行い、金賞・銀賞・銅賞・特別奨励賞を授与した。

金賞に輝いた品川区立品川学園の子どもたちは、「友だちと一緒に毎日かかさずに水をあげて大切に育てました。とてもうれしいです」と笑顔を見せていた。
特別奨励賞は仙台市に住む村山 隆夫さんが受賞。区内在住の孫娘から種を送ってもらい栽培したという村山さんは、「害虫対策などに気を使いながら、丹精込めて育てました。品川カブの魅力を仙台にも広めたい」と話していた。

また、例年会場で振る舞っていた品川カブ入りの「品川汁」も3年ぶりに復活。会場を訪れた人たちは温かく優しいその味に舌鼓を打っていた。

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